中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

食傷気味な新型コロナ話題 海外現状と旅行キャンペーンの2点に絞って

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世界的感染広がりは、いまだ沈静化しません。

1.食傷気味ですが
また、新型コロナ記事か、と言われるとのとおり。
ご推察の通り、その通りです。
一般マスメディアは、南部、北部九州、山陰、中部と続く豪雨被害の話
か、もしくはこの新型コロナ報道が連日です。
そして、別途私が聞いているあるマイナーメディアは、科学者が
「新型コロナのデータがさっぱり出てこないので、分析しようがない」
と、唸ることしきり。
まあ、国内マスメディアの報道は、こんなもんだろうと、私は諦めて
います。
そういう環境の中で、私があえてコメントしたいのは下記2点に絞ります。
感染拡大が沈静化しない海外事情と、国内旅行キャンペーンです。
 
2.海外は、まだピークアウト感がありません
(1)直近のデータを、新聞記事等から拝借すると、

世界の感染者数は累計1300万人を突破した。

米国やブラジル、インドなどを中心に感染が拡大しており

「5日で100万人」ペースで増加している。

 (も少し詳しく引用すると)

アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめ

日本時間の15日午前3時の時点で、

新型コロナウイルスの感染が確認された人は、世界全体で1316万5663人

亡くなった人は57万4615人 

感染者の多い国順に

アメリカで338万7053人

▼ブラジルが188万4967人、

▼インドが90万6752人、

▼ロシアが73万8787人、

▼ペルーが33万123人

死者の多い国順に

アメリカで13万5984人、

▼ブラジルが7万2833人、

▼イギリスが4万5053人、

▼メキシコが3万5491人、

▼イタリアが3万4984人

どうも、マスメディアを「その刺激の強さ」だけに、引っ張られがち
ですが世界全体で見ると、継続して感染者が得拡大中であり、受け狙い
の「第二波」、「第三波」という言葉は、あまり正しくない表現で、
つまり、「第一波」が終わったわけではない、と思います。
(2) 以下に、少し私見を書きます。
 
シロウト考えの極みでしょうが、
「新型コロナも、旧型コロナも、アデノもインフルエンザもみんな風邪
ウイルスの仲間であり、北半球では暑くなる夏に向かい一時的に終息の
動きとなるだろう」と思っていました。
確かに21世紀になりウイルスにも快適な涼しい場所はあるものの、やはり
外は暑いので、ウイルスが弱って来るのでは(冬へ向かう南半球こそ要注
意)と推測していました。
結果、的外れでした。
(3)私ごときが、偉そうに、対応策を言えるわけではありませんが
手洗い、うがいといった、衛生管理しかないと思います。
「ファクタイーX」とか、「接触感染だけでなく空気感染も?」、「マス
クの実効性」、「ワクチンの運用」等々は、コメントできる知識があり
ません。
 
3.旅行キャンぺーについて

(1)地方自治体の主要や関係者の発言を、歪曲や勝手解釈して、誘導

したいのはマスメディアの「定番手法」でしょうが、まず制度を整理し

ます。

①目的としては、

新型コロナウイルスの影響で経済的に大打撃を受けた観光業や飲食業、

イベント・エンターテインメント事業などを支援し、さらに需要を喚起

するために行われる取り組み

②具体的方策は

a.旅行会社や旅行予約サイト等を通じてキャンペーン期間内に旅行予約

 をした場合に、その代金の2分の1に相当する金額が支援される

b.支援額の上限は、1泊1人あたり最大2万円分、日帰りは最大1万円分

 を予定

c.支援額の7割は旅行代金の割引、残りの3割は旅行先での飲食や観光

 施設、 地域産のお土産を購入する場合に使える「地域共通クーポン」

 として付与

d.旅行・宿泊代金の割引に限り、7月22日(水)から先行してスタート。

地域共通クーポンの配布は9月以降に始まる予定で、クーポン配布が

始まるまでは、旅行代金の2分の1に相当する額のうちの7割、つまり

旅行代金の35%の割引のみ受けることができる。

(2)批判・反対の内容
野党や、地方自治体首長等の意見は、要約すると 
〇 (人の移動の広がりで)で感染拡大を懸念する声が出ており、収束に
見通しがたってから実施すべき。
〇 無理やり『補助金を出すから旅行に行ってください』というのは、
時宜にかなっていない。
結果的に感染拡大につながれば政府の起こした人災だ」
(私のコメントはしませんが、「収束の見通し」が立つのか素朴な疑問
です)
(3)私が思うこと
①そもそも高齢者は動き鈍いだろう、とまず直観。
現在の日本で、個人資産の大半を握っているのは高齢者であり、従前も
高齢者保有の資産をどうやって市場に引き出して、日本経済活を活性化
させるか大問題でした。
今回の新型コロナ感染症騒動で、「年寄りは、家に居ろ」とのことで、
資産のある人も資産のない人も、高齢者のはほとんどが、動きが鈍く
なっていて、今キャンペーンやっても、「おかねを回す」実効性は薄い
だろうと思います。
しかし、相対的にお金がない若い世代以下や、地域の観光業や飲食店
にはやはり朗報でしょう。
新型コロナウイルス感染症で大変な海外と、比較しては変ですが、
海外でも、経済を回すことことと、感染拡大防止の板挟みで苦悩している。
日本の、為政者(与党野党問わず、中央・地方問わず)もっともっと苦悩
考えてほしい。 メディア受け狙いだけでなく・・・。
個人的感情としては、これらの為政者の発言が「鼻につく」状況です。
必死に新型コロナの対策をして、お客様を呼び生き延びたいという人々を
前に税金担保に先々の報酬が見えている、「守られている」一部の人々の
「ひとりよがり」に思えて、ならないのです。

21世紀の啓蒙(読書感想文もどき) 今回は上巻中心 やはりデータをもとに、自分の頭で確り考えること

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小さな自分だが広く大きく考えたいとの願望をイメージ

21世紀の啓蒙 

理性、科学、ヒューマニズム、進歩

スティーブン・ピンカー/著  

明美/訳  坂田雪子/訳  

出版者    草思社 2019.12

 1.概要

知の巨人ピンカーが綴る、事実に基づく希望の書。

人々の知能、生活の質、幸福感、平和…。

多くの領域が啓蒙の理念と実践により改善されてきたことをデータを

用いて明らかにし、無根拠な「衰退の予言」の欠陥を指摘しています。

「暴力の人類史」もそうですが、

暴力の人類史(読書感想文もどき) なるほど暴力は減少している、まず知ることが大事 - 中高年michiのサバイバル日記

結論は割と単純。

データを用いて、一つ一つありがちな誤認を解いていきます。

思うに、昨今の新型コロナ感染症報道もそう。

とかく悲観的にセンセーショナルに報道すると、視聴者の関心を引き

ます。

意地悪に言うと、そこには報道の公平性・倫理性をあまり感じません。

しかしこれは、「データをもとに、自分の頭でしっかり考える」こと

への、良い反面教師みたいなモノですね。

実は、2020年6月14日に下巻中心のものをアップしています。

 2.ピックアップ

緻密で一つ一つ膨大なデータと、論理に戻付き、解明していきますので、

網羅的にすると、それこそ膨大になります。

はじめにお断りは、私が、特に気に入った部分の抜粋となります。

今回は上巻に限定した、引用とします。

 

第4章 世にはびこる進歩恐怖症 
心理学の研究論文によって、人は得を期待する以上に損を恐れ、幸運
を楽しむ以上に不幸を嘆き、称賛に励まされる以上に批判に傷つくと
確証されている。 P101
 
2000年に国連加盟国189ケ国と20以上の国際組織が「ミレニアム開発
目標」と呼ばれる8つの目標を掲げ、2015年までに達成を目指すことに
合意したが、これらの目標はまさにこのリストそのものである。
ここで衝撃的な事実を一つ。
「人間の幸福を測るこれらの指標のすべてにおいて、世界は目を瞠る
ほどの進歩を遂げている。」
そしてもう一つ。
「それを知る人はほとんどいない」    P108
 
第6章 健康の改善と医学の進歩
寿命が延びるとともに多くの人が心配している認知症についても朗報
がある。
2000年と2012年を比べると、アメリカの65歳以上の認知症発生率は
25%減少し、認知症と診断される平均年齢も80.7歳から82.4歳へと上
がってる。  P123
 
第7章 人口が増えても食糧事情は改善
緑の革命」のおかげで、わたしたち人類は以前の3分の1以下の面
積で同じ量の食糧を得られるようになった。
言葉を換えれば、1961年から2009年までに世界の後面積は12パーセン
ト増えたが、収穫量の方は300パーセント増えた。
より多くの食物をより少ない農地面積で育てられるようになったこと
は飢餓対策として有効なのはもちろん、広い視野でいえば地球にとっ
ても好ましい。  P15
 
第8章 富は増大し貧困は減少した
大収斂の5つの要因 

 ①共産主義(及び各国に侵入した社会主義)の衰退

②指導者の交代

③冷戦の終結

(以上3つは毛沢東に死が象徴している)

グローバル化(なかでも国際貿易の拡大)

⑤科学と技術

(この⑤が多くの分析から最大要因とされる)  P174-182

 

  第9章 不平等は本当の問題ではない

歴史的には社会的支出は増えつつあり、この傾向の次のステップは

ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI。あるいはそれに近い

負の所得税)になるのかもしれない。

この考えは何十年も議論されてきたが、いずれ実現するのではない

だろうか。

社会主義の香りがするにもかかわらず、これまでUBIを支持してきた

のは政治的に右寄りの経済学者、や政治家や州であり、また現在は

左右を問わずあらゆる立場のアナリストたちがこれをもてあそんで

いる。  P224

 

不平等は貧困とは別のもので、人類の繁栄を左右する基本的要素で

はない。

各国の幸福を比較してみれば、富の総量の方が格差問題より重要だ

とすぐ解る。(中略)

所得格差を最も効率よく縮めるのは、疫病、大戦争、破壊的革命、

そして国家崩壊なのだから。 (中略)

つまりいくつかの点では世界は不平等になったが、より多くの点で

世界の人々の暮らしは良くなったのだ。 P226

 

第11章 世界はさらに平和になった

第一次世界大戦だけでなく、さらに惨禍を極めた第二次世界大戦をへて、

ようやく戦争からロマンティックな要素は排除された。

そして「平和」が西洋諸国のみならず国際社会全体の」目的として表明

されることになった。

それまでもてはやされていた物の価値が下がる一方で、人命の価値は上

がった。 P308 

 

第13章 テロリズムへの過剰反応

テロは小規模な暴力なので、戦略目的を達成できる力をもたない。

そのため、局地的に恐怖と苦痛をもたらすことはあっても、長期的

にみれば、徐々に治まりつつある。(中略)

21世紀のISISも将来的にはほぼ確実に消滅するだろう。

テロによる死者数をゼロにすることはできないだろうが、覚えてお

きたいのは、テロに恐怖を覚えることは、社会がどれほど危険に

なったかを示すのではないということだ。

それはむしろ社会がどれほど安全になったかを示している。 P368

 

 

 (保守化への反論として)

実際にはグラフにあるように、各世代の価値観は以前より自由になった

時代精神を反映し、よりリベラルになったことが示されている。

つまり若者は年をとっても「開放的な価値観」を持ち続けるというこ

とだ。 P416

 

3.最後にまた感想
本年6月14日に下巻のまとめを紹介しています。
何においても、しっかりした情報ですね。
 上巻も個別論点の宝庫であり、なるほどそうだったのかと、納得の
連続です。
私に解るのは、主に日本語情報ですが、まさに情報の「玉石混交」です。
読み解いていって、考え行動するのは、まさに自分自身であり、その
ためにもまず、「玉」に値する情報をしっかり入れること、そして過去の
情報蓄積を総動員し、よく考えること、と改めて思う次第です。 

株式投資の基礎 第18回 自分で十分な調査は無理だが魅力的な場合 投信を使おう

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偏見失無しにして、投資信託をうまく使おう

Ⅰ.改めて投資信託とは?

投資信託とは、直接株式現物を買うのでなく「間接的」に保有する

ということですが、第1回と第5回で取り上げています。

まずその、要約と補足を含む再掲載から

(第1回 投資対象より)

1.投資信託は、

投資のプロに資金運用を任せます。

リターンは少なくなりますが、リスクも軽減されます。

 少し詳しく書くと

投資信託(ファンド)」とは、

・投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、

・運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で

・その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される

 仕組みの金融商品、です。

当然、投資対象によりさまざまな金融商品が組成されます。

 たとえば、「不動産収益から発生するリート」もそうですし、

国際分散投資にも有効です。 

 

(第5回 投資対象は世界に、より)

2.国際分散投資手法について少し説明します 

 (1)カントリーファンド

具体的には、上場する金融商品の一つで、特定の国または地域の

有価証券に集中して投資することを目的とした投資信託(クローズ

ドエンド型の会社型投資信託)のこと。

投資家からみると、当該商品1銘柄に投資することで、投資対象国

の代表的な銘柄に分散投資している形になる。

  (2)インデックスファンド

メリットを少し書きます。

 ➀バランス良く市場全体に分散投資ができる

  投資信託の値動きを特定の指標と同じにするには、指標を構成

  する銘柄を、すべて同じ比率で保有することが必要となる。

 ②運用コスト(信託報酬)が安い

  インデックスファンドは、ベンチマークに連動することを目指

  しているので、保有すべき銘柄とその量は計算により自動的に

  決まる。

 (3)ETF

日本語に訳すと、「証券取引所に上場している投資信託」です。

 メリットは以下の通り

①市場をそのまま買える

②色々な種類がある

③株と同じように証券取引所で売買できる

④世界中が注目する新しい金融商品

個人投資家だけではなく、日銀や銀行も同じ商品に投資を

している

 

 Ⅱ.投資には「任せる」部分も必要

1.昔は、「投信」にマイナスイメージが強かった

当たり前のことですが、ビジネスは収益を求めます。

まず売り上げがあり、粗利を確保し、販管費一般管理費

引いてようやく利益。

 この利益が無いと、事業として継続できません。

ただし、利用者や消費者としては、事業者側のこの利益構造

が見えすぎるるのは、不快なもの。

金融業は、利益構造が割と見えやすい構造で、制度上「見えやす

さを強要」しているところがあります。

さて、投資信託に絞りましょう。

顧客利益を直接的に、奪うのが見え見えなのが、「募集」時の初期

手数料です。

割と見えにくいですが、期中手数料信託報酬ほか、いろんな管理コ

ストが、かかります。

また、運用成績による「成功報酬」的なものもあります。

往時の「ヘッジファンド」のは、個の成功報酬が、運用利益の25%

という大きなものをありました。

 

 要は、コストを上回る収益が上がればいいわけで、セールスサイド

も当然それを強調します。

だが、現実は、そうそうまく行くわけでも、ありません。

ほんの一昔前は購入時手数料や、維持管理コストも、相当高かった

のですが、競争原理、技術革新、情報インフラの整備等々の理由で

投資家側の負担は、ずいぶん減りました。

2.「任せる」に向く分野私見

(1)いつの時代も貴金属の需要はあります。

「将来の不安」は、いつの時代もあり、波はあれ,なくならないと

思います。

その意味で、金鉱株は魅力的でしょうが、平均的な日本の投資家は

情報の取り方には、特に難しいのでは?

金鉱株ファンドや金ETFの方が、個別株投資よりいいのでは?

(2)バイオテクノロジー

 こちらも、一般人には、本質論を十分理解するの難しい。

 財務分析が、できるような、規模や収益性、継続性、安定性が

見える企業はいいですが、いわいる「急成長期」からリターンを

得ようと思うなら、「ひとまとめ」で買う手法も検討に値しそう

です。

(3)ハイテクノロジー

これも。上記のバイオととほとんど同じ理由です。

(4)国や地域を丸ごと買う

第5回で説明した、カントリーファンド的投資です。

制度が整備された国、政治リスクが少ない(と思われる)国は別

として一般人では調べてもわからない、けれで魅力を感じる市場は

あるでしょう。

ここは「任す」ことが必要

(5)まとめ的所感

投資信託は、コストが下がってきて、「使いやすく」なってきたよう

ですがどの市場に投資するか、誰に任すか、の判断が依然として残っ

ており、投資家はこの投資判断に腐心すべき請すべき、となります。

 

Ⅲ.捕捉すること

この「株式投資の基礎」でも引用していますが、ウォーレン・バフェット

から以下の発言もできます。

   「私はブローカーやアナリストに相談したりはしません。

     物事は自分の頭で考えるべきです。

     ロールスロイスに乗る人間が地下鉄を使う人間からアドバ

    イスを受けるところは、ウォール街以外にありません。」

   また

    「『腰をすえて座り一日中読むこと』が賢明さを得る最もよ

    い 方法である。」

しかし、これは、「熟視した世界に投資する、希代の投資家」だから

言える話であり、普通の人は、運用対象や運用方針を選択し、具体的

運用は「任す」手法は、分散投資の一部として、ぜひ取り込むべき

でしょう。

ちなみにバークシャーハザウェイ」は、まさに、ウォーレン・バフ

ェットに「任す」投資であり、実際長年投資している、具体的には持

ち続けている人は、立派な投資成績のはず。

「BRK-A」や「BRK-B」で引いてみて、長期スパンで見ると、その

すごさがわかると思います。

今週のお題「納豆」普通に定番として食べています なお「甘納豆」の昔話も

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今時は個包装、たれ付き、からし付きが定番です。

 今週のお題「納豆」です。

今回もまた何のうんちく話も、気の利いた落ちもでてきませんが、

「納豆」との付き合いは長いです。

とはいえ、熱く盛り上がったり、冷戦状態といった経験は、ほとんど

ありません。

 1.納豆は普通に食べます

納豆は、特に大好物ではありませんが、逆に「苦手」意識はありませ

ん。

カレーやチャーハンにあわせたり、創意工夫のレシピ等はなく、至っ

て普通です。

(創意工夫が普通でない、とは言いませんよ)

そのままで食べることも多いですが、一緒にたべるのは、生卵でしょ

うか。

おくらや長芋といった「ねばなば系」を混ぜることも、大人になって

からは、あります。

 ごはんのお供が主ですが、酒のつまみとして、食べることもたまに

あります。

  2.またまた昔話

(1)誰しも若い時があり、ふつうはその頃が、食事の量としては、

一番食べます。

 大学学食の定食は、確かABO定食と順番に内容と値段が、違っていた

かと思います。

「奮発しよう」と思ったときは、B定食をベースに、納豆、卵、半ラ

イスを注文したことを思い出します

運動した後は、普通にこれら全部を消化していました。

(2)(いつもの)脱線です。

学生の時「間借り」で住んでいました。

当時は、電話とトイレは共同、風呂は近くの銭湯、というパターン。

リッチな学生ではないですが、決して「極貧」とまではいえない、

当時は「住まいはそんなもの」と感じていました。

さて、近くの定食さんに食事(アルコールなし)をしに行ったとき、

近くの相撲部屋の若手が店に来ていました。

頭に塗る「びんつけ油」というんですか?

匂いですぐわかります。

さて、出した3人ずれだったでしょうか。

見るとはなしにみていましたが、「食うは、食うは、食うは」

おそらく①年齢が十代前半という若さ、

②仕事上(相撲を取ること)たくさんのカロリー消費

だったのでしょう。

相撲部屋のしきたりや、その時の彼らの空腹状態は、もちろん私は

知りませんが、当時の平均的な若い男性の私が、驚くような量でし

た。

中身は、もう覚えていませんが、なぜか大量の納豆もあったような・・・・

  3.納豆の粒について

(1)改めて、ネットをみると、納豆の粒の大きさについて

大粒、中粒、小粒、ひきわりの4種類があって、小粒が一番のシェ

ア、東北では「ひきわり」が人気、とのことです。

今、普段食べるのは、妻が生協で定期的に注文しているモノで、個

包装です。

小粒なのか、中粒なのか、解りません。

 冒頭のイラストに乗せたような、個包装でたれ付き、からし付きの

モノです。

(2)私は、出張宿泊や、国内旅行が極めて多い、というわけではあ

りません。

とはいえ、長く生きていると納豆は旅館の朝食の定番であり、直近

は朝食バイキングもあり、「地元のもの」を食べ続けた結果、一応

大粒、中粒、小粒、ひきわりの4種類すべての経験があります。

ただし、味の記憶はありません。

 地元と納豆の味をリンクさせた切れ味鋭い文章は、私にはできませ

んので、悪しからず。

 4. 皆さん「甘納豆」をご存じですか?

wikipesiaをみると、

甘納豆(あまなっとう)は、

マメ類やクリハスの実、サツマイモの輪切り(芋納豆と呼ばれる)

などを砂糖漬けにした和菓子のひとつ。

発酵食品である納豆(糸引き納豆)とは関連性がないが、混同される

ことがある、 とあります。

家の近くに、駄菓子屋がありました。

(7月7日に書いた九州熊本の球磨川のすぐ川べりの家です。)

くじの景品が、確か「甘納豆」でした。

10円か20円かは、忘れましたが、抽選で一等や二等だと、大袋。

「はずれ」は小袋だったような。

袋の中身は、どれも同じ種類の「甘納豆」だったと思います。

幼児のころの私は、この「甘納豆」が好みでした。

 

最後また、「ずらし」をやらかしましが、私の「納豆」の話は以上

です。 


 

 

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その6 今回も沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方

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自己啓発観点からの書籍引用 6回目

1.改めて「自己啓発」について

 世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。

そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。

私自身が、語れることなど、たかが知れている。

しかも「実績がないと同じ言葉でも、読み手の感じる「重み」が全く

違う」。

したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる

部分があれば、それでよし。

と言うわけで、本日もいくつか紹介します。

6回目となります。 

2.「日本人は本当に無宗教なのか」から

礫川全次/著  

平凡社 2019.10

日本人が「無宗教」になった理由付け
  国家権力、ないし、それに追随する知識人が「宗教」という
  ものに対して、弾圧や介入を繰り返してきた結果「宗教」に対
  する民衆の意識が、偏向した形で、固定してしまったから
 なお、この「偏向した形」には3つの形がある。
  ➀ネガティブな形
  ②習俗を否定する形
  ③混乱を招くような形
  (補足説明)
 ➀は権力側から見ると、自分に従わないものとして、宗教=邪宗
  徳川幕府も、明治政府も、昭和初期もいろんな形態での弾圧が
 あった。
 あるいは現代も、ソフトに、より見えない形で存在する。 
 ②呪術行為や習俗は、近代以前の日本においては「宗教の一部」、
「宗教の補完」であったが、呪術や習俗は、明治に入り、克服さる
べき「迷信」や「陋習」とみなされた。 
 ③明治政府においては「国家神道」が、実質国教であったが、
 これを「宗教ではない」と最後まで言いつくろったので、「宗教」
 に対する混乱が生じた。
3.「敗者の生命史38億年」から

著者       稲垣栄洋/著  

出版者    PHPエディターズ・グループ 2019.3

PHP研究所(発売)

 この「死」の発明によって、生命は世代を超えて命のリレーを

つなぎながら永遠である続けることが、可能になったのである。
永遠であり続けるために、生命は「限りある命」を作りだした
のである。(P77)
 
(時代の強者から逃げ延びる過程で)
我々の祖先は海から汽水域に追われ、川へ逃れ、さらには陸上
に逃れた。(P91-95)
 
(隕石による絶滅前に、すでに恐竜時代のピークは過ぎていて)
末期の恐竜たちは追いやられた裸子植物ともに見つかるという
(P152)
 
生物学の分野でニッチは「ある生物種が生息する範囲の環境
 (P155)
 
(哺乳類が爬虫類や鳥類に後れを取っていることを受けて)
何かに挑戦するときに、ゼロであることほど強いものはないのかも
しれない。
何も持っていなかった哺乳類は、様々な環境にあわせてしだいに変化
していったのである。 (P165)

 すべての生物は、オンリー1であり、ナンバー1でもある。

地球のどこかにニッチを見出すことができた生物は生き残り、
ニッチを見つけることができなかった生物は滅んでいった。
自然界はニッチをめぐる争いなのである。(P195) 
 4.「暇と退屈の倫理学(増補新版)」から

國分功一郎/著

  本書の3つの結論の要約
➀本書を通読することで暇や退屈についての新しい見方を獲得
したので、もう「こうしなければ、ああしなければと、思い煩う
必要はない」自分なりの理解の仕方を見つけていかねばならない。
 ②贅沢を取り戻すこと。浪費することが、豊かさの条件。
 現在は消費社会であり、消費は物ものではなく観念対象と
するから、いつまでも終わらず、満足も得られない。
満足を求めて消費すればするほど満足は遠のき、結果として退屈が
現れる。
ならば、物を受け取れるようになるしかない。
物を受け取るとは、その物を楽しむこと。
 ③「動物になること」
人が退屈を逃れるのは、人間らしい生活から外れたときである
動物が一つの感世界に浸っている高い能力を持ち、何らかの
対象にとりさらわれていることがしばしばであるなら、その
状態は「動物になること」、と称することができる。

5.「農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦 」から

著者       川内イオ

出版者    文藝春秋 2019.10

② 「阿部梨園の佐川」が「佐川友彦」になって1年もたたずにこれ
だけの企業と提携できたのは、佐川のポジショニングが希少だから
だ。  (P55)
(どの分野も、勝つためのポジショニングが必須)
 
③ 考え方やきっかけ次第で、まだまだ伸びしろがある。
 日本の農業はポテンシャルの宝庫ですよ。 (P58)
  (元気が出る発言ですよね。)
 
④ ほかと同じことをするな。自分であれ (P74)
  (差別化の話です。)
 
⑤ 海外に市場はある。コネクションもある。
 なによりヒントも持っている  (P80)
 
⑥ 2017 年 国連砂漠化対処条約は、(中略)
地球上の植生の約20%に相当する地域において土地生産性が下落
し約13億人が劣化した農地からの生産物で生計を立てていると
推定した。(P95)
 
⑦ どれだけ稼いでも自分は代替可能という現実。
ほとんどの上司の目標は、アーリーリタイア。
自分にとって一生続けたい仕事は何かを問い続けた時、道は決
まった (P102)
(組織人なら、誰しも感じる苦悩、それにどう対応するか、してき
たかが、各人の選択。そしてそれは結果を伴う。)
  
⑧起業から10年たって、ようやく市場が追い付いてきましたね。
(P129)
  
農業の見える化に必要なこと 3つ
 ・環境と生体のセンシング
 ・栽培状況のモニタリング
 ・データの管理分析と制御 (P142から143)
 
⑩農産物を輸出するだけじゃなくて、テクノロジーも含めて
 日本の農業全体を知的産業化して輸出できるようになると
 思います。(P149)
   6.最後に

したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に

たくさん触れることでしょう。

出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含まれ

るといいと思います。

自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ

ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。

 
 
 
 

昨今の日本のテレワーク事情、新聞記事から考える 当たり前の整理でした

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5月21日に続き同じイラスト、在宅勤務イメージ

1.昨今のテレワーク

については、「継続定着」もあれば、「大部分をもとに戻す」まで様々。

私は割と以前からテレワークについて書いていますが、直近の小文は

コロナ以降の変化 今日は「大予想」でなく足元の話 実体験から考えること - 中高年michiのサバイバル日記

という5月28日のブログの、3.経営者から見たテレワーク

としてアップしています。

とはいえ、当然ながら、私が実体験で知るのは、狭い狭い世界。

少し古めの、新聞記事ですが、興味を惹かれ、少し引用します。

そのあと、いつもの私見を述べます。

 2.在宅勤務定着 主要国で最低水準

2020年7月5日の日経時期です。

在宅勤務定着、ニッポンの壁 主要国で最低水準: 日本経済新聞

(1)要約すると

新型コロナウイルスの感染拡大への対応で在宅勤務が普及した日本

でオフィスへの復帰が目立っている。

在宅勤務を継続する欧米とは対照的だ。

オンライン業務が容易な専門職の比率が低いことや、職務の定義が

あいまいな日本的な雇用環境などが背景にありそうだ。

世界に比べ見劣りする生産性を高めるためにもこうした壁を取り

除くことが不可欠だ。

 米グーグルによるスマートフォン利用者の位置情報などの分析によ

ると、

日本の4月の出勤者はコロナ前(1月から2月上旬の中央値)に比べて

21.9%減少したが、緊急事態宣言の解除後の6月には同12.9%減まで

出勤者が戻った。

 

(2)外出規制緩和後の海外比較

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やはり日本の位置づけは特徴的

①英国の6月出勤者は4月以降、小幅に増えているが同44%減。

スイス、ドイツでも6月の出勤者は2~3割減で出社は限定的だ。

日本に比べ感染者が多いこともあるが、欧米で在宅勤務が浸透

していることがうかがえる。

②「ビデオ会議などで社員は遠隔での仕事に慣れている」。

食品世界最大手スイス・ネスレは同国内のオフィス部門の約4300

人の大半が在宅勤務を継続。

仏自動車大手グループPSAは在宅勤務対象を世界で1万8000人から

4万人に拡大した。

 日本でも日立製作所富士通などで在宅勤務を標準化する動きは

出ているが、まだ一部の企業にとどまる。

 ③日本は在宅が定着しにくい――。

そのことを示すのが、英エディンバラ大学などの研究者が試算した

データだ。

業種、学歴などのデータを基に総雇用者数に占める在宅勤務が可能

な人の割合を算出。

日本は47.2%。英国の53%や米国51.7%などを下回り、主要国で最低

水準だ

(3)労働生産性の実態と職種 

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日本の高い小企業、零細企業の割合も影響?

労働生産性の低さ要因分析は、この日経記事ではしていない

企業規模からみる見解もあり、それをフッターに書いたが、

欧州には阿多は丸が米国は、小企業、個人企業多そうだし・・・)

欧米並みに在宅勤務が定着しにくい理由を解く一つのカギに

なるのが「職種」だ。

 労働政策研究・研修機構の2018年調査では就業者に占める専門職

(技師など准専門職含む)の比率は日本は17%。

米国の36%や英国の37%の半分。

専門職はIT技術者や法務や財務など知識集約型の職業も多くオンラ

イン化が比較的容易で、在宅勤務に適する。

 ②一方で日本はサービス・販売従事者の比率が27%と米国の18%

や英国の17%より高い。

顧客や同僚と直接対面する必要性が高く、在宅勤務が難しい。

 ③雇用形態の違いもありそうだ。欧米は仕事の内容を明確に

規定するジョブ型雇用が定着しているのに対して、多くの日本

企業は職務や責任があいまいなメンバーシップ型。

仕事の成果を評価しにくいことが日本で在宅定着を難しくして

いる側面もある。

デジタル化の遅れも在宅勤務の阻害要因だ。

 ④インターナショナル・ワークプレース・グループ(IWG)が

19年に約1万5千人を対象に実施した調査では、85%が在宅勤務

などの柔軟な働き方が生産性向上に結びつくと回答。

経済協力開発機構OECD)の調査(18年時点)で時間あたり

生産性が米国に比べ4割低い日本にとって、在宅勤務をしやす

い環境を整えることが国際競争力を高めるためにも不可欠だ。

 (4)在宅勤務しやすい職種

世界がコロナ禍による雇用危機に直面する中、在宅勤務できる

仕事は増えている。

一例上げると。

「ソフトウエア開発・技術」、「クリエィティブ・マルチメディア」

少子高齢化が進む中で長期的に仕事の担い手を増やすためにも、

こうした在宅勤務しやすい職種へのシフトが必要となりそうだ。

 3.最後に感想

 上記新聞記事に、びっくりする要素はなく、大きく反論したい論点も

あまりない。

よく整理されています、という感想。

多くの人が、なんとなく思っていたことが、今回の新型コロナ感染症

影響で、問題点が浮き彫りにされた感じです。

当たり前ですが、人間か変わると、感が方も変わってきます。

日本において、政治経済の基本的枠組みは、40年前と変わっていない

かもしれませんが、「働く人間」は、40年たつとほとんど入れ替わっ

おり、考え方が変わるのも当然。

在宅勤務・テレワークの従事する人間は、はやり、それなりに増えて

いくでしょう。

岩井克人「欲望の貨幣論」を語る(読書感想文もどき) 効率性と安定性は「二律背反」の関係

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岩井さん著作は、この本棚のイメージでいきます。

岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

岩井克人/[述]  

丸山俊一/著  NHK「欲望の資本主義」制作班/著  

出版者    東洋経済新報社 2020.3

1.概要

先日紹介した「経済学の宇宙」は、岩井さんの自伝的要素がありまし

たが、今回貨幣論にしぼり、かつ解り易いです。

仮想通貨=暗号資産が生まれ、キャッシュレス化が進行する時代の貨

幣、市場、資本主義とはなにか?

その本質に日本を代表する経済学者が迫ります。

下記はいい話と思いませんか?

私の好きなフレーズです。

アダム・スミスさんは、ここを見逃してしまったんですね。」

インタビューの際、歴史上の巨人を「さん」付けで、まるで友人のよ

うに語る岩井さんの姿勢に、共感を覚えました。

「歴史の偉業」という物語に飲み込まれることなく、時代のテーマと

格闘した等身大の人間として、敬意をこめた「さん」付け。

こうした虚心坦懐な姿勢から、今につながるエッセンスをくみ取れる

のだと思います。

目次

第1章 「ビットコイン」は究極の貨幣か

第2章 金融投機と二つの資本主義論

第3章 貨幣は投機である

第4章 「資本主義」の発見 

     アリストテレスと「近代」

 2.ピックアップ

インターネットの発達は、グローバルな資本主義社会の中のあらゆる

情報を、ほとんど同時に、ほとんどタダで、あらゆる場所の運ぶこと

を可能にしました。

資本主義社会自体がまさに「純粋化」してきたのです。

そして『貨幣論』で描いていた理論的な世界にどんどん近づいてきた

のです。   (P21) 

 

私たちは、自由が増えれば安定性が減り、安定性を増すと自由が減っ

てしまうという「自由と安定との二律背反」の中で生きて行かざるを

えません。  (P25)

 

「資本主義社会においては、貨幣の価値だけでなく、すべての商品の

価値も、社会によって与えられる。」   (P44)

 

中央銀行が発行する紙幣も、安全性さえ保証されれば、貨幣として流

通します。

この結論から「銀行紙幣」制度へは一直線です。

ローは、銀貨それ自体ではなく、銀貨との交換を約束した紙幣(兌換

紙幣)を貨幣として流通させる制度を提唱するのです。  (P75)

 

2つの資本主義観

新古典派

 ・市場の「見えざる手」の働きに全幅の信頼

 ・資本主義をどんどん純粋にしていき、地球全体を市場によって

  覆い尽くせば、効率性も安定性も実現される「理想状態」に近づ

      くと言う主張

 ・フリードリッヒ・ハイエク、 ミルトン・フリードマン

〇不均衡動学派

 ・資本主義に理想状態はない

 ・資本主義がある程度の「安定性」を保ってきたのは、市場の

  自由な働きを阻害する「不純物」があったから

 ・効率性と安定性は「二律背反」の関係

  ジョン・ロー、クヌート・ヴィクセル、ケインズ岩井克人

  (P81-85)

  

1980年代からのグローバル化

 グルーバル化は古典派経済学の基本思想の「壮大な実験」であった

2008年リーマンショック後の大不況

 資本主義において、効率性と安定性は二律背反していることを実証

 (P85-88)

 

このような市場価格の乱高下は、ミルトン・フリードマンが主張す

るような愚かな投機家の非合理性によるのではありません。

逆です。

頭がさえきったプロの投機家同士がおたがいの行動を何重にも合

理的に予想し合う結果として、市場が乱高下してしまうのです。

(P98)

 

貨幣を基礎とする資本主義社会とは、その貨幣が潜在的にはもっと

も純粋な投機対象であることによって、本質的に不安定な社会

あるのです。 (P114)

 

貨幣を基礎とする資本主義社会は、本質的に不安定です。

その不安定性を放置しておくと、資本主義社会全体を、危機に陥れ

てしまいます。

その行き着く先は、ポピュリズム全体主義です。

自由を守るためには、自由放任主義思想とは決別しなくてはなら

ないのです。 (P118)

 

人間は「あらゆるモノを手に入れられる<可能性>」を与えてく

れるものとして「貨幣」それ自体を「欲望」する。 (P134)

 

「無限の欲望」ーー人間は、貨幣の出現によって、まさに無限の欲望

を身につけてしまったというわけです。 (P135)

 

「貨幣の無限の増殖」を求める経済活動ーーそれは、いうまでもなく

「資本主義」のことです。

アリストテレスが「商人術」と名付けた経済活動とは、まさに「資本

主義」にほかならないのです。(P136)

 

(貨幣の)流通は、まさに互酬的交換によってお互いが緊密に結びつ

けられていた共同体的な束縛から「個人」を自由にし、一人一人が独

立した一市民として議会で投票する民主制度の発展をうながしたとい

うのです。

まさにおカネの下の平等が、法の下の平等を生み出したというわけで

す。  (P150)

 

「思想の歴史を学ぶことこそ、人間精神を開放するための必須の準備

作業である。

現在だけしか知らないことと、過去だけしか知らないこととーー

一体どちらの方が人間をより保守的にするのか、私は知らない。」

(自由放任主義の終焉から  ケインズの言葉  P162)

  3.最後に

 何か、大きな契機気があったわけではないのですが、最近

宇沢弘文さんに続き、岩井克人さんを読み返しました。

「理解した」と言うのは程遠いですが、ヴェニスの商人資本論

「経済学の宇宙」と読み進むうち、少しは岩井理論が見えてきた感じ

がします。

 初手に読むのも、この『岩井克人「欲望の貨幣論」を語る』はとっ

つきやすいと思います。 


 

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