中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

株式投資の基礎 第20回 自主規制法人について 裏方と言えば怒られそうな

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日本取引所自主規法人
1.市場の「番人」
(1)裏方などというと当事者に怒られてそうですが、「市場の番人」
の立ち位置にある日本取引所自主規制法人のことを、少し書きます。
まさに「基礎」的理解の件であり、いわいるジャーナリステック的な
ものは、触れません。
取引者自主規制法人は、あまり、株式投資の紹介文章には出てこない
でしょう。
(2)社長、取締役、主幹事証券、メインバンク等は、当然お聞きに
なったことがあるはずです。
 当然、顧客ニーズを掴み、付加価値を創造し、必要な資金手当てをして、
継続的に収益を出していくことに、直接的な責任を負う部署です、
それにより株価は堅調に推移し、資産形成に資する動きとなるわけです。
 また、直接の収益の源泉となる商品やサービスは、投資家として熟知し、
購入、活用含め分析研究していることでしょう。
(3)上記と違い、取引者自主規制法人「市場番人の業務は不可欠」
と言われても、直接自分の収益向上に、かかわりが浅そうだし、
そもそも、「かたい」話で、面白くないし・・・
と言ったところが正直来なところでしょう。
さらりと目を通して、もらうとありがたいです。
 
日本取引所自主規制法人「2018年次報告」から、業務を抜粋、紹介します。
金融商品取引法に基づき、取引所の自主規制業務を専門に行
うために日本取引所グループに設置されている法人です。
 当法人の属する日本取引所グループは、わが国の最も中心的な
マーケットとして国内外における資産運用及び資金調達を支える
重要な機能を果たしています。その中で当法人は、東京証券取引
所及び大阪取引所が皆様に信頼され、安心して取引できる場であ
り続けられるよう、いわば取引所の品質管理センターとしての重要
な役割を担っています。
 そのような役割を担う当法人では、
・市場の公正性・信頼性を維持するために、上場を希望する会社の
適格性を審査する「上場審査」
・上場会社の情報開示や企業行動をチェックする「上場管理」
・取引所市場への仲介役となる証券会社等の業務の信頼性をチェック
 する「考査」
・相場操縦行為やインサイダー取引等の不公正な取引を監視する
「売買審査」
といった自主規制業務に日々取り組むとともに、
市場関係者の皆様に、イベントやセミナーの開催、刊行物の発刊等を
通じてコンプライアンスを支援する活動を実施しています。
 
3. 取引所の自主規制業務

(1)自主規制業務とは

自主規制は、金融商品取引法(金商法)において定義されており、株式

取引をはじめとした金融商品取引の市場運営を行っている取引所に欠か

せないものです。

また、その業務は調査・審査、処分の決定だけでなく不正の未然防止

など多岐にわたり、対象も上場会社、上場を希望する会社、証券会社や

投資者の取引など広範に及んでいます。

 (2)自主規制業務の重要性

①機能発揮のためのルールとその関係者

取引所では、果たすべき役割・使命を円滑・安定的に発揮するために、

法令に加えて様々なルール(規則)や仕組みを定めています。

取引を成立させるための価格の決定の規則を定めることはもちろん

のこと、取引所に注文を出すことができる者を、取引に参加できる

資格(取引参加者資格)を有する証券会社に限定したり、株式を上場

できる基準を設けたりしています。

 ・取引所では、法令や取引所規則を十分に理解し、それを守る体制が

 整備されている証券会社に取引参加者資格を与え、その取引参加資格

 を持つ証券会社(取引参加者)にルールを守らせることを通じて、

多くの投資者の取引の注文を円滑・安定的に成立させる仕組みを設け

ています。

 ・また、上場株式については、その価値の源泉である会社に関する

 基準を設け、それに適合すると認められる会社の株式のみを上場

 しています(上場株式を発行する会社を上場会社といいます)。

 そして、上場廃止基準を設けて、上場会社が投資対象となりえない

 状況にあり、廃止基準に抵触していると認められれば上場廃止

 しています。   

  このように、ルールを設けてそれに沿った運用がされている、

  と投資者から信頼されることによって取引所の機能や使命が

  果たされます

 ②取引所に対する投資者からの信頼を損なわないために

反対に、例えば以下のような状況が放置されていれば、投資者が

不測の損失を被ることになりかねず、安心して投資できなく

なります。

   取引参加者がルールを違反している

  悪意を持った投資者が不正な取引を行っている

  上場基準を満たしていないような状態の新規上場会社が存在

  投資者が投資判断するうえで最も考慮する会社から開示される

  情報に虚偽、重要なことが開示されていない状態

取引所が投資者からの信頼を損なうようなことになれば、取引所

の機能や使命を果たすことができなくなり、最終的には経済の発展

に悪い影響を与えるおそれが出てきます。

 こうしたことが起きないように、「品質管理」を行うことが機能

や使命を発揮するうえでとても重要なことです。

取引所が提供する機能の「品質管理」を自主規制業務といいます。

取引所を取り巻く環境、取引参加者や上場会社の状況は日々変化

しています。

そうした変化を常にチェックし、投資者に不測の事態をもたらす

ようなことがあれば即座に対処することが、取引所の公正性と

信頼性を維持し向上させることにつながります。

 

(3)自主規制業務の概要

 ①当法人は、その両取引所から自主規制業務を受託し、“取引所の品質

管理センター”として、我が国の資本市場の公正と信頼を守っています。

 ②当法人としては、今後も市場の公正を確保し投資者の皆様に信頼して

いただけるよう、市場環境や法体系に即して、引き続き実効性の高い

自主規制業務を遂行していきたいと考えています。

 ③当法人では、マーケットの参加者である取引参加者及び上場会社等

との対話を重視するとともに、国内外の行政当局や関連機関との連携

を重視しています。

 ④当法人では、市場利用者の法令等に関する一層の理解を促すとともに、

市場にとって望ましくない行為を未然に防止するため、取引参加者や

上場会社に向けたコンプライアンス支援活動を重視しています。

 
 

テレワーク導入後やめた企業が26% 「感染拡大」で再度揺り戻し?

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テレワークも紆余曲折はあります

1.直近テレワークが減り、出勤者が戻る

テレワークについては、何度か書いています。

直近では、7月5日の日経記事を基に12日アップのもので

 昨今の日本のテレワーク事情、新聞記事から考える 当たり前の整理でした - 中高年michiのサバイバル日記

一部要約すると

新型コロナウイルスの感染拡大への対応で在宅勤務が普及

した日本 でオフィスへの復帰が目立っている。

 在宅勤務を継続する欧米とは対照的だ。

 オンライン業務が容易な専門職の比率が低いことや、職務

の定義が あいまいな日本的な雇用環境などが背景にありそ

うだ。

 世界に比べ見劣りする生産性を高めるためにもこうした壁

を取り 除くことが不可欠だ。

  米グーグルによるスマートフォン利用者の位置情報などの

分析によ ると、

 日本の4月の出勤者はコロナ前(1月から2月上旬の中央

値)に比べて 21.9%減少したが、緊急事態宣言の解除後の

6月には同12.9%減まで 出勤者が戻った。

 2.テレワーク導入後やめた企業が26%

 本日話をするのは、その10日後(2020年7月15日)の記事で

「テレワーク 導入後26%の企業がもうやめた、着への課題は」

というものです。 10日たち、上記の「出勤者戻り」を補足す

るニュースです。

 ①新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにテレワークを一時、

導入したものの、すでにやめたという企業が26%にのぼるという

調査がまとまりました。

情報管理の難しさをあげる企業が多く、テレワーク定着の課題とい

えそうです。

 ②民間の調査会社「東京商工リサーチ」が先月末から今月はじめに

かけて全国の企業にアンケートを実施し、およそ1万4000社の回答

まとめました。

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにテレワークの導入につ

いて尋ねたところ現在、実施している企業は31%で、一度も実施して

いない企業は42%でした。

 ④一方で、感染拡大で一時、実施したが、すでにやめた企業が26%に

のぼりました。

⑤テレワークをやめた企業に理由を尋ねたところ、

自宅などで会社の情報を扱う際のセキュリティーの確保が難しかった

こと

テレワークのシステムを使いこなせない社員が多く浸透しなかったこ

などをあげています

 調査会社は「いざ、テレワークを始めたものの、継続できない企業

が多いことが示された。

感染を防ぐためにも定着を支援する必要があるのではないか」と話し

ています。

 

3.私の想定(長期的な話)

(1)上記記事にテレワークやめた理由として、下記2つが記載され

ています。

自宅などで会社の情報を扱う際のセキュリティーの確保

②テレワークのシステムを使いこなせない社員

 私が、言いたいのは、双方とも、本質的なブレーキでなく、時間とと

もに改善・淘汰されていく事象であること。

テレワーク開始時に、」自宅のセキュリティーが会社に比較して弱い

のは、ある意味当然でしょう。

こちらは、継続的なテレワークニーズから費用対効果で、早晩資金が

重点的に投入され、解消していくでしょう。

②は社員の年齢による部分が大きいでしょう。

少し「長期的な話」になるかもしれませんが、「システムを使いこな

せない人間」が市場から徹底を余儀なくされ、「絶滅していく」と思

います。

(2)揺り戻し

7月16日の日経記事ですが、また「揺り戻し」が起こっているようです。

具体的に、企業名を調査できませんが「テレワークやめた」企業群と

は違うグループの感じがします。

だた、全体のトレンドは、テレワーク再強化を感じます

東京都で16日、新型コロナウイルスの新規感染が286人確認され

過去最多を更新した。

感染拡大は地方にも及び始め、企業は警戒感を強めている。

国や都は経済活動の抑制につながりかねない施策には及び腰だ。

経済活動再開と感染防止の両立を迫られる企業は「自衛策」に

動き始めた。

東京では感染経路不明者も増加傾向を続けており、企業は再び

外出抑制にかじを切る。

このため企業は都道府県をまたぐ出張の抑制にも動く。

東京都は今回、移動自粛などを注意喚起する一方、幅広い休業

要請にまでは踏み込まなかった。

ただ一部の店舗では独自の対策をとり始めた。  

今週のお題「2020年上半期」 創意工夫と試行錯誤の上に立つ「継続」とは立派な文言ですが。

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創意工夫と試行錯誤をイメージ

今週のお題は、「2020年上半期」です。

確かに、上半期の反省や下半期に展望は、必要なことかと思います。

1.1年の半分の区切り方

(1)私の周りも、そして私自身もそうですが「1年」は、12ケ月、太陽暦

利用というのはほとんど一致です。

しかし、スタートや半期の区切りは、さまざまです。

(1)元日の1月1日を始点という考えは、私もその通りで,多用しますが、

ほかにもいろなくぎりはありますね。

(2)「ニッパチ」という言葉がありますが、2月末や8月末が仕事の締めに

あたる方は、3月1日や9月1日がスタート日意識のようです。

(3)ご自分の誕生日、誕生月を起点に、「成人」や「還暦」を意識する人

 も多いし、上半期の反省や下半期の展望も、これに基づいて。

(4)4月スタートは、日本の役所や企業世界では割と一般的。

 予算や事業計画の4月1日開始で、3月31日締め、でしょうか。

(5)(思い付きで裏はとっていませんが)イスラム世界も、ロシア正教

  世界も、たしか1月1日がスタートではなかった気がします。

 

2.1年間の「長さ」の意識

これも、当たり前ですが「時間」は極めて主観的ですよね。

(1)1年間は、5歳児には、今まで生きてきた人生の50分の1、30歳では

その30分の1、50歳では、80歳では・・・。

だんだん、1年が短くなっていく、というのはその通りで

確かに、今思うと、子供のころの1年は長かったようです。

(2)もう一つは、「有限の時間」、「今日が人生最後の日」の意識。

明日戦場にて極めて戦死する確率が高そうな戦士(かつての特攻隊では

ほぼ確実な死)や、スティーブ・ジョブススタンフォードでのスピーチ

をイメージしてもらうといいですが、自分に引き直して、日々ちゃんと

自分が生きているか、考えてみると・・・・情けないですね。

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こちらも、試行錯誤しているイメージです


3.創意工夫と試行錯誤

さて、ようやくお題の「2020年上半期」です。

(1)反省は、ヤマホドどありますが、書いてみて、面白い面白いことはない

しやめます。

世間的には、新型コロナに振り回された半年、かもしれませんが、これは

別途に、書きます(書いています。)

(2)「感謝」は、いつものことです。

 私にはいつものことなのですが、よくぞこの半年、生きながらえてきた、

と思います。

『上り坂、下り坂でなく「まさか」に出くわした半年だった』、と思う人が

いたら、ある面僭越では、と内心思います。

世の中人知の及ばざるところ、本人の想定が起こるのが「普通のこと」と、考え

ていたほうが無難でしょう。

(3)最後に下期の展望というか、抱負になるのでしょうが

思い切り大風呂敷で「創意工夫と試行錯誤の上に立つ継続」でしょうか。

何かのキャッチコピーのようですが「継続は力なり」。

これは、その通り、真実かと思います。

そもそも、「継続」しないと物事が始まらないこともたくさん」あります。

ただし、人間は弱いもの、安きにつくもの。

形式論的に「継続」を続けていること、で安心していることもあでしょう。

すくなくとも私には、そういった面はあります。

 

いつの時代もどこの場所においても、渦中の人には「世間が、まわりが厳しい

はずで、その厳しい世の中を生き抜く最低限が、「世の中に合わせる、つい

ていく」ことかもしれません。

昔テレビドラマで「世の中が不満なら、自分でルールを作る側に回れ」という

のがありました。

よほど若くて、頑張りがきく年齢でないと、「ルールを作る側」に回る可能性は、

低いでしょうが、いくつになっても、自分が、何かやり遂げたいことがあって

「継続」していることがあるとすれば、常に創意工夫と試行錯誤が必要では。

いわいる「のんべんだらりと継続」を続けていて世の中が、自分に「合わせて

くれる」のを、期待するのはやはり「愚」なのでしょうね。

 

 

米中経済戦争 米国政府による中国大手銀行への金融制裁の話

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米中対立のイメージ図です

1.米中経済戦争 金融制裁の話

二大強国米中の対立は、ずっと続いています。

(私の偏見かもしれませんが)中国政府による「香港国家安全維持法」

にみられる制約等と比較して、金融制裁」については、解りにくいというか

なじみにくい、というのが正直なところではないでしょうか?

その中でも、下記記事は影響が大きいし、割とわかりやすい記事、という点で

少し紹介します。

小見出しは、私が勝手につけました。

 太字や赤字も、私の主観でつけたものです。悪しからず)

米、ドルで中国締め付け 香港巡り8つの金融制裁検討

2020/7/15 7:29 (2020/7/15 7:42更新)

 米、ドルで中国締め付け 香港巡り8つの金融制裁検討 (写真=ロイター) :日本経済新聞

(1)要約

トランプ米大統領が14日署名して成立した「香港自治法」は、中国の大手

銀行への金融制裁に道を開く

②ドル調達の封じ込めに照準を定め、米銀からの資金調達や外為取引を禁じ

る8つの制裁手法を列挙。

③制裁を実行すれば世界の金融システムに亀裂が入りかねない強烈な「脅し」

となる。

 

(2)制裁の内容、二段階

①第一段階

国務省は90日以内に、香港の自由や自治を侵害した個人や団体を特定し、

ドル資産の凍結などの制裁の可否を検討する。

共和党は制裁対象として、中国共産党・最高指導部の韓正副首相(香港

担当)らを視野に入れる

②第二段階

その個人や団体と取引がある金融機関も対象となる。

香港自治法は具体的な制裁手法を列挙しており

(1)米銀による融資の禁止

(2)外貨取引の禁止

(3)貿易決済の禁止

(4)米国内の資産凍結

(5)米国からの投融資の制限

(6)米国からの物品輸出の制限――など8項目が決まった。

金融機関には個人や団体との取引断絶などの措置をとれるように制裁発動

まで1年間の猶予を与える。

 

(3)米国の出方

①同法は対象を中国の金融機関に限っていないが、中国銀や中国工商銀、

中国建設銀、中国農業銀など巨大銀行のドル取引に照準を当てる。

②実際、同法を主導した共和党のトゥーミー上院議員は「中国経済の将来

はドル取引にかかっている。

中国の巨大銀行がドルより(香港の)迫害者との取引を優先するならそう

すればいい」と言い放つ。

 ③基軸通貨ドルの封じ込めは、中国への強烈な「脅し」となる。

中国企業の貿易決済を担うだけでなく、新興・途上国でのインフラ投資

など「一帯一路」事業の資金の出し手だからだ

 

(4)決済網の現状と「抜かずの宝刀」

①米当局は国際的なドル決済を常に監視してきた。

米国内にはドル決済網として、米連邦準備理事会(FRB)が運営する

「Fedwire(フェドワイヤ)」とウォール街主体の「CHIPS(チップス)」

があり、中国の巨大銀も参加する。

両者の一日あたりの取引額は3兆ドル超と巨額で、決済網からはじき出さ

れれば途端にドルの資金繰りに窮することになる。

 ②もっとも、中国の大手銀をドル経済圏から排除すれば「中国の銀行不安

直結し、国際的な金融システムそのものが揺らぎかねない」(米財務省

幹部)。

米当局は対北朝鮮制裁で中国の丹東銀行遼寧省)をドル決済網から締め

出したことがあるが、大手銀には金融制裁を科さなかった。

中国のドル調達を締め上げられる今回の異例の制裁手段も、影響力が甚大

すぎて「抜かずの宝刀」となる可能性がある。

 

(5)日米欧の金融機関への影響

香港自治法は金融機関への制裁に1年間の猶予があり、その間に制裁対象

の個人や団体と取引を打ち切るよう求めている。

ただ、中国が制定した香港国家安全維持法には「外国勢力との結託」を禁

じる項目があり、米国の制裁に従えば逆に中国から報復措置を浴びるリス

もある。

香港を巡る米中の亀裂は、国際金融システムの弱点となりかねない。

 

2.今後を見ていくしかないですね。

再度書きますが、新聞記事としては、解りやすい説明と思います。

それでも、金融関係にあまり関心のない方は、「だから何だ、次がどう

なってそれがどんな影響になるか解説しろ」ということでしょう。

もちろん、私には予測できませんし、説明できません。

新聞記事の説明にあるように、第二段階まで、次々進んで行ったら、国際

金融システムに多大な影響があるでしょう、くらい。

(そんなことは、子供でも解る)

ハッピーエンドにしても、アンハッピーにしても、短時間で結論が出る

二時間テレビドラマや、小説ではありません。

「痛み分け」とは言いませんが、一方が「無傷」ということはないで

しょう。

金融は、そんなものだと思います。

今後、香港選挙や米国大統領選挙等々、政治ドラマも次々起こる中で、事態

の推移を見守る、としか現時点では言えないと思います。

日本の食糧安全保障は大丈夫なんだろうか? 妄想みたいな大それた話

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干ばつで食糧が取れなくなった土地のイメージ

1.先ずは日本の現状から

思いつきとはいえ、「食糧安全保障」なんて、たいそうなタイトルですが、

直近何かのビッグニュースも孫引きでなく、常日ごろ思っていることを、

つづってみます。

(1)世界の食糧問題、つまり自然災害や極度の貧困、需給バランス崩壊

といった要因に、どう対応すべきかといった、とても大きな話は、今日は

触れません。

どれ一つとっても、膨大なデータと議論があり、発言者の立場等により、

処方箋には見解も分かれるところです。

もちろん、日本の食糧問題も、大きな話ではあります。

(2)日本の問題

日本の食糧自給率は、たしかカロリーベースで38%、先進国最低

と聞いています。

 このデータが、下記を考慮しているのかわかりませんが、農業含め、

多くの産業で石油を使います。

ラクターはじめ農機具は石油がないと動きませんが、この石油は、

ほぼ100%輸入ですよね。 

農薬や化学肥料は「国産だ」といったところで、これも石油はじめ

輸入原材料あってのこと。

コメは100%自給だといっても、上記「動力」がないと、そもそも

成り立ちません。

も少し足元見て豚肉、鶏肉卵等の自給率は相対的に高いぞと言っても、

飼料穀物は輸入に頼っている部分が多いでしょう・・これが38%要因かな? 

  穀物の輸入が断たれると、当然、家畜の生産量は落ちます。

② 上記の輸入が断たれる要因を挙げると以下が考えられます。

 ・新型肺炎による各国の生産量低下

 ・サバクトビバッタの大量発生

  (こちらの付いては、この私のブログでも何度か取り上げちます。

直近では 

サバクトビバッタの再論です。前回5月10日のアップ 6月下旬現在も沈静化しているわけではない - 中高年michiのサバイバル日記

③各国の食糧輸出制限

 (新型肺炎や、サバクトバッタの影響だけでなく、政治的要因もあります

  よね。冷たいい方ですが、食糧「戦略物資」です。)

④米中関係の一触即発のリスク

 

2.日本の食糧問題対応策

下記記載の対策は、何も独自なものはなく「総論としては共通認識」か

と思います。

当然実際どうやって、が問題となります。

(1) 国家規模の備蓄拡大

 (上記の新型コロナ、サバクトビバッタしかり、相手国が従前どおり、

「お金を払えば必ず売ってくれる」とはならない場合も。

 「まずは、飢えている自国民の胃袋から・・・」とか。

(2) 農業生産力の拡大政策

 (生産力の拡大には、継続した技術革新もありますが、労働力の問題

 もあります。

 労働人口の一次産業へのシフトも、あの手この手で)

(3) IT技術と一次産業の融合

 (その通りですが、具体的に自分の言葉で解説できません。

以前紹介した「農業新時代」から事例2つあげます

「農業新時代」(読書感想文もどき) 日本農業はポテンシャルの宝庫、「地に足」 読後元気が出ます - 中高年michiのサバイバル日記

a. 農業の見える化に必要なこと 3つ

 ・環境と生体のセンシング

 ・栽培状況のモニタリング

 ・データの管理分析と制御 (P142から143) 

b. 農産物を輸出するだけじゃなくて、テクノロジーも含めて

 日本の農業全体を知的産業化して輸出できるようになると

 思います。(P149)

(4) 耕作放棄地の利用拡大

(上から目遠的コメントですが、「放棄」した理由を精査して、細やか

に対応していかないと、なかなかうまくいきません。)

(5)地産地消による消費拡大

 (地産地消は、モノの移動コストは減りますが、一歩進めて「人」に

 移動してきてもらって消費拡大)

 

3. まとめと私見

世の中いつの時代も、そこに生きている人にとっては「大変な時代」です。

第二次世界大戦後」の限ると、私の知る限り、日本では「餓死者続出」

のような事態は避けられています。

ありがたいことです。

しかし、昨日までの世界が、明日以降も延々と続く、とは無論限りません。

陳腐な表現かもしれませんが、「安全保障」こそ国家存立の基礎。

治山治水もそうですし、軍事バランスの世界情勢を生き抜くこともそう。

「食糧の自給率を高め、有事に長期間耐えられる食糧備蓄」を基礎とした

「食糧安全保障」も必須でしょう。 

株式投資の基礎 第19回  澤上篤人さんのインフレ予測に触れます 勝つにはやはり優良株式保有

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今日は澤上さんのインフレ予測の話
1.株式投資の先達について
(1)実績のある先人に倣う、のはどんな「勉強」においても「定
石」の一つです。
そもそも「勉強」地板が学習=学び、習う、ということですから。
私は、先人としてよく、ウォーレン・バフェットを取り上げ、この
ブログでも多数彼の言葉を引用していますが、
今回「さわかみ投信」の澤上篤人さんを取り上げます
さわかみファンド」については、多くは触れませんが
運用にあたっては、その時点で最も割安と考えられる投資対象に資産を
集中配分し、その投資対象資産の中で、将来価値から考えて市場価値が
割安と考えられる銘柄に選別投資し、割安が解消するまで持続保有する
「バイ・アンド・ホールド型」の長期投資を基本とする、
というものです。
(2)私の投資への考え方の一つに、「長らく成功し続け実績を残し
てきた人物」、という意味があります。
その意味では、理論的にあまり若い人、短期間だけの成功者は、あま
り対象としていません。
一貫した投資理論に基づき、長期間実績を積んできた人の意見は、
尊重しましょう、ということです。
なお、この「株式投資の基礎」で投信活用について、触れましが、
今日ここで、「バークシャー・ハザウェイ」を買えとか、「さわがみ
投信」を買え、と言っているわけではありませんよ。
 さて、最近澤上さんが、インフレ論を書いていまして、投資の考え方
に大いに参考になると思い「基礎勉強」として、紹介します。
 
2.今後インフレが来るという考え方
私なりに、まとめますが、誤認があれば、恐縮です。
( )内に私のコメントを入れます。
リーマンショック以降の金融緩和によって、これまでも資産バブル
(株式や商業用不動産のバブル)が生じていた

②今回のコロナ問題で、各国はリーマンショック時を上回る金融緩和

と資金供給の対応をした。

(現状は、ここまで。米国や、日本の事例を考えるとよくわかりま

す。しかし、米国や、日本ですがこれ以上の「資金共有」はいろいろ

そう)

コロナ問題が落ちつけば、経済は急回復するが、あまりに拡大され

た財政投入・金融緩和により、今度のバブルは巨大、かつ短命で終る

たろう。

(基本は、同感ですが、「落ち着く」のが、いつ頃になるかで、

選択肢が別れれそうな、気がします。)

④従って、マーケットは激しい乱高下から総崩れするだろう

中央銀行の財務も異常に膨らんで、自分のことで精一杯

 本来求められる企業や金融機関の救済どころではない。

⑥まずは悪性インフレ、そして本格的なインフレへ、これが世界で。

⑦国には、恐ろしい現実が待っている

 年金や預貯金の目減りは割けようがない

⑧世界経済の大荒れに対処するための防衛プランとして

 ・その混乱の中から、需要と供給をベースとした経済活動本来の姿

  が、ごく自然と戻ってくる。

 ・人々の毎日の生活とそれを支える企業活動とが合わさった、

  まともな経済が主役となり、それを担う優良企業への長期投資

  家の 視点で投資をする。

 (インフレに勝つには優良株式の保有という考え方に、私は同調

  です。)

 
3.個人的なこと
個人的なことですが、20年ほど前借入により不動産を購入しました。
むろん、高度成長期経済でないのは解っていますし、そんなに大きな
インフレは近いうちは来ないだろう。
しかしそのうちにインフレが来て、少しは借金が軽く・・・
と考えました。
どうもも人間は弱いもので、精緻な理論というより「こうなってほし
い」という願望から、ついついインフレ論者の意見を、勝手に曲解し
ていましたが、現実は小さなインフレどころか、長い深いデフレ経済
でした。
経済は、方向性をもって進む場合と、循環する場合の双方があると思
います。
過去の、実績を残してきた澤上さんですが、今後「超インフレ」が来
るのか、それは「いつ来るのか」、世界の株式市場を継続して注目し
ていきたいと思っています。 
 

それでも人生にイエスと言う 「夜と霧」のフランクルの解りやすい講演です。

それでも人生にイエスと言う

V.E.フランクル/著  

山田邦男/訳   松田美佳/訳  

出版者    春秋社 1993.12

 1.概要

(1)フランクルは「夜と霧」の著者として有名であり、本来は精神

科医です。

夜と霧は昨年10月11日に取り上げており、

「夜と霧・フランクル」(読書感想文もどき)視点を変えて 人生はあなたに絶望しない - 中高年michiのサバイバル日記

ことにの6月2日にも、「自己啓発」観点から引用しています。

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その2 今回は沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方 - 中高年michiのサバイバル日記

このブログから一部抜粋しますと

人間は「人生から問われている者」である

 というのがこれがフランクルの基本テーゼです。

なんで、こんな人生なのかと嘆くのが私みたいな凡人

ですが、フランクルは、視点を見事に180度変えます。

主体は我々自身でなくて、「人生」の方であり、我々は

答えねばならない立場にあるのです。

 (2)さて、本書は自身のナチス強制収容所の体験などから得られ

た人生哲学を講演した内容です。

講演の文字起こしゆえ、割と平易な、語りかけるような文章で、繰り

返しもあります。

理解の捕捉になるのは、東洋思想や、カント、タゴール、キルケゴー

ル、ニーチェ等の思想が、解りやすく、かみ砕い出て記載されていま

す。

全体理解の、大きな助けになります。

 

 2.ピックアップ

Ⅰ.「生きる意味と価値」から

生きるということは、ある意味で義務であり、たったひとつの
重大な義務なのです。
確かに人生にはまたよろこびもありますが、そのよろこびを得ようと
努めることはできません。 

よろこびをそのものを「欲する」ことはできません。

よろこびはおのずと湧くものなのです。
帰結が出てくるように、おのずと湧くのです。  P25
 
その転換を遂行してからはもう、「私は人生にまだなにを期待できる
か」と問うことはありません。
いまではもう、「人生は私に何を期待しているか」と問うだけです。
P27
 
人間というものは、もし飢えに何かの意味がありさせえするなら、
きっとまた進んで飢えを忍ぶものだ、と私は身をもって経験したから
です。 P34
 
それが可能なら運命を変える、それが不可避なら進んで運命を受け入
れる   P39
 
人間は、息をしているうちは、そもそもまだ意識があるうちは、人生
が出す問いにそのつどそのつど答えていくという責任を担っているの
です。 P43
 
自殺する人も、人生のルールに違反しています。
人生のルールは私たちに、どんなことをしても勝つということを求
めていませんが、決して戦いを放棄しないことは求めているはずで
す。 P46
 
生きるとは、問われていること、答えること
ーーー自分自身の人生に責任を持つことである。  P57
 
Ⅱ.「病を超えて」から
生きているとは、問われているということ。
生きる意味を問題にするのは間違っている。
生きる意味はそのときどきに応答することにあるから。 P110
 
一方の考え方の可能性を手に入れるということは、たんに一つの考
え方の可能性を選ぶことではないのです。
たんに考え方の可能性にすぎないものを実現することなのです。 P113
 
 Ⅲ.人生にイエスという
精神的な支えをなくし、とくに将来を支えにすることができなくな
って心理的に落ち込むと、身体的にもなえてしまう。 (中略)
そうした心の治療について第一に重要なのは、いうまでもなく、精神
的な支えを与えること、生きていることに内容つまり意味を与えること
でした。
P133
 
(収容所において)
心の治療は、生き延びようという意志を奮い起こしてほしい人に、そも
そもとにかくまず、生き延びることが義務であり、生き延びることに
意味があることを示すように努めなければならなかったのです。 P134
 
ひとりひとりが、とにかくどこかにだれかがいて、見えない仕方で
自分を見ていて、ドストエフスキーがかつていった意味で「立派に
苦悩に耐える」ことを求め、「死を自分のものにする」ことを期待し
ているとわかっていたのです。
 P137
 
これほど失望した人のそのような悲哀は、最後には、二つのことによ
って克服されます。
それは、謙虚さと勇気です。
収容所の囚人だった人ならだれでも、この二つを携えて、新し生活に
入ることになります。 P155
 
人間はあらゆることにもかかわらずーーー困窮と死にもかかわらず、
身体的心理的な病気の苦悩にもかかわらず、また強制収容所の運命
の下にあったとしてもーーー人生にイエスと言うことができるのです。
P162
 
ニヒリズムを通り抜け」て「新しい人間性」へ「到達」するという
課題がまさに本書の(さらにはフランクルの実存思想全体の)主題に
他ならない。  (訳者解説 P171)
 
3.最後に
  今回は、私の下手なコメントはありません。
ただ、上記を読んでもらえば、結構です。