中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

新型コロナ 日本では、感染広まり済で集団免疫が成立しているのでは?

1.昨今の新型コロナ、マスメディア報道

相変わらず、マスメディアでは、新型コロナで、恐怖心を煽る話題を

継続させようと頑張っているように、私には思えます。

自民党総裁選や台風情報等々、平均的日本人の関心事が、出てきてい

ますが新型コロナ報道も一定の関心事シェアは占めているようです。

「何か変」とは再三指摘していますが、PCR検査陽性者を新規感染者

と言い換えたり、重症者数、死亡者数を、明らかに恐怖心を煽る目的で

持ち出す、とか。

つまり、正常な数値比較はしない、事実と予想を混同する等々です。

たとえば、一時は「隠れコロナ患者死亡者が相当数いる」として、脅して

きましたが、6月、7月のデータでも、私が見る限り超過死亡率は、特にみ

られないようです。

しかしながら、テレビウイルス感染症や、コロナ脳は、なかなか治らない

ようで、客観的数字を、受け付けません。

第何波と呼ぶかは、存じませんが、秋には、冬には・・・・と話は続き

ます。

 なお、少しでもPCR反応の陽性者であって、その方が亡くなった場合、

その理由問わず、「コロナ死亡とカウントしろ」という役所のお達しは、

まだ効いているようですが・・・ 

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今日は、驚き、弱っているウイルスをイメージしました。

2.再度、新型コロナ私見

何度も、このブログに書いていますが、私見はタイトルのとおり

「新型コロナは日本では、すでに感染が広まり集団免疫が成立している」

ということ。

私は感染学者でも医者でもないし、一社会人ですが、私なりの情報収集と

「常識」から、そう思うだけです。

今日の引用は、youtubeで見ている「松田学さん」の話の要約です。

https://www.youtube.com/watch?v=Mhsl9YtK6FA

「日本に蔓延する”コロナ脳”への対処と新政権での対策を考える」

というもの。

私なりに、少し要約します。

(順番は入れ替え、グルーピングをしました。)

 (1)コロナ脳ともいえる、差別と村八分が日本社会に蔓延

 感染症より、村八分の誹謗中傷が一番怖い

 特に地方の方々にとっては100%のテレビ報道、

 テレビウイルス感染ともいえる。

 もう一つは、「同調圧力

 これを助長しているのは、社会全体の問題、根が深い。

 マスコミだけでなく、企業社会、地域社会も。

 新型コロナ「感染者」を「励ます」のでなく「差別する」

社会の側面あり

(2)マスコミの手法

 そもそもテレビは、不安をあおって固定客を取り込むのが目的

 たとえば、実行再生産数は、相当前から「1.0」を切っている、

つまり「感染は縮小に向かっている」のに、このことは、テレビは

報道 しない。

テレビを見る方を「安心」させると「あおり」がやりにくくなるから。

客観的数字を見ると、「日本はコロナ対策優等生」部類ですが、

「優等生日本」が、唯一負けているのはPCR検査数、そこを取り上げて、

感情的な報道。

 

集団免疫を主張する京都大学の上久保さんが、テレビ出演した時の話

テレビ側が主張したいところだけ、編集、あとはカット

とにかくテレビは、視聴率をとること

(3)松田学さんの見解

ネットでないと、真実が分からない

PCRをすればするほど、一定割合の無症状保菌者が陽性となる

世界でも、死者数はインフルエンザの死者数の範囲にとどまってる

結局、マクロでみて、新型コロナは変異型の風邪であった。

通常より感染力が強いが、衣料療現場で抑えられる程度ということが

が分かってきた。

(4)政府は、野党やマスコミより、しっかりしている

 政府は、立場上、正面切って「新型コロナは収束とは」言えない」。

 コロナ脳の方々の非難が怖い。

 実は、Go to Campain が政府のメッセージ。 どんなに批判され

 ても継続しているのが証左。

そんなに心配なら、キャンペーンは取りやめているはず。

(5)医者の見解

 PCR検査の不完全性は、多くの医者は認識している

 医者が一番信頼するのは肺のCT

 対策の目的は「重症者数が、医療資源を下回ることがすべて」、との

見解あり

(6)michi私見

 感染症分類が「第2類」のままだと、インフルエンザ検査陰性の

うえで、 またコロナ検査に指定感染症病院へ向かい検査が必要。

それこそ医療崩壊へ向かうリスク高まるのでは。

新型コロナで「軽症」、「無症状」の方が、一般病院に入れなくて、

ホテルや自宅待機で療養は、やはり変。

 

 と、今日は、ここまでにします。

 

追加情報

9月8日現在で、東京都の新型コロナ「重症者数」が昨日比較マイナス3人

で21人まで減ったそうです。

上述のように、日本では特にPCR陽性者数を信用していないし、日本では

この重症者数推移を、注目しています。

最も、「新型コロナ感染症が主要因で重症」なのか、「他の要因で重症と

なり新型コロナにもり患していたのが判明」なのかというのは、私には判断

がつきません。

読書感想文もどきに至らなかった「敗戦記その10」 今回もまた多数紹介

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敗戦記「その10」も同じイラスト

本年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」

というのをアップしていますが、今回10回目です。

イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、 

読者への何らかの参考となればと・・・

  1. 日本・日本語・日本人

大野晋/著  森本哲郎/著  鈴木孝夫/著  

出版者    新潮社 2001.9

大正生まれの、私に言わせると、最後の教養人世代に思えるのです

が、国語教育の問題から英語第二公用語論、さらには対米戦略まで、

日本語を愛してやまぬ3人が日本の将来像を深く真剣に語りあって

います。

物事を常に歴史的視点から考察できる懐の深さを感じます。

日本語を軸に論じ合う「日本語論」の決定版といったとこと。

20年前の座談会ですが、今も変わっていないな、と思終える一節を

引用します。

「コマーシャルも、ウーッとかビューとか、ものすごく刺激的な

ものを子供たちに見せておきながら、実生活では品のいい行動を

しろなんて無理。(中略)

食事もそっちのけで、テレビに見入っている。思考力は養われ

ないし会話もないような状態で言葉を覚えろなんて、そんな

バカなことはないよ。」 (P85 大野氏の発言)

 

  2. 法の哲学

G.W.F.ヘーゲル/著

尼寺義弘/訳  

出版者    晃洋書房 2009.5

注記       『法の哲学』第四回講義録1821/22年冬学期,

ベルリン キール手稿

正確に理解できたかは別として、一つ一つの日本語に訳され

た文言は解ります。

少し広げて、一文が意味するところも、何とか解ります

しかし、文章が重なって、論理を展開し、全体として言わん

とすることが、解らなくなってきました。

解らないのに、引用はしたくない。

頑張ってみたものの、「理解不能の敗戦記」でした。

 

3. 台湾危機         (正論1月号増刊)

李登輝蔡英文陳水扁 他/著  

出版者    産経新聞社 2020.1

「台湾モノ」は、私はいろいろ書いていますが、情報収集

のひとつです。

2019年12月発刊とありますから、記載情報としての最新は、

わずか2年弱かと思いますが、台湾情勢もまた、大きく動

いています。

例えば

  2018年単独インタビューの李登輝さんは先日亡くなり

  ました

  2019年単独インタビューの蔡英文さんは、台湾総統選挙

  に勝つ前の情報です。

書籍構成は以下の6部構成で、網羅的によくまとまってい

ます。

 1.リーダーたちの言葉

 2.台湾総統選の行方

 3.台湾独立の歩み

 4.台湾を狙う中国

 5.守るべき日台の紐帯

 6.台湾が抱える課題

誰しも、自分の見たいもの、聴きたいものしか、受け入れ

ない、との見解は、ある意味正解でしょう。

ただし、広く社会科学において、「中立」なり「偏向」と

いう判断を誰が(現在の人間が)できるか、というのは、

解決がつかないと思います。

 

4. 政治学の名著30

佐々木毅/著  

出版者    筑摩書房 2007.4

人間が集団の中で生活することのあり方や、異なる集団同士

のもつれ合いと闘争。

それらへの深い洞察に満ちた30冊を紹介しています。

政治学へいざなう最良のブックガイドの登場なのですが、

「まえがき」に著者の真摯な感情が表れていて、面白いです。

「何よりも、古今東西の大家たりを相手にして一人で立ち

向かうというのは誠に心もとない話である。(中略) 結局

のところ、私自身の読書ノートの中から「見えるものしか見え

ない」ものとして本書は誕生することになった。  P009

記載の30冊は、全文、一部、解説本等々私の摂氏からはさま

ざまですが、私の理解度を確認するうえで、良い参考となり

ました。

佐々木毅さんは、 1942年秋田県生まれ。東京大学法学部卒。

東京大学教授、東京大学総長を経て、現在、学習院大学法学

部教授。日本における政治学・政治思想史研究の第一人者です。

 

5.ペスト

新潮文庫        カミュ/[著]

宮崎嶺雄/訳  

出版者    新潮社 2004.1

あらすじも背景も大体、知っています。

不足している知識を補おうとすれば、少しPCで検索するだ

けで、過剰なほど出てくる昨今です。

もう半年以上続く「新型コロナとの共存」時代にあり、世界

中で読者の一つのヤマができたことでしょう。

あえて、私が取り上げて、したり顔に感想文もどきを書くの

もおかしそう、ということで「敗戦記」へ。

主人公で医者であるリウーの言葉から少し引用するだけに

します。 

「とにかく、この世の秩序が死のおきてに支配されている

以上は、おそらく神にとって、人々が自分を信じてくれな

いほうがいいかもしれないんです。神が黙している天井の

世界に目を向けたりしないで。」

P179

 
 
 
 
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今週のお題「もしもの備え」 「もしも」を上回る災害は、仕方がない。 諦観です

1.一般的な備え

 今週のお題「もしもの備え」とのことです。

確かに、9月は防災の日に始まり、台風もやってきますし、歳時記的な

お題ですよね。

「歳時記的」と言いましたが、地震は、現在の科学技術水準は読めない

し、新型コロナにいたっては(私の認識はマスメディア違うので)どうも

マンガみたいに、映ります。

さて、我が家も、一般的な緊急時の備えは、しています。「私も」と書け

ないのが、真実で、家庭でのいわいる「防災グッズ」は、妻だよりです。

保管場所と袋の中身を、私も確認している、という程度です。

住まいは割と戸数が多めの分譲マンションなのですが、マンション管理

組合(いや自治会?)から、期限管理をした飲料水や食料の配給は定期

的にあります。

ありがたいことに、私自身は決定的に重い災害、に遭遇したことはあり

ません。

もっとも、先の特北大震災の差異は、私の居住地域は大規模な液状化

発生し、断水が続いたのには、まいりましたが・・・・

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防災グッズはちゃんと用意しています

2.現実に災害に遭遇しています

私自身は、上記の感じですが、肉親、友人・知人は、大変な目に遭って

います。

(1)今年の7月上旬、九州を襲った豪雨により、地元の球磨川が氾濫、

「思い出を含め、いろいろなものが流されてしまいました。」

詳細は、7月7日に私のブログにアップしており、URLは下記のとおりです

肉親、友人・知人に限らず、行政関係者含め「もしもの備え」はしていた

のですが、「想定外の事態」は起こります。

ダムの計画、川の浚渫、災害情報の連絡周知体制等々、論点を議論していけ

ば、話は尽きませんが、「仕方がなかった」との感もあります。

思い出含め、いろいろなものが流されてしまいました。 地元の球磨川氾濫から思うこと。 - 中高年michiのサバイバル日記

 (2)熊本大地震

もう、熊本大地震発生から4年になります。

文書から引用すると

 4月14日21時26分、熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ11 km、

気象庁マグニチュード (Mj) 6.5、モーメントマグニチュード (Mw) 6.2

地震(前震)が発生し、同県の益城町震度7を観測した。

 その28時間後の4月16日1時25分には、同じく熊本県熊本地方を震央

とする震源の深さ12 km、Mj7.3、Mw7.0[3]の地震(本震)が発生し

西原村益城町震度7を観測した。

Mj7.3 は1995年(平成7年)に発生した兵庫県南部地震阪神・淡

路大震災)と同規模である。 

こちらも、 肉親、友人・知人は、大変な目に遭っています。

居住しているマンションが使えなくなり、車中泊が続いたことを聞いていますし、

飲食店自営の友人は、それこそ「商売あがったり」。

「もしもの備え」はしていても、こちらも想定外のことでした。

 

 

3.結局「仕方がない、の諦観」あり

もともとの地理的成り立ちで、日本列島は、相対的に災害が多い地域です。

長い長い歴史(文字のない時代を含む)の中で絵、この日本列島に住む

人間は、自然災害は仕方ない、逆らってもどうしようもないという「諦観」

が生まれてきたのでしょう。

「自然」は「人間」と対峙するものであり、征服できるもの、征服すべき

もの、人間が制御するべきもの、とは違う考えのようです。

まさに、私自身もその考え。

自然を征服しようなんて、人間の大きな思い上がり。

例えば、ウイルスも、地球上で生物の先輩、撲滅なんて僭越、共存させて

もらう、というのが、私の基本的理解です。

現在の情報、知識、予算等々の制約の上で、やるべき備えはやるべきで、

家族はじめ、周りの力を借りながら、対応しています。

しかし、相手は自然。

こちらが、打ち負かされたら仕方ない。

運よくこちらに生命があったら、腐らず、悔やまず(実際悔やみますが・・)

また、立ち上がって進むしかない、と思って持っています。

 

「全世界史」講義 2(読書感想文もどき) 出口治明さんの講義  常に「現状改善」であるべき

 「全世界史」講義 2

教養に効く!人類5000年史

出口治明/著               

出版者    新潮社 2016.1

1.概要

文明の誕生から現代まで、人類5000年の歴史を出口さんが一人で

解説します。

 複雑な歴史の流れがわかる、ひとつの要素は、本人が完全に「理解して」

自分だ咀嚼したものを、講義しているからだと思います。

2は、近世・近現代を取り上げ、「産業革命フランス革命の世紀」

「冷戦の時代」などを解説しています。

実は「冷戦の時代」は、(後半部分は)私にとっては、リアルタイムの

時事問題の継続であって、「歴史」として、捉えていなかった面があり、

ましてや21世紀はそうです。

改めて、勉強になりました。

 

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出口さんに関しては、この本棚イラスト

 2.本文からの引用

 コルテスもピサロも、少人数で比較的安易にアステカ帝国やインカ

帝国を滅ぼすことが出来ました。その理由に一つに馬と鉄砲があげ

られます。(中略)しかし、最大の武器となったのは、旧大陸の病

原菌でした。   P82

 

(18世紀の話です)

ネーションステートという求心力の強い新しい国家形態を生み出し

たこと、そして手工業から機械工業へと生産構造を変えた産業革命

を実現したことが、ヨーロッパの世紀を導きました。アジアの老大

国には、この二つが欠けていました。(なくても困りませんでした

が)  P155

 

この南海泡沫事件では、万有引力の発見者であるニュートンが多

額の投資をして、大損害を受けたというエピソードが残っていま

す。知性の塊のような物理学者も、儲け話には弱かったようです。

一方で音楽家ヘンデルは儲けたようですが。   P163

 

産業革命グレートブリテンで最初に起こった理由については

(中略)、歴史の大きな流れの中で見ていくと、やはりインドと

の関係がいちばん大きいのです。  P185

 

イエズス会の一番大きな業績は、科挙の制度をヨーロッパに持

ち込んだことだと言われています。  P188

 

 (以下は引用でなく要約)

明治維新の時、幕府軍敗北の理由の一つは金と銀の交換比率に

関する為替政策の失敗である。大量の金の海外流出。結果とし

幕府軍の中核である旗本や御家人の困窮。 P238

 

 クリミヤ戦争にかかるエピソード2つ

  ①シュリーマンが、:ロシアに武器を売却、財産築く

  ②ノーベルがダイナマイト発明。稼いだお金が賞基金

  P239

 

南北戦争の本質は、農業立国+自由貿易(南軍)か、工業立国

+(産業)保護貿易北軍)かを争うものでした。この市民戦争

の結果、アメリカは工業国への道を驀進することになります。

 P242

 

(米英との海軍力比率について)

日露戦争の後、賠償金が取れないと言って民主が騒ぎ、日比谷

公園を焼き討ちした事件と同じです。正確な情報を与えられて

いなかってことの悲劇です。国力に比べれば、日本にとって圧

倒的に有利だった海軍軍縮会議の取り決めを、日本はむざむざと

手放してしまったのです。  P296

 

スターリンヒトラーに勝るとも劣らない残忍な人柄でしたが、

ビジネス感覚は、優れていました。イデオロギーより利益優先の

人でした。 P315

 

ペレストロイカグラスノスチ、欧州共通の家、マルタ会談等)

こうして冷戦は終結したのですが、これはゴルバチョフの一連の

大胆な提案と行動が、大きく影響していたと考えられています。

P364

 

民主主義にせよ、資本主義・市場経済にせyp、戦後世界のシス

テムにせよ、それらの個々の歪なかけらを指摘するのではなく、

全体として丸く収まってるがどうかを実証的に検証し、丸く収

まっていないのであれば、それらに代わる整合的なシステムの

骨格を示すことが重要ではないでしょうか。  P385

 

 

(何度も引用する、私の好きなフレーズ)

 将来、世界で何が起こるかは分かりません。しかし、それに備え

る教材は過去にしかないのです。歴史を学ぶ意味は、人間がこれま

でやってきたことを、後からケーススタディとして学べるところに

あります。歴史には、5000年を生きてきた人間の豊穣なケース

(事例)が詰まっています。それを学ぶことが、これからの人生で

いろいろな場面に遭遇したとき、何かの役に立つのではないかと

思います。 P386

 

3.改めて考えたこと

最初は、反省です。

「書いてあることは一通り知っている。出口さんの解釈を聞きたい」と

僭越に思っていましたが、どうしてどうして知らない話が多々出てきま

した。

「出口さんの解釈」を求めて、読んでいるのは、ほかの著作と同じです。

 いわば「出口解釈」の私のお気に入りを、引用して書いているものです

から。

改めて感想的に書くとエドモンド・バークに倣う「現状改善」(問題点

指摘だけでなく)が大切だと思うし私自身の小さな小さな行動も、

然り、だと思っています。 

 
 

「厄介者」が一転「救世主」になる話は好きです。

1.世の中「そううまくはいかない」のが普通

(1)あちらを立てると、こちらが立たず。

世の中のおおくは、うまくいかないのが当たり前で、たまたまうまく

いくと、うれしくなります。

「やった、解決した」と思っても、仔細に氏らべると、何事も「隠れた

瑕疵」や「予期せぬ不都合発生」は、ありそうです。

単なる、「問題の先送り」だったことも・・・・

(2)うまくいった事例として

・スポーツフィッシングで、一気に広まったブラックバスを「駆逐」観点

でなく「中級・高級料理」として売りだそうという企画。

・農業関係者の天敵となっているイノシシやシカを「ジビエ料理」として

売り出したり、また食肉流通市場を作ろうとする、動き。

・やっかいものである「しらず」を土木材料に利用できたとか、の動き。

 (補足説明)

  「しらす」とは、日本の九州南部一帯に厚い地層として分布する細粒

   の軽石や火山灰子ことです。

   数十年までは、使い道がない「やっかいもの」の感じでした。

   シラスを骨材として用いたシラスコンクリートは、劣化に強い特性が

   あり、温泉の湯気・高温の地熱・強酸性の土壌などの過酷な環境下

   で建設された鹿児島県霧島市の丸尾滝橋の基礎部分に採用されて

   います。

   シラスとシラスコンクリートを混合・整形したシラス緑化基盤が、

   鹿児島市電軌道の緑化に活用されている、との情報がありました。

 

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問題が解決できずお手上げ状態

2.“やっかいもの”が海の豊かさを取り戻す!?

2020年9月3日 15時33分のNHK記事

ビジネス特集 “やっかいもの”が海の豊かさを取り戻す!? | NHKニュース

少し要約して紹介します。

(趣旨)

食卓に欠かせないアサリ。その漁獲量が激減してしまった有明海でいま、

復活に向けた取り組み開始そこで一役買っているのが養鶏会社が大量

に抱えている“やっかいもの”。これが海を救う救世主になるかもしれ

ない。

(厄介者の正体)

養鶏会社が運営する佐賀県内の鶏舎は、大量に鶏を育てているが、ひよ

こや鶏から毎日出される「鶏ふん」があり、実はこれがブロックの正体

 その量だけでなく、特有のにおいもあり、産業廃棄物として捨てるしか

ない現状。

窒素やリンなどの有機物が豊富に含まれていることに着目して、農業用

肥料の開発に取り組み、菌を使って完全に発酵させる技術を開発すること

で、大腸菌やにおいを取り除くことに成功し、農業用肥料は完成。

しかしライバル企業も多く、思うように利用者を増やすことができな

かった。

 (救世主となれるか?)

アサリ不漁の原因として

海が「貧栄養」、つまり栄養不足に陥っていることを指摘する内容

である。

窒素やリンは植物性プランクトンの餌にもなることも考慮し

「海の“肥料”という発想は斬新かもしれない」と挑戦が始まる。

 しかし、海に有機物を入れるには「赤潮」の懸念。窒素やリンは

大量に海に入れると赤潮の原因となってしまう。

ポイントはゆっくりじわじわ溶け出すようにすること。

試行錯誤の末、今のブロックの形として完成した。

 完全に発酵させた鶏ふんをブロック状に固めて乾燥させたこの

製品は、3か月から4か月かけて窒素とリンが溶け出す構造。

安全性と効果を検証するために海の貧栄養化を研究している大学

名誉教授が協力した。

(要因分析)

当該名誉教授は下水などの浄化処理技術が発達した結果、海が

きれいになりすぎたことが植物性プランクトンの減少につなが

っていると指摘。

 ブロックから海に溶け出す窒素とリンは赤潮を引き起こすほど

の量ではないうえ、水質に悪影響を与える大腸菌も含まれておらず

、ブロックに含まれる微生物は乳酸菌と酵母だけであることを確認。

 このため、海の“肥料”として使うことができると判断した。

(実績はこれから)

熊本県玉名市の干潟で最初にブロックを設置してから半年。

まだ短い期間ですが、漁師たちは手応えを感じている。

アサリをふるいにかけて確かめたところ、生存数や成長の度合い

に明らかに改善が見られる 。

いま各地の漁協から養鶏会社に問い合わせが来ている。

 海に有機物の肥料を入れるという手法は斬新で期待が高まる一方、

実績はこれから。今後、実績を積み重ねていく作業を地道に続けて

いくつもり。

 

3.私が好きな話

冒頭にも書いたように、ビジネスの世界に限らず、世の中うまく

いかいのが当たり前のなかで、タイトルのように思わぬ解決策が、

見えてくる話は好きです。

ハイテク工業の分野ですが、ボトルネックとは、全体の作業工程

のうち、処理能力や容量などが1番低い部分を指す言葉です。

このボトルネックをどのようにして改善するかがビジネス効率化

のカギと、よく聞きます。

ブラックバス料理やジビエ肉の流通、この「海の肥料ブロック」

も、困ったことの解決策(ボトルネックの解消策)として、、、

考えてみると、世の中のニーズの大部分は、困ったことの解決で

しょう。

結局これができる、ヒト、組織、何らかの集まり、が勝つんですよね。

日本人の神(読書感想文もどき)神は、唯一ではなく多数存在

  日本人の神

大野晋/著  

出版者    河出書房新社 2013.12

1.概要

日本人にとってカミ(神)とは本来どのようなものだったのか。

西洋のGodや大神ゼウス、仏教のホトケとの違いは何なのか。

カミという言葉の由来を丹念にたどりながら、日本人の文化から生活

習慣、精神性までを考察するしたもの。

大野晋さんは、大正生まれ、古代日本語の音韻、表記、語彙、文法、

日本語の起源、日本人の思考様式など幅広い業績を残した、とのこ

と。

特に『岩波古語辞典』の編纂や、日本語の起源を古代タミル語にある

としたクレオールタミル語説で知られるそうです。

クレオールタミル語説は、比較言語学観点から批判が多いそうですが

私には、よくわかりません。

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具体的形のないカミは書けないので、古事記の神、大黒様のイメージ

2.ピックアップ 

日本のカミとは?

①カミは唯一の存在ではなく、多数存在した。

  (ギリシャ神話のように)恋愛したり、策略を持ちいたりなどの

   行動を自由にする人格神となるのは、記紀の神話の部分に現れ

   るカミの場合である。

   日本のカミはいろんな場所にいる。

   『古事記』の中には300以上の神

   行為そのものまでも書きとして扱われている。

②カミは具体的な姿・形を持たなかった。

③カミは漂動・彷徨し、カミガカリした。

  「カカル」とは、物に覆いかぶさるようにして、自分の重さ

   を相手にくっつけてぶら下がること。今でも「親がかりで

   暮らす」などという。

④カミはそれぞれの場所や物・事柄を領有し支配する主体であった。

⑤カミは超人的な威力を持つ恐ろしい存在である。 P15‐23

  

奈良時代の中頃には、「仏」は「神」の一種であるであると認識され

ていた。

カミは五穀の豊穣を祈る相手であり、また、家屋・殿舎・門・道・井

戸・火などの支配者として人間生活の無病息災を求める相手でもあ

る。  P42

 

従来のカミに対する奉仕者たちは、生産と繁殖に関する罪に対してミ

ソギをし、ハラエをし、カミに奉献することでそれが解除されるとし

た。ここには個人個人が戒律を守り、自ら律する考えがない。

(中略)

個人的な戒律を守ることが修道者としての自己保証となる。こういう

考え方は当時のン本陣にとっては、新しい思想であって、これまでの

カミに仕えることだけを考えていた人々の中にはないものだった。

P55

 

「権現」:インドのホトケが仮に姿を現したもの

本地垂迹」:インドの仏菩薩を「本地」といい、それが仮の姿を

取って表れたものが「垂迹」    P67

 

中世の神道が、神のみとを明らかにしようとしながら、結局、仏の枠

組みの中へ神を押し込むことになっていたのに対し、近世になってカ

ミをホトケから分離しようとする動きが現れ始める。   P80

 

契沖は全て文献にみられる事実に基づき、実証を先にした。これは

古典の解読によって古代を知ろうとする場合には、そのまま世界に通

用する方法である。  P87

 

本居宣長は『古事記伝』の中で、「道」ということを通して儒教の聖

人と日本の神々との相違を明らかにし、言葉としての「神」を考究

し、日本の神の特性をとらえることによって、仏との差をおのずか

ら分かるようにした。  P99

 

(日本語との共通性が一番高いタミル語

インドの最南端に、現在500万人の使用人口を持ち、BC200年~AD200

年間の、詩2400首を持つタミル語がそれである。     P132

 

当時新来の文明であった水田耕作の耕作地や作物や食品および関連す

る技術についても、単語そのものにタミル語と日本語との間に次の表

のような共通がある。これは物や技術と一緒にタミル語が日本に入

ったとみなければならないだろう。         P135

 

「幽霊」は恨みを持つ人がなるものであり、「化け」は相手をたぶら

かし脅かすもので、本質的に違う      P156

 

「日本文化」は日本という土地で、その時代の文明のもとで、日本人

が文明とその風土性との適合を求めながら生活を営んでいく間に生じ

た生活態度であり、美意識であり、それの産物というものと考えられ

る。  P190

 

日本人は特別自然に優しいのではない。日本の自然が人間に優しいの

である。日本人はその自然の恵みの中で、自然の運行に順応していけ

暮らしやすく、生きていられた。  P191

 

日本におけるキリスト教の信者が人口の1パーセントをなかなか超え

ないという理由は、キリスト教的なカミの根本的な考え方・ありかた

が、日本人の基本的な生活意識とそぐわない点にあるように思われ

る。   P193

 

私の思っていることが正しいならば、日本人のカミ観念、あるいは

カミ信仰の原点は古代の南インドに発していることになるのではな

いか。

それは日本語の系統研究と並んで、日本人の精神史、あるいは日本

思想史の研究の基本姿勢に一つの変革をもたらすだろう。  P197

 

3.最後に

 大野晋さんと言えば、「折々のうた」を少し知るくらいで、ほとんど

読んではいませんでした。

言語学国語学に対する、アレルギーというか苦手意識がありました

、というか今でもあります。

そのくせ、歴史は思想史は、好きな部類です。

言語学的な話は置いといて、タミル語説には、私にとって非常にロマ

ンを感じますし、面白かった。

一方、日本の「カミ」についての定義は、大枠理解していたことが、

スッキリまとまった形で、私には、受け入れやすかったです。   

 

 
 

リモート会議から、思うこと 「情報革命」進行中だが「行く末」は現在生きている我々は不明か 

1.リモートからもはや後戻りできない?

9月にはいり、涼しく感じるときもありますが、まだまだ残暑厳

しい関東では、あります。

私にしては、大掛かりなリモート会議に参加しました。

50人弱参加の会議で、事務局が用意したツールは Microsoft Teams

でした。

何とか指示通りにやれば、チャンと会話で議論もできて会議目的

は達成できます。

資料をPC上に映して、説明者の話お聞くのは、もう違和感を感じ

ないのは、私みたいな中高年も同じでしょう。

感じることはいつも同じで、会議場全体を(ある意味思考をさぼ

って)を鳥瞰できるわけでないので、雰囲気がつかみずらい(参加

者の表情が読みにくい)こととと、音声が聞き取りにくい。

マイクをミュートにしてしゃべっているというような初歩的なミス

は置いといて、PC内蔵マイクに頼っている場合、話し手の位置で、

聴き取りづらいことが、多々あります。

まあそうなモノで、「慣れて改善していく」しかないのでしょう。

ただ、システムは、一度使うと、「後戻り出来ない」ことになり

そうです。

 

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打製石器のイメージです。

2.時代の変化は、後から振り返って

今日、書きたいことのひとつは、「聴き取りづらいリモート会議」

のことではなく、道具や制度、仕組みが、いったん動き出すと、

元にもどることは、難しいのでは?ということ。

冷たい言い方をすると、打ち負かされたほうが、滅びていくし

かないということ。

以下大風呂敷を広げます。

(1)磨製石器を使う新石器時代

打製石器を使う人々と、磨製石器を使う人々が遭遇したら

(時間軸は置いといて)後者が勝ち、前者は、淘汰される

のでしょう。

(2)鉄器と青銅器

戦争にしても、農作業にしても、「武器としての強さ」や

「農地開墾の効率性」を考えたら、必ず鉄器に軍配でしょう。

(3)産業革命により、機械工業生産へ

 先日、出口治明さんの本を読んでいたら、グレートブリ

テンで産業革命が 最初に起こった一番の要因は、インドで

ある、との説明あり。

なるほどと感じました。

 産業革命を制した、グレートブリテンが世界史の中心に

おどり出ますよね。

上記(1)から(3)は、後世の我々だから、講釈できる話で

「当事者」にはよくわからない面が多々あったでしょう。

(4)情報革命

これは、現在進行形でしょうか。

個人的には無線通信が、始まった時が一番不識でした。

  今の若い人失笑を買いそうですが、「有線」の中を

 「情報」が流れるのは、画像だろうが、音声だろうが、

 感覚的に無理やり納得出来たのですが、「無線」になる

 と、「不思議だな」

の感覚。

それも今となっては「昔のオジサンの変な感想」でしょう。

空間を越えて、情報が流れるのが当たり前で、多くの人の

「生活」にかかわるる部分にまで影響を与えるのが、当たり

前と感じてしまいます。

 

3.周りに、流されてしまっていい

 上述の「情報革命」は、まさに進行中であり、後世の人が振りか

えって「あの頃が産業革命以来の変化の時った」と、思うのが、

いやいや「振り返る」ことができるのが、AI駆使した一部の「ホモ

デウス」だけなのかAIそのものなのか・・・・・

いずれにしても、現在に生きるわれわれには、論評できないこと

だと、思います。

それは仕方がない。

 

「オマエは、この駄文で何を言いたいモウヒトツとは?」ですが、

「仕方がないことは悩んでも仕方ない」ということ。

もっと話を広げます。

 これも先日読んだ生物学関連の本から。

生物が、生きていくために、「死」を生み出したということ。

この点から考えると、一個体が少し長く生きていること自体は、

あんまり意味がない。

勝手に自分で意味づけして、生きていくだけが、よい。

「死よりも小さい仕方がないことで、悩んでも仕方ない」と感じ

た次第です。