中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」 私は子供のころ同居でした。

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

はてなブログを書いている人の平均的な年齢を私は存じ上げ

ませんが、ゼロ歳から10代は、少ないだろうと思います。

ということは「おじいちゃん・おばあちゃん」が、現役バリバリ

の方は少数、多かれ少なかれ「昔話・思い出話」になるかと思い

ます。

私の場合もそうです。

父方祖父母ともに、当時の日本人の平均寿命を超えた「大往生」

だったかと思います。

母が他の祖父母は、いろいろありました。

以下、この父方祖父母の思い出話を、つづっていきます。

 

1.私は祖父母と同居でした

私の父は、長男で生まれた家に住んで、私の祖父母に育てられ

ました。

父には、弟妹が合計六人もいます。

当時としては、驚くほどの大人数ではありません。

農家ではなく、父は自営の小売業で生計を立てていました。

私は、そこで生まれ育つわけですが、祖父母は同居状態です。

田舎ですがら土地は安く、我が家もある程度の敷地はあります。

「同居」といっても、敷地の一角に離れがあり、祖父母はそこに

住んでいます。

現在は、その土地もないので、わかりませんが、

昔は代々「現役」夫婦が母屋に住み、隠居夫婦が「離れ」に住む

慣習だったのかもしれません。

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現実には祖父母はいつも和服でした

2.おじいちゃん

さて、お題の「おじいちゃん」です。

祖父は、明治の人間です。確か80歳台後半まで生きたと思います。

若いころは、親戚の呉服店の丁稚奉公だったようですが、祖父の兄の

急死により、実家に戻り、家業を継いだようです。

材木商はもうやっていなくて、私の記憶では、祖父の年齢とともに

縮小した質屋業だったようです。

叔父が、暑中で酔った時に、よく祖父の話を話をしていましたが、

「怖い怖い親父」だったそうです。

孫の私が知るのは「やさしいおじいちゃん」です。

冒頭書いたように同居ですから、「帰省した際のみ会う祖父母」

とは違います。

孫ながら、父母と祖父母の溝や対立を、感じることもありました。

「これも人間関係の勉強」というと、変にとられるかもしれませ

んが「核家族」とは違った経験は、たくさん下、ということで

しょうか。

祖父で、思い出すのは、庭掃除をしている姿、仏壇の前でお参りを

している姿、夕食に日本酒を飲んでいる姿です。

彼の趣味な美術鑑賞、特に日本画です。

前日に「離れ」の床の間に、掛け軸をかざし、その日本画を見る

のが楽しみだったようです。

家には土蔵があり、そこにたくさんの掛け軸をしまっており、それ

を代わる代わる掛けて、虫干し含め管理維持していくのが、楽しみ

だったのでしょう。

 

3.おばあちゃん

前述の叔父からの、祖母の話は、あまり覚えていませんが、叔父も

母親からそれなりに、怒られたし、気が重くなる体験はあるので

しょう。

私の場合は孫ですし、直接利害関係があるわけでなし、やはり

「やさしいおばあちゃん」の印象です。

彼女は、彼女よりもっと長寿、大人になって帰省した折、100歳

の誕生記念の市長発の賞状が、家に飾ってありました。

最も、最後は長らく痴ほう症を発していたようで、対応にあたる

父母は大変だったろうと、推測します。

もともと、女学校を出たインテリで、教壇に立ったこともある

ようですが、「勉強好き」のおばあちゃんでした。

当時の途方自治自治体?の「老人大学」があり、何回も入学と

卒業を、繰り返していたようです。

「学ぶ生徒」だけでなく、長らく「茶の湯の先生」をやってい

ました。

離れの一室の茶室があり、そこで教えていました。

詳細説明できませんが、湯を沸かす窯や茶わん他、茶室で見る

「セット」は当然完備していたようです。

昼間ですが、子供の私から見て「きれいなお姉さん」が、何人も

茶の湯を習いに来ていました。

私も「お点前」の抹茶を飲ませたもらったことがあります。

決して、甘いものではありませんが、私には、いける味でした。

 

3.最後に

小学生の日記みたいになりましたが、まさに子供の思い出話

ですからこんなものでしょう。

繰り返しましが、私が育つ頃同居していたわけですので、情報は

たくさんあります。

敬老、とか少子高齢化とか、経済視点からの一般論でなく、今日は

昔話に終始しました。

科学でツッコむ日本の歴史(読書感想文もどき) いくつも疑問点が解けました

信長もビックリ!?科学でツッコむ日本の歴史

だから教科書にのらなかった

著者       平林純/著  

出版者    集英社 2018.11

1.概要

「はじめに」に記載のあるのように、科学の視点で歴史を書いた本

はなかなか見つけることができません。

大学院理学研究科修了で、サイエンスライターの著者による力作と

言えましょう。

昔、中学、高校生徒のころふと疑問に思っても「教科書に載らない」

ことがたくさんありました。

社会人となり、歴史書含め多方面の切り口からいろいろ読み広げて

いくうち、解決した問題も多々ありました。

本書は5章構成、全35話で「ビックリ」を記載

 1.イメージをくつがえす

 2.スゴすぎる舞台裏

 3.ヤバすぎる異彩

 4.ざんねんな現実

 5.どんでん返し

なお、平均的な読者の「受け」は無視し、私が知らなかった、面白

かったという観点から、記載させてもらいます。悪しからず。 

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日本全国を歩いて測量した伊能忠敬のイメージです。

2.ピックアップ

1.毛利元就の息子は9人いて、長男は元就より早死。

「三本の矢」伝説は、現実とはかなり違う。

 

2.忍者の水の上を歩く術「水蜘蛛」は、最大15キロしか、浮か

 べられない。大人は、無理である。

(別件)忍者のトレードマーク黒装束はウソ。農民や武士の中に

 混じって区別できないようなごく普通の格好で、目立つことなく、

 敵に紛れ込んだ。

 

3.「陰陽師安倍晴明のパワーの源泉は、彼が天文・気象の学者

 だったから。

 

4.源の義経の「一ノ谷の戦い」での逆落とし

昔の日本で馬と言えば、古墳時代にモンゴルからやってきた、身長

は低いけれど力強い体つきの小さな種類のもの。

サラブレットと比べると、急な坂にも強かった。

 

5. 曲亭馬琴『兎園詳説』に描かれたUFOみたいなナゾの円盤船

いったいどこからやってきた?

場所は茨木県の舎利浜(銚子半島)

フィリピンや台湾近くの海で船が難破して、黒潮に乗って流れ着

いたという可能性。

ナゾの船に乗っていたのは、「背が高くてピンクの肌をした、髪

の毛が赤い女性。」との記載あり。

日本尾南出難破した船に乗っていたヨーロッパ女性が、銚子半島

に流れついた、と考えるのが正しそうです。

 

6.五代将軍・徳川綱吉の寝室近くにが、大地震時に逃げ込む

地震の間」がつくられていた。

地震の間」は地面に固定せず、地面の揺れを建物に伝えない

 ように するというあたりは、現在の高層ビルの地震対策と

全く同じです。 

 

7.海上の扇を射抜いた那須の与一

 ①矢を当てることが不可能でない距離(約75メートル)に近

 づいた。

 ②与一は「動くものを弓矢で落とす」のが得意だった。

 

8.参勤交代はお金がかかるので、大名は皆、急いだ。

 最速の参勤交代は、加賀藩4代目前田光高で、500キロメートル

 を一 週間で走り抜けた。

 

9.剣士が峰打をすると、ほぼ間違いなく殺人事件を起こします。

 峰打ちは科学的にも、歴史的にもあり得ない。

 

10.金を一番使ったのは、京都の金閣寺でも、名古屋城のシャチ

 ホコ でもなく奈良東大寺の大仏 金の重量440キログラム、現在

 の金額にして22億円

 

11.織田信長の時代、弓と鉄砲の使いてが、一対一で勝負したとした

 ら「勝つのはきっと、弓を持った武士」

 当時の鉄砲は、サッカーの「無回転シュート」と同じ理屈で、ま

 っすぐ飛ばなかった。

 

12.薩摩藩の参勤交代メンバーをしのぐ、一番歩いた人は,江戸時代

 後期、7年かけて日本全国を測量して、精密な日本地図を作り上げた

 伊能忠敬

 

13.明治政府は、明治6年に払う給料を「13か月分」から「12か月文」へ

 と節約するため、カレンダーを外国に合わせた。

 シナリオライター大隈重信

 

3.ふと思うこと 

先日、ユーラシア中央部の政治情勢の変化で、いままで覗けなかった

旧ソ連や、モンゴル地域ほかから貴重な資料が公開され、いままで

中華一辺倒の歴史資料に厚みが出てきて別の観点からの分析が出来る、

との趣旨を読んだことがあります。 確か出口治明さんではないかと。

切り口は違いますが、本書のように「科学的」観点からみると、納得

する点が多々あります。

たとえば私が、土木建築関係に不案内なため、普段は関心が薄いので

すが、江戸城の「地震の間」の話は、聴くとなるほどと思います。

また、一つ、賢くなった感じです。

 
 

行政改革断行の再スタートは、やはり船頭減らし(国会議員定数削減)からでは?

1.新内閣の目玉の一つは行政改革

菅内閣がスタートして、新内閣の目玉の一つは行政改革と聞いてい

ます。

菅総理の記者会見から粋すると

新型コロナウイルス対策と社会経済活動の両立を目指すとともに

・感染拡大により立ち遅れが明らかになった規制改革やデジタル化

 を集中的に進める方針

行政改革担当大臣に対し、「縦割り110番」など国民からの意見

 を参考に、実態に合わない規制に関する情報を集約する仕組み

 導入するよう、指示

・国民の声を背に、行政の縦割りの排除といった改革を強力に進め

 たい

・デジタル化を一元的に担う「デジタル庁」を新設し、行政の効率化

 進め、経済成長にも役立てたい

と、あります。

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総理大臣と言えば、まず伊藤博文でしょう

2.行政改革革担当、河野さん 

17日のNHKニュースですが、担当大臣によると

 ・今までの行政改革は、コストを削減したり、そぎ落としたりす

ものだったが、今度は、国民や社会から見て新しい価値が生ま

れるような規制改革を中心にしていかないといけない。

『こう思っていたが、できなかった』ということをしっかりとす

くい上げていきたい

・「縦割り110番」といった縦割り行政の弊害に関する情報を集め

る仕組み作りについて河野大臣は、

「SNSの時代に、コールセンターで集めるということはなく、

『ご意見をお寄せください』と言えばいいだけの話だ。いろいろ

な人が、いろいろなことを言ってきてくれているので、もう始ま

っているようなものだ」と述べました。

 

3.菅さん、河野さんへ一言

(1)菅総理の話は、まさに正論。

米中冷戦の国際情勢の中、国の安全保障のためにどう舵を切るか

議論も大い進めてほしいのですが、国内問題においては、

規制改革やデジタル化を集中的に進める方針

(2)政策実行担当大臣の河野さんですが

「 今までの行政改革は、コストを削減したり、そぎ落としたりす

もの」

というのは、その通りで、今までもできてないのだから、こちらも

本腰入れをお願いしたいところ

「縦割り110番」といった縦割り行政の弊害に関する情報を集める

仕組み作りについて、「もう始まっている」との見解だが、今後

実績を見せてほしいところ。

 

4.私が行政改革に思うこと

(1)まず、改革は「アタマ」から

行革がなかなか進まない実態報告や分析も、取り寄せるとヤマ

ほど、あります。

分析はヤマほどありますが、議論が尽きないのは実績に乏しい

からでしょう。

民間の立場からは、「行政はまだまだ甘い」というのが実感。

仕事を取るのも「役所」は甘いが、独特のしきたりあり、という

ところ。

私は外野席の立場(権限も予算も責任もない)から、言いたい

ことを言います。

まず、「改革」は、「アタマ」から。

つまり船頭が多すぎることが問題。

「国会議員定数削減」は、私の昔からの持論であり、小手先の数字

合わせでなく、必要最低限、大胆に議員定数削減をすべきかと思っ

ています。

いわいる先進国平均に見て、人口当たりで国会議員や公務員の数が

少ない、のは知っています。

また、大半の公務員は、命じられて、まじめに、着実に仕事をして

います。

しかし比較の問題でじゃなくて、議員は何をやるべきか、そのため

に必要十分な人材がいるのか、というところ。

本当に、「世界の中の日本」を考え、実力で引っ張っていく人材は

現状では、は多すぎると思います。

船に船頭が、多すぎると、座礁します。

「アタマ」の人数を減らすと、行政改革は必ず進みます。

人数が増えると、レベルが落ちるのは、どの世界も同じ。

現状の日本の制度でも、都道府県議会、市町村議会と、多くの地方

自治組織があります。

地方政治はそちらに任せて、国会議員は「国のこと」に限定して

考えるべき。

国政に対する意志・素養・実行力を持った人材は、日本では200から

300人もいれば十分では?

当然そこには選挙制度改革も前提としてあり、私は現状の都道府県制度

も、変えていくべきかと思っています。

(2)公務員の数が増えていくのは、仕方ないのか?

「人がいると仕事を作る」というのは、本当です。

真面目な人ほど、頑張って仕事を、作ってしまう。

効果効能度外視で、仕事をすること自体が、目的かします。

何が行政にとって必要な仕事かは本当に判断が難しいし、時代とともに

当然変化します。

一方「公務員」として採用された方は「安定性」を求めるわけで、内部

の力では、大胆なリストラクチャリングは、難しくなります。

普通に考えて、新しく生まれた仕事の「適材」は既存の公務員の外に

いる場合が多いでしょう。

とはいえ、「生活」のために公務員になった人々を「税金という担保」

があるなか、どこまで減少させることができるのか・・・

なんか、飲み屋での親父の愚痴になってしまいました。

そろそろお開きとします。

(1)、(2)ともに、実行が非常に難し、現実不可能に近いことを

知りながら、ついつい披露してしまう、一時的うっぷん晴らしの私見

となりました。

哲学、女、唄、そして・・・(ファイヤーベント自伝)読書感想文もどき

 哲学、女、唄、そして…

ファイヤアーベント自伝

原タイトル           Killing time.∥の翻訳

ポール・ファイヤアーベント/著  .

村上陽一郎/訳  

出版者    産業図書 1997.1

 1.概要

ファイヤアーベントは、オーストリア出身の哲学者、科学哲学者です。

科学へのアナーキスティックな見方と、普遍的な方法論の否定によって

有名であり、科学哲学にくわえ、科学社会学においても影響力を持つ

人物です。

本書は、彼の自伝です。

原タイトルが、Killing time 「無駄な時間」だったのですね

 訳者は、科学史の権威、私のブログで複数回紹介した村上洋一郎さん

です。

実は、本書も広義の紹介、下記の竹内薫さんの、文章に触発されて、

手にしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

例えば科学がどうやって発達するかということを、科学史や科学哲学

の専門家がいろいろ研究しているのですが、この人はそこに出てきて

「anything goes」(何でもあり)とか、言っちゃうわけです。

つまり、科学者の発見というものは、パターン化できないし理論化も

できない。そんなのは何でもありだから、いろんな人がいろんなこと

を考えて、いろんな科学的発見につながるだけだろう、ということを

言うわけです。そう、この人の哲学はアナーキズムなのです。

竹内薫感染症、AI新時代を生き抜く   P272) 

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お気に入りの本棚イラストにしました。

 2.本文からの引用

(公開講義でのファイヤアーベントの質問のはずが、演説)

私は思ったままのことを言った。10分ほども話したのだろうか。

討論が終わって、太陽の輝く戸外へ出た。ぼんやりしていた私の傍ら

に気が付くとポパーがいた。「ちょっと歩こうじゃないか」と彼は

言った。(中略)それから、彼はお互いに親称の「ドゥ」で呼び合お

うと提案した。 P103

 

ヴィトゲンシュタインとの面談)

ヴィトゲンシュタインはいらだったようには見えなかった。彼はあら

ゆるところで出会う慇懃な尊敬よりも、我々の率直で飾らない態度が

明らかに気に入ったのだった。

よく実私は黄疸になって寝込んだ。サルファ剤の服み過ぎだった。

しかしヴィトゲンシュタインは、面白かったと言っていた、と人づて

に聞いた。  P109

 

(試験官カインツの口頭試験)

後者は本文に付して、小さな活字で、延々と付加的な、かつ誰も知ら

ないような細かい情報が書き込まれた注の部分がついていた。私は

その小さな活字のところだけ勉強していき、応答に利用した。

カインツが、私が徹底的に勉強したのだと思って、その後は省略して

くれた。(中略)試験が彼自身の書物に移ったときに、いくつか疑問

に思うことに言及した。

計画は図に当たった。カインツはほとんど休まずにしゃべり続けた。

秘書が彼を促した時、彼は言った。「まことに結構な試験であった」

そして、彼は私に最高の点をつけてくれた。 P124

 

 (初めての科学哲学の講義の仕方について)

 「この最初の一行ね」」と彼は言う。「それで最初の講義ができる

じゃないか。君が言おうと思っていることを先ず述べる。それから、

それを細かく発展させる。やり始めればいろいろ沢山思い出してく

るよ。あとは、繰り返して、要約して、そうやっていれば、いつの間

にか時間が来ちゃうさ。そしたら、次は二行目でやればいい。そんな

具合さ」  P151

 

通常私は二つの講義を持った。一つは一般哲学であり、もう一つは科学

哲学であった。もう一つセミナーを持っていたが、そこでは参加者が自

分の考えていることを説明する機会とした。   P176

 
1968年に私は「方法への挑戦」というタイトルの論文を書き (中略)
私は、理論と観察とは、対応規則によって結び付けられる、互いに独立
した実体ではなく、解ることのできない全体を造形るものだと論じた。
 P200
 
今では、この「アナーキズム」には、単なるレトリック以上のものがあ
ると確信している。世界は。科学の世界も含めて、理論や規則類では捉
え切ることのできない、複雑でばらばらな実体である。  P203
 
「すべての個々の文化は、潜在的にはすべての文化である」ということ
であり特定の文化的特性は「一個の人間性」の変化し得る表現である
ということである。
この結論は重要な政治的聞けるを導く。」つまり文化的な特性は決して
神聖不可侵なものではないことになる。 P217
   
3.私が考えたこと
先ず、訳者の村上洋一郎さんのあとがき引用。
「この書物は、現代における一つの非凡な魂の記録として、一読に値す
ると私は信じる」(P268)との記載があります。
買い物好きな人が「限定」とか「お買い得」の言葉に弱いように、私は
「非凡な魂」とか、「科学哲学」という言葉に弱いのです。
賢い人に対する憧れも強いです。
本書をど絵だけ読み込めたかに立つと、「感想文にならない敗戦記」に
回すべきかもしれませんが、引用にみられるような、「知性や個性の
ぶつかり合い」を、垣間見て楽しめた、という今回も自分勝手な解釈
としておきます。
 
(紹介しようと楽天市場で検索したのですが、出てこなくて、申し訳
ないです)

国勢調査から派生して思うこと デジタルも結局人間に親和的でないと・・・

1. 国勢調査のPCでの回答

先日、郵便受けに「国勢調査のお願い」が入っていました。

袋の裏表紙に「お願い」とあり、すぐ下に

国勢調査には回答の義務があります>と記載あり。

「お願い」と、「義務」との関係は?

小中学校の問題となりそうな、ツッコみもできそうですが、

まあまあ、そう「目くじらて立てる」話でも、なさそう。

先ほど、PCから回答しました。

書類の中に、ログインIDと、アクセスキーが印字された「インター

ネット回答利用ガイド」が、同封されており、すぐPCで作業でき

ました。

同封の他の書類は詳しくは、読んできません。

持ち論個人情報ですが、私の場合、大家族でもないし、答えに窮するとか、

「絶対秘密にしたい」とか、「きわめて複雑な事情」は、ありません。

所要時間は、延べ10分強でしょうか。

最後送信して、つつがなく終了です。

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以前の「訪問する国勢調査担当者」のイメージ

2.便利な時代になった。

(1)なんか、年寄り臭い小見出しになりましたが、正直な感想です。

「昔は・・・」と書くとそれこそ年寄りっぽいでしょうが、技術革新

そのものは、日進月歩、ドッグイヤー(こういった表現が古い?)

でしょう。

紙にフリーハンドで書いて、郵送し、それをまたシステムで読み込んで・・

とかに比べると、雲泥の作業時間でしょう。

オンラインで一気通貫とまではいかなくても作業の大半は、PCで完結

します。

例えば、所得税の確定申告。

領収書等紙のデータからの入力はありますが、入力フォームは確定し

ているし、税率や控除額、税額等を自分で計算することはありません。

私の場合、データ送信でなく、神で確定申告書をプリントアウトし、

税務所を訪問した経緯は、あります。

これは後々改善するでしょう。

(2)一貫して、紙の郵送ベースで対応したのは「定額給付金

です。

マスメディアの報道や、他の方が書いてらっしゃるので、私は

割愛します。

私の場合も特別の話がある訳ではありません。

ちなみにマイナンバーカードは、ネットで申請して、一度市

役所に行って結局2ケ月強くらいかかりましたね。

 

3.ヒューマン・フレンドリー

(1)技術革新は今後も進むだろう、しかし人間の肉体的限界は、

変わるものでなく、相手(現在ではPC,スマホウェアラブル端末

のこと)が、よりヒューマン・フレンドリーになるだろう、と当

たり前のことを思いました。

例えば、スマートフォンの文字の大きさ。

画面をタップする若い人の驚異的に速いスピードを言っているの

ではありません。

指が大きくて太い人は、機器自体が軽薄短小になっていくと、最終

的に作業に限界があるのでは?

以前指の大きな知人が、「小さな電卓は打ちにくい」と嘆いていま

した。

私は、非常に大柄な外国人男性で、親しい知人は今はいませんが、そう

いった方が、大きな指でスマホの小さな部分をタップするのは大変だろう

と、他人事ながら心配します。

(2)今度は、指ではなくて「眼」の話。

若い人であれば、エクセルシートのフォームを75%で見る、作業するのも

普通でしょう。同一画面で100%ズームの資料より、多くの情報が見えて

「分析に便利」な場合もあるでしょう。

ある時期から、私も75%では、「眼が苦しく」なって、仮に75%で送られ

てきた資料は100%に自分のPC上で変換することになります。

スマートフォンは、エクセルシート到着を確認するだけで、「考えるのは

立ち上げたPCの前」となります。

たまに会議資料で、相対的に高齢者が多いのに、小さな文字で、意思決定

メンバーの一部が解読に苦労するといった、笑えないケースもあります。

(3)まとめ的に書くと

デジタル機器は、今後ますます人間のスケールに合わせる、という流れに

なるでしょう。

AIと人間の知恵比べといった次元とは別です。

情報を受信し、理解・分析・解釈し、発信する過程において、利用する

人間により親和性を持つようになるでしょうし、ならないとダメでしょう。

 

4.デジタル庁

今度の菅内閣で、デジタル庁が一つの目玉となるのでしょうか。

ニュースを引用します。9月15日の「ITmediaNews」からです。 

菅新総裁、「デジタル庁」創設に意欲 各省庁に散らばるデータを統合、法改正も視野 - ITmedia NEWS

9月14日に自民党総裁選が行われ、菅義偉官房長官が新総裁に選出

された。

菅新総裁は同日記者会見し、省庁再編の一環で「デジタル庁」を創設

する意向を示した。各省庁に分散しているデータを統合し、柔軟に

利活用できる仕組みを築く考えだ。

今後は「法改正に向け、早速準備を行っていきたい」という

技術的には、行政のデジタル化の進む北欧と日本に、そう大差はないでしょう。

抵抗勢力」にどう立ち向かうか含め、インフラの問題であり、政治の問題

なのでしょう。

 

旅の効用(読書感想文もどき) 好奇心は人の本質 本では抽象的すぎて旅の実体験が必要の場合あり

 旅の効用

人はなぜ移動するのか

ペール・アンデション/著  

畔上司/訳  

出版者    草思社 2020.1

1.概要

不機嫌という病を治すには、自分の安全領域から外に飛び出すことだ、

と著者は説きます。

「好奇心」は、人間ぼもつ本質なのでしょう。

(個々人に程度の差はありますが・・・・・)

世界を旅したスウェーデンのジャーナリストが「人が旅に出る理由」を

重層的に考察した、味わい深い旅論です。

広範な読書体験も想像できます。

読めば放浪したくなる旅行記22点も紹介していますが、私が読んだのは

オデュッセイア』だけでした。

 

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長期の海外一人旅をイメージしたかったのです。

2.本文から引用

ことによると旅は、世界観を広げるうえで有効かもしれない。結局の

ところメディアの報道だけでは不十分だし、歴史的な見方を怠ること

も多い。大体が、もし自然災害が起こらなかったり、選挙が終わって

しまったり、ないしは武器が鳴りやんだりするとメディアは沈黙して

しまうからだ。 P 9

 

世界には今、二つの方向が存在する。一つは、自分の中に引きこもろう

とする傾向。もう一つは、開放的になろうとする傾向。ウルリッヒ・ベ

ックは当時も今も、コスモポリタニズムに味方している。彼は、

「(国の)内と外」を分けようとする古い分類方法を無視しようとして

いるのだ。 P50

 

私は東洋の美にあこがれてきたが、彼は私が育った技術進歩の世界、

直線的で計画的だが、憎悪に満ちた世界、要するに私が逃げたがって

いることすべてに対する憧れを抱いて生きてきたのだ。 P63

 

初めて歩いたのはヒマラヤの道だったが、その時の頭と体、そして

世界が互いに語り合っている気がした。だがその後は、そうした感覚

をあまり頻繁には経験していない。  P102

 

(海外旅行者数は)今のところは中国人がトップだが、インド人が急

接近している。ほどなくして典型的な旅行者はヨーロッパ人ではなく

アジア人になるだろうから、「隗ギア旅行はヨーロッパの植民地主義

の延長」という非難もそのうち口にされなくなるだろう。  P109 

 

目的地にいたるまでの過程が旅の重要部分なのだ。目標、目的地に

集中しすぎると、旅に満足できなくなる。あまりスピーディーに

到着すれば、何も体験できなくなる。逆にかなり長い旅をすれば、

観光地巡りばかりということはなくなる。  P127

 

「旅は、私たちがホモサピエンスであることと関連がある。好奇心

だ。『無用な』知識を求めて努力し、知恵を拡大し、視野を広げ、

世界像を拡大し、混沌を整理し、秩序を確保しようとする意思で

ある。」 P154

 

自動車事故に巻き込まれるリスクは、ヒッチハイク関連の事件で被

害者になる率、あるいは逆にヒッチハイカーが、見知らぬドライバー

に襲われる確率の何倍も高い。

それでももしあなたがクルマに乗ると決心するなら、絶対に顔見知

りの人と同乗してはいけない。見知らぬ人と同乗するのがいちばん

安全なのである。  P185

 

ゲーテの『ファウスト』にあるように、過去に浸って喜ぶのは危険

なのだ。過去は不可解だとファウストは言っている。私たちが過去

について学ぶ時代精神は、過去に反映させた現代の姿なのだ。P204

 

「すべてがうまく行かなくなったら、インドかアフリカに行って洞窟

内で座っていればいい。そこで眠ればいい。食べ物は何とかなるだろ

う。子どもたちは今は大きくなって、うまくやっている。何であれ答

えは見つかるものだ。生きていくことはできる。何とかなるものだ。」

P221

 

こんなに何回も旅をするのはスウェーデン社会が安定していてあまり

に変わらないからなのだ。彼女はなにかから離れるために旅をしてい

るのではなく、何か新しいことに近づくために、旅をしているのだ。

P273

 

哲学者カントは、働く必要がなくなれば人はどうなるかを知っていた。

最善の解決策は、カントによればアダムとイヴに起こった出来事、つ

まりは退屈な楽園からの追放だった。  P290

 

彼女の考えによれば、「旅をせずに本を読めば十分だ。そうすれば心の

中で旅をすることができる」とのこと。確かにそれも可能かもしれない

が私が受ける印象は本では抽象的すぎるのだ。私自身が旅で実体験する

中のごく一部に過ぎないのである。 P324

 

3.感じたこと

旅に関するエッセイを読みたいとは思っていました。実際いくつか

読んでいますが、私にとっての「はずれ」が、多かった感じです。

本書は、出口治明さんが書評で書いていて、選びました。

今、求めているもの、私の思考や感性に近いものでした。

1962年生まれで、本書を書いたのが2018年ごろでしょうから、元気

いっぱい、無鉄砲が売りの若者とは違います。

持ち論、筆者は若いころから、旅を続けていますが、いわいる「中高年」

となって、「知識や経験の蓄積」の上に立った文章となっていて、期待し

た読後感となりました。

旅を好むのは好奇心に基づくホモサピエンスの本質と、私も思います。

旅に出るのは、環境はなかなか許さない昨今の私ですが、「好奇心」は持

ち続けたいといつも思っています。  

 
 

もうすぐノーベル賞の季節 今回天才・南部陽一郎について

1.ノーベル賞

と言えば、今日でも、最高権威の賞です。

日本人になじみが深いですよね。

「もうすぐ」というより、9月半ばでは「まだ先」かも知れません。

ノーベル賞」といっても、平和賞」は政治がらみで、なんか胡散

臭いし、文学賞はしょせん、個々人の感性や趣向の話でしょう。

「平和賞」について、米国大統領も複数人受賞しているようだし、

トランプ大統領が中東和平で来年の平和賞にノミネートというニュ

ースもありました。

トランプ氏の人格、好き嫌いでなく、イスラエルUAEの仲介等、政

治実績は高く評価されると個人的には思います。

しかし「ノーベル賞」の評価範疇にはいるのだろうか?

政治実績は、やはり「賞」にはそぐわない気がします。

「経済学賞」もなんか別の意味で、変な気が個人的にはします。

その点、いわいる理系の3賞、「医学・生理学」「物理学」「化学」

は立派とか、賢いとかの賞賛に値するように思います。

(以下偏見かもしれませんが)

中でも「物理学」については、一握りの「天才」が、たまたま幸運に

恵まれ受賞するんだろうと思います。

誰しもそうでしょうが、自分と全く違うレベルとなると、嫉妬は起こ

りえません。 

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2.南部陽一郎

(1)私の場合もそういった「天才」たちには、興味本位もしくは

憧れが生じて・・・というのが正直なところです。

天才ひしめくノーベル「物理学賞」受賞者のなか、南部陽一郎は格

別のようです。もちろん私に、「格別さ」が判断できるわけがなく

「周りが言っているから」です。

 〇「受賞に驚き」というより「ようやくまわってきた」

 「南部さんなら2度、3度受賞してもおかしくない」

〇現代では湯川秀樹をしのぐ、天才かもしれない

 という、話をよく聞きます。

(2)人となり

私は彼の業績を、評価どころか、理解することはできません。

南部 陽一郎なにもの?を少し引用します。

・(1921年1月18日 - 2015年7月5日) 

・日系アメリカ人の理論物理学者。

シカゴ大学名誉教授、大阪市立大学名誉教授・特別栄誉教授、

 大阪大学特別栄誉教授、立命館アジア太平洋大学アカデミック・

 アドバイザー。

・専門は素粒子理論。理学博士(東京大学 1952年)。

・日本の福井県福井市出身。自宅が大阪府豊中市にあり、シカゴに在

住していた。

・1970年に日本からアメリカ合衆国帰化した

(3)エピソード

エピソードを、いくつか引用し、読者と情報共有したいと考えます。

・一高時代は物理が特に苦手で、エントロピーを理解できずに熱力学

の単位を落とした。

・東大4年の時、湯川秀樹朝永振一郎素粒子を勉強したいと言っ

たら、素粒子については、天才でないと理解できない」といわれ

て、一度はねつけられた。

プリンストン高等研究所時代、2度アインシュタインに会う。

2回目の時アインシュタイン量子力学が信用できないことを必死に

説明しようとした。

・東大の物理学科の卒論はウィリアム・ブレイク(イギリスの詩人、

画家、銅版画職人)だった。

・日本語でも英語でもなく、数式で考えている

 (4)名言集を引用します。

名言集」には、いつも思うのですが、語り手・発信者がすべて

「普通の人」が同じことを言っても、やはり受けないのですよね。

 ・自分では語らない、理論に語らせる。

 ・物理学の法則は単純です。

  でもこの世界は決してつまらないものではない。

  理想的にできているのだと思います。

・元々子供のときからサイエンスに興味を持っていましたね。

・私は、夏場はいつも毎年ドライブして回ります。

・西海岸のロサンジェルスの辺で夏を過ごしたり、大学でですね。

 そこでなかったら、コロラドの山の中ですね。

・私ももうこんな年だが、新しい問題が出てくれば、これからも

(問題解決の努力を)続けていきたいと思っている。

・私自身の経験からいえば大事なことは大きな夢をもつこと。

 そして自分の好きなことをやること。

 3.おわりに

 先日、素粒子の探究で宇宙がみえてくる」

 波場センセイのとっておき50話  

波場直之/著  コダマアキコ/挿絵  出版者    丸善出版 2020.6

を読みました。

著者の波場直波場之さんが、南部陽一郎さんを非常に尊敬していると

の記載がありました。

波場さんの著作も充分理解できたかは不明ですが、「天才・南部

陽一郎」を改めて知るきっかけとなりました。