書評
マスラオ礼賛 ヤマザキマリ/著 出版者 幻冬舎 2016.8 1.概要 登場人物は、ハドリアヌス帝、スティーブ・ジョブズ、空海、プリニ ウスという古今東西の著名人だけのピックアップでなく、著者の祖父、 若い頃の恩人、テレビの向こうの人、アニメキャラクタ…
歴史の定説100の噓と誤解 世界と日本の常識に挑む 八幡和郎/著 出版者 育鵬社 2020.3 扶桑社(発売) 1.概要と著者史観 (1)「日本書紀」の万世一系が「史実」である証拠、室町幕府は 江戸幕府より強力、坂本龍馬を殺したのは会津藩、ジャンヌ・ダルク は…
なぜ、地形と地理がわかると世界史が こんなに面白くなるのか 全50項目に地図がついてよくわかる! 関真興/編著 出版者 洋泉社 2016.1 1.概要 「なぜ、その場所だったのか」 世界史において、地形と人類の動きは 切っても切れない関係にあります。 その関…
敗戦記「その20」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回20回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて…
高貴なる敗北 日本史の悲劇の英雄たち アイヴァン・モリス/〔著〕 斎藤和明/訳 出版者 中央公論社 1981.10 1.概要 (1)一般的書評 日本文化に造詣の深いアメリカ人(三島由紀夫とも昵懇)による、 (日本史での「滅びの美学」を体現する人々から日本人が…
反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 原タイトル:Antifragile ナシーム・ニコラス・タレブ/著 望月衛/監訳 千葉敏生/訳 出版者 ダイヤモンド社 2017.6 1.概要 「万にひとつ」が、明日来る。「絶対ない」は、絶対ない-。 国家経済、金融から…
敗戦記「その19」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回18回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて…
スケール 下 生命、都市、経済をめぐる普遍的法則 ジョフリー・ウェスト/著 山形浩生/訳 森本正史/訳 出版者 早川書房 2020.10 1.概要 イノベーションはどこから生まれるのか? 生命に関わる問題から都市 という奇妙な有機体の謎、企業や経済活動まで、理…
「戦争と平和」の世界史 日本人が学ぶべきリアリズム 茂木誠/著 出版者 TAC株式会社出版事業部 2019.7 1.概要 (1)古人類学による戦争の起源から、21世紀の東アジアの未来まで を凝縮。 世界の戦争の歴史を振り返り、人類がいかにして戦争を抑止するシ…
武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50 山口周/著 出版者 KADOKAWA 2018.5 「無知の知」「ロゴス・エトス・パトス」「悪の陳腐さ」「反脆弱 性」哲学・思想のキーコンセプト50を、ビジネスパーソン向けの新し い視点で解説して…
感染症と免疫力 腸内細菌博士が教える新型コロナ予防法 藤田紘一郎/著 出版者 ワニ・プラス 2021.2 ワニブックス(発売) 1.概要 (1)まず、概要を書くと 本書は、2020年11月執筆で、情報は「ホット」です。 猛威を振るう新型コロナウィルスだが日本は…
自分の価値 曽野綾子/著 出版者 扶桑社 2020.9 1.概要と私的所感 (1)まず、一般的紹介を書くと こうあらねばならない、という生活はしない。弱さは財産であり、 幸運である。ものごとはすべて変化する-。不安や不満を抱えて 模索する人に向けて、力強く…
『純粋理性批判』を噛み砕く 中島義道/著 出版者 講談社 2010.8 1.概要 「わからなさ」の代名詞といわれる「カントの思索」に体当たり的に 正面から向き合い、解説しています。 本書では、「難しい外見をしていても、実はとても易しいカント」と して「純粋…
読書について、先人が昔から語っています。 今日は再度ショーペンハウエルの見解もとに、私の言いたいこと を書きます。 1.ショーペンハウエルの3つのコメント (1)取り上げるのは、彼「読書について」から、3点 ①読書とは、他人にものを考えてもらうこ…
世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」 ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸 茂木誠/著 出版者 PHP研究所 2020.12 1.概要 (1)もはや世界は「右派」vs「左派」では読み解けない経済的自由 をx軸、政治的自由をy軸として、政治思想を二次…
マネジメントの文明史 ピラミッド建設からGAFAまで 武藤泰明/著 出版者 日経BP日本経済新聞出版本部 2020.10 日経BPマーケティング(発売) 1.概要といきなり感想 (1)一般的な説明は以下の通り 人を動かし目的を達成するマネジメントの仕組みはいつ 誕生…
敗戦記「その18」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回18回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて…
昔も今も サマセット・モーム/著 天野隆司/訳 出版者 筑摩書房 2011.6 1.概要 (1)サマセット・モームの歴史政治小説の出色の作のひとつ。 主人公は君主論のマキアヴェリで、共和国の書記官としてその外交手 腕や人物像、そして色恋が描かれています。…
1.最近「つげ義春」を二冊ほど 手にしました。いわいるエッセイです。 彼の漫画の方は、遥か昔話ですが、「ガロ時代」の漫画の「必殺する め固め」を当時親しかった女性の友人から、貸してもらったことを、 思い出しました。 なぜか、「心が疲れているな」…
人間の道理 曾野綾子/著 出版者 河出書房新社 2020.10 1.概要と私的所感 平穏だけを望んで生きることはできない、ウイルスを回避しすぎるこ とが本質ではない、社会が決めたルールに同調する必要はない、生き 延びることは知性と関係ない、「自分は不幸」と…
敗戦記「その17」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回17回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて…
街道をゆく 40 台湾紀行 著者 司馬遼太郎/著 出版者 朝日新聞社 2005.3 1.概要 40巻は、「ふるくは国主なき国」だったが、「奇跡」を経て「本島 人」の国になりつつある変革期の台湾を歩き、「国家とはなにか」を 「司馬史観」にて、考えています。 私は台…
ハイエクの経済思想 自由な社会の未来像 吉野裕介/著 出版者 勁草書房 2014.3 1.概要 (1)知識や情報といった概念を社会科学に採り入れ、その重要性と 位置づけを論じた先駆者であったハイエク、との見解があります。 最新のハイエク研究の成果とインタ…
敗戦記「その16」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回16回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて…
どうせ死んでしまうのに、なぜいま 死んではいけないのか? 中島義道/〔著〕 出版者 角川書店 2008.11 1.概要 一般的は本書の説明は、下記の通り 所詮人生は、理不尽で虚しい。いかなる人生を営もうと、その後には 「死」が待っている。「どうせ死んでしま…
ブッダの毒舌 逆境を乗り越える言葉 著者 平野純/監修 出版者 芸術新聞社 2017.9 1.概要 人間ブッダのナマの人生観を伝える“容赦ない”名言集。逆境を突破し 得た者のみが発せられる、迫力ある言葉の数々を収録する。 章立ては 世間、プライド、財産、愛情…
滅亡について 評論集 他三十篇 武田泰淳/著 川西政明/編 出版者 岩波書店 1992.6 1.概要 一般的な説明だと、 作家武田泰淳は、一兵士として中国へ行き、敗戦を上海で迎えた。 その時の屈折した心境を日本と中国のちがいに着目してつづった 評論「滅亡に…
メメント・モリ 死を想え 藤原新也/著 出版者 三五館 2008.11 1.概要 (1)25年間の長きにわたって読み継がれてきた、生と死を歌う 現代の聖典「メメント・モリ」が刷新されました。 新・写真22点、コピー21点収録です。 写真集ですが、1983年初版…
敗戦記「その15」も同じイラスト 本年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回15回目です。 次回は、来年2021年でしょうか? イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、 読者へ…
ワカタケル 著者 池澤夏樹/著 出版者 日経BP日本経済新聞出版本部 2020.9 日経BPマーケティング(発売) 1.概要 形のないものが形あるものに変わった、実在した天皇とされる21代雄 略の御代を背景にした作品です。当時の歴史の素養がある人なら、背 景は良…