1.インターネット広告費のテレビ超え
すこし古いニュースに、直近の新型コロナ所感を交えながら
書きます。
半年ほど前、2018年の日本の広告費資料から、考察しましたが
2020年3月11日のリリースされた2019年の資料から、再度考えます
2019年 日本の広告費 - ニュースリリース一覧 - ニュース - 電通
要旨は、
・日本の総広告費は、6兆6,514億円(前年比101.9%)となり、
8年連続のプラス成長
・インターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)、
6年連続の二桁成長となり、テレビ広告費を超え、初めて2兆円
を上回る。
下記の図表1は象徴的ですね。
半年前に書いたことを再度引用すると
広告宣伝費のマーケット規模 今後の伸びはやはりネット広告 - 中高年michiのサバイバル日記
インターネットの世界の拡大は論を待ちません。
昔の子供は親から「テレビや漫画ばかり見ていないで勉強
しろ」といわれたものですし、その記憶のあるご同輩も多
いかと思います。
最近の子供はテレビや(紙媒体の)漫画は、確かに少なく
なっているのでは?
また、私は首都圏にいて、平日も休日も、電車に乗って移
動することが多いのですが、20年前、10年前と皮膚感覚で
比較して まず電車で寝ている人が激減しました。
新聞、雑誌、書籍を開いている人も減りました。
老若男女問わず、スマートフォンの画面を眺めている人が
激増、 かくいう私も、電車で移動中は、紙の本を読んでい
るばかりでなくて、スマホをみて、メールチェック等やり
ます。
もう一つ追加すると、電車の中の外国人比率が劇的に増え
ました。
彼らもスマホを見ている割合が多いように思います。
特に修正する必要はないどころか、新型コロナウイルスの影響で
テレワークやネットショッピング、ネットでの講義、卒業式はじめ、
インタ―ネット市場の一層の拡大に拍車がかかっている気がします。
2.「世界的鎖国状態」の影響は?
(1)下記掲載の、媒体別広告費をみると
「プロモーションメディア広告費」は、全体の32.1%と、やはり大
きいですね。
マスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)合計の37.6%
に次ぐシェアです。
この「プロモーションメディア広告費」の中の「野外」、「交通」、
「イベント」について、少しコメントしたいと思います。
まず、電通による解説は以下のとおり。
プロモーションメディア広告費 2兆2,239億円
デジタルサイネージ化が進む「屋外広告」「交通広告」
と、広告業が取り扱うイベント領域を拡張推定した「イベ
ント・展示・映像ほか 」(改定項目)が増加した。
なお、前年同様の推定方法の場合、2兆436億円(前年比
98.8%)。
(2) 私が関係する会社にイベント会社や、広告を出す立場の
会社もあり、ここ数年、この手の情報に敏感にはなっています。
実は少し前は「デジタルサイネージ」の言葉さえ全く知りません
でした。
電車での移動が多いので、勢い電車内の交通広告は、比較観点
からよく見ます。
言いたいことは、ある意味当たり前、陳腐な表現
2020年は、新型コロナの影響で、相当数値が変わるのでは?
特にイベント、野外、交通の順に影響が大きいのでは。
ということ。
(3)大きなトラブルが起こると「先が見えない」という表現は
よく使います。
も波及部分は、ある程度見えていた気がします。
今回の新型コロナは、これを書いている時点で、「着地のイメー
ジが全く見えない」気がします。
考える元素材は、国内広告の数字を扱う電通資料でしたが
数字はありませんが、人の移動、集合を大きく制限しているわけ
ですから世界的なイベント広告需要、交通広告需要の減退を、考
えてしまいます。
漏れ聞くところ、米国トランプ政権は、まず航空業界とホテル業界に
おカネを流すテコ入れのようですね。
今後の動向を、ニュースで日々追っていくことになります。
なお、書籍紹介は再度「消費社会の神話と構造」、いまや社会学の
名著、古典と言っていいでしょう。
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