道徳感情論
人間がまず隣人の、次に自分自身の行為や特徴を、自然に判断する際
の原動力を分析するための論考
アダム・スミス/〔著〕
高哲男/訳
出版者 講談社 2013.6
哲学者 アダム・スミスの考察ですね。
人間は、他者という存在と「共感」し、哀れみや同情を抱ける能力
がありこの能力を人間は持ち合わせているからこそ、道徳的な行動を
とることができ社会秩序が維持される、というのが、結論一つで
しょうが、今回も読み解いたとの自信はありません。
農業に転職!
就農は「経営計画」で9割決まる
著者 有坪民雄/著
出版者 プレジデント社 2019.7
農家歴25年の元経営コンサルタントによる脱サラ就農の教科書です。
新規就農で一番重要な「経営計画書」の作り方を解説。
また、最低限知っておくべき地域別「経営モデル」の知識や田舎暮
らしの人付き合いの極意などを紹介しています。
「第5章 農村社会で生き残るための必須知識」から引用
「あの新入りはまだ未熟だが一生懸命やっている。
だからあいつに自分のこれまでの経験と知識を教えよう。
自分たちが何十年も培ってきたものを伝えてやろう。
オレの知識を使って成功してくれたら本望だ。」
これが、農業を支えてきた人たちの矜持です。 P188
贈与論
マルセル・モース/著
森山工/訳
出版者 岩波書店 2014.7
贈与や交換は、社会の中でどのような意味を担っているのか。
古今東西の贈与体系を比較し、その全体的社会的性格に迫って
います。
3月11日のホワイトデー記事に絡んで紹介している贈与論ですが、
再度記載します。
マルセル・モース(1872年5月10日 - 1950年2月10日)は、フランス
代表著作の『贈与論』はポトラッチ、クラなどの交換体系の分析を通
じて、宗教,法,道徳,経済の諸領域に還元できない「全体的社会的
事実」の概念を打ち出し、クロード・レヴィ=ストロースの構造人類
学に大きな影響を与えた、とあります。
一日一文
英知のことば
著者 木田元/編
出版者 岩波書店 2018.12
深く、厳しく、温かく、ときに底知れぬ苦悩を湛えた古今東西
の偉人たちが残したことばを、1年366日に配列。
短い章句が生き生きとした力で読む者に迫り、人生に潤いや
生きる勇気を与えてくれる書です。
ふたつほど、抜粋しましょう
P205 7月4日マリー・マーキュリー
発見は前もって積み重ねられた苦しい努力の結実であり
ます。
みのりの多い多忙な日々の間に、なにをやってもうまく
いかない不安な日々がはいりこんできます。(中略)
「僕たちの選んだ人生は、やはりつらいな。」
P332 11月3日 E.H.カー
全体として、歴史家は、自分の好む事実を手に入れようと
するものです。
歴史とは解釈のことです。
ボードリヤールなんて知らないよ
著者 クリス・ホロックス/文
ゾラン・ジェヴティック/イラスト
塚原史/訳解説
出版者 明石書店 2011.8
ボードリヤールについては、今や古典となった「消費社会の神話と
構造」を昨年10月に取り上げています。
「消費社会の神話と構造」(読書感想文もどき)ボードリヤール氏の古典的名著 - 中高年michiのサバイバル日記
さて、当該「ボー度リヤールなんて知らないよ」
についての、一般的な解説は下記の通りです。。
2007年の死去後も、世界中で読み継がれるジャン・ボード
リヤール。
日本でも3・11後、再び注目を集めている。
彼の思想の、力の源泉はどこにあるのか。塚原史の翻訳・
解説で贈るJB入門の決定版。
私の感想文は、
イラストの分、文字が少なくて読みやすい、と感じるとさにあらず。
補足説明が少ないだけに、記号論はじめ基礎知識が知識が乏しい私に
はそれなりにハードな読み物でした。
動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか
原タイトル : Are we smart enough to know how smart animals are?
フランス・ドゥ・ヴァール/[著]
松沢哲郎/監訳
柴田裕之/訳
出版者 紀伊國屋書店 2017.9
自分の決断を悔やむラット、道具を作るカラス、人間の顔を見分けるタコ…。
霊長類の社会的知能研究における第一人者が、驚くべき動物の認知の世界を解説しています。
「自身の手によるイラスト」との触れ込みに、相違はないのでしょ
うが、確かに上手です。
昨今の情勢から、電子版にて紹介したかったのですが、私の力量で、
楽天からは、発見できませんでした。
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