中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

哲学と宗教全史 こぼれ話的 印象に残ったところ 著者出口さんの温かみを感じます  

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『哲学と宗教全史』から、今回はこぼれ話的抜粋

1.出口さんの『哲学と宗教全史』を再度

出口治明さんの「哲学と宗教全史」については、それこそヤマほど

書評や解説があります。

私も、先日、第12章の20世紀の哲学者5人部分だけを、抜粋して紹介

しました。

哲学と宗教全史(読書感想文もどき)出口さん著です ソシュールからレヴィ=ストロースまで現代哲学に絞って抜粋 - 中高年michiのサバイバル日記

今回、全編から、こぼれ話的に、私が面白かった部分、出口さん

の「モノの見方」が解るな、と言った部分をまたまた私の勝手に抜粋

してみよう、と思います。

 従って、あらすじや要約ではありません。悪しからず。

2.「お気に入り」文言ピックアップ

(「悪妻」と言われたクサンティッペの話)

彼(ソクラテスのこと)は、禅問答を繰り返すような日々を続けてい

ました。

そして夜になると帰宅する。朝になると出かけていく。

家にいるときのソクラテスは食事を摂るだけ、だったかもしれませ

ん。

ソクラテスのパートナーはクサンティッペという女性でしたが、悪妻

として名を残しています。

でも彼女の立場に立てば、ソクラテスの日常生活にうんざりしながら

も心配が絶えず、口喧しくならざるを得なかったのかもしれません

ね。  P76

 

 彼ら(ここでは墨子の話です)はいい人たちだけど、息が詰まってしまう。

政治を委ねるには少しまずいのではないかな・・・そう思われたので

はないでしょうか。

その主張は筋が通っているけれど、「清く、正しく、貧しく」生き

よ、と言われると多くの人たちは、彼らと少し距離を置きたくなりま

す。

このような例は、人間の歴史上、政党や新興宗教などにおいてもよく

見られる現象なのですが、そして、それらの集団はどのようになるか

というと、やはり少数派になって行きます。

そして自分たちの集団を守り、存続させるために、ともすれば秘密結

社的になります。  P123

 

清盛は、平家物語では悪役に描かれています。

しかし実際にはとても合理的な考え方をする人でした。

宋銭の輸入を本格的に始めて、貨幣経済をわが国に導入した人でもあ

り、わが国初めての武家政権を打ち立てた人でもありました。

また日本と海外との交易を盛んにするために京都盆地にある都を、大

輪田泊(現在の神戸)に遷都しようと考えた不世出の英傑だったので

す。 P170

  

モーゼの教えもイエスの教えもブッダの教えも、彼らが生きた時代背

景の中で、人々によかれと思って説かれました。  

その教えを現代のモラルを尺度として、批判するだけでは無責任だと

思います。

彼らが考えた真意に、恒久的な人類愛につながるものがあったゆえに

世界宗教になったと認識すべきでしょう。

イスラーム教も、その例に洩れません。  P246

 

(アラブの諺)「楽しみは馬の背の上、本の中、そして女の腕の中」

情勢の皆さんには、いささか失礼な言葉なのですが。

しかし、そんな諺が残るほど、彼らは本を読み、新しい知識を得るこ

とに興奮したのです。

そういうアラブ人が莫大な量のギリシャとローマの古典を手に入れた

のです。(中略)

この前後(西暦751年前後)に、アラブの人々は当から紙の製造方法

を知る機会を得たといわれています。

こうなれば、もう鬼に金棒です。

そしてついにアラブの知りたがり屋精神が、爆発しました。 P256 

  

(イブン・スィーナーは)豊かな医術の腕と学識の恵まれながら、仕

えていた王朝が滅ぼされたり、奴隷に裏切られたり、支配者に追われ

たりの人生でした。 (中略)

最後はテヘランの西南ハマダーンの地で、家族もないまま病死してい

ます。

彼はイスラーム世界が生んだ最高の知識人として評価され、ヨーロ

ッパの医学や哲学の世界に多大な影響を与えました。

彼の医学書『医学規範』は、少なくとも16世紀末まで、西欧の医学校

の標準的な教科書として、利用されていました。   P261

 

考えてみると、仏教は不思議な宗教です。

誕生の地インドにはほとんど面影を残さず、大乗仏教密教がわが国

や中国、チベットの地で栄えています。

そして一番古い上座仏教が、東南アジアでがんばっています。

その東南アジアが、一方では世界で最もイスラーム教徒の人口が多い

地域になっています。

そして東南アジアのGDP国内総生産)は、津悪実に上昇中です。

イスラーム世界のこれからの動勢を考えるとき、中東の混乱だけに注

目するのではなく、東南アジアの宗教の現状を注視していくべきだと

思います。 P275

 

モンテーニュが神の正義に対し、人間を許すことの大切さを説いた寛

容の精神に思いが至ったのも、ルネサンスによる人間性復権が深く

関係していたと考えられます。 P298

 

 この規則正しい哲学者(カントのこと)は、一所懸命にデカルト以降

の合理論とイングランドの経験論を統一することに日夜努力を重ねた

ために、愛を語る余裕もなかったのか、独身のままで生涯を終えてい

ます。

もっとも彼が高く評価していたニュートンも一生独身でした。

学問の道には、僕たち俗人にはうかがい知れぬ魅力があるのかもしれ

ません。   P361

3.最後に

生きている現役の大先輩に、「ウマが合う」と言っては失礼でしょう。

考え方が、私の好み、といったところでしょうか

いたるところで、彼の文章を読んでも、スマホ等で講演を聞いても

すっと腑に落ちるところが多いのです。

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