1.改めて、基本の数字から
また、ウォーレン・バフェットか、と言われそうですが、その通り
です。
厳しい言い方ですが、こちらによほど力があれば、悪い結果の投資
家から「反面教師」的に、学ぶこともできそうですが
投資の世界はやはり、結果を残した先人からじっくり学ぶのが一番
かと思います。
まず基本事項の復習です。
バークシャー・ハサウェイは、アメリカ合衆国ネブラスカ州オマハ
に本社を置く持株会社である。
もともと綿紡績事業であったが、戦後に原料価格が下がり世界中で
競争が起こったので、ウォーレン・バフェットの判断により保険業
を足場とする機関投資家へ転換した。
投資履歴の銘柄、判断、トラックレコードは、割愛
(以下は、2014年までの結果説明)
バフェットが1965年にバークシャー・ハサウェイの経営権を握って
から2014年現在までの約49年間に、S&P 500の上昇率が約11,200%
(112倍)だったのに対し、バークシャー・ハサウェイの株価は約183万%
(18300倍)という桁外れの上昇をみせた。
これは複利計算で年率で約22.2%の増加が49年間連続して続いて
いるのと同じ上昇率である。
2.成功の要因分析
バークシャーの成功要因は、幾多の方分析していますが、
以下は2015年ころの不動産投資家の方の分析を紹介します。
「バークシャー・ハサウェイ50年の軌跡が分かるチャート」と題する
コラムから。
その成功要因を分析すると主に3つの業務機能において優位性が
あったことが分かります。
3つの優れた機能が連動するバークシャー・システムによって、
現在の規模まで企業を拡大させて行ったのです。
バークシャーシステムの3つの優れた機能は、
1. 保険料フロートによる低コストでの資本調達
2. 企業の本質的価値を下回る価格で投資するバリュー投資手法
3. 買収した子会社の事業管理方法
私の主観で、少しフォローすると
・ 保険は、保険料収入が支払金額より通常は、多いわけで、Gaico
という 保険会社を傘下にすることで低いコストでの、資金調達。
Coca-Colaにしても、入りと出を比較し相対的に「入り」が大きくて
配当金他も、別の買収資金に回せます。
・「バリュー投資手法」は、バフェットの真骨頂で、彼の「語録」含
めて何度も取り上げた通りです。
株式投資の基礎 ウォーレン・バフェットの名言から その1 ビジネスを買う(株価変動に拠るのではない) - 中高年michiのサバイバル日記
株式投資の基礎 ウォーレン・バフェットの名言から その2 ビジネスを買う(株価変動に拠るのではない) - 中高年michiのサバイバル日記
3.最近の投資 アップルとアマゾン
(1)上記2で述べた、輝かしい投資成果は、2015年くらいまで。
従前の方向を転換し、ハイテク株のアップルと。アマゾンを買った
からだろう、
と、言わると、それまでです、結果が全てですから。
輪をかけて、「わからないものには投資しない」でなくて、ビル・
ゲイツと長年の親し友人なのだから、知り合ったころマイクロソフト
に投資していたら・・・
と、言う輩もいるかもしれませんね。
この二銘柄を買った、状況を当時の新聞記事から紹介
2019/5/3 23:11 (2019/5/4 7:55更新)の日経です
(2)米バークシャー、アマゾン株に投資 バフェット氏明かす
米バークシャー、アマゾン株に投資 バフェット氏明かす (写真=ロイター) :日本経済新聞
①バフェット氏の姿勢に大きな変化があったのは、18年のアップル
株大量取得だ。
昨年5月の株主総会前に7500万株を追加で購入し、持ち株比率5%の
大株主に浮上した。
バフェット氏は「100%保有したい」と語るなど、いまやお気に入り
銘柄の一つになっている。
主力スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」で顧客を囲い込み、
音楽や決済で稼ぐビジネスモデルを評価する。
②バフェット氏は2日、米テレビ局CNBCのインタビューに応じ、自身
が率いるバークシャー・ハザウェイが米電子商取引(EC)大手アマ
ゾン・ドット・コム株を初めて取得したことを明らかにした。
バフェット氏はインタビューの中で、米アマゾンについて「ずっと
ファンだった。(株を)買わなかったのは愚かだった」と述べた。
ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)の指導力も高く評価して
いるという。
長年ハイテク株から距離を置いてきたバークシャーだったが、18年
のアップル株大量取得に続き、投資姿勢の転換が鮮明になった。
4.辛口批評
「投資の神様・バフェットの所有する銘柄は、パンデミック下では最善とは言えない」投資情報番組のホストが指摘 | Business Insider Japan
2020年7月5日の投資情報番組「マッド・マネー」のジム・クレイ
マー氏の「投資の神様・バフェットの所有する銘柄は、パンデミック下
では最善とは言えない」との見解
・保有する、コカ・コーラ、ウェルズ・ファーゴ銀行、バンク・オブ・
アメリカなど、2020年は市場に遅れをとっている企業の株式
・「私は偉大なる人物の逆に賭けるつもりはない。しかし、そのポート
は言った。
・しかし、クレイマー氏はバークシャーが最も多く持っている銘柄、
つまり6月に史上最高値を記録したハイテク株を高く評価した。
5.基本感は変わらない
今年の株主総会を終えた5月16日の記事ですが
記者の要約は、そのままバフェットの言葉
アメリカ経済に賭ける、という基本感は変わらないと思います。
投資の神様・バフェットが明かした「コロナ時代」の驚くべき投資術(岡元 兵八郎,マネクリ) | マネー現代 | 講談社(1/5)
・新型コロナウイルスの影響で目先のアメリカ経済の行方はレンジ
の幅が大きい、要はどのくらい景気が悪くなるか想像もつかない。
・ただ、長期的には、アメリカはいかなる危機も乗り越えると断言
・「Never bet against America」と、アメリカに「反対」して賭ける
ことをしてはならない
・ほとんどの人にとっては、他人のアドバイスで、株を買うくらいな
ら、S&P500のインデックスファンドを買うべきだ。
6.最後に(少し気になった世代交代)
(1)上記5の執筆者の言葉として、。
「バフェットさんは、今年の8月になんと90歳になります。私は、
この株主総会の4時間半の間、ノートを取りながらバフェットさん
の話を、真剣に聞いていたのですが、終わったころにはもうぐったり
になりました。」
4時間半、株主総会の議長とは確かに立派ですが、年齢は年齢、生物
ですからね。
(2)しかし下記記載は、少し安心感が持てます
バフェット氏はCNBCのインタビューで「当社で資金を運用する同僚
の一人」がアマゾン株を買ったと説明した。
88歳と高齢のバフェット氏は、すでに一部資産の運用を投資マネ
ジャーのトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏に任せて
いる。
「バフェット後」を見据えた運用体制の変化が、バークシャーの
投資戦略にも影響を及ぼし始めている。
(上記3の2019年5月の記事です。)