中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その8 今回も沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方

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自己啓発観点からの書籍引用 8回目

1.改めて「自己啓発」について

 世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。

そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。

私自身が、語れることなど、たかが知れている。

しかも「実績がないと同じ言葉でも、読み手の感じる「重み」が全く

違う」。

したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる

部分があれば、それでよし。

と言うわけで、本日もいくつか紹介します。

8回目となります。   

2.世界の神話

著者       沖田瑞穂/著  

出版者    岩波書店 2019.8

蛇は、神話では原初の混沌を表しています。

その混沌である蛇を英雄神が退治して、これから秩序ある世界を
作り上げていく。
インドラのヴリトラ退治神話には、そのような神話的な意味が隠
されています。   P16
 
 シヴァは生と死をつかさどります。
時が来ると世界を破壊する恐ろしい神である一方で、生殖をつか
さどる神でもあります。 P25
 
イナンナは冥界で衣装や装飾品を奪われるたびに、自分の力を失
っていった。  P42
 
脱皮をめぐる死の起源のモチーフは、世界各地に分布している。
蛇の脱皮という現象が、人間にとっていかに印象的であったか
がわかります。  P45
 
  (パレスチナの神話で)
蛇信仰が女神信仰と共に否定された結果、誘惑の蛇は女と一体に
なって原罪、人類者遺書の罪を負わされることになったので
しょう。 P54
 
(ノアの洪水の話は、)聖書には、聖書よりも古くに成立していた
ギルガメッシュ叙事詩から借りてきた話、であることが証明
された。 P58
  
  (メソポタミアの洪水伝説がギリシャに伝わったものとして)
神々が人類を滅ぼす洪水をおこすが、選ばれた家族だけが
「箱舟」に乗って生き延び、その家族の子孫が増えて後の新たな
人類となる。  P95
 
アーサー王は剣と共にあり、剣を手放した時に生涯を閉じました。
P122   (同じモチーフが、マハーバーラタの英雄アルジュナ
と日本神話のヤマトタケルにもあり。)
 
北欧のゲルマン人の神話の特徴は「神々と世界の終末」がはっきり
と語られていること。  P130 
 
雄鶏の鳴き声は、日本や中国周辺の神話では、太陽を呼び戻す聖
なる力を持つことになっていますが、ここ(北欧の神話)では不吉
なものとされています。 P141
 
 古代中国の人が現実主義的で神話に興味が薄かった  P166
 
異界に行って本のわずかな時間を過ごしたつもりで,故郷に帰ると、
数十年、数百年の時がたっていた。
同じモチーフが日本、ケルトにもある。  P178
 
アボリジニの世界観においては、神はまさに「世界」そのもの,
人々は「神」のなかで生きている。このような思考のもとでは、
人間は自然に手を加えることができません。
それ自体「神」であるからです。
神を傷つけるようなことは、できないわけです。  P186
 
私たちは「違う神話、違う思想を持ち人々が世界にはたくさん
いる」ことを優劣をつけずに知っていることが大事  P187
 
 3.日本史の新常識

著者       文藝春秋/編  

出版者    文藝春秋 2018.11

交易から見れば通史がわかる   出口治明∥著

 十世紀にそんな日本に世界商品が突然、出現します。それは硫黄

 です。  P19 

 大久保利通は)「尊王攘夷の旗は降ろしてへんで」という格好

つけながら、実は開国・富国・恭平と言う阿部正弘のアイディア

宗旨替えをした  P 27

 岩倉使節団はおおよそ当時のGDPの順番に列強諸国訪れています、

 留学先はぶっちぎりでアメリカが多い。 P29 

 

北条政子「子殺し・孫殺し」の修羅   伊東潤∥著

御家人とその領民たちが手にできるようにした武家政権の確立こそ、

彼女にとって血脈より大切なものだった P108

西郷隆盛は「ストレス病」で苦しんだ   家近良樹∥著

神経が細やかで、好悪の情が烈しく、常に四方に油断なく、策を立

てる。

意外に思われるだろうが、これが西郷の実像に近い。 P208

(西郷のストレスの源は)最大のものは、薩摩藩の支配者だった

島津久光だったと推定できる。  P209

 

4.暴力の人類史 

 原タイトル:The better angels of our nature

著者       スティーブン・ピンカー/著  

幾島幸子/訳  塩原通緒/訳  

出版者    青土社 2015.2

暴力減少の六つの動向(トレンド)の1つを挙げます

(第2章~第7章)

人類の暴力性からの交代は数多くの変化や発展によって構成され

ているがそれら にある一定の一貫性を持たせるため六つの動向に

まとめている

 ➀第一の動向 「平和化のプロセス」

紀元前5000年ごろから数千年単位で起きた変化。

人類の進化史の大半を占める狩猟・採集および栽培を基盤とする

統治機構のない社会から、統治機構を持つ農耕社会への移行

これにあたる。

この変化によって、人々の生活を原始的な状態にとどめていた日

常的な襲撃や争いが減少し、暴力的な死を遂げる人の数が五分の一

ほどに減った。

 暴力減少を促進した5つの歴史的な力

1.リヴァイアサン

  合法的な力の行使を独占する国家と司法制度

2.通商

  すべての人が勝つことができるプラスサム・ゲーム

3.女性化

  様々な文化が女性の権利や価値を尊重する方向に向かってきた

  プロセス

4.コスモポリタニズム

  読み書き能力や移動性の向上、マスメディアの発達により、

  自分とは異なる人々の視点に立ち、そうした人々を認める共感

  の領域を広げることができる

 5.理性のエスカレーター

  知識や合理性を人間に関する事柄に適用する度合いが高まる

  に従い、暴力連鎖の不毛さ、自己利益優先の考えの修正、暴力

  を勝つための争いでなく、解決すべき問題と、とらえ直すこと。

 

5.敗者烈伝

著者       伊東潤/著  

出版者    実業之日本社 2019.10

     敗者から学べることは、勝者から学べることよりも、はるかに

い、と私も思います。

人は、いつか己が敗者になるかわからない不安におびえて生きて

行くしかなく、これから逃れるためにも、歴史から学ぶ必要あり

でしょう。

 蘇我入鹿

天賦の才に恵まれ、馬子の時代の権力を取り戻そうとした入鹿は、
馬子に倣いすぎた…  P21
将門の失敗は、相次ぐ勝利によって自信過剰に陥り、敵を侮った
ことだろう。   P36
頼長は、己一個の力で道長の時代の栄光を取り戻せると思っていた。
真の敗因は自信過剰である。
過度の自負心がいかに恐ろしいものかを、教えてくれる。  P48
清盛の敗因を一言で言えば、「急ぎすぎた」「行きすぎた」
また、平家の公家化を図り、在地の武士たちの声に耳を傾けなかっ
たのも失敗だった。  P59 
義経は多分に感情的な一面があり、頼朝の仕打ちに怒っては、その
場その場で感情の赴くままの行動を取ってきた。 
つまり多分に場当たり的で一貫性がないのだ。  P70 

 

 6.最後に

したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に

たくさん触れることでしょう。

出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含ま

れるといいと思います。

自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ

ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。 

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