1.改めて「自己啓発」について
世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。
そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。
私自身が、語れることなど、たかが知れている。
しかも「実績がないと同じ言葉でも、読み手の感じる「重み」が全く
違う」。
したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる
部分があれば、それでよし。
と言うわけで、本日もいくつか紹介します。
9回目となります。
2.われらみな食人種(カニバル)
レヴィ=ストロース随想集
著者 クロード・レヴィ=ストロース/著
渡辺公三/監訳 泉克典/訳
出版者 創元社 2019.11
(以下は、引用ではなく、私の感想文みたいなもの)
3.本当の武士道とは何か
日本人の理想と倫理
著者 菅野覚明/著
出版者 PHP研究所 2019.12
本書の概要は、
武士たちには、功利や損得哲学よりも、はるかに大切にし
ていた精神や価値観あり。
現場の感覚をふまえた武士道は、どういうものであるのか。
武士たちが最終的に守ろうとした道徳とはどのようなものか。
そして、それらは現代を生きる日本人にいかなる「力」を与
えてくれるのか武士が語った原典を確認しながら、その「死
の覚悟」の基底にるものに迫る、というものです。
私が本書で論じたい武士道とは、
実際に現場で刀を振るって血まみれになり、武士として生き
抜いてきた人々が形づくった「現場の感覚から出た思想」で
あり、本当の武士道です。 P7
武士とは「戦う生活者」であり、「強くなり、戦いに勝つ」
ために様々な鍛錬を重ねていたことを紹介しました。
(中略)武士たちは、徹底的に強くなることを求め続けたから
こそ、透徹した生き方や道徳に行きつくことができた
P51-52
(日本人の生活に最後に遺さねばならない核心について)
柳田の答えは「家」でした。
家とは何か。
それは先祖に対する信仰だと柳田は言います。 P183
日本でも「意志と力(砂漠型)」、「知と合理性(ヨーロッパ型)」
は大切ですが一番大事なのは「豊かで深い情」なのです。
日本人の生活の目標は、「情」を満足させることにあったのでは?
P201
締め (著者の本文の結び)
武士たちがめざした「真の強さ」、言葉を変えていうなら、日本人
がめざしていた「人間としての強さ」の基底には、まさに家族や
仲間を愛し、心を通わせあうことを尊ぶ倫理観と理想があった
のです。 P209
4.大世界史
現代を生きぬく最強の教科書
人造国家ギリシャの解説
何が明暗を分けたのか
著者 瀧澤中/著
出版者 致知出版社 2019.11
組織(第一講)
(1)変化に対応できない組織の失敗
組織が変化に対応するには、正しい情報だけでなく、優れた
想像力が必要。
「こうなるかもしれない」という想像力。
(2)運用の誤り
組織は常に、持っている資産(人、モノ、資金、技術、ノウハウ
など)をいかに 運用するかという点に注力すべし。
(3)規則に縛られる
常に柔軟に、変化する情勢に対応する規則こそ、組織は求める
べし。
(4)指導者の不在
優秀な人がいて、資産があっても、指導者不在であれば、組織は
崩壊
対外関係(第五講)
(1)他者を利用するしたたかさと愚かさ
大きな力を借りた場合、状況が変わればいつでも捨てられる、
歴史はそういう冷酷な現実を教えてくれる
(2)信頼を裏切ることの稚拙さ
信頼を裏切ることが結局裏切った側の失敗にもつながる
「目の前の我欲」で、大損をすることもある
まとめ、感想
著者の意図、分析は正確に伝えたにしても、このブログだけ読んで
いると、読み返してみると、史実が欠けているので、具体的事例を
欠く自己啓発書みたいで、どうしても面白みがありませんね。
申し訳ありません。
6.最後に
したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に
たくさん触れることでしょう。
出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含まれ
るといいと思います。
自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ
ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。