1.読書感想文と書評
今週のお題「読書感想文」です。
改めて考えると、難しいお題ですね。
一般的には、
読書感想文は、
「その本を読んだあなたの心がどのように動かされたか」を述べる
こと。
読書感想文の読み手の、関心事は、筆者の感想ですよね。
一方書評とは、書籍の内容を読者に紹介するために論評したもので、
主に読者が書籍を選ぶ参考にする目的で書かる、と言われています。
つまり、読書感想文は自分の感想を述べるのが目的、
書評は本を紹介するのが目的。
2.読書感想文のむずかしさ
今も昔も、読書感想文が難しいのがよくわかります。
どのように心が動かされたかを
〇把握することも、
〇それを表現すること
も、双方とも極めて難しいですよね。
難しいこと、苦手なことが嫌いになるのは、人間の心理。
私は、子供のころも、現在も「読書感想文」は苦手です。
脱線
感想文を書くのが「苦手」であることと、趣味の読書は別。
ある程度の年月生きてきて、それなりに読書ををしていると、
一定の知識の蓄積の部分があります。
そこでは、々の書籍が「繋がって」くることもあり、それなり
に面白い体験です。
さて、読書感想文を書こうとして、
もう一つ、本質的な話、理解力の問題があります。
誰でもみな、一流になれるわけではないのは芸術でも、スポーツでも
そうでしょう。
理解力も、人それぞれでしょう。
あるコラムを読んでいたら
読書感想文作成にあたり
「きっかけ→あらすじ→心が動かされたこと→まとめ」
の構成をしろ、とあります。
そのとおり、正しい指摘かと思います。
問題は「あらすじ」が、書けるか、ということ。
書くというのは、大変な作業で、理解している、解っていることが前
提とならないとできないし、相手に伝わるように正確な表現をしなければならない、と思います。
笑い話的に、極端な例を書くと、
数学や物理学の世界で長らく解けなかった難問を、ついに証明し
たと宣言したとします。
ところが、その証明が正しいか否か解かる人が世界に十数人か
ら、数十人しかいない。
私が言いたいのは、あらすじが書けるほど、理解できる文章は、人
によって違う。
私の場合、理解できる文章の分野がかなり限定されていて、正しく理
解して「こころが動かされた」ことは、そんなに多くはないのでは
、無いか、と不安です。
今更不安がっても仕方ないですが・・・
3.「もどき」で逃げる。
私はこのブログで「読書感想文もどき」という表現をよく使います。
ちゃんと書いてあることを理解して、それに対して「心を動かされ
た」ことを書けば、立派な読書感想文でしょう。
私の場合、勝手な読み方をして、実は著者の意図を充分理解しないま
ま、自分が考えていることを、書いてしまう、事がよくあります。
恐らく、著者の意図とずれているのでしょう。
それは、「書籍の内容を読者に紹介するための論評」とも違います。
ある書物をネタに、自分勝手に書いている意味で「もどき」を使うよ
うに、しているだけです。
「読書感想文に関する思い出」から「大人の本気の読書感想文」まで