中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

「厄介者」が一転「救世主」になる話は好きです。

1.世の中「そううまくはいかない」のが普通

(1)あちらを立てると、こちらが立たず。

世の中のおおくは、うまくいかないのが当たり前で、たまたまうまく

いくと、うれしくなります。

「やった、解決した」と思っても、仔細に氏らべると、何事も「隠れた

瑕疵」や「予期せぬ不都合発生」は、ありそうです。

単なる、「問題の先送り」だったことも・・・・

(2)うまくいった事例として

・スポーツフィッシングで、一気に広まったブラックバスを「駆逐」観点

でなく「中級・高級料理」として売りだそうという企画。

・農業関係者の天敵となっているイノシシやシカを「ジビエ料理」として

売り出したり、また食肉流通市場を作ろうとする、動き。

・やっかいものである「しらず」を土木材料に利用できたとか、の動き。

 (補足説明)

  「しらす」とは、日本の九州南部一帯に厚い地層として分布する細粒

   の軽石や火山灰子ことです。

   数十年までは、使い道がない「やっかいもの」の感じでした。

   シラスを骨材として用いたシラスコンクリートは、劣化に強い特性が

   あり、温泉の湯気・高温の地熱・強酸性の土壌などの過酷な環境下

   で建設された鹿児島県霧島市の丸尾滝橋の基礎部分に採用されて

   います。

   シラスとシラスコンクリートを混合・整形したシラス緑化基盤が、

   鹿児島市電軌道の緑化に活用されている、との情報がありました。

 

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問題が解決できずお手上げ状態

2.“やっかいもの”が海の豊かさを取り戻す!?

2020年9月3日 15時33分のNHK記事

ビジネス特集 “やっかいもの”が海の豊かさを取り戻す!? | NHKニュース

少し要約して紹介します。

(趣旨)

食卓に欠かせないアサリ。その漁獲量が激減してしまった有明海でいま、

復活に向けた取り組み開始そこで一役買っているのが養鶏会社が大量

に抱えている“やっかいもの”。これが海を救う救世主になるかもしれ

ない。

(厄介者の正体)

養鶏会社が運営する佐賀県内の鶏舎は、大量に鶏を育てているが、ひよ

こや鶏から毎日出される「鶏ふん」があり、実はこれがブロックの正体

 その量だけでなく、特有のにおいもあり、産業廃棄物として捨てるしか

ない現状。

窒素やリンなどの有機物が豊富に含まれていることに着目して、農業用

肥料の開発に取り組み、菌を使って完全に発酵させる技術を開発すること

で、大腸菌やにおいを取り除くことに成功し、農業用肥料は完成。

しかしライバル企業も多く、思うように利用者を増やすことができな

かった。

 (救世主となれるか?)

アサリ不漁の原因として

海が「貧栄養」、つまり栄養不足に陥っていることを指摘する内容

である。

窒素やリンは植物性プランクトンの餌にもなることも考慮し

「海の“肥料”という発想は斬新かもしれない」と挑戦が始まる。

 しかし、海に有機物を入れるには「赤潮」の懸念。窒素やリンは

大量に海に入れると赤潮の原因となってしまう。

ポイントはゆっくりじわじわ溶け出すようにすること。

試行錯誤の末、今のブロックの形として完成した。

 完全に発酵させた鶏ふんをブロック状に固めて乾燥させたこの

製品は、3か月から4か月かけて窒素とリンが溶け出す構造。

安全性と効果を検証するために海の貧栄養化を研究している大学

名誉教授が協力した。

(要因分析)

当該名誉教授は下水などの浄化処理技術が発達した結果、海が

きれいになりすぎたことが植物性プランクトンの減少につなが

っていると指摘。

 ブロックから海に溶け出す窒素とリンは赤潮を引き起こすほど

の量ではないうえ、水質に悪影響を与える大腸菌も含まれておらず

、ブロックに含まれる微生物は乳酸菌と酵母だけであることを確認。

 このため、海の“肥料”として使うことができると判断した。

(実績はこれから)

熊本県玉名市の干潟で最初にブロックを設置してから半年。

まだ短い期間ですが、漁師たちは手応えを感じている。

アサリをふるいにかけて確かめたところ、生存数や成長の度合い

に明らかに改善が見られる 。

いま各地の漁協から養鶏会社に問い合わせが来ている。

 海に有機物の肥料を入れるという手法は斬新で期待が高まる一方、

実績はこれから。今後、実績を積み重ねていく作業を地道に続けて

いくつもり。

 

3.私が好きな話

冒頭にも書いたように、ビジネスの世界に限らず、世の中うまく

いかいのが当たり前のなかで、タイトルのように思わぬ解決策が、

見えてくる話は好きです。

ハイテク工業の分野ですが、ボトルネックとは、全体の作業工程

のうち、処理能力や容量などが1番低い部分を指す言葉です。

このボトルネックをどのようにして改善するかがビジネス効率化

のカギと、よく聞きます。

ブラックバス料理やジビエ肉の流通、この「海の肥料ブロック」

も、困ったことの解決策(ボトルネックの解消策)として、、、

考えてみると、世の中のニーズの大部分は、困ったことの解決で

しょう。

結局これができる、ヒト、組織、何らかの集まり、が勝つんですよね。