中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

窮屈な社会を生き抜く処方箋は、自分が変わるしかない

1. 窮屈な現代社

 今の日本が窮屈な社会であり、若者に対してその窮屈さを乗り越え

て頑張れ、という論調は、多いですね。

 窮屈と感じるのは、現代社会共通のものであり、程度の差はあれ

どこに住でも同じ、社会を変えることは(あなた個人の力ではで

きない)よって、自分を変えていくべし、との見解も多いようです。

「若者頑張れ論」のいくつかの考えをつぎはぎに、昨今のコロナ禍も

加味して、私見風にまとめると、 

・今は、過去と比べものにならない、豊かな社会となった。

大多数の人にとって、従来は生きていくことに精いっぱいで、社会

窮屈か否かなどと、考える余裕もなかった。

・時代が進むにつれ、世の中が、どんどん高度化、複雑化してくる中

で人間の脳が社会の仕組みの複雑さに耐えられなくなっていくのでは

ないか、と思われる。

・人間関係は、薄くなったのでなく、圧倒的に重くなり、多くの人は

息苦しさ、を感じている。

・昨今のコロナ禍は、「もっと繋がっていたい」感情を逆なでする現

象となった。

・せっかく新しい環境に入ったが物理的に「人」に出会えない孤独感

を感じる人は、増している。

(人の感性によりますが「生」とバーチャルでは、差があります。)

・換言すると、息苦しさは、不自由な社会、窮屈な社会だと感じる。

・不自由さから、解放され、窮屈と感じる社会から、逃れる手法のひ

とつは、「好きなことをやるべし」となる。

・しかし、自分の好きなことが何か、前もって、解るはずがない。

若者よ、「好きなこと」を見つけるべく、真剣に試行錯誤せよ、

思考を磨き、行動せよ。

・人間は、好きなことしが、頑張り続けることはできないし、頑張

って、自分 を変えていく、もしくは社会に対する抵抗力をつけて

いくしか、この窮屈な世界に対峙できない。

といったような流れ、の論調です。

 

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真ん中の席の人は、窮屈さを感じている

2.中高年も窮屈と感じている

窮屈な社会と感じるのは若者の特権であって、

中高年、特に、日本の中高年男性は、現在の日本社会から恩恵を受

けつつ、逃げ切っていけそうな感じで、楽勝ではないか。

「安心した老後」環境に支えられ、社会に窮屈さを感じる度合いが

低い。との見解もあるでしょう。

私見は違います。

物理的に「豊かな老後」が保証されている人が多い、そんな時代

は過ぎ去りました。

若者同様、中高年や老齢者の中にも「安心した老後を迎える逃げ

切り」は、かなわず社会に閉塞感を感じている人は多いと思います。

いや、ますます増えそうな感じもします。

  私は、いまここで、格差の拡大、格差社会の固定化方向、下流

老人の苦悩という問題についてコメントしようとしてはいません。

 

ここで、夏目漱石草枕の一説を引きましょう。

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。

やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国

はあるまい。

あれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう

  窮屈だ、住みにくいと感じるのは、何も若者に限ったわけで

ないと思います。

社内が急速に変わっていって「たじろいでしまう」というのは、

夏目漱石が感じた明治大正のころも、高度成長期のころも、現在

でも同じでしょう。

感じる強さ、対象人数等に差が、あるだけです。

 

3.窮屈に対する私見

 私の考えを書くと

老若男女問わず、いつの時代も、社会が窮屈だと感じる人はいる

し、窮屈だと感じる対象と程度が違うだけ。

従来は窮屈だと感じる高齢者は、人口構成上は少数派であり、

余り問題視されかっただけでしょう。

これからは、高齢者が、人口構成上の一大勢力なっていくし、

日本を追いかけその後、超高齢化社会が、グローバルに広がるで

あろうことは、周知のとおり。

(最も「団塊の世代」の方々が、完全に消え去るときは、日本は

ちょっと違う様相を呈するかもしれませんが・・・・)。

では、社会が窮屈と感じる中高年への私の処方箋は何か。

それは、若者と同じかと思います。

というか、年代を超えて普遍的、自分を変えていくしかない

と、思います。

年を取ってくると、変化を望まなくなるのは、ホモ・サピエ

ンスの本質的なものか、慣習による単なる思い込みか、私には

わかりません。

ただ、生き残っていくには、変化することが必要なのでしょう。

変えていく、とは意識の問題、本人と社会や組織とのかかわり方

問題です。

 要は、常に思考を柔軟にし、社会の閉塞感に、前向きに対応して

いかないと、結局「ただ生かされているだけ」となるかと思われ

ます。