中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

物事を多面的に考えるのは難しい、報道はその要素の提供を、という当然の話

1.考えかたの「転向」は、混乱の元

一つの考えで、押し通す方が、ずいぶん「楽」な場合もありますし、

政治や経営方針に限らず、周りが「あの人はこういう考え方だ」と

評価しているのに、突如「転向」すると、混来の元になる、という

のもしかりです。

 何事も「想定して」、「先を読んで」行動するのが普通。

考え方が急に「転向」されると、信頼関係に基づく「方針」は、変更

せざるを得ません。

一方、自分の考え方を、決して変えないのは、「一方的考え方」との

批判もある面、生じるでしょう。

 新型コロナウイルス報道と、米国大統領選報道を例にとり、少し考え

てみます。

 

 2.新型コロナ報道

世界各国の報道ぶりは、私が外国語ができないせいもあり、よく

解りませんが日本のニュースだけ見ても、一方的な報道、見解披露

に違和感を常々感じています。

(1)新型コロナ感染者、とはなんだろうか。

普通の感覚だと「感染者」とは、何らかの症状が出ている人を言うと

思いますが、「PCR検査の陽性者」を感染者として、「数ありき」

で報道しているのは、どんなのでしょうか。「無症状感染者」という

のは、言葉自体に違和感を感じます。

物事を一面的にみる例の典型の気がします。

(2)PCR検査の精度について

精度の報道も少ないです。

私を含め、一般の人は「精度」の判断はできませんが、PCR検査の陽性・

陰性の判断に、統一した見解の有無、レンジの有無等々をちゃんと報道

してから、陽性者数を、感染者数と表現する理由を述べて欲しところ。

 

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一回面のディベートの評価から

3.米国大統領選報道の話。

現地9月29日のアメリカのトランプ大統領民主党のバイデン前副大統領

の初めてテレビ討論会の判断の話ですが

総評として、アメリカメディアは「これまでで最もひどい討論会だった」

 ということです。

以下に引用して、私が言いたいことは、

「両論併記」は、報道のイロハのイと、私は思っている、ということ。

(1)バイデン優勢見解  慶應義塾大学 渡辺靖教授”

渡辺教授は、

「バイデン氏が当選した場合、これまでで最も高齢での大統領就任と

なるため、その健康状態が1つの注目点だったがきょうの討論会で不安

を払拭できたのではないかと思う。

トランプ大統領に途中で話を遮られてもバイデン氏は失笑してかわし

たり、反論すべきところは反論したりして、総じてうまく対応していた。

また、途中でトランプ大統領のことをあえてこの人、この男と呼んで

カウンターパンチを出す部分もあり、弱々しいバイデン、寝ぼけたジョー

というイメージを払拭できた」

と述べました。

 一方、トランプ大統領については、

「やつぎばやに話を遮ったり個人攻撃を仕掛けたりと、余裕がない感じ

がした。議論を錯乱する戦略だったかもしれないが、そこまで強いカウ

ンターパンチは作れなかった。

バイデン氏が言い間違うなど、反論できないシーンを作りたかったが、

バイデン氏の受け答えが予想以上にしっかりしていた」と指摘して、

支持率でバイデン氏にリードされているトランプ大統領は、巻き返し

につながるような場面は作れなかったという認識を示しました。 

 

(2)トランプ優勢見解 明治大学 鈴木健教授

鈴木教授は

「どちらを支持するか決めていない人は、テレビを見終わったとき

の印象で最終的に決めることが多い。

トランプ大統領の場合は、後半で経済の実績を強調したり、バイデ

ン氏を激しく攻撃したりと多少、強引でも結果的に相手を押している

という印象を視聴者に与えることができた」と指摘しました。

 一方でバイデン氏については、

「ゆっくりとした話し方で、相手の攻撃を笑ってやり過ごすなど、

冷静な印象を与える戦略はよかったと思う。

前半は政権の新型コロナウイルス対策を批判して、トランプ大統領

が論理的に説明できない場面があるなど、バイデン氏が優勢に進め

たが、後半はややアピールに欠けるところがあったのではないか」

と評価しています。

 

そのうえで、「大統領選挙は祭りのようなもので、有権者を熱狂さ

れる人が当選する傾向にある。」

と評しました

 

 

(3)引き分け見解 上智大学 前嶋和弘教授

前嶋教授は、

「さまざまな政策について話されたが、相手の言ったことに対して

すぐに反論していて政策論争が深まらず、全体的に何が話されてい

たか覚えていない。

ただ、議論は全くかみ合っていなかったものの、自分たちの支持者に

対しては個々の政策をアピールしたという意味で甲乙付けがたい

と述べました。 

そして、討論会の性質がこれまでとは変わってきていると指摘し、

かつての討論会はまだ誰を支持するか決めていない人に向けて

政策論争をする場だったが、いまは自分の支持者へのアピールに終始

、分極化の時代だと感じた。

反対側へのメッセージはほとんど何もないので、無党派の人も心が揺れ

ないという感じだと思う」と述べました。

 そのうえで、「2回目、3回目の討論会では答えにくい質問に対しても

答えざるをえない場面がでてくるはずなので、もう少し議論は深まる

はずだ。

 

当該記事のように、バイデン寄り、トランプ寄り、引き分け記事

を併記して、読者の判断にゆだねるスタンスに、私は好感を感じ

ました。