1.今年は日本人受賞無し
今年は日本人(日本国籍)のノーベル賞の受賞はなかったようです。
この季節(10月上旬)の前後、歳時記のように毎年盛り上がりま
すね。
昨年は化学賞の受賞があり、昨年書いたブログを少し引用します。
ノーベル化学賞、吉野彰氏の受賞おめでとうございます。(研究態度と歴史観) - 中高年michiのサバイバル日記
お気に入りの「吉野さんの研究態度と、歴史観」から
➀ 研究開発では「ねばり強さ」「楽観的な姿勢」
「時代の流れを読む嗅覚」の3つが必要、
と吉野さんは述べています。
そっくりそのまま、ビジネス全般にも言えそうですね。
「ねばり強さ」、「時代の流れを読む嗅覚」は良く解りま
すが、私が取り上げたいのは、「楽観的な姿勢」です。
天でも、神でも、何超自然的な「何か」でもなけでは、
「結果」を知ることはできません。
それこそ「人事を尽くして天命を待つ」べきですが、
「やるべきことをやって、悲観しても楽観でも結果同じ」
と開き直ることが、つまり精神的には楽観の方が得、と私
は思います。
2.今後、受賞者減少の予測
これも、昨年の記事ですが、今後どうも日本人受賞者は減るのでは、
という記事があり少し引用します。
要約した一部抜粋です。
日本人のノーベル賞が「急減する」絶対的理由 | 先端科学・研究開発 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
この状況(日本人受賞)が将来にわたって続いていく可能性は
とても低いと言わざるをえません。
ノーベル賞の受賞者は高齢化の傾向があり、受賞者が授賞
理由となった研究を発表した年と受賞した年には、概ね25
年のタイムラグがありますが、近年、さまざまなデータが
日本の科学技術力の劣化を示しているからです。
つまり、今世紀に入っての日本人受賞ラッシュは過去の遺
産の賜物なのです。
25年前の高被引用論文数シェアとノーベル賞受賞者数のシ
ェアが強い相関を示すという仮説が正しければ、2015年の
25年後、つまり2040年ごろには、日本人ノーベル賞受賞者
のシェアは3%前後となる可能性があります。
自然科学系受賞者の数は毎年6人前後ですから、その3%は
0.18人です。
5年に1人受賞できるかどうかという数です。
日本に代わって台頭してきそうなのがTop1%補正論文数
シェア14.3%の中国です。現在の受賞者シェア約50%の
アメリカもうかうかできません。Top1%論文のシェアは
34.3%にまで減少しています。
3.「日本人」へのこだわり
ノーベル賞に限らず、オリンピックも「日本人選手」を応援する
傾向があります。
もっと小さくすると、都道府県別対抗となると、「身近」と感じ
る方を応援する傾向対応があります。
「自国の代表」の意味合いについても、昨年のラグビーワールド
カップで、「日本代表」と「日本人」の関係について、いろいろ
考え方が散見されました。
芸術関係の賞ついても、「日本人」受賞の場合は、日本メディア
の報道の仕方や割り当て時間が違うようです。
自然災害は地球上いたるところで起きています、被害の度合いに
より、日本国内の災害については、大きな報道となります。
事例を挙げていくと、キリがありません。
要するに、自分が「身近」に感じる世界から、遠くなっていくと、
関心が薄れる、ということですね。
あたりまえか!
最近再読している、小坂井敏晶さんのキーワード「虚構」を援用
します。
社会とは、自立した個人が契約によって社会を作り上げる、という
ものではなく個人の数号+虚構によって生まれる。
民族(今日のブログの「日本人」)も虚構であるが、人間は虚構な
しには生きられないもの、のようです。