中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

旅の印象深い言葉を思い出してストレス発散 旅は人間ゆえの好奇心から

1.旅に出られない今の私

いつものように、本を読んでいる日々です。

出口治明さんと同じく、「本、旅、人」どれも好きなのですが、新型

コロナだけでなく、諸般の事情が重なって「旅」ができていない状態

です。

この点でのストレスがたまっているのが、自分で解っています。

読書バートリーの中に「旅の本」が入ったり、地図を眺めたり。

いま、1982年生まれと若い小林希さんの「旅が教えてくれた人生と

仕事に役立つ100の気づき」とを読んでいるのですが、

名言というか、私が気に入った文章がありましたので一部紹介。

セルビアからコソボに入り、少し滞在した時の話。

いわいるコソボ紛争の後の世界です。

コソボ紛争」のあたりさわりない表現(コトバンクから)は

セルビア共和国に属するコソボ自治州の90%を占め、独立

を要求するアルバニア人と、これを認めないセルビア共和

国との対立。

1998年3月初めに対立が表面化し、99年6月に和平が成立し

た。

紛争の発端は、89年3月、セルビア議会が共和国憲法修正案

を可決して、コソボ自治州の権限を共和国に集中したこと

に求められる。

彼女の表現は、

最低限の知識を学ぶことは、旅する国や人への敬意であることを忘れ

てはならないと悟った出来事である。 p144

 

インドでの話(彼女の初回インド)

インドで出会う光景は、とても混沌としていて、まるで「生きること

は死ぬことより大変だ」と突きつけれれているようだった。 P48

 

ペルーで高山病にかかったことから

南米をめぐり、心底自然は人の体には寄り添ってくれないのと悟

った。自然をよく見て、理解して、ゆっくり体を合わせていくし

かないのだ。   P146

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若いころの海外一人旅イメージ

2.旅の本の振り返り

最近読んだ「旅」にまつわる本をいくつか、再度掲載します

(1)メメント・モリ 死を想え  藤原新也/著  

 上記の小林希さんも初回インド体験に引用しています。

以下は私の、お気に入り文言の一部

 

死体の灰には、階級制度がない。   P27

 ニンゲンは犬に食われるほど自由だ。  P33

 太陽があれば国家は不要。  P50

極楽とは、苦と苦の間に、一瞬垣間見えるもの。  P114

  人間は肉でしょ、気持ちいっぱいあるでしょ。   P13

 

 (2)人はなぜ移動するのか

      ペール・アンデション/著   畔上司/訳  

 ことによると旅は、世界観を広げるうえで有効かもしれない。結局の

ところメディアの報道だけでは不十分だし、歴史的な見方を怠ること

も多い。大体が、もし自然災害が起こらなかったり、選挙が終わって

しまったり、ないしは武器が鳴りやんだりするとメディアは沈黙して

しまうからだ。 P 9

 

旅は、私たちがホモサピエンスであることと関連がある。好奇心

だ。『無用な』知識を求めて努力し、知恵を拡大し、視野を広げ、

世界像を拡大し、混沌を整理し、秩序を確保しようとする意思で

ある。」 P154

 

彼女の考えによれば、「旅をせずに本を読めば十分だ。そうすれば心

の中で旅をすることができる」とのこと。確かにそれも可能かもしれ

ないが私が受ける印象は本では抽象的すぎるのだ。私自身が旅で実体

験する中のごく一部に過ぎないのである。 P324

 

(3)筒井康隆 「旅のラゴス

 「死への旅」になるかもしれない最後の旅の部分でラゴス

ことばを再度引用します。

「それにわたしは、そもそもがひとっ処にとどまっていられ

る人間ではなかった。だから旅を続けた。それ故にこそい

ろんな経験を重ねた。

旅の目的はなんであってもよかったのかもしれない。

たとえ死であってもだ。 人生と同じようにね。」(p249)

 

3.最後に

ふと、法顕を思い出しました。仏国気の僧法顕です。

仏典求めて西暦399年に長安からインドに向かうとあります。

御年62歳、今の時代と違います、当時の62歳です。

無論、強い意志が何物にも勝ったのでしょうが、「私にもまだまだ旅

にでる時間はあるぞ」と、勝手解釈をしてしまいました。