昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」
というのをアップしていますが、今回18回目です。
私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。
ありがたいことです。
イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、
読者への何らかの参考となればと・・・
1. 古代マヤ文明
栄華と衰亡の3000年
鈴木真太郎/著
出版者 中央公論新社 2020.12
かつて中米に栄えた古代マヤ。碑文が紡ぎ出す王たちの物語、レー
ザーが発見した道路網・水道網・遺構の数々、人骨が伝える古代人
の個人史など、最新の知見をもとに、古代マヤ文明の実像を描いて
います。
なるほどテクノロジーの発達が、いろんな地域の研究を大いに進め
ているエンジン役なのだと、ここマヤでも解ります。
なお、「学者の願望」はどこも同じ、と感じます。
「考古学から得られた知見は、決してお堅い学芸誌のなかで終わる
べきではない。広く市井の人にこそ伝えていくべきでなのである。
それによって自らの意思で、祖先の遺構を守ろうとする意識を持っ
てもらう。 P110
読者諸賢にはどうかこれからも、偉大な人類史の一環として、古代
マヤ文明に注目してほしい。遠い世界のよくわからない神秘の文明
ではなく、引き続き我ら人類の歴史として、古代マヤ文明とも向き
合っていただきたいのである。 P288
2.ピタゴラスと豆
寺田寅彦/[著]
出版者 KADOKAWA 2020.8
芸術感覚にあふれ、文学と科学を鮮やかに融合させた寺田寅彦。
随筆の名手が晩年の昭和8~10年に発表した、科学の新知識を提
供するエッセイを集成したものです。
ピタゴラスの悲劇について書いた表題作ほか、全23篇を収録して
います。
個人的には、まず寺田虎彦で浮かぶのは、夏目漱石の「猫」であ
り、「三四郎」です。
「難しいことを、解り易く説明」というのは、2つの大きな難題を
抱えていて、それができる人は「頭がいい」と思いますし、それは
自分にないもので「憧れ」の対象です。
鎌田浩毅さんの解説をひとつ引用します。
「身近な現象を科学の目でみつめるユニークな視座は、「寺田物
理学」とも呼ばれる。ノーベル賞級の世界的な研究業績を残した
だけでなく、自然と人間の行動に関するユニークなエッセイを数
多く執筆し、科学啓蒙のパイオニアとして現在でも高く評価され
ている。」 P313
3.永遠平和のために 啓蒙とは何か 他3編
カント/著 中山元/訳
出版者 光文社 2006.9
内容: 啓蒙とは何か
人類の歴史の憶測的な起源
万物の終焉
永遠平和のために
「啓蒙とは何か」からひとつ引用します。
「人間の理性の公的な利用は常に自由でなければならない。理性
の公的な利用だけが、人類に啓蒙をもたらすことができるのであ
る。これに対して理性の私的な利用はきわめて厳しく制約される
こともあるが、これを制約しても啓蒙の進展が特に妨げられるわ
けではない。」 P15
「自分の頭で考えるということ、それこそが哲学するということ
である」P284
4.親中派の噓
櫻井よしこ/著
出版者 産経新聞出版 2020.5
日本工業新聞社(発売)
主張が一貫しており、解り易い記述です。 データもあります。
平和経済の時代はとっくに終わっていて、噓と隠蔽の中国共産
党から自由を守る闘いを続けるべき、との力説です。
テーマ下記の通り。
内容タイトル
3.香港と台湾、歴史の分岐点 4.韓国「革命政権」の噓
5.韓半島は米中戦争で決着する 6.報道されない真っ二
つの韓国
櫻井よしこさんの発言をひとつ引用しておきます。
「今人類は、進むべきはこの道だといういうことの確認作業に
ということです。
中国共産党のように情報を隠し、カネの力と軍の力で支配する
国家であってはならないと、多くの人々、民族、国々が考え始
めています。」P140
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