中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

何事も逆から見るとわかることがある 多方面から分析の前にまず、逆からの視点の癖

今日のタイトルも、ごく普通のこと。

物事を多面的に見ることは、言葉でいう程簡単ではないのですが、

逆から見るとか、因果関係を逆転させることは、割と良くやって

いるようです。 

1.結果から遡って考える

(1)権力者の長生き 

①歴史の本を見ていると時の権力者の生誕と死亡の時期が書いてあ

ります。話を解り易くするため、とりあえずその数字は正しいとし

て、話を進めます。

よく思うのは、同時代人と比べて、権力者が長生きしていること。

地域や時代を問わず、良く感じることです。

ところが、もう一歩進めると「話が逆だ」と良く感じます。

つまり、「権力者が長生きしたのではない。長生きしたから、結果

として権力者になれた」ということ。

広義の敵を滅ぼしてきたことや、相対的に頭脳、身体がよく働い

たことは想像がつくし、敵を排除する過程る家庭で、自分に不都合

なことを、隠ぺい、抹消できたこともあるでしょう。

何より、幸運であったことがあります。

どれもこれも、自分が「敵」より永く生きた、からできたことであ

りその意味で、権力者の死を待つということもまた、次の権力者に

とって重要な戦略の一つでしょう。例えば、鄧小平が毛沢東の死を

確認してから、動き出したように・・・。

 ②最も、歴史には例外もたくさんあって、

若くして権力者が命を落とした例も多いもの。

その相対的に解員年齢の時、すでに観力を掌握していたのでしょう。

権力者でなくて、学者や芸術家にも、長生きを味方にしたとの例も

たくさん。

無論、ここでも数学、物理学とか分野によっては、20代や30代

前半までが能力のピークで、すでに実績を残した人も多いでしょう。

話をずらしますが、自然界もそうです。

「自然界では強いものが生き残るのでなく、生き残ったものこそ

 が勝者である。」とはよく聞く話。

 

(2)「実態」は解らないので、形式で判断

これは非常に解り易いことですね。

「馬子にも衣裳」的なたとえ話は、良くでてきます。

少し事例を挙げると

・昔、中学の教科書にも出てきた菊池寛の短編「形」

・ドラマ・ドラゴン桜(昔の方です)での「バカとブスこそ東大

 に行け」

・結婚披露宴の席順と出席者の人を見るのではなく「肩書」

 のみを確り見ている人

形式で判断することは、

学歴、職歴、資格、業績歴とか、要は「実体」を判断すること

が、短時間では事実上不可能(判断者の応力の問題はあります)

なので、仕方ない面はあります。

 

(3)毛色を変えて、社会心理学の難しい話から

①意識があって、それで脳を動かすと、素朴に思っていたら、どう

も逆のようです。

何かを知ったと我々が思う意識経験の前に脳はすでに自分の仕事

を済ませている。(中略)脳内に構築されたシステムは我々の意

識外で自動的に仕事を遂行する。脳が処理する情報が我々の意識

に到達する0.5秒前には、その作業を終えている。

小坂井敏晶 社会心理学講義  P95 第3講 主体再考

  ②哲学の解釈ですが、小坂さんの見解が私に100%は理解できな

くて残念なのですが・・・・

ルソーを高く評価すべき理由は、社会契約論の確立に成功した

からではない。逆だ。近代個人主義を極限まで突き進める試み

が失敗し、宗教的虚構の排除は原理的に不可能である事実が、

当人の意図に反してあらわになったからである。 

小坂井敏晶 神の亡霊 P292 

 

(4)今度は人間心理から、自分の正当化の話

①米国の上場株式のアップルの話

もう15年以上前になりますが、私はアップルの株式を少額な

がら保有していました。 

 株式相場をよく考えた、というより、手元にお金がなくて必要

に迫られ売却換金した経験があります。

ご存じのように、その後アップルの株価は大きく上昇、現時点も

高株価は、続いています。私が企業としてのアップルに懐疑的

になる時、昔の経験が無意識の影を落としているのであろうと、

推測します。

②有名な、キツネのすっぱいぶどう発言もそう。イソップ童話

あれです。難しい分析は置いといて、ここでは「諦める理由の

正当化」としましょう。 

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考える際に視点を変えてみること、その癖をつけること

2.まとめ的に

もう相当前から「情報化社会」とか「情報過多社会」とか、言わ

れていますが、いつの時代にも、情報は不足している、というのが

私の考えです。

意図的、不作為等議論はあるのでしょうが「知りたい」情報がなか

なか入手できないのが、現実のようです。

入手した、かけ外のない情報を「どの料理」するかは、門院の腕しだい。

他方県からの分析は次のステップとして、まずは、逆から見るとか、因果

関係を逆転させるとか、視点を変える癖を身に着けていたい思います。