中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

組織問題の抜本的解決はあり得ず、試行錯誤により部分手直しの繰り返しで、進んでいくしかない

1.珍しい組織間の調整成功事例

スマートフォーンであるニュース解説的なコメントを聞いていたら

日本の尖閣諸島防衛に関し、自衛隊、警察、海上保安庁三者の足

並みがそろってよかった、10年来の努力のたまもの、という発言

していました。

発言者は作家・評論家のようで、少し言葉を補うと

中国(中華人民共和国)の強大な軍事的圧力に対しては、日本の

「関係者」が一致団結して協力しないと、対抗するのは難しい。

しかし、自衛隊、警察、海上保安庁三者葉それぞれ組織内の立

場や、外部への「わだかまり感情」も強く、連携がうまくいって

いなかった。

(太平洋争前の二・二六事件で、陸軍が警察官を斬った事件以来の

対立ネタという事例紹介発言がありました)

国益」のため、三者が協力する根拠法律を作る必要性は見えて

いて当該言者も法律成立の尽力したわけだが、10年以上の歳月が

かかった。その間、中国の圧力が増すなか、法律として要約結実

してまず一安心、とのことでした。

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役所も軍隊も企業も、組織はタテの指揮命令系統の集まり

2.組織間連携がうまくいかない

こちらの方が普通、というか事例がヤマほどあります。

少し、コトバを補足しましょう。

〇局あって省なし

私の印象は、以前、財務省が大蔵省と呼ばれていたころ

銀行局や証券局は、それぞれ業界と密接に結びつき、大蔵省全体

より各縦割りで閉鎖的な自分の局の利益を優先することをを揶揄

する言葉と理解していました。

ところが、いまやネットを少し引いただけで、現存の財務省だけ

でなく、総務省他、たくさんの事例が出てきます。

官僚体質は、少しも変わっていないのでしょう。

〇「それは〇〇の所管であって、私の部署の所管ではない」

これも役所でよく聞く言葉

法律により職務分掌が明確に決まってるのは知っていますが、前例

提主義、縦割り主義、責任回避といった「役所体質」をよく表して

います。

 〇中央官庁だけでなくてなくて・・・・

・大坂都構想をめぐる選挙の際は、良くリポートしていましたが

 大阪府大阪市との二重行政に端を発する、無駄遣いと、対応

 の漏れ

・同じ警察機構の下部組織である警視庁(東京)と神奈川県警の

 関係

明治の組成以来、太平洋戦争終結で消滅するまで陸軍と海軍は

 仲が悪い

(陸軍の内部の統制派・皇道派の対立もよく知られています。)

〇外国も同じ 

これは、聴きかじりですが、米国の国務省と保険行政機関やCDC

とかお互いの組織に外国のスパイが凪れているのを恐れて、情報

管理暗転から・・・となると、一般人の私に判断できるわけはあ

りません。

 

3.代替がなく諦め

連携、情報共有といった組織の問題について、まずうまくいった

事例をあげ、次にうまくいっていない複数事例をあげ、、、、

「結局組織問題の抜本的解決策はないので、諦めましょう」では、

この小ブログは一体駄文以外のなんなんだ、となりますが、現実

は現実です。

秦の始皇帝がグランドデザインを描いた中国官僚制、近代ヨーロッパ

で確立していき、今や全世界を覆いそうな官僚制について、抜本的

解決策は確かになさそうです。

官僚制に代表される、組織間や内部の諸問題は、人間が共同で仕事を

する以上本質的に、なくならないでしょう。

近代のフランス革命や、ソ連や中国に象徴される共産主義体制含め

古代より始まる過激な、抜本的な、本質的な解決策は、どうも人類は

見出していないようです。

「そんなに人は賢くない、いい加減で、楽を好む」という見解に私は

賛成です。

イギリスのエドモンドバークの保守主義ではないですが、結局試行錯

誤により部分手直しの繰り返しで、人間社会の組織は進んでいくしか

ないと思っています。

というのを、あらためて感じました。