1.先日(7月4日)の東京都議会選挙
もう10日以上前の古い話となりますが、東京都議選の結果が、自民
が第一党(33議席)で、都民ファーストが僅差(31)で二位。
まかりなりにも、「党」という集団で、何をやりたいかが良く解らな
い都民ファーストは、横へ置くとして「自民党惨敗」の評価が、多い
ようです。
NHKはじめ大手テレビや、部数の多い大新聞等は、「新型コロナ対応
や、東京五輪対応のまずさを、敗因としてているようですが、
普通に考えると、中国への非難決議一つできないことはじめ、自民党
の国際政治の対応のまずさの評価かなと、個人的には思っています。
いわいる日本のメインストロームメディアが「中国非難」はできない
ので、その観点からの分析が表現されないのは当然でしょう。
新型コロナ、選挙争点の不明瞭さ、雨の日曜等もあって、「組織票を
抱える、公明党や共産党が強かった」というコメントを聞きましたが、
それはその通りと思います。
今日はまず「組織票」について、少し書きます。
2.組織票とは?
(1)まず定義はシンプルです。
組織票とは利益団体などが特定の候補者の推薦を行っている場合に、
その団体の所属メンバーが当該候補者に対して組織的に投票する票
を指します。
今回は、政治の選挙投票の話に限定で、プロ野球や大相撲、サッカー
当の「ファン投票」や音楽業界会のことには、触れません。
「組織」とは例えば、組織の規模が大きい専門職の公務員(自衛隊、
警察など)、業界団体、労働組合、利益団体、宗教団体、人種・民族
(多民族国家の場合)などがこれにあたります。
(2)組織票のパターン
組織票はその組織の団結が固いのが特徴で、その傾向は
・得票数も安定
・棄権も少ない。
政党や候補が有利」という選挙予想は、然りかと思います。
(3)ここまでは、良くある一般論ですが、
その特徴である団結の強さの源泉、その今後の影響力の継続性に
ついて少し考えます。
ありていに言えば、仕事がなくなるのが怖い、生活基盤がなくな
るのが怖いといったところでしょう。そういった心理があるため、
半強制も「仕方がない」、自分の信条と違っても「仕方がない」
となります。
具体的に選挙では、業界票、労働組合票、宗教票なのでしょうが、
根本は、どれも同じかと思えます。
強さの源泉が、逆に言うと今後の影響力の継続性になります。
当該組織に属していて、つまり時間知労働力を提供し続けるだけ
のメリットが、継続するかどうかがポイント。
選挙とは違いますが、
長期低落傾向を聞きます。
ご利益と言いますか、「宗教は違う」との反論をあえて受けます
が、やはり経済的メリットの減少は、あると思います。
3.選挙でいえば
より広く、民意をはねいさえるため。組織票の影響を現実ため、
選挙に行きましょうというのはその通りですが、
「選挙に代えたくない」と考える人も多そうです。
それでも、「選挙に行き安く、投票しやすく」を、自分事として、
考える人が もっと増えないと、話が進まない。
制度だけでなく、システム含め多種多様な手法があり得ますが。
4.人間は変わらない
いつもの結論です。
人間は集団を作りたがるもの。定住化を始めて以来そうでしょう
し、現在の全世界の人々も、「その定住化」を選択した人々の子
孫です。
大きく言うと国家をはじめとする政治経済集団であり、宗教集団
もそうでしょう。
集団・組織に属することで、生き延びることが出来るとのメリッ
トがあると人間は集まるし、状況変化によって離合集散も続くのが、
また人間の心理なのでしょう。