昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」
というのをアップしていますが、今回28回目です。
私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。
ありがたいことです。
イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、
読者への何らかの参考となればと・・
1.ソーシャルメディアと経済戦争
深田萌絵/著
出版者 育鵬社 2021.5
扶桑社(発売)
よく、調査しているようですが、全体の趣旨は
ビジネスプロパガンダを制する者が世界を制する時代。
「ビジネス」の視点から米中経済戦争を読み解き、日本企業
に従事する人間、日本に在住する日本人はどういった対抗策
があるのかを解説しています。
人は、皆「易きにつき」ますが、私も同じ。
文字で読めば10分で終わる話を、1時間もテレビ弁組に編集す
ることを、皮肉めいて、思っているのですが、私も五十歩百歩
政治経済に関するまともに思える情報分析も、まとめられた
書籍に拠らないでyoutubeと運動画に、拠ることもあります。
書籍になる前の「情報の即時性」等が言い訳のようです。
さて、本書は、台湾に、うまく切り込んでいるところが新鮮。
日本の防衛策の点から、一つ引用・要約。
中国・台湾に義実を渡さない。中国・台湾の通信システムを
使わない。中台に関わらす基本的に外国に技術移転やインフ
ラを触らせてはならない、とのこと(P231)
2.リバタリアニズム読本
森村進/編著
出版者 勁草書房 2005.3
リバタリアニズムについてのまとまった初心者向け解説書です。
国家機能のほぼすべての民営化や、麻薬使用の自由の擁護など
徹底的なまでに個人の自由を尊重するリバタリアニズムについ
て、その全体像をキーワードと思想家で明快に描いています。
3部構成です。
第1部 リバタリアニズムの各種キーワードを解説。
一部引用します。
いわゆる経済的自由も人格的自由も共に大切な個人の自由であっ
て、両者を異質のもののように考える右翼や左翼の方が首尾一貫
していない立場なのである。 P3
第2部 関連する重要著作と著者の紹介。
ここの記載の25冊は、過去読んだものもありました。
ハイエクの『隷属への道』やノージックの『アナーキー・国家・ユ
ートピア』は、解説付きで読んで初めて、リバタリアン的にはこう
整理するのかと思い当たったた次第。
以前読んだアイン・ランドの小説『水源』と『肩をすくめるアトラス』
も思い起こしました。
3部 いくつかの古典的著作の抄訳。
哲学的な内容が多いが、経済面からの解説も結構あります。
ここの6冊は私が当たったことのない古典ばかりでした。
3.江戸前魚食大全
日本人がとてつもなくうまい魚料理にたどりつくまで
冨岡一成/著
出版者 草思社 2016.5
不安定な漁獲、保存と輸送の難しさから、江戸時代まで滅多
に魚を食べられなかった日本人。
食べられないからこそ何とかうまく食べたいという執念が
江戸前魚食文化に結実した、とはなるほどです。
日本人なら知っておきたい江戸前魚食の歴史を紹介しています。
軽いモノかと、読み真面目増したが、なかなかどうして詳細な
説明でした。
個人的には江戸に現在イメージできる「漁村」、河川整備や
湾岸工事、関西から人を連れてくり所、等々が面白かった。
江戸が独身男性過剰世界なのは知っていましたが、食の観点
から眺めるとまた情報が増えました。
引用と主観を一つ、1746年策の「黒白精味集」の「魚介のラン
ク分け(P201)、上中下に分け、下魚のランクの中で、今の私が
特に好みなのが、カニ、ハゼ、マグロ、フグ、コノシロ です。
森鴎外/著
出版者 新潮社 2006.6
再読がほとんどですが、今回よく読んだのは
でしょうか。
「高瀬舟」とか、私が筋を述べる話ではないでしょう。
純粋に感想を書くべき。
実は「山椒大夫」は、あまり読み込んでいなくて、一方「高瀬
舟」は何度も。その何度も読んで、印象や考えか微妙に変わる
のは、自分の年齢や環境が変わってきているから、という当た
り前の結論です。
それに耐え得るゆえ「古典」として残ってるんでしょうね、と
改めて感じ入りました。
「妄想」から引用します。
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