中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

爆発事件契機にベイルートについて少し考えた。 皆必死に生きているのは世界共通であろう。

1.今回、大規模な爆発

2020年8月4日大規模な爆発があった中東・レバノンベイルート

個人的に気になること多々ですが、私に第一次情報はなく、報道の真

を判断する能力も乏しいです。

とはいえ、現状収集した情報を真とし、私の考えを整理したいと思い

ます。

(1)概要(Wikipediaから、以下2,3も同様)

〇まず、レバノンはどこ?から

 レバノンは地中海沿岸に位置し、周辺にはイスラエルやシリアに

 国境を 接する。

 岐阜県ほどの面積に人口およそ610万人が暮らしていて、人口の

90%以上がアラブ人と言われている。

〇今回の爆発事件

2020年8月4日にレバノンの首都ベイルートで発生した爆発はベイル

ート港(英語版)で発生し、少なくとも100人が死亡し 、4,000人

以上が負傷し、さらに多くが行方不明となった。

レバノン総合治安局長は、今回の主な爆発は、政府によって没収

され、爆発時に過去6年間港に保管されていた約2750トンの硝酸

アンモニウムと関連していると述べている。

(2)爆発

最初の小さな爆発は、炎と煙が立ち上ぼり、花火のような閃光が

目撃された。

2回目の爆発ははるかに重大であった。これはEET18時30分頃に

起きた。

ベイルートの中心部を揺さぶって、赤い塵の雲を空中に発生さ

せた。

2番目の爆発による爆風はイスラエル北部と240キロメートル

(150 mi)離れたキプロスでも観測された。

また、マグニチュード3.3の地震と同等の地震波が生じたと

推定されている。

(3)原因

国営メディアの他の報道機関は石油貯蔵施設または化学薬品

貯蔵施設で爆発が起こったと報告した。

ベイルート港には肥料や爆薬の一般的な成分である硝酸塩を

含む爆発物や化学薬品を保管する倉庫が港にあった。

レバノン公安局長は、爆発は没収されて何年も保管された

硝酸アンモニウムによって引き起こされたと述べた。

この硝酸アンモニウムは6年もの間、適切な安全対策がなさ

れることなく保管されていた。

報道によれば、爆発は倉庫の外壁に生じた穴の溶接作業中

に発生した。

(4)被害状況や犠牲者等

ある「有識者」が言っていましたが、大規模地震と同様、

被害の全容が解るには、相当な時間がかかると言っていま

したが、同感。

諸外国の大地震例でも分かるように、時間が経過しても

そもそも全容が把握できるのだろうか・・・

 

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レバノン杉をあしらったレバノン国旗

 

2.歴史

(ブリタニカ国際大百科事典より引用)

レバノン共和国の首都ベイルートの歴史は古く,前 14世紀

アマルナ文書に初めて現れている。

フェニキア人の都市として繁栄。

のちにセレウコス朝ローマ帝国ビザンチン帝国の支配下

でも繁栄を続けていたが,551年に大地震で破壊された。

・635年からアラブ人の勢力下に入れられ,1110年にはボード

ーワン1世の率いる十字軍が町を占領し,51年エジプト船団の

略奪を受けたのをはじめ,87年サラディンに占拠されるまで

絶え間なく戦乱が続いた。

・13~16世紀にはマムルーク朝支配下で衰退したが,オス

マン帝国の宗主権下で回復した。

・18世紀後半ロシアの攻撃を受けて再び衰退し,19世紀初め

エジプトの太守ムハンマド・アリーに占領され,1841年のイギ

リス,トルコ,オーストリアの攻撃でこの占領は終結したが,

町は廃虚と化した。

・1912年トルコと開戦したイタリアは海上から町を襲撃。

18年には連合軍が入城した。

第2次世界大戦初期からイギリス,フランスの支配下におか

れたが,41年レバノン共和国の独立に伴い首都となった。

(感想)

歴史の十字路とは、よくインタンブール等を形容しますが、

ここレバノンも、幾多の民族の攻防舞台。

日本国土の歴史を見ていると、確かに、分かりにくい、となり

ます。

ふと「レバノン杉」が、頭に浮かびましたが、引いてみると

良質の木材であり、古代エジプトメソポタミアのころから

建材や船材に利用されていた。

レバノンに住んでいたフェニキア人はこの木を伐ってガレー

建造や木材・樹脂輸出を行い、全地中海へと進出した。

現在わずかにレバノンスギが残存するカディーシャ渓谷と神

杉の森世界遺産に登録されている。 

と、あります。

 

3.昔は東洋のパリ、最近デフォルト

(1)1990年に内戦が終結してから、街並み整備が開始された

「中東のパリ」と呼ばれるレバノンの首都ベイルート

レバノン公用語アラビア語ですが、フランス統治時代の影響

からフランス語も広く使われている。

こうした言語の環境も、パリを彷彿とさせる。

フランスは、大統領マクロンはじめ、今回の爆発で動きだしている

様子。

world_paris_0101_4.png

(2)デフォルト

レバノン政府は2020年3月7日、今月9日に償還期限を迎える外貨建

国債12億ドル(約1260億円)の返済について、財政難を理由

に見送ると発表した。

レバノンがデフォルト(債務不履行)に陥るのは初めて。

同国は長年の汚職や政情不安を解消できず、深刻な財政危機に見舞わ

れている。

 

4.とにかく生き延びよう

以下は、「聞いた話」と「私が考えたこと」のまぜこぜ。

出典は明示できません。

(1)もともと、食糧の80%を輸入に頼っているらしく、デフォ

ルトもそうだし、今回爆発で港がやられたとなると、食べていく

のも一層大変。

クリスチャンのカルロスゴーンが日本脱出して住んでいるのが、ここ

ベイルート

イスラムシーア派も多数に分かれているようだし「モザイク国家」

と、「激しい貧富の差」は、容易に想定できる。

加えて最近の「コロナ危機」を免れているわけではない。

(2)知れば知るほど「世界は広い」と感じる。

 米国や中国国内情勢だけでなく、台湾、香港、ウイグル、インド

と次々と 連想が浮かぶ。

もちろん、情報の正確さは解らない。

ただし、世界のいろんな場所で、皆が必死に生きているのが、大半と

思う。

必死にならないと、生存すらできなくなる人々が多数いるのが、現状。

私は、現時点「生存の危機」からは免れているようですが、自分なり

「必死さ」が必要だと、改めて考えました。

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その8 今回も沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方

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自己啓発観点からの書籍引用 8回目

1.改めて「自己啓発」について

 世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。

そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。

私自身が、語れることなど、たかが知れている。

しかも「実績がないと同じ言葉でも、良い手の感じる「重み」が全く

違う」。

したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる

部分があれば、それでよし。

と言うわけで、本日もいくつか紹介します。

8回目となります。   

2.世界の神話

著者       沖田瑞穂/著  

出版者    岩波書店 2019.8

蛇は、神話では原初の混沌を表しています。

その混沌である蛇を英雄神が退治して、これから秩序ある世界を
作り上げていく。
インドラのヴリトラ退治神話には、そのような神話的な意味が隠
されています。   P16
 
 シヴァは生と死をつかさどります。
時が来ると世界を破壊する恐ろしい神である一方で、生殖をつか
さどる神でもあります。 P25
 
イナンナは冥界で衣装や装飾品を奪われるたびに、自分の力を失
っていった。  P42
 
脱皮をめぐる死の起源のモチーフは、世界各地に分布している。
蛇の脱皮という現象が、人間にとっていかに印象的であったか
がわかります。  P45
 
  (パレスチナの神話で)
蛇信仰が女神信仰と共に否定された結果、誘惑の蛇は女と一体に
なって原罪、人類者遺書の罪を負わされることになったので
しょう。 P54
 
(ノアの洪水の話は、)聖書には、聖書よりも古くに成立していた
ギルガメッシュ叙事詩から借りてきた話、であることが証明
された。 P58
  
  (メソポタミアの洪水伝説がギリシャに伝わったものとして)
神々が人類を滅ぼす洪水をおこすが、選ばれた家族だけが
「箱舟」に乗って生き延び、その家族の子孫が増えて後の新たな
人類となる。  P95
 
アーサー王は剣と共にあり、剣を手放した時に生涯を閉じました。
P122   (同じモチーフが、マハーバーラタの英雄アルジュナ
と日本神話のヤマトタケルにもあり。)
 
北欧のゲルマン人の神話の特徴は「神々と世界の終末」がはっきり
と語られていること。  P130 
 
雄鶏の鳴き声は、日本や中国周辺の神話では、太陽を呼び戻す聖
なる力を持つことになっていますが、ここ(北欧の神話)では不吉
なものとされています。 P141
 
 古代中国の人が現実主義的で神話に興味が薄かった  P166
 
異界に行って本のわずかな時間を過ごしたつもりで,故郷に帰ると、
数十年、数百年の時がたっていた。
同じモチーフが日本、ケルトにもある。  P178
 
アボリジニの世界観においては、神はまさに「世界」そのもの,
人々は「神」のなかで生きている。このような思考のもとでは、
人間は自然に手を加えることができません。
それ自体「神」であるからです。
神を傷つけるようなことは、できないわけです。  P186
 
私たちは「違う神話、違う思想を持ち人々が世界にはたくさん
いる」ことを優劣をつけずに知っていることが大事  P187
 
 

3.日本史の新常識

著者       文藝春秋/編  

出版者    文藝春秋 2018.11

交易から見れば通史がわかる   出口治明∥著

 十世紀にそんな日本に世界商品が突然、出現します。それは硫黄

 です。  P19 

 大久保利通は)「尊王攘夷の旗は降ろしてへんで」という格好

つけながら、実は開国・富国・恭平と言う阿部正弘のアイディア

宗旨替えをした  P 27

 岩倉使節団はおおよそ当時のGDPの順番に列強諸国訪れています、

 留学先はぶっちぎりでアメリカが多い。 P29 

 

北条政子「子殺し・孫殺し」の修羅   伊東潤∥著

御家人とその領民たちが手にできるようにした武家政権の確立こそ、

彼女にとって血脈より大切なものだった P108

西郷隆盛は「ストレス病」で苦しんだ   家近良樹∥著

神経が細やかで、好悪の情が烈しく、常に四方に油断なく、策を立

てる。

意外に思われるだろうが、これが西郷の実像に近い。 P208

(西郷のストレスの源は)最大のものは、薩摩藩の支配者だった

島津久光だったと推定できる。  P209

 

4.暴力の人類史 

 原タイトル:The better angels of our nature

著者       スティーブン・ピンカー/著  

幾島幸子/訳  塩原通緒/訳  

出版者    青土社 2015.2

暴力減少の六つの動向(トレンド)の1つを挙げます

(第2章~第7章)

人類の暴力性からの交代は数多くの変化や発展によって構成され

ているがそれら にある一定の一貫性を持たせるため六つの動向に

まとめている

 ➀第一の動向 「平和化のプロセス」

紀元前5000年ごろから数千年単位で起きた変化。

人類の進化史の大半を占める狩猟・採集および栽培を基盤とする

統治機構のない社会から、統治機構を持つ農耕社会への移行

これにあたる。

この変化によって、人々の生活を原始的な状態にとどめていた日

常的な襲撃や争いが減少し、暴力的な死を遂げる人の数が五分の一

ほどに減った。

 暴力減少を促進した5つの歴史的な力

1.リヴァイアサン

  合法的な力の行使を独占する国家と司法制度

2.通商

  すべての人が勝つことができるプラスサム・ゲーム

3.女性化

  様々な文化が女性の権利や価値を尊重する方向に向かってきた

  プロセス

4.コスモポリタニズム

  読み書き能力や移動性の向上、マスメディアの発達により、

  自分とは異なる人々の視点に立ち、そうした人々を認める共感

  の領域を広げることができる

 5.理性のエスカレーター

  知識や合理性を人間に関する事柄に適用する度合いが高まる

  に従い、暴力連鎖の不毛さ、自己利益優先の考えの修正、暴力

  を勝つための争いでなく、解決すべき問題と、とらえ直すこと。

 

5.敗者烈伝

著者       伊東潤/著  

出版者    実業之日本社 2019.10

     敗者から学べることは、勝者から学べることよりも、はるかに

い、と私も思います。

人は、いつか己が敗者になるかわからない不安におびえて生きて

行くしかなく、これから逃れるためにも、歴史から学ぶ必要あり

でしょう。

 蘇我入鹿

天賦の才に恵まれ、馬子の時代の権力を取り戻そうとした入鹿は、
馬子に倣いすぎた…  P21
将門の失敗は、相次ぐ勝利によって自信過剰に陥り、敵を侮った
ことだろう。   P36
頼長は、己一個の力で道長の時代の栄光を取り戻せると思っていた。
真の敗因は自信過剰である。
過度の自負心がいかに恐ろしいものかを、教えてくれる。  P48
清盛の敗因を一言で言えば、「急ぎすぎた」「行きすぎた」
また、平家の公家化を図り、在地の武士たちの声に耳を傾けなかっ
たのも失敗だった。  P59 
義経は多分に感情的な一面があり、頼朝の仕打ちに怒っては、その
場その場で感情の赴くままの行動を取ってきた。 
つまり多分に場当たり的で一貫性がないのだ。  P70 

 

 6.最後に

したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に

たくさん触れることでしょう。

出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含ま

れるといいと思います。

自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ

ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。

 

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株式投資の基礎 第24回 バークシャーの長期成功軌跡より、最近のアマゾン、アップルについて

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今回は、バークシャー・ハザウェイの話です。

1.改めて、基本の数字から

また、ウォーレン・バフェットか、と言われそうですが、その通り

です。

厳しい言い方ですが、こちらによほど力があれば、悪い結果の投資

から「反面教師」的に、学ぶこともできそうですが

投資の世界はやはり、結果を残した先人からじっくり学ぶのが一番

かと思います。

まず基本事項の復習です。

バークシャー・ハサウェイは、アメリカ合衆国ネブラスカ州オマハ

に本社を置く持株会社である。

もともと綿紡績事業であったが、戦後に原料価格が下がり世界中で

競争が起こったので、ウォーレン・バフェットの判断により保険業

を足場とする機関投資家へ転換した。

投資履歴の銘柄、判断、トラックレコードは、割愛

(以下は、2014年までの結果説明)

バフェットが1965年バークシャー・ハサウェイの経営権を握って

から2014年現在までの約49年間に、S&P 500の上昇率が約11,200%

(112倍)だったのに対し、バークシャー・ハサウェイの株価は約183万%

(18300倍)という桁外れの上昇をみせた。

これは複利計算で年率で約22.2%の増加が49年間連続して続いて

いるのと同じ上昇率である。

 

2.成功の要因分析

バークシャーの成功要因は、幾多の方分析していますが、

以下は2015年ころの不動産投資家の方の分析を紹介します。

バークシャー・ハサウェイ50年の軌跡が分かるチャート |

バークシャー・ハサウェイ50年の軌跡が分かるチャート」と題する

コラムから。

   その成功要因を分析すると主に3つの業務機能において優位性が

  あったことが分かります。

  3つの優れた機能が連動するバークシャー・システムによって、

  現在の規模まで企業を拡大させて行ったのです。

 バークシャーシステムの3つの優れた機能は、

   1. 保険料フロートによる低コストでの資本調達

  2. 企業の本質的価値を下回る価格で投資するバリュー投資手法

  3. 買収した子会社の事業管理方法

私の主観で、少しフォローすると

・ 保険は、保険料収入が支払金額より通常は、多いわけで、Gaico

という 保険会社を傘下にすることで低いコストでの、資金調達。

Coca-Colaにしても、入りと出を比較し相対的に「入り」が大きくて

 配当金他も、別の買収資金に回せます。

・「バリュー投資手法」は、バフェットの真骨頂で、彼の「語録」含

めて何度も取り上げた通りです。

株式投資の基礎 ウォーレン・バフェットの名言から その1 ビジネスを買う(株価変動に拠るのではない) - 中高年michiのサバイバル日記

株式投資の基礎 ウォーレン・バフェットの名言から その2 ビジネスを買う(株価変動に拠るのではない) - 中高年michiのサバイバル日記

 

3.最近の投資 アップルとアマゾン

(1)上記2で述べた、輝かしい投資成果は、2015年くらいまで。

従前の方向を転換し、ハイテク株のアップルと。アマゾンを買った

からだろう、

と、言わると、それまでです、結果が全てですから。

輪をかけて、「わからないものには投資しない」でなくて、ビル・

ゲイツと長年の親し友人なのだから、知り合ったころマイクロソフト

に投資していたら・・・ 

と、言う輩もいるかもしれませんね。

この二銘柄を買った、状況を当時の新聞記事から紹介

2019/5/3 23:11 (2019/5/4 7:55更新)の日経です

(2)米バークシャー、アマゾン株に投資 バフェット氏明かす

米バークシャー、アマゾン株に投資 バフェット氏明かす (写真=ロイター) :日本経済新聞

①バフェット氏の姿勢に大きな変化があったのは、18年のアップル

株大量取得だ。

昨年5月の株主総会前に7500万株を追加で購入し、持ち株比率5%の

株主に浮上した。

バフェット氏は「100%保有したい」と語るなど、いまやお気に入り

銘柄の一つになっている。

主力スマートフォンiPhone(アイフォーン)」で顧客を囲い込み、

音楽や決済で稼ぐビジネスモデルを評価する。

②バフェット氏は2日、米テレビ局CNBCのインタビューに応じ、自身

が率いるバークシャー・ハザウェイ電子商取引(EC)大手アマ

ゾン・ドット・コム株を初めて取得したことを明らかにした。

バフェット氏はインタビューの中で、米アマゾンについて「ずっと

ファンだった。(株を)買わなかったのは愚かだった」と述べた。

ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)の指導力も高く評価して

いるという。

長年ハイテク株から距離を置いてきたバークシャーだったが、18年

アップル株大量取得に続き、投資姿勢の転換が鮮明になった。

 

4.辛口批評

「投資の神様・バフェットの所有する銘柄は、パンデミック下では最善とは言えない」投資情報番組のホストが指摘 | Business Insider Japan

 2020年7月5日の投資情報番組「マッド・マネー」のジム・クレイ

マー氏の「投資の神様・バフェットの所有する銘柄は、パンデミック

では最善とは言えない」との見解

保有する、コカ・コーラウェルズ・ファーゴ銀行、バンク・オブ・

 アメリなど、2020年は市場に遅れをとっている企業の株式

・「私は偉大なる人物の逆に賭けるつもりはない。しかし、そのポート

 フォリオは偉大なポートフォリオとは言えない」とクレイマー氏

は言った。

・しかし、クレイマー氏はバークシャーが最も多く持っている銘柄

つまり6月に史上最高値を記録したハイテク株を高く評価した。

 

5.基本感は変わらない

今年の株主総会を終えた5月16日の記事ですが

記者の要約は、そのままバフェットの言葉

アメリカ経済に賭ける、という基本感は変わらないと思います。

投資の神様・バフェットが明かした「コロナ時代」の驚くべき投資術(岡元 兵八郎,マネクリ) | マネー現代 | 講談社(1/5)

新型コロナウイルスの影響で目先のアメリカ経済の行方はレンジ

 の幅が大きい、要はどのくらい景気が悪くなるか想像もつかない。

 ・ただ、長期的には、アメリカはいかなる危機も乗り越えると断言

「Never bet against America」と、アメリカに「反対」して賭ける

 ことをしてはならない

ほとんどの人にとっては、他人のアドバイスで、株を買うくらいな

 ら、S&P500のインデックスファンドを買うべきだ。

 

6.最後に(少し気になった世代交代)

(1)上記5の執筆者の言葉として、。

「バフェットさんは、今年の8月になんと90歳になります。私は、

この株主総会の4時間半の間、ノートを取りながらバフェットさん

の話を、真剣に聞いていたのですが、終わったころにはもうぐったり

になりました。」

4時間半、株主総会の議長とは確かに立派ですが、年齢は年齢、生物

ですからね。

(2)しかし下記記載は、少し安心感が持てます

バフェット氏はCNBCのインタビューで「当社で資金を運用する同僚

の一人」がアマゾン株を買ったと説明した。

88歳と高齢のバフェット氏は、すでに一部資産の運用を投資マネ

ジャーのトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏に任せて

いる。

「バフェット後」を見据えた運用体制の変化が、バークシャー

投資戦略にも影響を及ぼし始めている。

(上記3の2019年5月の記事です。) 

 

 

大衆の反逆(読書感想文もどき) 人間は、いくつになってもいつの時代も、知的にも倫理的にも不完全

 

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    シネマでなく、「大衆」をイメージしたかったのです。 

   オルテガ『大衆の反逆』 多数という「驕り」

シリーズ名           NHKテキスト                100分de名著

著者       中島岳志/著  

日本放送協会/編集  NHK出版/編集  

1.概要 

「大衆の反逆」は、

スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセット(1883 - 1955)が著した、

大衆社会論の嚆矢となる名著です。

今回原著でなく、 100分de名著シリーズで、中島岳志さんの案内

です。

https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/84_ortega/index.html

 社会のいたるところに充満しつつある大衆。

彼らは「他人と同じことを苦痛に思うどころか快感に感じる」人々

でした。

急激な産業化や大量消費社会の波に洗われ、人々は自らのコミュニ

ティや足場となる場所を見失ってしまいます。

その結果、もっぱら自分の利害や好み、欲望だけをめぐって思考・

行動をし始めます。

自分の行動になんら責任を負わず、自らの欲望や権利のみを主張

することを特徴とする「大衆」の誕生です。

2.要約と抜粋(4回に分けて) 

第1回 大衆の時代

(要約)

コミュニティや足場となる場所を見失い、根無し草のように浮遊を

続ける。

他者の動向のみに細心の注意を払わずにはいられない大衆は、世界

複雑さや困難さに耐えられず、「みんなと違う人、みんなと同じ

ように考えない人は、排除される危険性にさらされ」、差異や秀抜

さは同質化の波に飲み込まれていく。

 (以下抜粋)

虚栄心で「盲目」になっているときですら、高貴な人間は、本当に
自分が完全だと感ずることができないのだ。 P28
 
愚か者は、自分のことを疑ってみない。
自分がきわめて分別があるように思う。
ばかが自分の愚かさのなかであぐらをかくあの羨むべき平静さは、
ここから生まれる。 P28
 
科学者が、しだいに科学の他の部門との接触を失い、ヨーロッパ
の科学、文化、文明という名に値する宇宙の総合的解釈から離れ
てきた点が、重大なのである。  P31
 
 (「専門家」に対する評価)
かれは無知な知者であるとでもいうべきであろうが、事は重大
である。  P34
 

第2回 リベラルであること

(要約)多数派が少数派を認め、その声に注意深く耳を傾ける

こと。

「敵とともに共存する決意」にこそリベラリズムの本質があり、

その意志こそが歴史を背負った人間の美しさだというのだ。

 (以下抜粋)

反対者の存在する国がしだいに減りつつあるという事実ほど、
今日の横顔をはっきりと示しているものはない。 
ほとんどすべての国で、一つの同質の大衆が公権を牛耳り、
反対党を押しつぶし、絶滅させている。 P44
 
思想とは、真理にたいする王手である。
思想をもとうとする者は、そのまえに、真理を欲し、真理
を追求する遊戯の規則を認める用意がなくてはならない。
P47
 
恐るべき問題とは、社会の主導権が文明の諸原理に全然関心
のないタイプの人間に握られたということだ。  P53
 
政治的に共存への意志がもっとも高く表現される形式は、自由
民主主義である。
それは、隣人を考慮に入れる決意を極限にまで押し進めたものであ
り、「間接行動」の原理である。    P58
 
支配するとは権力を奪取する行為ではなく、それを静かに行使する
ことである。  P62

 

第3回 死者の民主主義

(要約)オルテガによれば民主主義の劣化は「すべての過去よりも

現在が優れているといううぬぼれ」から始まる。

数知れぬ無名の死者たちが時に命を懸けて獲得し守ってきた諸権利。

死者たちの試行錯誤と経験知こそが、今を生きる国民を支え縛っ

ているのだ。

いわば民主主義は死者たちとの協同作業によってこそ再生される

という。

 (以下抜粋)

進歩した文明とは、困難な問題をかかえた文明にほかならない。
 (中略)
問題が複雑になると、それを解決する手段もまた精密になってく
ることは、当然である。
(中略)
この手段の中にはーー少し具体的にいうとーー文明の進歩に
そのまま結びついた一つの手段がある。
それは、その背後にたくさんの過去を、たくさんの経験を持
つことである。
つまりその手段とは、歴史を知ることである。 P81
 
伝統的な印象が、「生きるとは、制約されていると感ずること
であり、それゆえに、われわれを制限するものを考慮に入れ
ねばならぬということだ」といったとすれば、もっと新しい声
は、「生きるとは、なんらの制限にぶつからないことだ」と
叫ぶ。   P87

 

第4回 「保守」とは何か

(要約)人間は知的にも倫理的にも不完全で、過ちや誤謬を免れ

ることはできないのだ。

こうした人間の不完全性を強調し、個人の理性を超えた伝統や

良識のに座標軸を求めるのが「保守思想」だが、オルテガ

その源流につながる。

歴史の中の様々な英知に耳を傾けながら「永遠の微調整」を

すすめる彼らの思想は、急進的な改革ばかりが声高に叫ばれ

る現代にあって、大きなカウンターになりうる。

(以下抜粋)

オルティガは、大衆社会を強く批判しながらも、マスメディア
に登場し、大衆を相手にさまざまなことを書き続けた。
大衆の中に、まだ庶民の英知が生きていると信じ、そこに向か
って言葉を発し続けた。
これが、私がオルティガを好きな理由の一つでもあるのです。
 P102
 
3.最後に感想
今回は、「大衆の反逆」の原点にあたっていません。
生きているうちに、リベンジを・・・と思っています。 
タイトルにも書きましたが、我々はいつにおいても知的倫理
的に不完全であり、「うぬぼれ」を排除して謙虚に、また
「寛容」であり続けるにも謙虚さが必要かと思います。
いろんなケースを踏まえ「賢い先人、考えている先人」と
真摯に対峙していると、おのずと謙虚になれそうな、気が
しています。
 

 

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PCR検査増やすべしとの見解 多様な見解を認めよう 私見は手軽に使える「第2パスポート」になるといい

1.変わらずトップニュース
(1)私は、テレビはほとんど見ませんし、紙の新聞を読む時間は、
ずいぶん少なくなりましたが、いわいるニュースは、情報として
とっています。
とはいえ外国語があまりできないので、ほとんど、日本発の日本語
のニュース。
「偏っている」と言われると、その通りです。
昨今のトップニュースは、相変わらず新型コロナ感染症関連。
日々、日本の各都道府県別で、PCR検査陽性を感染者とみなし
て、「感染者〇〇名」と報道するのは、確かに、インパクトと
はあります。
気になっているのは、有限の時間のなかで新型コロナ感染症
関連ニュースが大きな部分を占めていること。
もちろん、「時間の適正配分」なんて、誰が決めるわけでは、
各人の判断ですので、私が、どうこう言うのは僭越ですね
(2)私の新型コロナ見解は、
「日本に限定する限り、自然免疫か集団免疫かは、判断できませんが、
すでに多くの人が免疫を持っていて、極端に恐れるに足らず、淡々と、
従前どおりの衛生理を」、ということ。
すでに、免疫を持つのだから、検査数を増やせば一定割合でPCR陽
性者の反応がでるは当然で、私が知りたいのは
「陽性と陰性」の基準は、誰がどうきめていて、その運用基準は、
内で同一なのか「世界基準」みたいなものがあるのか
そのあたりを、報道してくれると、いいなと、思っています。
(3)とはいえ、各人の多様な、価値観、考えは尊重しています。
周りに自分の考えを押し付けることはないし、論破もしません。
人とすれ違う場合とか、電車内等ではマスク着用していますし、
帰宅後すぐに、「手洗い、うがい」は励行しています。
正直ベース、メディアがどんなに騒いでも、大多数の方が行える
のは、従前どおりの衛生管理を淡々と継続、だけですよね。
そして、私の理解できる能力の範囲ですが、「国内外の情報」は、
日々、取るようにしています。

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安価で迅速なPCR検査をイメージしたかったのです
2.舛添要一さんの見解紹介
今の肩書は「交際政治学者」でしょうか、昔は大学の先生で、厚生
大臣や東京都知事もやっていました。
読んでいて、面白かったので紹介します。

「なぜこの期に及んでもPCR検査は増えないのか」と題する

舛添要一氏の7月25日土曜の記事

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61433

(1).現状保険適用の問題で検査がしにくい状況

①日本では、厚労省の規制、国立感染症研究所(感染研)の情報

独占体制。

民間でも、大学病院やラボなどで、検査する能力があるところは

多々、しかし、これを活用できないような規制がある。

②保険適用について

濃厚接触者などが保健所の指示でPCR検査を行えば、本人に費用

負担は生じない。

もし、自費で検査を受ければ、2〜4万円の負担となるが、保険

適用ができれば、個人の負担は軽減される。

③ 医師が必要と認めたときには、検査の保険適用を3月6日から

実施することを厚労省は許可した。

ところが、医療機関でも保険によるPCR検査は、感染研の積極的

疫学調査の業務委託という形になっているのである。

そこで、都道府県と医療機関の契約が必要になるのであり、

その契約のために1カ月もの期間が浪費されることになる。

(2)舛添氏の方向性

① 感染症法では、感染症の疑似症患者などに「行政検査」をし、

濃厚接触者などに「積極的疫学調査」をすることになっている。

対象者の検査費用は公費負担となる。

② 最近の感染者増を見ると、相変わらず院内感染が多いが、

医師や看護師などがPCR検査を受けようとすると、感染症法上

の規定がないため、自己負担となってしまう。

③さらには、保健所や地方衛生研究所だけではなく、大学の

医学部、民間医療機関民間検査機関による検査を可能にし、

公費負担にするような法的な裏付けが必要である。

④そして、検査の結果は感染研に独占させるのではなく、広く

データベースとして活用できる体制にすべきである。

(3)具体策 感染症法の改正

①法律上は、入院以外の選択肢がないのである。

今、ホテルなどの宿泊施設や自宅などに隔離しているが、感染

症法にはこれを裏付ける規定はない。

②指定医療機関が満杯になり、医師の判断で一般の医療機関

入院した患者に対する公費負担や医療機関に対する支援措置を

行う法的な枠組みが必要である。

PCR検査の問題一つをとってみても、今の感染症法には不備

が多いことが分かる

とくに、今回の新型コロナウイルスは、これまでにない特色を

持つ。

無症状者から感染する、潜伏期間が長いなどであり、保健所

の処理能力、検査体制、医療資源などを超える数の感染者が

発生してきた。

④これは、保健所を中心とする検査、入院隔離を基本とする

今の感染症法が想定する事態を遙かに超えており、感染症

を抜本的に改正し、新しい制度の構築が必要である。

そうでなければ、PCR検査すら十分にできず、市中感染が拡大

してしまうであろう。

 (4)日程 国会を早期に開き、法的整備を

新型インフルエンザ特措法が2012年5月に公布された。

第一は、知事が、協力した医療機関への補償ができるように

した第二は、知事の権限強化である。

この法律は、周知のように、今回、新型コロナウイルス感染

症を追加するとともに、緊急事態宣言を可能にする改正が

加えられた。

 ②次の改正の課題として今議論されているのは、自粛要請

などに罰則付きの強制力を持たせ、その場合の補償を明記

することである

新型コロナウイルスの感染が収束後、新型インフルエンザ

特措法と感染症法を一つにまとめた新感染症法を作るべき

である。

 
3.私が思うこと
冒頭書いたように、舛添さんの見解にコメントはしません。
日本ですから、多様な見解を、「心身の危険の可能性」なく、
発表できるでしょうし、とてもいいこと。
私が、ここで書くのは、PCR検査の手軽さのこと。
PCR検査の敷居は、まだまだ高そう。、
利用者のニーズがあるときに、低いコストで手軽にPCR検
査を受けられる体制整備を、希望します。
観光でもビジネスでもよいですが、「PCR検査で陰性で
ある」との証明を持つと、ある程度のケースで「第2パス
ポート」的役割ができそうです。
医者に「PCR検査受けるべし」と言われるとか、行政に
「お前は夜の街勤務だろう、PCR検査受けよ」と強要さ
れるのではなく、あくまで主体は本人、そして安価に、手
軽に、ということ。
全国津々浦々に、「病院、医院、薬局」はありますから、
そこで、プライバシー守って、すぐ検査ができたら良いの
にと、勝手に思っています。

科学的思考とは何だろうか(読書感想文もどき) キーは「境界を踏み越えない姿勢」

科学的思考とは何だろうか

ものつくりの視点から

シリーズ名           ちくま新書 461

瀬戸一夫/著  

出版者    筑摩書房 2004.3

1.概要

「独創的でありつつも一貫している」科学の精神史。

古代のタレスから近世のガリレオ、さらに現代のアインシュタイン

革命までを現場感覚で丁寧に検証しながら、科学的思考の本質を描

き出す。

古代部分がとても面白かったのですが

ここの目次だけ抜き出すと

第一章 人類最古の科学

 第1節 経験的な知識と科学の知識

 第2節 分かりやすかった科学の祖先

 第3節 異文化交流が生まれた科学

 第4節 神話から獲得された合理性

 第5節 古代のビッグバン・セオリー

なお、

第二章 権威を相対化する近代の科学

第三章 科学の宗教家と宗教の科学化 

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ガリレオガリレイの連想で、ピサの斜塔です。

2.ピックアップ

タレスは神話の説明を単純に捨て去ったのではない。

かれは神話の説明手順を、いわば逆立ちさせることで、独自の説明方

法を獲得した。

かれは分かりやすいことをもとにして、分かりにくいことや、神秘的

なことの理解に努めていた。これは現在の常識にもとづく理解の仕方

と同じ方向をとっている。  p39

 

 アナクシマンドロスは独自の観点から発見した、さまざまな神話に共

通する形式を、ヘシオドス体系の鍛え直しのために用いている。

つまり、かれは異文化との接触から学んだことを、自分自身の本領で

あったギリシア文化の自己鍛錬に向けて生かそうとしたのである

P60

 

現代の自然科学は、自然の人間化追求している。

古代ギリシアに生まれた科学の祖先は、逆に人間と人間社会が自然に

ふさわしいものへと自己変革することを、不断に追求していた。

すなわち人間の自然化が目指されていたといえる。  P81

 
権威のある人たちが、世論を強力に動かしている実情は、今も昔もあ
まり変わらないということだろう。     P92
 
ガリレオは当初から、他人の立場に立つという幻想をきっぱり断ち切
って、頑固一徹自分自身の見方にこだわり抜いた。  (中略)
逆説的にも結果として、本当に他人の立場を理解する境地に至ったの
である。     P133
 
ガリレオアリストテレスの世界体系とコペルニクスの世界体系を
話させ、両者のあいだを往復する対話に読者を乗り込ませる戦略をと
っていたことである。
これによって、かれはとてつもなく深遠な境地から、互いに対立した
二つの異質な世界体系を、いずれも採用可能な選択肢として、共に
生き残らせた。
ガリレオの驚嘆すべき功績はまさにこれである。  P139
 
相対論は実のところ、わたしたち人間が対等に学び合う、そうした境
界に立つ立場を、他者の支配とは無縁の客観的知識にまで、すなわち
科学の理論にまで洗練したものである。
しかも、ここまでの話からわかるように相対論のなかには永遠の神
も全能者も場所を持たない。
にもかかわらず、相対論は科学と異なった領分のことを信じる姿勢に、
けっして傷を与えないのである。   P237
 
 科学的思考とはなにか。
それは「境界を越えて学ぶ好奇心」に従いながらも、けっして「境界
を踏み越えない姿勢」に徹し、あくまでも「境界に立つ立場」から、
常識をより豊かにする思考であった。
そのよう思考は、本書で紹介したように、ものづくりの伝統のなかで
今もなお生き生きと躍動しているのである。   P239
 
(以下2点は、「あとがき」からです。)
バブル崩壊からこれほど時が経過したにもかかわらず、多くの人たち
が今や「思想の使い捨て」に走っているようなのである。 P242
 
我が国はすでに、消費型文明の終わりをむかえそこから脱皮しなけ
れば衰退する岐路に立たされている。   (中略)  
脱皮にむけて今後の主体となりうるのは、ものつくりの精神に富んだ
「シルバーパワー」なのではないかと、著者は密かに考えている。
 P244
  
 3.最後に(今日も感想文的)
 (1)人間は変わらないな、といういつもの感想。
 今日の「変わらない」は、昔から賢い人はいるし、科学的思考を
遂行している人でした、ということ。
本書はタレスガリレオアインシュタインを取り上げていますが、
古今東西、同様の「科学的思考」ができた人は幾多もあったように思
います。
 (2)「あとがき」にある「消費型文明の終わりと脱皮の必要性」を
私もおぼろげながら、感じている。
ややビックリしたのは、「シルバーパワー」への期待。
著者の瀬戸一夫さんは、1959年生まれとあり、今後は「シルバー
パワー」中核の一人ですね。
他の書籍にも指摘ありますが「シルバーパワー」年齢は、知識と経験
の蓄積あり、肉体は衰えても頭脳は衰えていない等々から、前途有望
だと、言われています。
こちらも同感です。  

 

読書感想文もどきに至らなかった「敗戦記その7」 今回もまた多数紹介

 

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敗戦記「その7」も同じイラスト

本年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」と

いうのをアップしていますが、今回7回目です。

イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、

当ブログ読者への何らかの参考となればと・・・

1.世界をつくった6つの革命の物語

ティーブン・ジョンソン/著  

大田直子/訳  

出版者    朝日新聞出版 2016.8

  ガリレオは祭壇ランプに何を見たか? 古代洞窟に歌は響いたか?

イヌイットの瞬間冷凍とは?

「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」という、文明

を変えた6つの大発明を切り口に、人類進化の歴史を考えています。

現在では『当たり前』のことが、ほんの150年や200年前には想像

すらできなかったことばかり、です。

孫引きですが、スティーブジョブスのスピーチから

「他人の意見と言う雑音に、自分自身の内なる声をかき消されて

はいけない。

そして何より、自分の心と直観に従う勇気をもってほしい。

  2. それでも。マキァヴェッリパスカル

カルロ・ギンズブルグ/[著]

上村忠男/訳 

出版者    みすず書房 2020.6

近代的な「統治の技術」を理論化したマキァヴェッリ

「永遠の空間の無限の沈黙」を畏怖した信仰者パスカル

「ふたりの継承関係を追い、政治神学の隠れた歴史を読み解く」

ことを目的に、読書開始。

しかし、難しい。

真面目に字面は追うのですか、思索の塊の関連性がどうも理解

できない。

マキァヴェッリアリストテレス、トマス=アキナス、パスカル

の固有名詞から思索の関連性が湧いてこない。

残念ながら、敗戦記でした。 

 3.森鴎外全集 11

原タイトル           Faust.∥の翻訳

シリーズ名           ちくま文庫 も8-13 

 森鴎外/著  

出版者    筑摩書房 1996.2

 ゲーテファウストを、森鴎外が訳したものです。

一丁やろうかと、読み進めたものの「敗戦記」への直行便と

なりました。

森鴎外には、「賢い」を超えて、いつも畏怖の念を抱きます。

もう40年くらい前の話ですが、某予備校の国語講師の言葉を

思い出しました。

「今時は、二十歳くらいで医学部に行く。

 森鴎外は二十歳で医学部を卒業している」

確かに彼は1862年生まれで、1881年東京医学校(東大医学部)

予科卒業。

陸軍軍医となり、84年ドイツへ留学とあります。

なお、先日亡くなった台湾の李登輝総統が、心に残っている

物の一つに、この「ファウスト」を上げていました。

 4.世界の始まりの物語

天地創造神話はいかにつくられたか

天地創造神話の謎』(1985年刊)の改題

吉田敦彦/著  

出版者    大和書房 1994.6

一つの話が見開き2ページにまとまっています。

話は全部で99あります。

目次大別すると

1.天地は、いかに造られた

2.太陽と月の意味

3.東西神話の類似は何を物語るか 、、、と9まで続きます。

私の理解が、追いつかないという敗戦記でなく、統一した

論調にまとめるのに、馴染まないとの判断です。

「55話 神話のもつ意味」から少し引用

過去の学者たちが一般に、神話を、幼児のたわごとのような、

論理的脈絡を欠く話と見なしたのに対し、レヴィ=ストロー

ズは、神話を論理の体系として取り扱っている。

もうひとつ「73話 紙の美しいわな」

「 女が狙っているのは、なやのなかのたくわえなのだから。

女を信用するのは、泥棒を信じるようなものだ。」

ヘシオドスは、女性にたいし、かなり根強い偏見の持ち主

だったと言わねばならないだろう。

だがかれも、女が男にとって欠くことの出来ぬ人生の伴侶

であることは認めている。

 5.監査役事件簿

 眞田宗興/著  

出版者    同文舘出版 2019.11

上場会社の制度として「監査役が機能することが挙げられ

ますが、学者や弁護士と言った「周辺」の人が書いた本で

はなく、「実務者」が書いたもの。

どの世界も「実体験に基づく」ものはそれなりに、面白い。

監査役は最低限どのような監査をすれば、義務を果たし、

任務懈怠責任の追及を免れることができるのか。

過去に起きた50の企業不祥事の事例から、監査役の役割や、

とるべき行動を考え、自説を披露しています。

  6.民俗神道

民間信仰のダイナミズム

  宮田登/著  

出版者    春秋社 1996.7

こちらも「敗戦記」でイマイチ全容つかめず、他の書評を

拝借。

『 儀礼化・体系化されていない「民俗神道」の中にこそ、

日本文化 の中核核をなす宗教構造がある。

 突然熱狂を巻き起こし、やがて忘却されるハヤリ神現

象に、近世・ 近代を貫く日本人の精神性を鋭く抉り出す』

、とあります。

一つ引用

道祖神の機能変化が貧乏神と言う神格を生み出したこと

にもなる。

 貧乏神は都市社会の宗教現象であり、とりわけ庶民の伝統

的な神仏観を物語る一つのデータなのである。」

 (ハヤリ神と祀り捨て (3)流行神の背景  P47)

 

 


 


 

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