中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

ホントにインフレ来る? 新型コロナ対応財政出動で世界的にお金は溢れていますが・・・

1.デフレが長いですね。

2021年となりました。

日本では、いつかかデフレが続いているのでしょうか。

若い人にとっては、高度成長、狂乱物価、オイルショック等は教科書

経済書の中の重要用語であり、実体験の世界ではないでしょう。

一歩進んで、「バブル経済」すら歴史用語であり、実感がない人が増

えているでしょう。

2021年の現在、日本にインフレはまだ、やってきていません。

住宅をローン付きで購入し、そのうちインフレがきて、元本・金利

担が相対的軽くなる、と考えた私は、「負け」でした。

日本経済の下降トレンドを読めなかった。世界経済を読めなかった。

自分自身のビジネスが・・・・

オトナの世界は結果がすべて。言い訳は無用です。

f:id:xmichi0:20210106193046j:plain

インフレ、物価上昇のイメージ

2.インフレは来るか?

(1)さて、今日書きたいのは、ほんとにインフレは来るのか、

来るならいつかということ。

株式の格言「もうはまだだなり、まだはもうなり」では、ありま

せんが世界的に、お金を擦りすぎれ、インフレが来るだろうと、

思っていましたが、結果、まだやってきません。

ところが、昨年は「想定外のお金の擦られ方」がありました。

もちろん、新型コロナ感染症対応のことを言っています。

財政規律、プライマリーバランス、問題先送り、言葉はなんとで

も言えますが、過去のトレンドから、大きく外れた「財政支出

があり、市場にお金が出回ったのは事実です。

米国中心に株式市場の上昇は、この需給バランスも一因でしょう。

普通に考えると、世界的なパンデミックで「臆病者」であるお金は、

怖がってしまい株式市場は大幅に下げるというのが、一つの常識。

実態、企業収益が大打撃を受け、株価が壊滅的に下がっている銘柄

はあります。

ところが、市場全体でみると、新型コロナ対応で市場に出回ったお

カネの一部が、株式市場に流入したのでしょう、需給バランスから

大幅高、というのが実態のようです。

(2)メディアの情報を一つ紹介します

インフレが来る? 通貨からの逃避続く世界経済(ITmedia ビジネスオンライン) - Yahoo!ニュース

 20/12/10(木) のITmedia ビジネスオンラインという記事に、以下があ

りました。

(一部抜粋要約します)

①長期ではインフレが想定される。

そしてインフレに対応する資産として、株式やREIT(上場不動産投

信)に資金が流入している格好だ。インフレへの対策としては、イン

フレ連動債や金(ゴールド)、仮想通貨も考えられるが、これらには

リスクがある。

 ② 一方で中期ではまだディスインフレが続くと見る。4〜5年、もし

かしたら10年近くは、中銀の金融緩和が続く可能性が高く、株高は続

くという見立てだ。

 ③日本においては、インフレが起こるとしたら何がきっかけになるの

か。

「日本の経常収支が赤字に転換するタイミングで、円安が起こる。

すなわちインフレになるのではないか。トリガーは通貨安だ」

(3)もう一つ紹介

2020 年 12 月 11 日のWall Street Jouranal の記事に入り部に下記が

ありました

コロナ後にインフレ来るか? FRBには悩みの種に 【WSJ厳選記事】 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

だが来春は、今年の物価下落サイクルから抜け出すだけではない。

そのころまでには何百万人もの米国民がコロナワクチンを接種し、

暖かい季節が戻るのに伴い安全措置も緩和されるとみられる。

その結果、旅行などのサービス産業を中心に需要が急増する公算が大

きい。 需要が回復すれば物価も持ち直し、インフレ率をさらに押し上

げる可能性がある。

 (4)私が思うこと

経済全体する考え方は、千差万別で、正解か否かは、将来になってみ

ないとわからない。なんとでも言えるのです。

上記のコラムは、「短期的には、インフレは来ない」というものと、

「米国」ではインフレが加速か」というもの、

以前書きました、経済ジョークで、

景気予測について「万年強気、もしくは万年弱気がよい。経済は循環

するからいつかは当たる。」というオチです。

自分が、もしくは対象の相手が信じやすい方向で、論理構築してい

く、となるのでしょう。

 

3.よって自分勝手に

私の自分勝手な見解は、以下の通り。

インフレが、いつかは来る、では困る。

時すでに遅しの感があるが、できれば直近インフレが来てほしい。

私が死でしまってからでは私にとっては意味がない

直近すぐ来てほしい。

私のインカムは、増えないどころが今後も減っていくでしょう。

それでも固定的キャッシュアウトが、相対的に軽くなってほしい、

つまりインフレ期待です。

自分が納得しやすいように、勝手に考えてしまう典型ですね。 

ハイエクの経済思想(読書感想文もどき) 自由な社会の未来像は、「開かれた政府」から

ハイエクの経済思想   

自由な社会の未来像

吉野裕介/著  

出版者    勁草書房 2014.3

 1.概要

(1)知識や情報といった概念を社会科学に採り入れ、その重要性と

位置づけを論じた先駆者であったハイエク、との見解があります。

最新のハイエク研究の成果とインターネットなどの技術革新や社会変

動をふまえ、これからの社会のあり方を考察しています。

(2)ハイエクについては、過去に「隷属への道」や、解説書をいく

つか読んでいて、「私の好みの人物」のひとりですが、理解はなかな

か進んでいません。

本書は、中心をなす第Ⅰ部 ハイエク自由主義の基本的構造

第Ⅱ部 ハイエク自由主義をめぐる議論に各章において「はじめに・

結語」が記載され、理解の点で読み進める上に、大いに助かりまし

た。

著者が35歳くらいの時の著作のようです。若いですね。

 

f:id:xmichi0:20200209220121j:plain

ハイエクに取り組んでみました。

 2.理解の補足

 以前紹介した、岩井克人「欲望の貨幣論」を語る から

2つの資本主義観として、岩井さんが整理しています。

新古典派

 ・市場の「見えざる手」の働きに全幅の信頼

 ・資本主義をどんどん純粋にしていき、地球全体を市場によって

  覆い尽くせば、効率性も安定性も実現される「理想状態」に近づ

      くと言う主張

 ・フリードリッヒ・ハイエク ミルトン・フリードマン

〇不均衡動学派

 ・資本主義に理想状態はない

 ・資本主義がある程度の「安定性」を保ってきたのは、市場の

  自由な働きを阻害する「不純物」があったから

 ・効率性と安定性は「二律背反」の関係

  ジョン・ロー、クヌート・ヴィクセル、ケインズ岩井克人

  (P81-85)  

岩井克人「欲望の貨幣論」を語る  岩井克人/[述]  

丸山俊一/著  NHK「欲望の資本主義」制作班/著  

出版者    東洋経済新報社 2020.3

 

 3.本文からの引用

共産主義や反福祉国家論の文脈でのみハイエクを位置づけるだけで

なく、今や知識や情報を基礎においた新しい社会を構築する思想とし

ハイエクを解釈することが可能である。彼の一貫したスタンスと鋭

い洞察から導かれる「知識」を中心とした世界観は、新しい時代にお

ける個人と社会との関係、つまり「自由な社会の未来像」を構築する

ヒントになるだろう。  P7

  

1941年の『資本の純粋理論』」執筆以来、理論経済学から離れたハイ

エクは、社会哲学分野の研究に関心が移行する。かれが批判の対象と

したのは、マルクスケインズといった人物ではなく、人間が社会を

総体的に把握し、それを理性的に設計できるとかが得る「思いあがつた」

方法論や思想そのものにあった。    P170

 

ハイエクシカゴ学派の経済思想は異なる。 (中略)

ハイエクの考える自由は『隷属への道』というヒット作を契機に、価値

としての自由から手段としての自由の色合いが強まる。   P202

 

彼の主張は具体的には、一般的ルールによる法の支配と、そのもとで

人々が自由に行動することを保証することに、政府の役割を制限する

ことである。このため、ハイエク自由主義は、「無政府主義」や「自

放任主義」もしくは「自由至上主義」というような、自由をどこまで

も推し進めようとする思想とは一線を画す。 P245

 

何をして社会がカオスにならぬよう作用せしめているのか。(中略)

これこそが、自由な社会を運営して行く際の枢要ともいえる問であり、

それに対するハイエクの答えは、「自生的秩序」と並べて使用した

「文化的進化」という概念にあった。  P270 

 

自生的秩序と文化的進化という二つの概念は、個人の自由な行動から

自生的に生まれつつあり一定の秩序立った状態を表し、それ自体が文

化として歴史過程を経るなかで進化していく、という彼の社会哲学の

中心になっている発想なのだ。    P272

 

本書の結論を述べよう。すなわち、自由な社会の未来像とは、政府が

「開かれた政府」になることで、「参加型社会」を提示し、人びとの

「知識の豊かさ」を成長の基準として目指す社会である。 P296

 

4. 再び感想 

年末年始 の、いつもよりさらに時間のある時を、割いた取り組んだの

ですが、またまた集中力の衰えた、間延びした時間でした。

何の脈絡ありませんが、「忙しくて時間が取りにくい中やりくりして

趣味に没頭するのは楽しい」ということばを思い出しました。

幾多先人が言うように、「今日を人生最後の人思え」的な緊張感が、

書籍の真意読解には必要だと、思った次第です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ハイエクの経済思想 自由な社会の未来像[本/雑誌] / 吉野裕介/著
価格:3520円(税込、送料別) (2021/1/6時点)

楽天で購入

 

また新型コロナ、緊急事態宣言の意味 他PCR検査体験 おカネの面で日本経済大丈夫そう

1.緊急事態が始まったようです

私はテレビは見ないので、時事ニュースはネットでNHKニュースや日

経新聞新聞他大手メディアの記事を見ることが、多いのですが、新型

コロナ関係のニュースの露出の多さにびっくり。

報道の倫理、考え方等は置いといて、「視聴者のニーズに応える」

ということでしょうか?

確かに、狭い狭い世界(数値比較をしない、根拠を説明しない世界)

で、過去最多、○○宣言以来最多、日曜日としては最多等報道するの

は解り易いし、恐怖心を書きたてる、維持するというニーズには合致

するのでしょう。

私が時間を割くのは、メジャーでない意見が多いのですが、「自分が

気に入ったものを信じ込もうとする」するのは、誰しも同じで、私も

もそうでしょう。

私が最近面白かったのは、今回の緊急事態宣言の意味を、誰かがしゃ

べっていて

地方自治体は、飲食店の営業時間制限をして、自分は仕事しています

のパフォーマンスをやりたいのだが、休業保証するお金がない

。これを引き出すために『緊急事態宣下発令』が必要。

一都三県の続き、お金がない関西の府県も自分のところにも緊急事態

宣言だせと申請中。

とのこと。

身も蓋もないようですが、なるほどしっくりきます。

政府関係さhで消化、世界最高水準の給付水準と胸を張ってしゃべっ

ていて、院ス億艇が種原因かどうかも輪kラナイ、その飲食店の中で、

どの業態がリスクが高いかもわからない、と話していたようですが

同感です。

何が感染原因から、本当は解らないから、とにかくお金をばらまいて

おけばいいだろう、とのことのようです。

前回の緊急事態制限とどう違うのだろう、海外のロックダウンとどう

違うのだろう、と考えていましたが、上記意見で、やや見えてきまし

た。

要するに、「休業補償原資」の問題に尽きるだけ。

先日も書きましたが、高校ラグビー・サッカー・バレーボール、大相

撲やラグビーの大学選手権等、開催できてよかったですね。

なお、成人式関連行事は、残念でした。

タイミングの問題とはいえ、夏の甲子園やインターハイ等、開催でき

なくて残念でした。

特に、「この時期しかない」当事者・関係者は、かわいそうでした。

数値を比較すると、現在の方がはるかに新型コロナ感染症が、

「重症」なのでしょうが、「世の中の空気」なるものでしょうか。

もう一つ危機に感じるのは、ウイルス変異で大騒ぎ。ウイルスの

変異は本質的なもので、すこし勉強すると解るはず。

「煽り」の材料としては、使いやすそうです。

f:id:xmichi0:20210111120150j:plain

2.知人が東京新橋でPCR検査

友人・知人にも、もちろん多様な考えての人がいて、私とずいぶん見

解が違う人も、います。

多様な意見が「弾圧」されないのは、いいことに思います。

さて、割と安めの民間のPCR検査を受けた知人がいて、少し話を聞き

ました。

・お金のやり取りは、カード決済で、一切現金は触らなかった。

・検査自体は極めて短時間で終了した。(唾液を使ったそうです)

・検査の「陽性者」には電話連絡で、追っかけるそうですが、

・「陰性者」には、登録したメールアドレスに、検査当日の24時まで

にメール連絡のこと。

彼の場合は、23時43分にメール連絡が来たそうで、そのメールが「迷

惑メールBOX」に入っていたとのおまけつき。

私の推測ですが、CTサイクルは、日本の保健所基準と同等か、それ以

上回しているでしょうし、過剰な反応が出なくて、良かったと思いま

す。

 

3.今日の私見

たとえば、ロックダウンは個人の私権制限はできるそうですが、日本

はできないそうです。

危機管理は、まさに「戦時体制・臨戦態勢」に通じるもので、事前か

らの準備が必要で、野党やマスメディアが中心と思いますが、たとえ

ば軍事研究を制約する日本学術会議とか、手足縛って、いろんな対応

してこなかったのだから、現状当然といえば、当然に思えます。

本質的な問題で、事前からの十分な議論が必要なことで、その議論体

制を、盛る上げる世論形成も必要。

新型コロナは、もう対策は間に合いませんが幸い、感染症2類のぺス

トや重い感染症とは違うし、2月末や3月になり、気温が上昇し暖かく

なり、また空気の乾燥度合い感想が緩んでくると、「感染者数」は、

減っていくでしょうし、おカネの面は予備費まで入れると、経済維持

に対応できそう(マクロです、ミクロの悲惨な多々出てくるでしょ

う)だし、私は、そんなに心配していません。

今週のお題「大人になったなと感じるとき」 また昔話と、成人式のこと。

今週のお題「大人になったなと感じるとき」

 ですが、またまた、昔話のオンパレードになりそうで、しらけそう

なため、話を絞るのと、微妙にずらして対応します。

 1.自分の収入で生活できるようになった

(1)何に変哲もないですが、正直、上記のように思います。

学生時代を終え、いわいるサラリーマンとして職に就き、給与を

貰えるようになりました。

組織の諸先輩が言うように、組織が存立していくための収益には、

貢献していなくて、全くの「先行投資」であり、どうなるかわからな

い、のですが、本人にとっては、組織の意向はどうでもいい、

というか、そこまで頭が回りません。

組織に勤務して、毎月報酬がもらえて、「自分で稼げた」「これ

で生活ができる」と、勝手に思い込んで、「大人になった」と感じま

した。

(2)「大人になった」と勝手に思った40年近く前は、

思えば、幸せな時代でした。

私の前の世代には、貧困で、やせ細った日本が見えます。

「頑張り」の意志はあっても、仕事がなかったり、生活できるレベル

の報酬になかなかありつけなかったり・・・・。

私の後の時代を見ると、閉塞感漂う日本、成長しない日本、沈みゆく

日本が見えます。

 確かに、仕事はなくても、餓死はしそうにないですが「希望」は、あ

るのか、と。多様化はいいが、差別化も激しそう。

さて、私が画「大人になった」と思い込んだ時代に戻ると、まじめや

れば、誰もかれもとは言わないが、多くの若者が、生活できる職にあ

りつけたと思います。

飢餓もなく、徴兵もなく、弾圧もなく、という時代でした。

今日は、「当時の世界の中で、たまたま恵まれていた、稀有な日本」

の、政治的・経済的具体的環境を、書こうとは、思いません。

小見出しに書いたような「幸せな時代」であったと思います。

f:id:xmichi0:20210109175159j:plain

2.大人になったと感じた、あれこれ

(1)もう鬼門に入っている大叔父(祖母の弟)の話

彼は、大正生まれです。

現在の多くの日本人には不思議な感覚ですが、「徴兵制」が存在して

いる世界に、思春期を迎えています。

彼は、いわいる一般人で、特に徴兵回避の政治的経済的特典もな

く、回避思想もなかったようです。

軍隊に行くのは、いわいる「当たり前」のこと。

徴兵検査を受け、合格、その後の軍隊生活。

一連の軍隊生活を終えて、除隊となったとき「一人前とみられた、大

人になった」と思ったそうです。

(2)元服の話

何事も形式が必要なことがあります。

「みなし」や「形」あkらは要ることが本物に通じる、というか

「形」そのものが「本質」を表すことも。

多くは書きませんが、

元服とは、奈良時代以降の日本で成人を示すものとして行

われた儀式。通過儀礼の一つである。

堂上家以上は冠、以下では冠の代わりに烏帽子を着用し

た。

中世以降は混同されて烏帽子を用いても加冠といい、近世

には烏帽子も省略されて月代を剃るだけで済ませた。

と、あります。 

元服」の発想は、その後いろんなところで、取り入られています。

(3)成人式の話

①話は、飛んで飛んで、成人式の話。

新型コロナ騒動の、2021年一月ですが、成人式対応の方々も大変

でしょう。

ニュース記事ですが、成人式を3月にしよう、との話を聞きました。

暖かくなるし、新型コロナ騒動も少し治まっているでしょうから、

大変、いいと思います。

寒くて、乾燥している冬場がウイルスが活性化するのは『当たり前』

の話であり、イベントが3月というのは、リスクが減っていると思わ

れます。

二分の一成人式

子供が小学生の時、10歳というのは小学校の3年生か4年生でしょ

うか。学校行事があり、子供に何か書かせていたようです。

「正月」然り、「お盆」然り、流れゆく日々のなかに何か「区切り」

を作って、自分を見つめるのは、いいことに思います。 

読書感想文もどきに至らなかった「敗戦記その16」 今回もまた多数紹介

f:id:xmichi0:20200102231336j:plain

敗戦記「その16」も同じイラスト

昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」

というのをアップしていますが、今回16回目です。

私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。

ありがたいことです。

イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、 

読者への何らかの参考となればと・・・

 1.学問芸術論

 シリーズ名           岩波文庫 33-623-5

ルソー/著  

前川貞次郎/訳  

出版者    岩波書店 1990.5

一七五○年,無名のルソー(一七一二―七八)を一躍有名にした

デビュー作.学問芸術の発達と徳の衰退の関係,学問芸術の起原

と結果を論じたこの論文には,学問より徳の重視,奢侈と不平等

への嫌悪,原始状態の賛美等ルソーの諸思想の特色が萌芽的な形

であらわれており,ルソー全著作の出発点を示す重要な論文と

いえよう.

 ルソーはいう、「学問、文学、芸術は、政府や法律ほど専制

ではありませんが、恐らくいっそう強力に、人間を縛っている

鉄鎖を花輪で飾り、人生の目的と思われる人間の生まれながら

の自由の感情を押し殺し、人間に隷従状態を好ませるようにし、

いわゆる文化人を作り上げました」(前川貞次郎訳、以下同じ)

 

2.  私とあなたのあいだ

いま、この国で生きるということ

 温又柔/著  木村友祐/著  

出版者    明石書店 2020.10

自分はここにいる、と誰もが言い始めることができるはず。

みな本来、対等な存在なのだから。私たちが声をもつとき、

歴史のなにかが変わるだろう-。ふたりの芥川賞候補作家が

交わす、圧巻の往復書簡、というのが一般的解説。

台湾に惹かれる形で広がり、温又柔さんは少し読んでいます。

第6章「国家と家族のあいだ、国家からの関与」の部分で著者

の木村氏と私の見解の大きな相違を感じましたが、「自分と違

った意見」をちゃんと聞く姿勢こそ大切と、感じ入った次第です。

 

3.言葉である。人間である。 読書術極意

藤沢周/著  

出版者    言視舎 2020.10

小説、生々しい社会論、古典作品等々、2013年から2019年まで、時代

と社会の様々な動きの中で社会の深層に測鉛を下ろし、書物を厳選・

紹介していまう。。

選書/書評の達人・藤沢周の「特注の本棚」です。

本との出会いも、生身の人間との出会いも同じ。

著者の藤原周さんのモノの考え方・表現の仕方は、私には「しっく

り」くるものでした。(もちろん個別論点は違いは多々あります)

 2015年の部分からひとつ抜粋します。

「だから、あんたは駄目なんだ」と言われて半世紀以上。へそ曲がり

にも言い分はあって、要は同調圧力的なものに、「うん?」となる。

それは本当に面白いのか?それは本当に「いいね!」なのか?と。

ましてネット社会は、死の商人ならぬ「痴」の商人が跋扈し、いつの

まにかこちらの消費行動まで誘導されて、しまいには思索や感性まで

抜き取られてしまう。「検索」も便利には違いないが、そこで安心し

いてしまう自分になったら、終わりだろう。  P86

 

 4.破局のプリズム  再生のヴィジョンのために

 西谷修/著  

出版者    ぷねうま舎 2014.9

新しい貧困、格差の拡大、金融経済、「帝国」の退潮等を取り上げ、

日々の出来事から世界戦争の予兆まで、思考の現在からグローバルな

欲望の動向まで、ミクロとマクロの2つの次元を貫く視野をもって、

破局」の実相に迫っています。

時事物は、あとで読むと結果がばれて興ざめもありますが、それは仕

方ないこと。その時点で、しっかり考えたんことでも、未来は読めな

いから。

若干私と考え方は違いますが、傾聴に値する見解と認めます。

 一つ引用

この宗教がそうしたいわゆる“世界宗教“になった秘密は、その教義の
力によるものでも、「聖者」たちの功徳によるものでもなく、ほかで
もない「貧者の信仰」だったこの宗教が、いつの間にかローマ皇帝
宗教になり、帝国の国教になったという「奇跡」のためである。P237

 

5.  狂雲集

シリーズ名           中公クラシックス J1

一休宗純/著  柳田聖山/訳  

出版者    中央公論新社 2001.4

戦乱のなかで文化爛熟する室町の世を、風狂の禅僧は痛烈に戯謔す

る。戦後50年、これまでの勧善懲悪・破戒僧一休という解釈はあま

りにも戦後的である。今回の試みは一つの軌道修正である、というの

が、一般的解説ですが、同感です。

(変な感想ですが)原文から、訳文が全く推定できない。

古文読解力のなさを、特に痛感した本でした。 

いろんな意味で。古典は難しい。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

学問芸術論 (岩波文庫) [ ジャン・ジャック・ルソー ]
価格:858円(税込、送料無料) (2021/1/3時点)

楽天で購入

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

私とあなたのあいだ いま、この国で生きるということ [ 温 又柔 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2021/1/3時点)

楽天で購入
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

言葉である。人間である。 読書術極意
価格:1650円(税込、送料別) (2021/1/3時点)

楽天で購入

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

破局のプリズム 再生のヴィジョンのために
価格:2750円(税込、送料別) (2021/1/3時点)

楽天で購入

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

狂雲集 (中公クラシックス) [ 一休 ]
価格:1815円(税込、送料無料) (2021/1/3時点)

楽天で購入

 

1月6日の米国連邦議会での動きを私的歴史観から 権力から外れると忘れられてしまう。

1.米国大統領選挙、1月6日の連邦議会
(1)疑惑州の票を不採用にする(トランプの勝ち)か、採用する
(バイデンの勝ち)か、州議会へ差し戻す(連邦議会には決められない)
かを、上院議長であるマイク・ペンスさんの、采配に拠ったよったの
ですが、結果は各位ご存じの通り、採用(バイデンの勝ち)となりました。
いろんな意見があり、これからも延々と議論が続くでしょうが、手続きとしては、一つ終了です。
(2)本日はペンスさんの話でなく、
・議会に暴徒が突入し、連邦議会が混乱、中断、再開後可決、
民主党下院議長他、扇動したとしてトランプ大統領を糾弾の動き
という報道について、の私見
どうも変です、常識を働かすと、すぐ解ると思います。
素朴な話です。一般民衆が実力行使で、議事堂に入場できるのだろうが?
「暴徒の突入」タイミングも共和党のテッドクルーズ演説最中、と出
来過ぎの感もあります。
軍人の特殊部隊ならいざ知らず、一般市民が警察の規制を超えて、議事堂に入場などできることではなく、何らかの手引きとか、意図的に規制を緩めないと、不可能な気がします。
早速ニュースでは、警察が自主的に防護柵を移動したとか、トランプ・サポーターに扮したアンティファ・メンバーが突入した(顔認証ソフトがとらえているとの報道)とか、ありますが、もちろん私にウラは取れません。
(3)今後のこと
今回の1月6日の一連の動きは私見としては、アメリカ民主主義の変
貌、中国共産党の影響力ますます増大、というのを象徴付ける出来事
だったかと思います。
第一幕の終了であり、「今後のこと」の意味合いは、戦いは、ずっと
続くと思います。
トランプ氏は、高齢(74歳でしたっけ)の、大富豪だし、ココで引退
して悠々自適の「老後」が待っているかと思います。
それでも『戦っている』のは、彼の理念のためでしょう。
それができることは、はうらやましいし、立派だと素直に思います。
世界中で、「不正」と戦っている人が、昔も今も各地にいて(例えば
香港の活動家アグネス・チョウ)、その人の力にはなっているでしょう。

f:id:xmichi0:20201005133959j:plain

久しぶりに、アメリカ合衆国の国旗を使います。
2.歴史的事実解釈は、後世になってから
(1)本日、言いたいことも、極めて当たり前のこと
①枚挙にいとまない、どころか、権謀術数は権力闘争の常道
少なくとも政治史は、「勝者の歴史」であり、ズルや不正、扇動、情報 操作も一つの手段
③同時代人の「負けた方の想い」が、後世に伝わる方がまれ
忘れ去られるのみ
ゆえに、トランプ指示派が、ずっと主張・行動してきた「選挙不正」もなかったこととして、歴史から、消えていくのでしょう。
私が50年先、100年先の米国政治を、見届けられたら、コメントするのでしょうが、それはあり得ません。
例えば、学生時代日本史で、日本の普通選挙を勝ち取るために「不正な弾圧」との数限りない闘い、と聞きますが、
仮に現在の裁判制度をもってしても「証拠不十分」で負けるでしょう。
(2)私の妄想と言われてもなんだし、一つ事例を見ましょう。
 「貞観の治」で有名な、唐朝の第二代皇帝、太宗(たいそう)
李世民の話です。
彼は、高祖李淵の次男で、李淵と共に唐朝の創建に尽力。
その後、兄(李建成)と弟を退けて、権力を握ります。
wikipediaから引用すると

李建成と李世民はしだいに対立し、李建成は李淵に訴えて李世民

の謀士である房玄齢と杜如晦を遠ざけるなどの対抗策を採り、

李世民の追い落としを図った。

それを事前に察知して身の危険を感じた李世民は、2人と密

かに連絡し、626年(武徳9年)6月、長安宮廷の玄武門

で、李建成と弟の李元吉を殺害した(玄武門の変)。

この政変により、李淵は8月に李世民に譲位し、事態の収拾

を図った。

兄弟を殺して、権力を握るというのは、ある意味よくある話で、
日本でも、ワカタケルが兄や従兄弟を排除して雄略天皇に、なっています。
(3)ここで言いたいのは、権力を握る手段はいろいろ、というこ
と。現代社会では、明らかな殺人・すぐバレそうな不正は、主流では、ないですが、
権力を握るために、もしくは権力維持、権威保全既得権益を守るために、ありとあらゆる手段を、人は使う、ということ。
「不正」を正すために、こちらが「正統な手段」に限定していては、負けてしまう、こともありそう、と言いたかっただけです。
 
 

イライラの原因を覗いてみると・・・・ 新型コロナに限定します。提言も少し。

1.イライラの原因と提言

新型コロナ報道や米国大統領選動向で、私はいつもイライラしてい

るとブログに書いていますが、今日は私の心を覗いてみましょう。

そういっても大そうな話ではなく、大方誰もが感じていることです。

少し文字にしてみます。

これは、1月8日昼にアップします。

首都圏は「緊急事態宣言」です。

 

(1)隗より始めよ

①テレワークは、国会始め議会から率先してやるべきで、いまだ国会

の開催をいつにするとかの日程調整、議論する議案選定に時間を費や

しているようです。

こんなこと、まさにネット向きだと思います。

国民にテレワークをやれと指導、強制するなら率先して、議員であ
り、行政官からでしょう。
②東京都の首長は65歳以上のようだし、国会議員も地方議会議員には
後期高齢者も多そうです。
つまり、国会ほか、議会もリモートで文章中心の議論とし、オンデマ
ンドで、時間の制約を外して国民が視聴できるようにすればよい。
昔、私が役所対応の仕事をしていた時、口頭了解事項やメモを多用
し、文書化を嫌がった「役所文化」を感じました
時を経て、確かに法律整備含め行政手続きの透明化は進んだと思いま
すが、今回のコロナ騒動を奇貨として、行政改革モデルを、一気に進
めれば、いいと思います。
そんなことを進めると、自分が何をやっているか、無理矢理開示を求
られ、「仕事をしていない、必要とされていない」ことが判明する
ではないかとの、立腹は、十分想像できます。
それは議員や行政官等「守られた」世界にいる人の話で、民間はその
悲哀を、十分感じてきた人が、多いです。
(2)命令する側と、被害を受ける側が、あまりに差がはげしい

営業時間短縮だ、みんなで我慢、とか言っておきながら、

政治家や公務員が、この冬もボーナスをもらい、生活が守られてい

ること。

 これには、嫉妬や、しらけを感じる人は多いでしょう。

深いところで、国民の「平等意識」があり、ほんとに、命令するな

ら、「オマエも痛みを分かち合え」と、言う意識でしょう。

命じる側、強要する側は、自分で何もリスクを追わず税金から以前と

変わらず、報酬を得て、しかも「おまけ」である賞与まで、と思って

しまいます。

公務員サイドからの、反論も当然想定できます。

自分たちは、指揮命令の従い、まじめに仕事をしており、「賞与」は

正当な報酬である、と。

この感覚の差は、解り合えるものでは、ありません。

 (3)やれることをやってから

順番の問題です。

万策尽きて、自分らに負荷が求められるなら、人間は、ある程度怒り

感情も和らぐところでしょう。 

医療崩壊といったって、一方で対応能力を持った医者、看護師、イン

フラ(ベッドや医療機器等のリソース)が、余っているのに、なぜ

利用しないのか。

感染症分類を変えるとか、感染症指定そのものを外す、なども問題

「緊急事態」なら、そのあたりも検討を。

そこを十分検討・情報開示しなくて、一般大衆を「脅す」のは、どう

かと思います。

他の運米先進国と、人口当たりの死者数、重症者数の桁違いの差異を

知っていると自分のことしか考えない「医療崩壊」発言に、思わず嗤

ってしまい、怒りを感じる。

 (4)他人ごとである

特に野党政治家が、「新型コロナ対応で、傷んでいる人や組織に、

とにかくカネ出せ」と躍起になっているところ。

自分でか背板お金でなく、税金ですよね。

「税金の配分が、自分の仕事」であって、ゆめゆめ自分のお金では

ないはず。

ことば一つで気になるところである。気になるところ

 (5)無責任な越権行為

諮問機関とか、助言する立場の人が、あも権限があるかのような言動

をします。これも困ったもの。

具体的には、「専門家」と称する人は、諮問を受ける、助言をするは

いいが、国民に向かって指示はできないはず、そもそも責任が取れない

しくみなのだから。

 (6)不要不急の意識

いわいる「上から目線」を強く感じます。

何が「不要不急」化を、判断し、一律に適用を強要する、権限が、あ

るのだろうか?そこまで、全知全能なのか?と、私はいつも思うわけ

です。

また、「経済的死」を無視して、「命を大切に」とか政治家が言う

と、白々しいだけでなく怒りを感じてしまう。

 

f:id:xmichi0:20200908123652j:plain

今日もウイルスイラストのします
2.しろうとながらの提言
何も知らないのに、いい加減なことを言うな、「おかみ」に無条件で従え
と言われそうですが、再度書かせてもらいます。
(1)現在の感染症基準を見直し、医療リソースの全員参加型を
何度も、同じことに触れますが、しつこく書きます。
新型コロナの基準が変で、医療リソースを無理に、限定していること
が、第一の問題と思っています。
感染症2類子弟を外すか、感染症そのものへの保険所対応を柔軟にして
もらいたいです、
(2)PCR検査基準の適正化を
ウイルスを増幅させるため、CTサイクルが現在40から45だそうです
がそんなに回すのをやめて、世界標準に35サイクルくらいにしたら?
PCR検査信仰の打破は、難しそうで、まず実質的な、基準的適正化
から。
(3)「おかみ」から率先して「テレワーク」を
国会にしても、東京都にしても「おかみ」から率先して、テレワーク
をすればよい。
マスメディアの悪乗りも強く感じます。
「記者会見」として、人が集まっているのは、「蜜」ではありません
か。取材こそリモートで「模範」を垂れたら?
政治家やマスコミの本人は、自分の仕事は「不要不急ではない、集ま
るべき重要仕事」と思いこんでいるのでしょうが。
 (4)データの公表
隠したいのは、解るが国民目線を少し考えてほしい。
医療崩壊」がどうか、各国別の同じ人口あたりの医者、看護師、
ベット数のデータの公表、解説を見るとわかる。
 
3.気に入った引用
ネットで、「ノンフィクションライター 窪田順生」という方の文章
が、気に入ったので少し引用します。

今回の「戦争」の犠牲者は、前回と異なって「経済死」や

「自殺」なのでわかりづらいが、今のまま「国民のがんば

り」で押し切ろうとすれば、甚大な被害を招くはずだ。

ましてや数カ月先には、100人程度の重症患者で医療崩壊

ている東京で、世界中からアスリートを招いて五輪を開催

するという「無謀な作戦」も控えている。

 「コロナ敗戦」という言葉が頭にちらつくのは、筆者だけ

だろうか。

医療危機に「国民のがんばり」で立ち向かう、戦時中と変わらぬ日本の姿 | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン