中高年michiのサバイバル日記

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株式投資の基礎 13回 コロナ後の金利について考える 新聞記事引用から

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株価に大きな影響与える金利、コロナ後の金利動向は?

Ⅰ. 株価に大きな影響与える金利

「新型コロナへの各国政府対応で、金利が低下し、株式市場にお金が

流れ込んで・・・」と、何度か、書いていますが、

金利動向について、新聞記事がありましたので、これを基に、少し考

えます。

 参照するのは、2020年6月14日 2:00の日経部記事です。

コロナが招く「金利の死」1%未満の国、5割

コロナが招く「金利の死」 1%未満の国、5割: 日本経済新聞

(1)概要は

新型コロナウイルスのまん延が世界の金利低下に拍車をかけている。

各国中銀はいっせいに政策金利を引き下げるとともに国債を大量購入

し、大規模な財政出動をしても金利が上がらなくなっている。

金利の機能が損なわれる「金利の死」は副作用も大きい。

世界の成長力を高められるか分岐点にある。

 

(2)具体的には

金融情報会社リフィニティブのデータをもとに世界主要62カ国

の12日時点の10年債利回りを調べたところ、48%に相当する30

カ国が1%未満だった。

マイナスが10カ国、0%台が20カ国という内訳だ。

昨年末に比べると米国やカナダなど6カ国増えた。

金利通貨だったオーストラリアでも一時0.6%に低下し、タイの

1%台など新興国金利水準の低下も目立つ。

 2010年まで1%未満は日本のみで、人口減少と長引くデフレに悩む

日本だけの事例と見られてきた。

ところが、今や超低金利が世界的な現象になった。

 

(3)原因を探ると

超低金利の直接の引き金は新型コロナの感染拡大だ。

今年は延べ146カ国・地域が利下げを実施した。

都市封鎖による需要消滅を補うため、各国政府が巨額の財政投入を

決断。

政府の資金調達を支えるために中銀が国債などの大量購入で

金利を押し下げた。

 

(4)現状は

 国際金融協会(IIF)の試算によると、発行残高に占める米連邦準備

理事会(FRB)の保有比率は6月末に22%と19年末から8ポイント増え

る見通し。

(michiコメント:FRB国債購入の見返りに市場供給した現金の一部が

米国株式市場に流れ込んだのでしょう。

IT関連株はコロナ無関係、とか先々の収益回復を読むとか、「理屈は

後追い」で、どんどん作れます)

欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行BOE)も自国・地域の国

債の3割前後を保有し、5割の日銀を追いかけている。

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中央銀行国債を大量に買っています。

(5)今後の金利動向は?

〇問題は、コロナ危機が収束しても金利が復活するか不透明な点だ。

コロナ以前も日欧を中心にマイナス金利が広がってきた。

人口の伸びが鈍化し、先進国を中心に経済成長率が低下している。

高齢化で貯蓄余剰が進み、カネ余りが金利を引き下げてきた。

 リーマン・ショック以降、企業や政府が低金利を生かして借り入れ

を増やし、世界の債務残高は国内総生産GDP)の3倍以上になった

が、成長率は高められていない。 

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債務総額がGDPの3倍を超えて10年ですね。そして直近の増加。

 〇金利機能を殺す副作用は大きい。

利回りが得られない年金基金や保険会社は株式や低格付け社債など

リスクの高い資産を増やさざるをえず、運用は不安定になりやすい。

利ざやがとれない銀行は収益が低迷し、長い目で見た金融機能の維持

にも疑問符がつく。

金利には、利払いを上回る利益を稼ぐ努力を企業に促して、イノベー

ションを引き出す機能もある。

(michiコメント:利払いを上回る利益を稼ぐ努力は、企業経営として

 「当たり前」のことであり、イノベーションと結びつけるのは、ち

と苦しい展開)

金利で低い収益のまま生き残るゾンビ企業は世界で増えている。

 (michiコメント:日本のみならず、ゾンビ企業の存在が、構造改革

 の障害の一つともなっています。

 政治決断の先送りとして「生かし続ける」感じもします。)

ある有識者には、

『今回、低金利で需要を喚起できなければ副作用が重荷となり

「日本化」が世界に広がりかねない。』との危惧もあります。

 

(6)カギを握るのはデジタル化かもしれない。

コロナ危機はリモートワークやオンラインでの流通など、デジタル

技術で作業効率化や変革を促すデジタルトランスフォーメーション

(DX)が一気に動き出す契機になりえる。

生産性の向上で経済を再び成長軌道に乗せられるか。

金利の死が世界に突きつける課題だ。

( michiコメント:コロナ危機が、デリたるかの景気や後押しになっ

ているのは、なんとなくわかります。

実例を追って、詳細調べていくのが、これからの報道課題の一つでし

ょう。)

 

勉強「金利の基礎」

中央銀行金利を金融政策の手段として使っている。

金利を下げると、企業や個人が資金調達しやすくなる。

設備投資や住宅購入が活発になり、景気を上向かせる。

景気が過熱すれば、金利を引き上げて物価に低下圧力をかける。

景気の振幅をならして物価を安定させるのが目的だ。

②日銀は2%の物価目標に向け、長期金利を0%近辺に誘導する

よう国債を買い入れており、国の借金が膨らむなかでも金利

低位で安定している。

(nichiコメント:なかなか2%に達しなくて、緩和を続けている

のは皆さんご承知の通り)

金利の下限はかつては0%とされてきたが、2010年代に日欧の中銀

が相次ぎマイナス金利を導入した。

金利外国為替相場にも影響を及ぼす。 

Ⅱ.突き詰めると企業収益 と金利

(1)株価を動かす要因について、突き詰めると、企業収益と金利

あるような気がします。

企業収益も、いつの時点での収益を想定するかで、株価は大きく変わ

ります。

今期や来期が全く収益赤字の企業でも「将来を織り込んで」買われる

ことは、よくあります。

酷い場合は「ビジネスも出rう」だけで、買われるような、ことも過去

にありました。

(2)歴史上の検証とか、難しい話は置いといて、現代社会で当面

金利」概念は存在するでしょうし、変動するでしょう。

株式投資の基礎」として、権利は常に監視下に置いておくことが必

要なようです。