中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

世界を知るための哲学的思考実験(読書感想文もどき)人口減少社会は私も同意見

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思考実験 考えているイメージ

世界を知るための哲学的思考実験

 PHILOSOPHICAL THOUGHT EXPERIMENTS for a deeper

UNDERSTANDINGof the WORLD

岡本裕一朗/著 

出版者    朝日新聞出版 2019.12

 私たちが直面している現代世界を理解するために思考実験を行っ

ています。

 今回は目次と、一部まとめ(例のごとく要約というより私の勝手

なピックアップあり)を順番記載とします。

プロローグ

第1章 トロッコ問題の誤解を解く

第2章 バイオテクノロジー革命はどこへ行くか

 ニューロサイエンスが発展し、脳のプロセスと心や行動の関係が

より明確に解明される。

ようになると、人間の自由意思はどうなるのか。

もしかしたら、人間観が変わるだけでなく、社会制度も根本から変

更を余儀なくされるかもしれない。

 第3章 ようこそ情報管理社会へ

 現代において、人間に対する監視技術がますます自動化され、AIに

よって機械化されていくと、やがて人間の生活全体がネットワーク

化されたAIによって管理支配されていくようになる。

そしてやがて、AIが人間に対して暴走したり、攻撃を加えるようにな

るかもしれない。

 第4章 格差をどうするか

 的な格差を是正するために、ロールズは格差原理を唱えて、最も

恵まれない人々の立場に立って、社会を形成することを提案する。

このとき、生まれつきの才能の違いにもこの原理を適用し、個々人の

才能を共通の資産を考えて、そこから生じる利益も再配分することを

主張する。

 ロールズの格差原理に対して、同じリベラリズムにたつドゥウオ

ーキンは「羨望テスト」を提唱して、最も恵まれない人だけでなく、

社会全体で不平不満が出ないような配分を目指す。

 他方、フランクファートは、「十分主義」を唱えて、格差是正

よりも、人々が十分生活していけるかどうかを問題にすべきだと

主張する。

 第5章 フェイク化する社会

 フェイク・ニュースが根強い力をもっているのは、人々が真実より

もフェイクの方に大きな関心を抱くからだ。

無味乾燥な真実はあまり興味が持たれないので、メディアは競って

フェイクを求めるようになる。

ファシズムが成立したのは大衆がそれを欲望したからであるように

、人々がフェイクを欲望するからこそ、フェイク・ニュースが流通

する。

  人々がフェイク・ニュースを求め、社会から真実が消えるとどう

なるのだろうか。

その問題を考えるために、カントのいわゆる「ウソ論文」を取り上げ

てフェイク・ニュースの行方を見通す必要がある。

いったんウソやフェイクが容認されると、途中で歯止めが効かなくな

り、社会全体に偽装がはびこることになる。

 第6章 民主主義はもう機能しない

 デジタル・テクノロジーが発展した現代では、そのテクノロジー

見合った形での民主主義を作り変える必要がある。

今までの民主主義では、個人を単位に政治システムが構成されていた

が、今後は「分人」の概念にしたがって、個人は多様な分野に細分化

されるようになる。

それに応じて、デジタル民主主義を構想するとすれば、いかなるシス

テムになるのだろうか。

  第7章 来るべき人口減少社会に向けて

 最近、日本の将来的な人口減少について警告が発せられているが、

この問題をグローバルな観点から見ると、憂慮すべきことかどうか

検討が必要になる。

地球環境問題として、世界人口が増大している中で、一部の国が

人口減少するなら望ましいことではないか。

どの国も人口が減少しなかったら、世界人口は増加するだけだろう。

 人口減少と関連するもう一つの論点として、AIロボット技術の

発展が重要である。

今後AIが進化すれば、人間の労働者に代わって、AIが仕事をする

ようになる。

そうなれば、人口が多いよりも、少ない方が失業者の数は抑えら

れる。

また、AIの発展によって、人間とよりも、AIロボットとの生活を

楽しむ人も増加する。

そうすれば、人間はますます減少したほうがいいかもしれない。

エピローグ

AIロボットたちが職場から人間たちを駆逐していくにしても、社会

システムが今のままでは、作ったモノは購入されず、社会としては

崩壊せざるをえない。

それとも、社会制度を変えて、失業者達にもモノが購入できるように

するのだろうか。

その時はもはや資本主義とは呼べなくなるはずである。

 まとめと私見(感想文)

著者は、改めて思考実験の必要性を説きます。

「到来する世界は、当然ながら未来の可能性なので、実際に実験結果

が得られるわけではない。

あくまでも、現代世界の予兆から、想像力を駆使して、極限的な事態

を考えてみることが必要」 P279 

現実には、多数の人が思考実験をくりかえしつつ、将来を「考えて

いる」と思います。

今回私見と見解を異にする部分が多いですが、

日本の人口減少については、ほぼ同意見です。 

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「読者の挑発」といえば、ラ・ロシュフコー箴言集 いろいろな読み方ができます

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箴言集を読んでいます

1.導入

箴言集といえば、ラ・ロシュフコーが浮かびますが、少し解説を

引用します。 

ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世(François VI, duc de LaRochefoucauld, 1613年9月15日 - 1680年3月17日)は、フ

ランスの貴族、モラリスト文学者。

名門貴族の生まれであり、多くの戦いに参加した後、いわ

ゆる『箴言集(しんげんしゅう)』を執筆した。

彼の作品に見られる辛辣な人間観察には、リシュリュー

対立して2年間の謹慎処分を受けたことや、フロンドの乱

ジュール・マザランと対立したことなどで味わった苦難が

反映されているとも言われる。

宗教的にはジャンセニスムの立場に近かった。

フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー - Wikipedia

 スタートは

 「われわれの美徳は、ほとんどの場合、偽装した悪徳にすぎない」

から、はじまり。

本書を何度も読み返すのは、やはり気に入っているから、です。

お仕着せの推薦個所選定や、解説を書くつもりはありません。

私程度が、変なコメントを付ける必要もないと思います。

個人的に、折後付けたり、線を引いたり、少し気にいっている部分

を、少し書き出します。

まさに、個人のブログのブログたるゆえん、私の勝手解釈です。

2.私のお気に入り

57 人は自分の偉大な功績を鼻にかけるが、その功績は偉大な

志の賜物ではなく偶然の結果であることが多い。


90 世間の付き合いでは、われわれは長所よりも短所によって

人の気にいられることが多い。


91 どんなに大きな野心でも、それを達成することが絶対に不可

能な状況にある時は、少しも野心らしく見えないものである。


243 それ自体不可能なことはあまりない。ただわれわれには、

ぜひとも成しとげようという熱意が、そのための手段以上に欠

けているのである。


310 人生には時として、少々狂気にならなければ切り抜けら

れない事態が起こる。

 

355  人を失って悲しいよりも惜しむ気持ちの方が強いことが

ある。

その一方で、悲しいがその人を押しいとはほとんど思わない

こともある。


437 傑出した資産を持っているからその人は偉いと考えて

はならない。彼がその資産をどう生かせるかを見るべきである。


451 頭のいい馬鹿ほどはた迷惑な馬鹿はいない。


456 頭がよくて馬鹿だ、ということは時々あるが、分別があ

って馬鹿だ、ということは絶えてない。

 

472 自負心にも他の情念と同じく支離滅裂なところがある。

人は嫉妬としていると告白することを恥とし、かつて嫉妬した

とか、嫉妬するかもしれないと言うことは誇りにする。


MS16 人が不正を非難するのは、不正を憎むからではなく、

そのために自分が不利益を被るからである。(580)

 

MS22 もっとも賢明な人びとも,どうでもよいことにおいて

は賢明だが、彼ら自身にとって最も深刻な事柄において賢明で

あるためしは、まずない。(591)

 

MS31 大人物とは凡人よりも情念が少なくて美徳が多い人で

なく、単に凡人よりも大きな志を持つ人である。(602)


MP4 隣人の没落は味方をも敵をも嬉しがらせる。 (521)

 3.まとめ

 当然、今後読み返すたびに、私の「お気に入り」も変わって

いくでしょう。

なぜなら、私自身が年を経るに従い、また変わっていくもの

だから。

今回、ラ・ロシュフコーを取り上げましたが、

せっかく、2から3分かけて、私のサイトに来て読んでもらう

わけだし読者に何らかの印象を与えたいとは、当然、常に考

えます。

箴言」は、恰好の材料かと思います。

勿論、人それぞれに、「お気に入り」があるはず。

あくまで、「現時点の私のお気に入り」の紹介でした。 

 


 

数字を理解してちゃんと表現しよう 新型コロナウイルス報道についての不満

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政府より臨時一斉休校の要請あり

1. 日本全国を席巻する新型コロナウイルス情報

私がこのブログを書き始めて、まだ、半年足らずです。

偉そうなことを言うつもりは、ありません。

私は「歳時記的なもの」、「はてなからのお題」を除いて、あまり

時事的なものは取り上げない方針ですし、現実にそうです。

書評においても、ベストセラーや、当代人気が想定されるもの等を、

選んで取り上げているわけでは、ありません。

あくまで私の主観、好みから、選択しています。

ところが本年2月29日の記事

それを言ったらお終いだ。コロナウイルスで「場の空気」がとても重い感じ - 中高年michiのサバイバル日記

及び本年3月1日の記事

地元のディズニーランド・シーに思うこと 休園は残念です - 中高年michiのサバイバル日記

と、たて続けに、新型コロナウイルス関連の話題をアップしています。

どうも、この件が私自身にも衝撃が大きいため、です。

実態経済への影響は、評論家的立場の上から目線でなく現場感覚として、

厳しい状況報告の情報が、私にもいろいろ入ってきます。

さて、先日の安倍首相会見ですが、今度は政府より臨時一斉休校の

要請あり、でした。

小・中・高校や各種学校日足、全国一律の要請です。

私には、珍しくテレビを見ていましたが、どうも説明が解らないこと

ばかりです。

これを踏まえて、タイトルの趣旨を書きます。

2.数字、事実、理論

(1) 敬愛する出口治明さんがよく使う「数字、ファクト、ロジック」

ですが、全く同感です。

相手にちゃんと説明し、納得してもらうには、この3つは必要ですよね。

(2)さて、今日書きたいのは、一点だけ。

新型コロナウイルスの感染が拡大している」というフレーズを

いたるところで、見聞きします。

ところが数字と比較して、私が納得できるコメントを聞いたことが

ありません。

先日も書いたように「煽っている」としか、思えません。

報道機関たるもの、いやしくも、イメージでいうな、ちゃん
と数字の解説をしてくれ、言いたいのです。
・具体的に「感染拡大」というのはどの数字からどの数字への変化
を言っているのか?
・その数字は、どんな基準があり、「拡大」という表現が適切か?
・例えばインフルエンザ等他の感染症との数値比較はしないのか?
  (個人的には)インフルエンザと比較して、感染少なく症状軽い
  感じです。
・「拡大の可能性あり」との表現であれば、幾分理論的ですが、
 その根拠を解りやすく説明してもらっていない・・・・
(3)おりしも、学校の休みが、始まったのようですが、学校の
 授業では常々
勝手な判断はいけません。
 数字を把握し理解して、理論的に相手に説明しましょう」
と教えているのでは?
3.想定される反論と私見
(1)新型だから、対処法・治療法が解らないから、怖い。
 では、従来型コロナウイルスで起こる風邪やインフルエンザ
ウイルス等は「解っいる」分怖くない、となるのでしょうか?
何が解っていて、何が解らないかを、もっとわかりやすく報道
すべきでは?
私は、医療専門家ではないですが、何か違和感を感じます。
(2)とにかく、人が多く集まるところは、一律何でも中止だ。
これが安全策だ
主催者方針の否定はしません。ただ、対応すべき優先順位が、
何か違うように感じます。
横並びによる、責任回避の雰囲気を、強く感じるのです。
誰しも、自分が責任をとりたくない、というのは良く解りますが。
(3)数字が信用できない。もっと感染者は多いはずだ。
 こうなってくると、もう議論ができません
 何か隠しているに、違いない、とか
 各種「陰謀説」を織り上げるのも、この同じ感覚がと思います。
(4)今後急拡大しそうだから、「先手を打った」
とありますが、過去の他の感染症との比較はどうなのでしょうか。
過去は、たいしたことは、何もなかった。
過去にない「急拡大」を想定してるから?
今までの対応は、間違いで「不作為」をここで一気に修正?
やはり、当局としては、急激な拡大の恐れなら、そのことを
もっと科学的に説明する義務ありでは?

4.最後に感想

自分で、コントロールできないことは、悩んでも心配しても、

仕方ない。

まさにその通り、私に何ができるわけでは、ありません。

あくまで、感想を書くだけ。

〇まず、手洗い、うがい励行が進んで、インフルエンザ予防含め、

冬場の感染症対策となったのは、とてもいいことかと思います。

〇何事も、広く情報取り、自分でよく考え、「正しく怖がる」

ことが必要

人間と感染症の付き合いは、終わらないでしょう。

やはり、過去を踏まえることが、一番かと思います。

人間は、有史以来解る範囲ですが、愚行を、繰り返しています。

しかしながら、それでも、消滅するどころが、現在地球上で、

一番繁栄している、ようです。

「しばらくホモ・サピエンス天下は大丈夫」という私見です。

ではオマエ、「しばらく」の数字と根拠を出せ、と言われる

と窮します。 

 

「うるう年」(今週のお題)私にはオリンピックイヤー

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うるう年に夏季五輪、金メダルのイメージ

今週のお題は、「うるう年」です。

 私には「うるう年」といえば、オリンピックイヤーでしょうか。

個人的には「うるう年」にエポックメイキング的な事は、過去あまり

ありません。

夏季五輪中心に少し、思い出話を書きます。

1968年 メキシコシティーオリンピック

あいまいな記憶ではありますが、子供なりに、とても興味が高かった

のでしょう。

もう、文字もある程度、読めていたと思います。

親か誰かが買ったのか、単に家にあっただけかは、忘れましたが

大会終了後の、五輪総集編のグラビア雑誌の文字を、何度も読んで

いたようです。

外では、周りの同級生たちと「重量挙げ」の真似事をしていたよう

です。

ハイライトは、走り幅跳びでしょう。

若い人は???であり、wikipeitaから引くと

空気の薄い高地で行われた事から、トラック競技や跳躍競

技で多数の世界記録が誕生した。このうち、男子短距離走

の記録は長らく破られることの無かった快記録が並び、男

子幅跳びでボブ・ビーモンが記録した8m90cmは、現在で

もオリンピック記録として残っている。

1972年 ミュンヘンオリンピック

男子バレーが盛り上がった頃でした。

日本男子バレーボールは大会前から日本国内の話題をさら

い、テレビ番組「ミュンヘンへの道」なども放送されてい

た。

準決勝の対ブルガリア戦でセットカウント0-2からの奇跡の

逆転劇を演じ、金メダルを獲得。

 「ミュンヘンへの道」は、当時たくさんの子供がテレビで見ていた

と思います。

また、インターネットもない時代、子供にとって情報の多様化は

まだまだ。「共通の話題」が作りやすかった時代でした。

「準決勝の対ブルガリア戦でセットカウント0-2からの奇跡の

逆転劇」は、それこシナリオがあるドラマのようで、深夜時差に

めげず、テレビを見ていました。

割と一般的だったでしょう。

もう一つ大きなのは「事件」です。

ミュンヘンオリンピック事件

詳細は「ミュンヘンオリンピック事件」を参照

会期中の9月5日、パレスチナのゲリラが選手村のイスラエ

ル選手宿舎を襲撃した。イスラエル選手団のレスリングコ

ーチとウエイトリフティングの選手を殺害した後、9人を人

質にした。救出は失敗し、銃撃戦の末、人質9人全員とゲリ

ラ5人、警官1人が死亡する大惨事となった。 

 事件にコメントしようにも、当時の私は考え方の基礎となる知識、

情報を得ていませんでした。

戦車が走り回り、おどろおどろしい光景をテレビで見た記憶はあり

ます。

この年も、カラー写真付き五輪総集編雑誌を熟読していたころです。

今でいうと「オリンピックオタク」でしょうか。

1984年 ロサンゼルスオリンピック

前回1980 年のモスクワに続き、東西対立の参加ボイコット合戦が

続きます。

まさに、「政治の影響を受けるオリンピック」です。

印象が強いのは、開会式です。

ビル・スーターの操縦する個人用ジェット推進飛行装置・

ロケットベルトを使った飛行(俗にロケットマンと呼ばれ

た) 

とありますが、人間がSF映画張りに、飛ぶ姿は、とても印象に残っ

ています。

1996年 アトランタオリンピック

男子陸上200Mのマイケル・ジョンソンの圧倒的強さが、印象にあり

ますが、それよりも、もう私も社会人経験が長くなり、コカ・コーラ

の絶大な力を実感したものでした

 (アトランタと言えば最大スポンサーであるコカ・コーラの本拠地

 です。)

さて、今年2020年

新型コロナウイルスの影響が、日本や中国だけでなく、グローバル

経済に影響を与えた年として、後世に伝わるでしょう。

別ブログにも、書きましたが、地元のディスニーランド・シーも

休園を余儀なくされました。

 今度のオリンピックも暑い夏の開催となりそうですが、

現時点では、まず安全に「開催」されることを、祈るだけです。

 


 


 

地元のディズニーランド・シーに思うこと 休園は残念です

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シンデレラ城です
1. ディズニーランド・シーも3月15日まで臨時休園
新型コロナウイルスの影響が各方面に出ていますが、
2月28日昼の報道に、以下の話がありました。

東京ディズニーランド東京ディズニーシーを運営するオ

リエンタルランドは、2つのテーマパークを29日から3

月15日まで臨時に休園すると発表しました。

隣接する商業施設も同じ期間、休業します。

休園の理由として、新型コロナウイルスの感染拡大を受け

て、政府が大規模なスポーツや文化イベントの中止や延期

を要請する方針を示したことに対応したものだとしていま

す。

現時点では来月16日から再開する予定ですが、行政から

の情報を踏まえて判断するとしています。

私は、千葉県浦安市に在住、もう20年近くも地元民なのですが、
あの東北大震災の時以外はクローズしなかった、デイズニーランド・
シーが、今回2週間も休園との報道で、ふと、昔話・思い出話を書き
たくなりました。
2.長年の利用者として
(1)浦安市在住となる前は、江戸川区西葛西に住んでいて、妻子
はデイズニーランドをよく利用していたようです。
年間パスポートを購入して、近所のお母さん・子供ペアと一緒に
「地元の遊び場」のノリで利用していた、と思います。
子供は男の子ですが、幼児時代にはデイズニーキャラクターは非常
に魅力があったのでしょう
私も、西葛西在住時代に何度か、訪れています。
新浦安在住となっても、子供が小さい頃は、何度か行きました。
(2)行楽地として、デイズニーはもちろん全国版です。
地方の方にも魅力。関西在住で熱狂的に好きな、私の「いとこ」
もいました。
妻や私の友人・知人、親族も訪れたことがあります。
何度も新浦安自宅からディズニーまで、車で送り迎えした、こと
があります。
(3)商業施設のイクスピアリや関連ホテル、施設含めて、「ディ
ズニーリゾート」の名に値すると思います。
我が家も、飲食やスパ含め、少し利用しています。
3.地元民として
(1)「地元民の役得」と言ってしまえばそれまでですが、ディズ
ニーシーのオープン時は、浦安市民として招待を受けました。
子供がまだ小さかったので、特段反対意見はなく家族4人で出かけ
た思い出があります。
(2)2011年3月11日は、東北大震災なのですが、私の住む浦安市
の新浦安地区は「液状化」の被害を受けました。
生活インフラも、ダメージを受け、大変でした。
詳細は、存じませんが舞浜地区も被害は受けたでしょう。
マンションより、戸建てが特に酷かったようです。
オリエンタルランド敷地も相当損害あり、だったかと思います。
「自然災害」は、避け難いとはいえ、浦安市全体も大変な時で
した。
道路が、完全に、元に戻るには、相当の月日がかかりました。
(3)人生、先のことは、誰も解りません。
結果として、新浦安にずっと住み着いて、子供が成人式を迎えたと
きも住んでいました。
前のブログにも書きましたが、子供に浦安市主催の成人式の思い出
はないようです
(4)地元に限定すべきでは、ないでしょうが、オリエンタルラン
ドが相当数の「雇用」を生んだのは事実だし、現在もそうです。
これはとても素晴らしいことだと、評価しています。
4.休園所感、あれこれ
(1)ディズニービジネス
ヒトの感情は様々ですが、デイズニーランド・シーに対し
「一回でこりごり、もう2度と行きたくない」という意見は、あまり
聞きません。
個別要素は、議論しませんが、継続して人を引き付ける魅力を維持
し続けるビジネスとして、すごいことだと思います。
(2)人が集まるリスク
人が集まるリスクは、過去に何度も言われています。
テロリズムの対象地となるでしょうし、意図的にトラブルを起こす
対象としては世界的に著名ですし・・・・
しかしながら、私の知る限り、この四半世紀は、東北大震災の時以外
は休園無しでやってこれたようです。
なおこの時、冒頭に使ったシンデレラ城ほか建物は大丈夫、しかし駐車場は液状化で、全くダメだったようです。
経営上の問題での休園はなく、関係各位の努力はもちろん、いろんな要因の成果かと思います。
というわけで、今回の休園はとても残念です。
 
以上で終わります。
今回、ピリリと効かした批判や、辛口コメントはありません。
悪しからず。
  
 

それを言ったらお終いだ。コロナウイルスで「場の空気」がとても重い感じ 

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対策はやはり、手洗い・うがい・マスク
1.コロナウイルス報道に「煽り」を感じます
これを書いているのは2020年2月末日です。
連日コロナウイルス関連ニュースで目白押し、です。
(とはいえ、メジロが身体押し付けあい、先頭を振り落としにかか
ろうとする、「目白押し」、は実際にはしっかり見た記憶があり
ません。)
私はあまりテレビは見ませんが、ニュースはテレビでも追ってい
ます。
コロナウイルス報道について、どうも「煽り」を感じることが、
最近多々あります。
私を含めて、テレビ視聴者な、感染症に関して専門家でないことが多
いでしょうから、数字をもって、ちゃんと比較して、冷静に考えるこ
とができる報道をすべきと思います。
また、なんか、反対意見を許さない、別の考え方することを許さない
ような、重い「場の雰囲気」を感じています。
2.実態をよく見ていますか?
現在私は、企業の経営判断に、直接タッチはしませんが、企業現場
サイドにたつと、いろいろ言いたいことはあります。
事実にもとづく。 で、確率論で考える。 トレードオフの発想
などは、考え方の基本的なことと思うのですが、
どうも、メディア報道、行政の対応には違和感部分あります。
とはいえ、経済主役は個人消費ですから、企業や個人の行動が
乱反射を繰り返し、これもまた「場の雰囲気」の大きな構成要素
を作り出して、特定方向への誘導反対見解の抹殺状況を感じて
います。
 「新型」であるがゆえに「解らないから怖い」一辺倒等でなくて、
現象は知っていてもインフルエンザも「解らないことが多い」はずで
、冷静な比較検討が必要なのでしょう。
とにかく、一方的な対応に終始、反対意見は「やりすぎ」批判は、
許さない・受け入れない、現状で、冷静さを欠くように思ってい
ます。
結論から言えば、ある事象に対して、解決目的より、自分の立場、
属する組織等から判断して、一番不利にならない(責任を追及され
ない)ように動く。
今に始まったことでなく古今東西、昔から続いている話ですが・・
そして、今後も変わらないと思います。
3.中国国家安全省の事例
実例を一つ引用します。
少し古い記事本年の2月6日のですが、

タイトル「新型コロナウイルスの「不都合な真実」を隠す中国政府

の病弊」

中国共産党の話 引用です。
中国でのコロナウイルスの状況は、2月末日を迎え
死亡者、感染者の増え方が鈍ってが鈍ってきているようです。
誤解しないでください。
私に、専門知識も、極秘状況があるわけでなく、ピークアウトとか
解りません。
「増え方が鈍ってきている」ということが、数字(正しい数字という
前提ですが)でわかる、ということです。
さて、紹介する話は、筆者は、グレンカールさんという、元CIA工作
員とのこと。話の要約は以下の通り。

一国の情報機関には、それが仕える国や社会の基本原理や

価値観が投影されている。

だから中国の国家安全省(MSS)とアメリカのCIAは似て

非なるもの

その違いを理解すれば、中国政府が2003年のSARS(重症

急性呼吸器症候群)危機に続いて、またしても新型コロナ

ウイルスの蔓延を防げなかった根本的な欠陥が見えてく

る。

中国のMSSが掲げる使命は「わが国の社会主義体制の

妨害・不安定化・転覆をはかる敵の要員・スパイ・反革

命活動に対する効果的な措置を通じて国家の安全を確保

する」こととされる。

つまり「社会主義」(実態としては全体主義)のシステム

を支えることが使命なのであり、「真実」はあらかじめ提

示されている。

真実、つまり「客観的な分析」はどうでもいい。

そんなシステムだから、未知なるウイルスの脅威に気付い

た医師たちの口を、反射的に封じてしまう。

こんな体制の下では、都合の悪い事実を上司に報告するこ

とも難しい。

かく言う私もCIA時代に、政治家の意向に沿った報告を上げ

ろというプレッシャーを感じたことはある。

だが中国ではそういうプレッシャーがはるかに強い。

 悲しいかな、中国では権力者に真実を伝えることが不可能

な場合が多い。

 この自称「社会主義」体制の根本的な欠陥は、自分たちの

手に負えない客観的事実を拒絶しようとする反射的かつ制

度的な反応にある。

新型コロナウイルスの「不都合な真実」を隠す中国政府の病弊 | グレン・カール | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 私が、今日言いたいのは、

個人や組織の行動には、目的、優先順位があり、それに忠実だ、と

いうこと。

誰しも自分が一番かわいいし、目的、目標に対して忠実です。

上記例では

中国の国家安全省の使命は、

社会主義」(実態としては全体主義)のシステムを支えること」

であり、これが最優先となる、ということ。

4.最後に

最後は少し、明るいニュースを書きましょう。

➀例年に増して、手洗い、うがいといった衛生管理行動が励行

され、インフルエンザ感染拡大の予防対策となっている。

②中国人観光客に席巻されていた京都の観光地で、一部日本人

が「そうだ、京都に行こう」と、舞い戻ってきている。

 

 なお、コロナウイルス対応は、まだまだ続きそうですね。
 

『資本論』の核心(読書感想文もどき) 佐藤優さんが宇野経済学視点から読み解く

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カール・マルクスのイメージ

資本論』の核心 

純粋な資本主義を考える

著者       佐藤優/[著]  

出版者    KADOKAWA 2016.9 

マルクスの「資本論」研究の第一人者・宇野弘蔵編「経済学」を

題材に、佐藤さんが、マルクス経済学を保守の立場から読み直して

います。

 「はじめに」

 冒頭「本書は、読者ともに深く考えることを意図して書かれた本

だ。」とあります。ボリュームとしては新書版で200ページ足らず

ですが、理解に難渋、相当時間がかかりました。

先般の数学の「IUT理論」とは、別の意味で理解に至ったか、

不安な面もあります。

ピックアップも偏在していて、私の頭の整理メモ、みたいな感じ

になっています。

 

宇野は、マルクスには2つの魂があると、考える
➀観察者として、資本主義の内在的論理を解明しようとする魂
共産主義社会を実現しようとする魂   P5
 
宇野経済学に対して、著者佐藤さんの二つの関心
➀宇野原理論によって、資本主義社会の内在的論理をとらえること
宇野が原理論の外部としている国家やイデオロギーなどの諸要素
ついて検討すること  P7
 
宇野弘蔵の考え方
「現実に存在する資本主義は純粋なものではない」として  
➀資本主義の純粋化傾向は、19世紀末には止まり、国家が経済に
 積極的に 介入する帝国主義の時代が到来した。
②経済学は、原理の他に原理を基準としながら資本主義の歴史的
 発展過程を段階的に解明する、特殊の研究を必要とすることに
 なる
③歴史的発展とともに経済政策が重商主義自由主義帝国主義
 と質的に異なる位相で発展するという段階論を唱えた。
④さらに現実に存在する資本主義を分析するには、原理論、段階論
の考察に、政治勢力や労働運動の状況、国際関係を加味した現状
分析を、行わなくてはならないと考えた。
⑤原理論・段階論・現状分析という三段論で、重層的に資本主義を
分析する体系知としての経済学を確立する必要があると宇野は説い
た。  P8-9
 
ソ連社会は、労働力の商品化を解消したが、国家の暴力を背景に、
すべての人々を強制労働につかせるという監獄型社会を作り出して
しまった。 P9
 
(佐藤さんは)ソ連失敗の理由は
人間が自らの力によって、理想的な社会を構築することができる
という原罪観を欠いた楽観的なヒューマニズムの故と考えている。
 P9
序章 マルクスを読まねばならない
日本において保守主義に基づく復古的改革路線は、アメリカ発の
新自由主義とは相いれない
保守主義に基づく復古的改革、維新を行うためには、新自由主義
と決別しなくてはならない  P19
 第一部『資本論』の骨格
貧困問題が、貧民の努力不足に起因するものでなく、資本主義
システムが不可避的に生み出すものであることをマルクスは
資本論』で見事に論証した  P71
 
宇野は、『資本論』が提示するのは、純粋な資本主義の論理と
しての「経済原論」であるので、そもそも歴史的変化に対応
するようなものではない。
歴史的要因を考慮する場合は、段階論を用いる。 P72
 
資本主義の本質を見失ってはいけない。
資本の本質は自己増殖だ。
カネがカネを生み出していくということである。 P73
第二部 資本主義の形成
1991年12月にソ連崩壊
中国、ベトナム北朝鮮キューバの4つ
中国とベトナムは、経済的には四本主義に転換
中国は、商品の輸出酒でなく、資本の輸出も行っているので
「資本主義最高段階としての帝国主義」国家である。  P110
 
国家は、自国の領域内にある市場を保護する。
市場を保護しないと、国家が社会から収奪することができなく
なってしまうから。   P128
 
1846年に穀物条例が撤廃。
国内地主保護派に対しる自由貿易派の最終的勝利。
高度な技術を基礎に、比較優位のもとでイギリスの資本主義は
順調に発展していく。  P133
 
資本論』によれば、資本主義社会は、資本家と労働者の二大階級
によって構成されているのではない。
この二大階級に地主が加わった三大階級によって構成されている
である。  P134
 
第三部 国家の介入
労働力商品化によって、価値法則が成立する。
それによって資本家は利潤を確保するのであるが、そのすべてを
資本家の手に確保できるわけではない。
一部は、土地を所有している地主に地代として渡さなくてはなら
ない。
地代には、土地の地力、水資源などの要素も含まれているので、
自然(環境)と言い換えることも可能である。  P149
 
資本の論理からすれば、同一の労働ならば、労働力商品の価値は、
安ければ安いほど良い。
多様な形態の雇用を導入すれば、正社員の賃金が、契約社員や派遣
社員の水準に引き下げられるのは、資本主義の論理からいって必然
的だ。
特に、グローバリゼーションの進捗によって、資本が被る障壁は、
国家間だけに存在するのではない。 P162
 
資本論で言う労働自体が社会的調整を終えた事後の概念なので
ある。
このような宇野の理論構成によるならば、近代経済学新古典派
一般均衡モデルと労働価値説も矛盾しないことになる。
もちろん宇野自身は、マルクス経済学と近代経済学の融合などと
いう問題意識は全く持っていないのだが、理論構成として、宇野の
生産価格解釈は、新古典派と親和的だ。  P172
 
地主は、ただ土地を持っているだけで、資本家の利潤の一部を得る
ことができる。
ここから、地主が、資本主義社会において一つの階級を構成する
ことになる。     P176
 
経済学批判、あるいはマルクス経済学の知識によって、表面上、
資本―利子、土地―地代、労働―賃金という対応関係にあるように
見える。
資本主義経済システムの姿は錯覚で、利子、地代はいずれも労働者
を搾取することによってもたらされることが明らかになるのであ
る。 P183
おわりに ー資本主義の矛盾と戦うための信仰
 宇野経済学的方法論から逆説的に導き出されることであるが、社会
への働きかけか外挿的に決定されること、これが私にとって宇野
経済学の魅力  P187
 
資本主義の危機をイノベーションによって乗り越えることはでき
ない。
福祉国家を実現しても、労働力の商品化は止揚されない。
資本主義的構造が、外部からのきっかけによって全面的に改変され
なくてはならない。   P190
  
エスの死後、2000年近くを経た今日においても、いまだ終末は
到来していない。
しかし、いつか週末の時が来るとキリスト教徒は信じている。
 P192
 
終末論的に考えるならば、資本主義は、近い将来に克服される。
それがいつ、どのような形でなのかは、わからない。
 時の到来を逃がさないように「急ぎつつ、待つ」しかない P193
  
 最後に私の感想
宇野弘蔵」とか、「宇野経済原論」というコトバは昔から聞いて
知っていましたが、まさにコトバだけ。
今回、佐藤優さんが宇野弘蔵「経済学」をベースに、マルクス
資本論を読み解く、しかも新書版で200ページほど。
ということで、トライしてみましたが、やはり解釈に難渋。
まあ、生きているうちには再度トライとなるでしょうか。