中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

テレワーク再論 コロナウイルスが制度の定着を後押し? 2020年2月後半での所感

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テレワークのイメージ

1.テレワーク 私見は、スモールオフィス

テレワークについては、昨年少し書いています。

11月19日に

管理系の仕事が、今後も地価の高い都心の事務所内に残っていくの?(五輪時のテレワークは契機か) - 中高年michiのサバイバル日記

テレワーク部分を要約しますと

4.テレワーク第一考

 まとめ的に言うと、情報にアクセスし、アウトプットを出す多く

の仕事が、会社外でできるし、一部の意思決定にあたる部分は「会

社に集まる」必要性が残る、と思います。

  5.テレワーク第二考

現実的には、賃貸コストが相対的に安い場所に小さなサテライト

オフィスを、いくつかつくり、そこに人が通ってくるという

イメージでしょうが。

 いったん広がると、オリンピックが終わったので、「はいテレ

ワークも終わり、元に戻していいよ」といったところで、

「元に戻るはずはない」というのが私見です。

 2.肌で感じる行事・イベント影響

連日連夜、コロナウイルスの経済に与える影響も、情報が流れてい

ます。

私が、それをまとめて、書いても仕方ないので私が「肌で感じった」

私的な事をいくつか列挙します。

・先週のハワイは、やはり中国系(と思われる)旅行者が減ってお

り、過去の経験がなくらい、閑散としていた、と知人から直接聞い

た話です。

・私は京葉線新木場駅を利用しますが、夜の新木場駅は2ケ月前

に比較して、国内外含めて、人の乗り降りが減少しているように

感じます。

・中国取引先の工場再開が3月11日(更に後ろ倒しの可能性あり)

とのことで、原材料調達先のほか地域への振り分けに担当者は

苦心しています。

・就職活動の中で、企業の集団説明会が中止となったとのこと。

営団地下鉄やJRでマスク利用者が、一層増えています。

 マンウォッチングですが、7人掛けの席の7人のうち6人がマス

 クのケースであり、そして皆スマホ見いていました。

 居眠りしている人や、紙の本を読んでいる人はいません。

・ある組織の会合ですが、3月の研修会、分科会等はすべて中止

 とのメール連絡がきました。

ざっと上記ですが別に「私の肌感覚」と言っても、メディア報

道と、大きくかけ離れた、モノはありません。

 3.行政主導のテレワーク 2月25日から

コロナウイルスの影響で結果としてテレワークが進む、とい

う話です。

2020年2月21日の日経新聞の記事ですが

農水省が800人を時差出勤に 省庁、在宅勤務も拡大 :日本経済新聞

要約すると

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中央省庁に時差出勤や

テレワークの動きが広がってきた。

(1)江藤拓農相は21日の閣議後記者会見で、通勤時の感染を抑

えるため、勤務時間の開始を1時間程度遅らせる時差出勤を導入す

ることを明らかにした。

本省で働く職員の6分の1の800人が対象。

多くの職員は9時半が業務開始だが、10時や10時半からの開始も認

める。

地方で働く職員も時差出勤を取り入れる。

 (2)テレワーク勤務も広げる。

希望者は今もできるが、新型コロナウイルスの感染で重症化のリ

スクがある人などは自宅での勤務を推奨する。

糖尿病や呼吸器疾患を持つ職員、妊娠していたり、未就学児や高

齢者と同居したりする職員、体調が万全ではない職員に積極的に

在宅勤務をしてもらう。

(2月)25日から順次実施する。

 (3)高市早苗総務相も21日の閣議後の記者会見で、総務省

員にテレワーク勤務や早出、遅出勤務を活用するよう通知したと

明らかにした。

通信や放送など所管する業界団体と全国の自治体にもテレワーク

の積極的な活用を求めたという。

「通勤ラッシュを回避し、在宅で勤務できるテレワークは感染防

止の有効な対策だ」と述べた。

 4.現時点での感想

想定外の現象が、従前の構想の後押しをする、という典型ケース

に思えます。

農水省にしても、総務省にしても、かなり大きな動きに思えます。

民間企業も追随しそうですが、各方面への影響が、私に解るはず

はありません。

しかし2時間で終わるテレビドラマでも、3時間で読み終える書籍

の話でもありません。

おそらく短時間で、一定の結論が出せる話ではないでしょう。

まさに、事態は、刻々と現在進行形。

継続して、事態を追っていきたい、と考えています。

   下記紹介は、あまりに有名な「銃・病原菌・鉄」です。


 


 


 


 

確定申告でふと思ったこと2点 日本の源泉徴収・年末調整制度 今後は税務もAIが活躍 

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バッチリ確定申告のイメージ
1.確認申告に行ってきました
個人の確定申告のため久々、所管税務署に足を運びました。
確定申告手続きは、毎年やっていますが、最近は返信用封筒をつけ
た郵送手続きでした。
諸般の事情あり、所管税務署に今年は出向いたわけです。
なお、確定申告手続きお勧めについて、2件ほどブログに書いてい
ますので、必要な方はご参照ください。
1月26日に

確定申告の季節、所得税の取戻しに「配当控除」活用、ただし、社会保険を考慮 - 中高年michiのサバイバル日記

2月7日に

確定申告再論、社会保険料は重いけど仕方ない、所得税取り戻しは配当所得と医療費で - 中高年michiのサバイバル日記

 さて、所管税務署ですが、例年この時期は人は多いでしょう。

今年も、たくさん並んでいます。

窓口の職員お方が、てきぱき対応しています。

このご時世で、マスク姿は、例年より、多いと想定します。

(上記のように最近私は、税務署に出向いていないので比較でき

ません。)

 さて、今日のブログの言いたいことは、申告手続きの列に並んで

いて、ふと思い出した

源泉徴収・年末調整制度」と「今後は税務もAIが活躍する」だろう

という話です。

  2.源泉徴収・年末調整制度
日本は組織による源泉徴収制度・年末調整制度がしっかりしている
米国はたくさんの納税者が、確定申告で大変だと聞いていた、
ことを思い出したのですが、各国制度比較があったので引いてみる
と、正確には
  米国にも、源泉聴取制度はあるが、年末調整等のしくみがなく

源泉徴収を受ける納税義務者も確定申告を行う。)

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/058.pdf

 正確なデータが出せなくて申し訳訳ないですが、30年前も、現在も
いわいる給与所得者では、確定申告を行う人の割合は、少数派だと
思います
一方米国のように、年末調整の制度がなく、基本的に全員確定申告
だとすれば税務申告用のソフトがたくさん売れるだろうし、確定申
告を委託する人、受託する人も日本より、各段に多いだろうと、ふと
思った次第です。
  3.税務もAIが活躍する予想
てきぱき、窓口で対応している税務署職員を見ながら、事務所の中
にも、複数の人が、膨大な業務をを担当しいるのだと思います。
税理士や会計士の業務について、よく下記のような記載を見かけ
ます。 

➀税理士業務の一部である単純な事務処理や記帳代行業務は、

 AIに置き換えられる。

②の専門知識と高度な判断を必要とする業務を自動化すること

 はできない。

今日は、税理士ではなく税務署の職員の方を考えます。
税務署内にも単純な事務処理は、膨大にあるはずで、これを今まで
以上に効率的に、AIが担うようになると思います。
➀のケースです。
働き方改革のお議論は、ここではしませんが、要は税務署職員個人
の活動時間が制約されていく中、
まじめ、優秀、不眠不休で24時間勤務可能のAI(実際電気を食べて
いますが、食事時間、休憩時間は不要)が、ますます活躍するで
しょう。
②のケースで「専門知識と高度な判断を必要とする業務」も、私はAIが侵食していく業務分野と思っています。
まず「専門知識」は生身の人間よりはるかに速いスピードで、正確に
習得するでしょうし、「判断」できる分野も大きくなっていく。
そもそも税務は、判断材料となる部分が、定型化されていて、解釈
の余地少ない部分から構築される制度ですから、AIには馴染みやす
い、と思います。
   もちろん、来年、再来年の確定申告制度がそう大きく変わるとは言

いません。

しかし、10年、20年単位で見た場合、過去を振り返ると今とはずい

ぶん違います。

 つまり、四半世紀25年前を振り返り、「相当変わった」「考えられ

ないほど変わった」と思う人が多いように、これから先もそうなる、

いやそれ以上に世の中が変化している、ように思います。

 4.最後に

未来のことは誰にも解りません。

いろんなインフラも、具体的姿は解りませんが、「現在とは変わっ

ているだろう」とは、なんとなく想像します。 

 

今週のお題「ねこ」猫は私には、難しくよく解らないもの 怖いもの

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ねこより、ご挨拶

1.プロローグ

今週のお題「ねこ」です。

猫との長い付き合いの中で、思い出をつづるブログというのが正統

派なのでしょうが、私の場合、これまた違います。

私の「猫」に対するイメージはタイトルの通り。

なお、いきなり脱線です。犬については、昨年11月16日に

犬はずっとコワイ存在、まだ友達にはなれていない - 中高年michiのサバイバル日記

というタイトルで、個人的体験談を、書いています。

猫についても、犬ほど強烈で貼りませんが、個人的体験はあります。

しかし、本日はこちらは割愛し、タイトルの趣旨の話を進めます。

2.夏目漱石の猫

ご存じ夏目漱石の「吾輩は猫である」は、発表当時から、相当人気

だったようで、今日でも著名な古典としてとらえられています。

私も最初の体験は、中学生でしたか、読んでみて「なんと難しい」

この感覚は、高校生でも、大学生でも、社会人となってからも続き

ます。

当代一流と言われる知識人(もちろん夏目漱石含め)の、やりとり

を、レベル落とさないで記載している部分多々あり、そもそも私の

素養で100%理解できる訳ががないんだ、と変に開き直っています。

「クビくくりの力学」の記載などは、その典型

登場する「寒月」のモデルは、あの寺田虎彦であり

「19世紀のイギリスの科学者ホウトン(Samuel Haughton)が、

物理学の学術誌『フィロソフィカル・マガジン』(1866年第32巻)

に発表した論文『力学的並に生理学的に見たる首縊りに就いて』

に、かなり忠実に基づいている。」

との記載を知りました。

つまり、「猫」はとても難しい、というのが、ここでの感想。

3.シュレーディンガーの猫

シュレーディンガーの猫 - Wikipedia

それって何?という方も多いハズで、Wikipediaから、一部抜粋し

ます。以下の通りです。

シュレーディンガーの猫は、1935年にオーストリアの物理学者エル

ヴィン・シュレーディンガーが発表した物理学的実在の量子力学

記述が不完全であると説明するために用いた思考実験。

 箱の中では、箱を開けてそれを確認するまで、猫が死んでいる状態

と生きている状態の重ね合わせになる。

これは量子力学的にはなにもおかしなことではなくて、観測による

波束の収束の結果が相互に排他的で両立し得ない性質を持つ2つの

状態の間の選択になっているだけである。

という記載を読んで、

瞬時に納得できる方には、当然私は、白旗です。

この項目の「猫」の結論は、「難しい、よく解らない」。

4.日本の怪談で出てくる化け猫

「化け猫」引用はこのお題のルール違反だろう、との指摘もあるや

にしれませんが・・・・・

またWikipediaからですが

ネコが妖怪視されたのは、ネコが夜行性で眼が光り、時刻によって瞳

虹彩)の形が変わる、暗闇で背中を撫でれば静電気で光る、血を舐

めることもある、足音を立てずに歩く、温厚と思えば野性的な面を見

せることもあり、犬と違って行動を制御しがたい、爪の鋭さ、身軽さ

や敏捷性といった性質に由来すると考えられている。

上記の文章は、私に解ります。

この項目の結論「猫」は怖いもの。

5.ゲゲゲの鬼太郎猫娘

作品の作成者側意向で、それぞれの時代でキャラクターがいろいろ

変かしているようですが、私のイメージは、下記に近い

ねずみ男が悪事を働いた時に彼を懲らしめることが多く、その鋭い爪

ねずみ男をボロボロにするまで引っ掻き回す。

時には片腕を食いちぎることもあり、ねずみ男からは「我が生涯の天

敵」「猫は猫娘だけでコリゴリ」と言われるほど恐れられている。

しかし、ケンカするほど仲がいいという面もあり、ねずみ男とコンビ

で行動することも多い。

この項目の結論もまた「猫」は怖いもの。

6.まとめ

ねこ称賛(礼賛)を期待したい方々から、「なんだお前は!」の批判

は甘んじて受けます。

しかし、私の偽らざる気持ちです。

犬とは違う切り口で、「ねこ」も、私にとっては、怖いもの、という

今日の話です。

 

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経済を読む力(読書感想文もどき)大前研一さんの見解 「空きリソースの活用」他、アップデイトされた情報

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お金について悩んでいるイメージ

 経済を読む力 

2020年代」を生き抜く新常識

著者       大前研一/著  

出版者    小学館 2019.12

  世界的経営コンサルタント大前研一さんの最近の新書です。

経済に関する27のテーマについて、彼独特の新たな視点と問題の

読み解き方を、質問に答えるかたちで提示しています。

今回は目次別列挙でなく、各テーマに抜粋を埋め込むスタイルと

します。

  「はじめに」

ケインズ理論は、閉鎖経済を前提としている
ボーダレス経済では、ケインズ理論金利とマネーサプライに
対する常識は通用しない   P21
 第一部
新聞ではわからない「株価と為替と景気」の新常識
 円高耐性」をつけた日本は、経済全体で見れば円高円安も怖く
ない。  P37
 
ハイパーインフレへの備えは、
①資源国通貨によるタンス預金
②金または金に準ずるコモディティ
③稼ぐ力の取得        P44
 
公的マネーによって買い支えられているが、今後の成長を見込める
企業が少ないため、株価が上がらない。  P53
 
1800兆円の個人金融資産が消費に向かうようにすることがら日本の
経済政策の基本。
「心理経済学」こそが、いま求められている成長戦略の要  P62
 
「元気なうちにお金を使って人生を楽しもう」という心理にして
"死に金"をマーケットに出てくるように仕向けるのが、真の景気
刺激策   P69
 
GDPが目標になり得ない時代だからこそ、個人個人の付加価値
=「稼ぐ力」が重要    P76
 
五輪景気で沸くのは、インフラ投資が功を奏する新興国だけ
ロンドン五輪2012年も、リオデジャネイロ五輪2016年も、景気が
良くなるどころか、五輪後は大きく落ち込んだ    P84
 
中国人による日本の不動産投資は減少し、価格は下落傾向。
ミニバブル崩壊後が不動産購入の狙い目。    P86
 
年金の"流入量"を増やすには、移民を増やすか、制度そのもの
を変えるしかない。   P95
 
成熟国家の実情に合わせた制度改革とは
所得税法人税相続税贈与税の廃止とセットで
「資産税」の導入    P102
 第2部
新しい「世界経済」と「日本経済」への視点
自国第一主義の蔓延や神風ドローンの脅威は、世界を再び「協調」
へと向かわせる。    P113
 
(米国大統領、ドナルド・トランプ氏を評して)
実は彼はビジネスの知識がなく、勘だけで売ったり買ったりして
運よく生き残ってきた不動産事業者でしかない。  P114
 
アメリカの「プア・ホワイト」は国内での競争に負けた人々。
彼らを救済するには、巨大IT企業に応分の負担をさせる必要が
ある。 P120
 
対中貿易赤字は、アメリカ企業の自主的行動の結果であり、報復
関税や輸入禁止をしても困るのはアメリカだ。   P127
 
今の韓国は、イノベーションが起こりにくい硬直した社会構造
であることに加え、自分たちの抱える問題をすべて日本のせいにし
てきたメンタリティを変えなければ、「中進国のジレンマ」から抜
け出すのは、難しい   P138
 
ジョンソン首相がブレクジットを強行したら、連合王国は分裂に向
かう。
イングランドだけがEUから離脱する”イングランド・アローン”
現実となるだろう。  P144
 
 誰かが所有しているモノや空間を複数の人間で共有する「シェア
エコノミー」や、空いているモノや空間を活用する「アイドルエコ
ノミー」は新ビジネスの主流になる。 P159 
 
著者が考えるフィンテックの「4つの原理」
➀価値があるものは何でも貨幣と置き換えて考えられる。
②価値は時間の関数である。
スマホセントトリックのエコシステム(スマホ中心の生態系)
を使えばほぼ瞬時に、世界中のどことでも誰とでも取引するこ
とができる。
④以上の3つの原理を実行するために必要な”信用”を(サイバー
空間で)提供するものが、国家や金融機関に取って代わる。
 P163
 
貨幣に依存しないスマの経済は、銀行などの従来の金融機関の
業務を侵食していく。
ICカード電子マネーに互換性を持たせて「人の動き」につなげ
れば、ビジネスチャンスは拡大する。   P171
 
自動運転の無人タクシーが、交通委インフラを根本から変えて
いくだろう       P180
 第3部
2020年代」のための成長戦略 
超高齢社会や人口減は、ビジネスにとってマイナス要因だけで
ない。
「空きリソース(=アイドル)」を活用すれば”商い無限”となる。
 P194
 
”新たな日本”を発見してもらうために、観光ルートや体験スポット
などの情報発信を促しつつ、宿泊施設や移動手段、飲食店などの
受け入れ態勢を整備・充実させていくべきだ。   P202
 
単純労働や定型業務の場合は、残業時間規制が必要だ。
しかし、クリエイティブな仕事は時間で測れない。
それを時間で縛るような規制は、亡国への一歩となる。 P211
 
政府の働き方改革には”面従腹背”で、AIツールを活用して人材を
クリエイティブな非定型業務に集中した企業とAIに置き換えれない
スキルを身に着けた個人がシンギュラリティ時代の勝者となるのだ。
間接業務の生産性改革が特に遅れた日本では、この目線で先行した
企業と個人に大きなチャンスが待っている。  P217
 
政府の「望ましい電源構成」は絵に描いた餅。
速やかにロシアからのエネルギー輸入や電力消費の30%削減に
取り組むべきである。   P224
 
容積率建蔽率を緩和すれば、建物の床面積は飛躍的に拡大し、
莫大な「富」が生まれる。  P236
 
”資産を家族でなく国家に相続する”というコンセプトで、富裕層
から国への「資産寄付制度」を創設する。  P242
 
北方領土問題は、もっと大局的な視点で考えるべき。
ロシアとの関係強化により得られる経済的メリットは計り知れ
ないほど大きい。  P252
 まとめ
大前研一さんの著書も、一通り読んでいますが、このブログで取り
上げるのは、はじめてです。
昔読んだ「世界が見える日本が見える」をふと思い出し、調べてい
たら文庫本で1989年とありました。
もう四半世紀以上前なんですね。
彼は未だ、現役バリバリ、さすがです。
容積率緩和とか、資産課税とか、当時からの一貫した主張も、盛り込
まれていますが、フィンテック、シェアエコノミーはじめ、当然アッ
プデイトされています。
今回も、一つの考え方の整理となりました。 
 

 

文字情報から、音と映像の情報へシフト 勝ち抜くには、やはりコンテンツか

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ネット動画配信のイメージ

1.人間は変わらない

昨年12月14日に

人間は変わらない、ただし、道具はどんどん変わっていく

という話を書いています。

情報収集が活字から動画へ、道具は変わる、人間は変わらない(大昔から) - 中高年michiのサバイバル日記

少し長めの要約をしますと、

➀人間は、楽を好む怠惰な性格があり、自分で情報を取りに行くの

は、めんどう。

これは、ずっと変わっていない。

しかし退屈を嫌い自分を興奮させる刺激が欲しいので、テレビが

典型の文字情報から映像情報へのシフトが進む、ということ。

 ②ますます情報の映像化は進む

事例として

日本人が総報道カメラマン、②「アラブの春」、③SNS隆盛、

④次世代移動通信5Gを上げました。

なお、 ⑤テレビはなくならない。なぜなら

テレビからは、勝手に情報が流れ一定の刺激を受け、退屈しない

から。

2.音と映像の情報へシフト再論

(1)本日の結論

本日の話も、基本は上記と同じ、少し加えて、

・技術革新より、インターネット通じた動画配信がますます隆盛

 となり、情報ツールとしてテレビと双璧になる。

・テレビが大きく縮小するのではなく、相対的に文字情報が、

 縮小していくのでは。

・小説、新聞、雑誌、ブログといった文字情報は、受け手の情報

 量としては、ピークアウトしたのではないか。

ということ。

(2)退屈が怖い

 当たり前のことですが、人間は楽を求めます。

 もちろん生存リスクが脅かされるのが一番怖い。死ぬのはイヤ。

飢餓、傷病、戦争、権力による抑圧等々、古今東西の歴史が示

しています。

上記はとても怖いが、それがある程度緩和され、生活の充足度が

高まると、次に来る「怖いもの」は退屈ではないでしょうか。

 退屈しのぎの王道、主役はテレビです。

長らく、不動の地位を維持していると思います。

(3)技術革新

  映画産業からテレビが取って代わったのは、やはり技術革新に

よる、 コストパフォーマンス、でしょう。

 テレビは、消費者にとっては、非常に低いコストで、広範囲な

情報を 映像と音という、主体的でなくても、楽な手段で情報が

取れるツール。

やはり、楽な退屈しのぎの、王様。

昔、ハリーポッターの映画を見ましたが、新聞の文字が動画

となり話もしてくれるシーンがありました。

まさに、近未来の映像のイメージですね。

 (4)新たな技術革新

  次世代構想通信5Gの影響は出てくるでしょう

近未来では格段に計算能力向上した量子コンピュータを搭載

した人工知能が、どんどん動画情報を作るかもしれません。

 情報発信者も、現在の文字ブログに代表される、企業や個人に

よる旧来型マスメディア市場への参入に見られるように

(すでに一部でスタートしていますが)、音と映像を駆使する

世界への参入も広がっていくでしょう。

収益求めて、生き残っていくには、音と映像の世界が主戦場と

なっていくと思います。

(5)誤解なきよう

補足します。文字情報はなくならない、と思います。

ビジュアルでは、伝達不可能な情報もあるし、文字の方を好む場合

もあります。

「古典」として生き延びている文字情報が、簡単に消え去ることは

ありません。

ただし、情報量の割合は減ってくると推測します。

要するに、小説や、新聞、文字のブログを読む人の割合が減り、

映像と音から情報を入れる人の割合が増えてくる、と言いたい

わけです。

  3.まとめ

今日の話も、これといった新規性はなく

ビジュアル情報のニーズはますます拡大するだろう、という当たり前のこと。

しかも消費者ニーズは個別化、多様化、高度化していくでしょう。

情報提供ツールは、テレビ番組に代表されるマスメディアだろうが、

「マスでない企業や個人」がインターネット中心の動画サイトだろ

うが、どれでも構わない。

情報発信者は、消費者ニーズを捉え、もしくは消費者ニーズを

創造し、相手を退屈させない、より高品質なコンテンツを作って

いかないと、淘汰されてしまいそうですね。 

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量子論の基礎的理解へ 整理メモ 感覚的でなく「丸ごと受け入れること」が必要 最後は量子コンピュータ

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量子論をイメージしたいのですが・・・

1.長い長い前置き

(1)量子コンピュータについて2つばかり、ブログを書いています。

昨年10月29日に、下記

量子コンピュータ、何がどうすごいの? 2進法を超えた「重ね合わせ」ができる? - 中高年michiのサバイバル日記

今年2月8日に下記

量子コンピュータ再論 計算機の進歩ではなく、社会に創造的破壊をもたらす可能性? - 中高年michiのサバイバル日記

しかしながら、どうも腑に落ちない、全容が理解できていないのは

事実です。

今回、知識の整理めざし下記にトライ。

量子論のすべてがわかる本         決定版

著者       科学雑学研究倶楽部/編  

出版者    学研プラス 2019.11

「不思議でロマンあふれる量子論の世界を、わかりやすく解説」と

いう触れ込みです。

時間をかけで、読み直してみたものの、結局、全部腑に落ちるとこ

ろまでには至らず、といったところ。

書籍紹介の「読書感想文もどき」ではなく、私の理解のための整理

メモとして「社会」の分類とします。

 (2)感じたこと

キリスト教的世界観から近代科学的世界観に、考え方が移行できた
ものの、なんだか不安、という近代・現代人が感じたものと、同じ
感覚を、私が今感じているのかもしれません。
「ああそうですか、そういう考え方もあるのですね」が正直ベース
「Aとも言えるし、Bとも言える」とか「二ヶ所に同時に存在して
いる」と言われても、
古典力学の世界離れると、感覚的に受け付けない、ところです。
そういうものだ、と丸ごと、受け入れること、が必要なんでしょう。
視点変えると、なんでPC動くの、スマホ動くのと同じ、そういう
ものだ、と受け入れるいいとこ取りで納得しようと思います。
 
2.量子論の世界
常識の通用しない世界
(1)光の正体は「波でもあるし、粒子でもある。」
  一個の光の「粒子」が「波」としてふるまうことがある。 P23
 (2) 電子は坂ざまな場所に、同時に存在する
 確率的に重ね合わされている   P25
 
現在の物理学を切り開いた二つの理論が量子論相対性理論  P27
 
3.確立された量子力学の理解
電子の位置と運動量の、両者の不確かさを同時になくす(ある程度
以上小さくする)のは不可能である
(量子世界に特有のルール、不確定性原理の説明) P122
 
いわば不確定性原理は、古典力学の世界と量子力学の世界を分
けるものでした。   P123
 
波動関数の確率解釈と不確定性原理は、「すべての物理学で記
述しうる」という考えを否定し「ラプラスの悪魔」の予言が不
可能であることをあばきだした。   P123
 
人間の行為にかかわらず、ミクロの世界には不確定性原理が存在
しているとされます。   P125
 
コペンハーゲン解釈では、電子がさまざまな場所にいる状態が、
重ねて合わさっていると考えます。  P128
 
量子論的にいって、エネルギーがゼロになることはありえません。
P134
 
真空の中で無数の粒子と反粒子が生成と消滅を繰り返している
ことを、真空のゆらぎといいます。  P135
 
すべてを場の振動へと還元する場の量子論は根本的で本質的な
理解である。
「波とは何か」「粒子とは何か」という根本的な問題を、「場の
振動である」というひとつの答えで解決しているから。 P145 
 
4.量子論の更なる飛躍
多世界解釈(エヴェレット解釈)では
「電子が場所Aにいる世界」「電子が場所Bにいる世界「電子が場所
Cにいる世界」・・・・が、分岐して重ね合わさっている。
なお、「分岐した世界どおしは、互いに完全に孤立する」とのこと。
 P155
 
5. 量子論と宇宙
南部陽一郎の提唱した「対称性の自発的な破れ」の理論が新しい
理論の創設に貢献
・インフレーション宇宙モデル
・「物質はなぜ質量をもつか」を説明するヒックス粒子
 P191-P199
 
宇宙にはたらくすべての力(相互作用)を統一的に説明できる
万物の理論として「ひも理論(超弦原理論)」が有力候補 P207
 
超ひも理論が成立するには、9次元の空間と1次元の時間、合わせて
10次元の時空が必要     P210

6.量子論が生み出す最新技術
量子ビットを用いる量子コンピュータは、複数の組み合わせを
同時進行で処理できるようになると考えられます。
同時に行える計算の数は天文学的なものになり、現在のスーパー
コンピュータを大きく凌駕するといいます。   P223
 
量子テレポーションについて
離れていても、ふたつの粒子は「セットで性質が決まる」ように、
なぜかなっている。
日常的常識からかけ離れた話の多い量子論の中でも、飛び切り奇妙
な現象のひとつ。
P225
 
以上です。お付き合いいただき、ありがとうございました。
 
 

世にも美しき数学者たちの日常(読書感想文もどき) 私でも美しそうなのは、なんとなく解る

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数学も数学者も美しい

世にも美しき数学者たちの日常 

二宮敦人/著  

出版者    幻冬舎 2019.4

 1.概要

 黒川信重、加藤文元など日本を代表する7人の数学者と、4人の数学

マニアに取材し、その未知なる世界に触れています。

それぞれの個性を、軽妙なタッチでよく表現していると思います。

実は、この本は昨年度読んでいて、おもしろかった記憶はあるのです

が、先日このブログで紹介したIUT理論を解説した「宇宙と宇宙を

つなぐ数学」著者、加藤文元氏(東工大教授)が、取材を受ける立場

と、改めて知りました。

私のブログで紹介してみようと、再読したもの。

それぞれの、考え方、強い個性が面白いです。

 

2.目次

美しき数学者たち  その1

1.数学者に初めて出会った日

2.問題を解くことでなく、作ることが大事

3.数学について勉強することは、人間について勉強すること

4.芸術家に近いかもしれない

 在野の研究者たち

 5.日常と数学、二つの世界

6.お笑いのネタが、真理に届く

7.ここまで好きになるとは思ってなかった

美しき数学者たち  その2

 8.数学は嫌いになるはずがない、自分そのものなんだから

9.ちょっと、修行みたいなところがあります

10.『数学とはこれである』と線引きをしてはいけないんじゃ

  ないかな

11.頑張っても、そこには何もなかった

12.世にも美しき数学者たちの日常

 

3.ピックアップ

下手な私の補足やコメントはいらないと思います。

「 」の部分は、取材対象の数学者、数学マニアの発言。

「 」でない部分は、著者のコメントです。

太字・赤字は私の編集。

 

「京大の望月真一先生がABC予想というものを解いたと騒ぎに
なったんですが、これもずっと審査が続きていますね
どれくらいの期間になるんですか
もう5年になりますね」   P15
 
数式に人柄がでるんですか?
「はい、でますよ。たとえばリーマンの数式はちょっと
暗くて、内向的なんですね。対してオイラーなんかは明るくて
、自信がにじみ出ているんです。」   P23
 
「数学はある意味で、のんびり考えて楽しむものなんですよ。
三時間が与えられて、その中で五問解くとか、点数で競争するとか、
そういうのは数学の本来の趣旨ではないんです。
難しい問題だと、五年とか十年とかの時間じゃ、どうしようもない
こともある。
だから人生設計なんかと同じで、十年くらい回り道をしてもいい
わけです」   P38
 
「数学はお金がかかる学問です」 
もちろん工学系のように実験器具を買うということはありません
、お金かからないわけでもない。
実は旅費がかかるんです。
どこかに行くでもよし、来てもらうでもよし、いろんな人に頻繁に
会うということが数学ではとても大事なんです」   P46
 
数学を通して、大昔の数学者が挑んだ決闘に思いをはせることもでき
るし、一人では扱いきれない概念を、世界中の人とディスカッション
することもできる。
数学は、言語も国も時間すら飛び越えて人間と人間をつなぐ、世界に
開いた扉でもあるのだ。   P63
 
 「解けたこと自体はそんなに重要じゃないんですよ。
(中略)それより解くために僕が新しく作った理論のほうが重要で、
これが別の数学に役に立つ。そこが評価されるんです。」  P86
 
「やっぱり、数学はどんなレベルの人でも楽しめるからだと思い
ます。僕は僕で、すごく数学を楽しんでいるので」 
「しかもどのレベルの人も、『難しい』って言っていると思います。
みんなそれぞれのレベルで『難しい』し、『数学、わからない』
思っているはずです。
『数学わかる』って人がいたら、その人は多分解っていないと思
ますね。
ある意味みんな、同じ土俵に立っているんです。」    P151
(学者でなく「在野研究者たち」と銘打った数学教室講師の発言)
 
「実験室とか研究室とかいうと、”外にあるもの”だと思いますよね。
 でも数学という学問では、頭の中に実験室があるんです。
他の学問と比べても、内側への意識が強い、自分の中に向かわざる
を得ない。
人付き合いが悪い、と言われても致し方無いところがあるんです
よね。
だから時々変わった人はいます。」    P174
 
「直観とかひらめきだとか。そういうもんがないと数学はできない
んですね。もちろんそういうものを兼ね備えたコンピュータが、
後出てこないとは限らないけれど。
すくなくとも数学は、同じやり方をずっと続けるだけで進むもの
じゃない。
だからある意味では、どこまでやってもまだできるかもしれない、
そういうより、可能性があるわけですね。」 P216
 
自分の能力の範囲で、できることをやり続ける。
数学に限らず、人が生きるということはそういうことなのかも
しれない。   P227
 
「数学というのは、演繹的に積み上げていった結果『ここに何か
あった』という感じではないんです。
まず『ここだな』という。
そして『そこに行くには、こうだ』と、ピョンとアイデアだけで
わかっちゃう、みたいな」  P254
 
「僕はね、古典の数学を復原したいんですよ。つまり岡先生のよう
な数学ですね。
共感する人がいないかなと思って、古典を翻訳したり、本を書い
たりしているんです。
でも同好の士はなかなか現れないですねえ、、、」 P278
 
「うん。だから、数学というのは一つの言語だと思いますね」
 P289
 
  4.最後に感想
前回の(読書感想文もどき)の数学者加藤文元さんの「IUT理論」
の解説とは違います。
数学者とは、こんなもんだろう、イヤちょっと違うぞと、いろんな
意見が出てきそう。
一層読みやすい文体で、自分が知らない世界を知る、読書のひとつ
醍醐味でした。
  
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