中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

歴史の定説100の噓と誤解(読書感想文もどき)幅広い、多面的な、そして寛容な考え方を持とう

歴史の定説100の噓と誤解

世界と日本の常識に挑む

八幡和郎/著  

出版者    育鵬社 2020.3

扶桑社(発売)

1.概要と著者史観

(1)「日本書紀」の万世一系が「史実」である証拠、室町幕府

江戸幕府より強力、坂本龍馬を殺したのは会津藩ジャンヌ・ダルク

は男系男子継承の守護神等々話題は様々。

著者がこれまでに書籍や論文等で発表してきた世界と日本の歴史につ

いての所感を100テーマ選び、1テーマ2ページで論証しています。

(2)前書きに著者の史観が見えます。長いですが、引用します。

定説が陥っている勘違いの原因は何かというと、「確実な証拠への

過度なこだわり」だと思います。政治・外交・経済の現場では、

100%確かな情報だけでなく、噂まで含めて情報を幅広く集め、知

力・それまでの人生と仕事で得た経験・冷静な分析力、そして職業的

な勘まで総動員していくつもの可能性を想定し、最適な政策ミックス

を複合的に講じますし、そうでないと危険です。

歴史の真実に迫るためにも、同じような視点であるべきだと思います。  

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歴史にはいろんな解釈があるのが、当たり前

2.本文から

 「神武東征」は鎌倉時代以降になって創作された話で、『日本書紀

古事記』には書かれていないというと皆さんコロンブスのタマゴだ

と驚かれます。  (中略)

記紀』には、神武天皇が日向の国で領地を持っていたようには書い

ていませんし、「東征」に最初から参加していたメンバーの名は6人

しか記されておらず大軍を率いた用には読めません。   P12

 

明治になって古代に戻すという名目と実質的には西洋に倣って天皇

終身になりました。しかし、21世紀に入ってスペイン、オランダ、ベ

ルギーなど西洋でも生前の退位が一般化したのを受けて、日本でも

2019年に久々の生前の退位が行われました。  P39

 

もし、平氏の天下が続いて政権が関東に移らなかったら、神戸(福

原)と杭州(臨安)を結ぶ貿易が発展して東アジア経済はダイナミッ

クに発展したかもしれないと思うと惜しい気がします。  P43

 

室町幕府鎌倉幕府江戸幕府に比べて弱体であったと見られていま

すが、それは誤解です。徳川氏が大名に争いをさせえない体制を構築

したのに 対し、足利氏は主語たちの内部対立を煽って、その仲介者

として権威を維持しようとしたのが違うところなのです。  P52

 

秀吉が信長や他の戦国大名が試行していた近代社会の枠組みを体系的

に一気に実現した功績は、西洋史でいえばナポレオンに比肩します。

秀吉の日本は世界の最先進国の一つでした。  P69

 

江戸時代の日本は、多分に「李氏朝鮮化」してしまったのです。もと

もと日本は身分秩序が比較的にゆるやかでした。女性の自由度も高

かったのですが、家康はこうした無秩序を嫌い、「何も変化がない

社会」「農業を通信として無駄なものは作らない経済」を理想にした

ので、朱子学がお気に召したのです。   P82

 

中国語に日本語からの外来語が多いということは、中国人のほうが

よく知っています。古典に出てこない言葉だからすぐに分かるので

す。逆に、日本人は、中国から輸入された漢語だと誤解しています

し、辞典を見ても区別していないのが残念です。  P125

 

ジャンヌダルクが男系男子継承の守護神とは、女系でのフランス王位

継承を狙うイギリス国王の野望を打ち破って独立を守ったこと。

P162

 

大航海時代はインドへの道の探索から始まったのではなく、イベリア

半島におけるイスラム教徒に対するレコンキスタ(国土回復運動)の

延長線上で始まったというのが私の意見です。  P168

 

(ナポレオンが)信教の自由を認めつつ、カトリックを国民大多数の宗

教として位置づけたことで、ローマ教会と若いし、「政教和約」(コ

ンコルダート)を結んだことは、王政復古を遠のかせ、皇帝即位は、

神聖ローマ帝国に代表される中世的ヨーロッパへの死刑宣告でした。

  P179

 

(19世紀末の話) 

フランス革命以降の自由主義・民主主義の進展や、近代科学の発展は

ローマ教会にとって試練でした。宇宙や人間の成り立ちについての教

義が否定されたことも痛手でしたが、教会自身が独自の財産を持ち、

反動的な政権と密着しているという本来の信仰とは関係のないしがら

みも厄介でした。 P192

 

 龍馬を暗殺したのは会津藩出身で幕臣佐々木只三郎だと確定してい

ますし、会津藩幹部だった兄が明治になってから松平容保ないしはそ

の弟の桑名藩主の指示だったことを遺言していますから謎はありませ

ん。 P197

 

(教育勅語について)明治時代にすでに時代遅れと言われたものを道徳

の基本だというのは論外ですが、中国の古典や老舗の家訓とおなじで

間違ったことが書いてあるわけではないので、古典として教えるなら

否定する理由がありません。 P205 

 

 穏健左派やリベラル政党が移民・難民を警戒しない理由に

は、移民が彼らの支持者になりやすいこともあります。 P229

  

3.最後に

著者の八幡さんは少し「定説」と違った解釈をしていますが、大きく

ずれているとは、思えません。

「まえがき」にもある、彼の真摯な研究姿勢は好感が持てます。まさ

に、「歴史は解釈」の側面を感じます。

私も、幅広い、多面的な、そして寛容な考え方を持とう、それを継続

しようと肝に銘じています。 

 

お題「#新生活が捗る逸品」 あまり「もの」がない昔話に終始

1.お題「#新生活が捗る逸品」について

 まず、私には、漢字が難しかった  

「捗る逸品」とは、「はかどるいっぴん」なんですね。

 「はかどる」こととあまり縁がなくて、よく考えてなかったから、

かもしれません。

さて「新生活」というと、今までの生活環境ががらりと変わることで

しょうし、一般的には、進学や就職で「実家」を出ること、仕事関係

で転居すること、結婚や離婚をすること、等になるでしょう。

私も、過去それなりに転居をしました。

「平均的転居回数」なんで意味をなさないし、なにが「平均」なのか

も意味不明で、考えるのをやめます。

「新生活」について、どれも昔話になりそうですが、お題の

「捗る」観点から少し書いてみます。

 

 2.カラーボックス

いきなりカラーボックスとはなんだ、ということでしょうが、若いこ

私の「一人住まい」のスタートは高校時代の下宿で、その後浪人、大

学、就職先の独身寮と続きますが、部屋の中に物は、相対的に少なく

て、いくつかのカラーボックスに、放り込んですましていました。

そのカラーボックスも、特にこだわりがなくて、安価なものを調達し

ていました。

本来がスボラで、整理整頓がニガテなため、勢い「モノを持たない」

ような方向でした。昔はデジタル化が進んでいなくて、写真、レコー

ド、プラモデル、切手等々、収集し整理すれば、相当な、分量になっ

ていたのでしょうが、「モノを持たない」私は、あまり影響ありませ

んでした。

「自分の部屋を飾る」というのも、趣味の一つとして認めますが、私

はこの点は「無縁」に近い存在でした。

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3.炊飯器とポータブルガスコンロ

今度は生活感の高い品物なのですが、舞台は、私の大学時代です。

上記のカラーボックスで絵、少し触れましたが、高校生、浪人生、

最初の主食先は、いずれも「賄い」がついていて、食生活は、これが

中心。特に高校生の頃はお金もなく外での飲酒はほとんどしませんでした。

さて、大学に入ると、カラーボックス中心は変わりませんが、「自炊

関連グッズ」が登場します。

昨今は、電子レンジが食生活の必需品なのでしょうが、昔は、そんな

にコンビニもなかったと思います。

値段がそう張らない張らない炊飯器とポータブルのガスコンロを買い

込んで、勝手につくって 食べていました。

冷蔵庫は当時も部屋にありましたし、食材は、日持ちする「たまね

ぎ」、何かと便利でした。

とはいえ、いい加減な自炊で、学食はじめ、外食できる環境は、あり

ましたし、ウイスキー、焼酎の強いアルコールを常備して、それと共

に食事の感がありました。

 

全く別件ですが、ある知人の一人住まいを訪問した時の記憶

 「普段はソファーで、少し調整するとベッドに変身」なるものが

ありました。狭い部屋になかなか便利だと思いました。

これも向かい話で、現在の若手には、???かもしれません。

 

4.最後に

新生活最後は、「結婚して子供生まれて・・」となり、これに纏わる

「逸品」も山ほどあるのでしょうが、私が主に選択したという面が

あまりなく、これを詳細に書くのも、差しさわりがありそうで、この

部分は削除といたします。

今回のコロナ・ウイルスも生き残りをかけ、変異を繰り返し弱毒化を進めるのでは?

1.新型コロナ騒動が続いています

リバタリアン的要素が強い私は、なるべく、行政に強要されること、

一方的解釈の押し付けには苦手意識を持っています。

日本は、その点ではそこそこ「いい国」なのですが、今回の新型コロ

ナの件では私には誤った、かつ過剰な反応の繰り返しが目につきま

す。もう発生報道から1年以上もたつのに、マスメディアは、あの手

この手で「煽って」います。

無視すればいいのに、私も載せられて、ついつい反論?(正論?)を

私見として、書きたくなります。これこそメディアの「思うツボ」

なのかもしれません。

いつものように、免疫学や感染症の素養が乏しい私は、難しい議論は

出来ないので、話は置いといて、いつも書くのは、ごく常識的類推。

今日は、「ウイルスも生き残りを、変異を繰り返し弱毒化を進める

のでは?」ということ。 

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変異ウイルスのイラスト、ウイルスの変異は一般的現象

2.ウイルスの意思・目的

(1)「変異種が大変だ」といった煽りは、

ウイルスが変異するのは、ある意味常識であって、感染力が強い変異

種も出てくるでしょう。本来この趣旨をメディアは伝えるべきです。

(現実は、煽れないので視聴率は取れず、やらないでしょう。)

生物的な表現(ウイルスと生物の違いは、置きます)をしますが、彼

等も「広がって仲間を増やす」ことが目的ですから。

弱毒化もよく聞きますが、この理由も良く解ります。そもそもウイル

スとして、ある生命体にとりついて、仲間を増やすのが目的なのに、

あまりに強力過ぎて、り患した生命体が全滅したら、本来の目的が成

就できなくなります。

つまり「仲間を増やす」目的を成就できないことになります。

(2)従って変異を繰り返すこと(その中には感染力が強い者が生

き残る)、及び弱毒化すること、自然の当然の成り行きの気がします。

日本は、素晴らしい状態で「重症化」する人数が、世界比較で、本当

に僅少です。煽り手再度には残念でしょうが「国際比較の数字を知れ

ば「煽り」が白けてしまいます。

感染者数の水増しや意図的削減、死亡原因(本当に新型コロナが主要

因か否か)及び死亡者数も、何分国際・国内双方の政治的要素が、働

きそうですね。

 (3)対応策は変わらない

 ウイルス側も、自己の目的成就のために動きてきますから、対抗して

人間サイドも正面から、向き合わないとだめです。

日本に限定して言うと、現在の手洗いうがいの衛生管理を継続するこ

とと、心身双方の健康を維持して、自己免疫力を高めること、それし

かないと思います。

相変わらず、飲食店への営業時間短縮要請や休業要請ですが「実効

性」というか「因果関係」がどうもはっきりしません。

 変に飲食店に制限を加得たり、移動制限をしたり、ウイルス暴露の

機会を結果として少なくしていけば、いつまでたっても、収束は遠の

くと思います。

今の行政対応やメディア報道は、精神的な意味での免疫力を弱める効

果助長に思えてしまいます。

(4)ワクチン接種について

なお、ワクチンについての試験は、先日3月13日に書いています

新型コロナに実際対応している医療従事者で、希望者へのワクチン接種でいいのでは? - 中高年michiのサバイバル日記

①今回接種推奨ワクチンが、従来で言う「ワクチン」とは生成方法

も、データも僅少なようだ。

②報道では医療従事者優先とのことですが、現実には新型コロナに対

応している医療従事者は、極めて少なそうで、実際対応しているその

方々をまず優先して接種させた方がいいのでは?

 ③日本における「ワクチン接種の遅れ」について、海外比較で、数十

分の一の感染(海外と違う基準のPCR陽性者を感染者と言っている

だけですが)だし、インフルエンザ比較でも、とても少ないし感染割

合見合いの「ワクチン」接収でも、かまわない。

 

3.最後に

良かれしと思ってする試行錯誤が、「後から見て結果として誤り」

となるのは、仕方ありません。そもそも、我々人間は、そんなに賢く

ない、ようです。

「寛容さ」の必要性を今日も感じます。

暇つぶしの筆頭は勉強 時間がかかるし、比較的低コスト ただし熱くなり趣味は高じると青天井のコスト

1.「仕事が暇つぶし」との考えもいい

(1)先日、「仕事は人生一番の暇つぶし」的なことを書きました。

しかし、「仕事」に限定すると、何かと不都合な部分も出てきます。

加齢による選択肢の幅の縮小でしょうか。

事業を行うにしても雇用での転職のように、職業を代えることも

今の日本では自由だし、自分の好きなことをやれるのは「ヒマ

つぶし」として最高の部類でしょう。

(2)しかし加齢によって、「好きなことをやりながら、今後も長く

生活していける」という方は、やはり少数派ですよね。

(そうならないように、若いうちに「ひまつぶし」でなはい好ま

ない仕事もせざるをえない、こともあるでしょう。)

さて、65歳以上で働いている高齢者は1968年には229万人、2020年

には906万人とのあるデータを見ました。

今日は「好きでなくても,ヒマつぶしでなくても働かざるを得ない」

状況もあるでしょう。

ということで、「仕事は最高の暇つぶし」は、少し引っ込めて、

今日は、「ヒマつぶしの筆頭は勉強」という話を少し。

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「暇つぶし」のイラスト選択が難しい

2.ヒマつぶしの筆頭は勉強

働くことと勉強することは、矛盾はしませんが、ここでは「そのこと

に対して誰も報酬を支払わない」という状況、つまり「仕事ではな

い」こと、について書きます。

さて、何をするかですが

結論は、

能動的で頭脳を刺激できて、かつ時間が相当必要で、かかる費用は比

的少額であること、といったところでしょうか。

(1)能動的で頭脳を刺激

日がな、テレビを見ている高齢者を想像します。私の偏見でしょう

が、能動的でなく、頭脳を刺激していなくても、テレビから情報が流

見ているだけで何となく、時間が流れるように思います。

無論、自分はテレビを見ることで、脳が能動的に活性化している、常

に番組内容を批判したり、感情移入したりしている、という方もいる

でしょうし、それは否定はしません。

しかし私の偏見では、脳の活性化にどうもテレビには否定的です。

さて知人の父親(もう亡くなっています。)は、90過ぎのおじいちゃ

んの際、数学の問題を解くのに、熱中していて、病院のベッドにも問

題集があったとか。

個々人の趣味で、分野はなんでもいいのです。脳の活性化の刺激にな
るか否かがポイント。
(2)時間が相当必要
「暇つぶし」のも一つの論点は、時間が相当かかること
「飽きてしまう」ことが大敵。
①そのためにはまず好きであることと、上達や進歩に相当の時間がか
かることが、必要。
本人が、奥が深いとか無限の時間が必要だ、と思うのなら最適でし
ょう。「勉強」でスポーツ事例を一つ取りましょう。
ボーリングとゴルフの比較です。ボーリングも極めると難しいのでし
ょうが、一定レベルというか、プロ近くのレベルに達するまでの消費
時間と、ゴルフとは違うでしょう。
テニスやゴルフ、野球等のプロレベルと「勉強レベル」とが相当違う
ことは科目選択のねらい目です。。
②「飽きない」観点からは「運」の要素も必要で、麻雀は技術が7割で、「運3技7」と言われますが、この運3割が「飽きない」重要要素
かと思います。
換言すると「そこそこ知的で、なかなか上手くならない」ことが、
勉強には必要のようです。
 (3)比較的低コスト
アウトドアは、一見低コストのようで、熱くなるとかける費用は青天
井です。 若い頃、磯釣りについて、磯(根)で一俵のコメを食うくら
いでないとうまくならない、と聞いたことがあります。
これは費用というより、釣りにかける時間の問題を言っているのよう
ですが・・・
例えば釣りの道具、餌、目的地までの交通宿泊等々考えると、「とて
もお金のかかる趣味ですね」と揶揄されることにおなりかねません。
今日のブログの趣旨は「暇つぶしの筆頭は勉強」ですから、費用のか
けすぎというには、マイナス要素になります。
 
3.最後に
 「人生は死ぬまでの暇つぶし」との考え方に私は賛成要素が多いで
す。「仕事」で社会とつながれない状態になってくると、勉強、しか
①能動的②難しくて時間がかかる③比較的低コストの3点を満たす
勉強がお薦めかと思います。

「何でも反対」戦略は、うまくいきそうで、現実にはつじつまが合わなくなる可能性大で、難しそう

1.「なんでも反対」戦略

本日言いたいのは、まさに表題の通りで、

実際に権限を握っている勢力に対し「なんでも反対」というのは、

そうに見えて、実はうまく運用するのがかえって難しそうな

戦略、ということ。

(1)理由はまず情報格差

一般論ですが、政治の与党や企業経営主流派は内部情報、第一次

情報とかのうち、決断実行に当たり各方面から収集した情報資源

がふんだんに使えます。

そして重要なのは、日々刻々と情報が変わる中で、過去の意思決定

を、覆していくこともできます。

その決定は「自分で」する訳ですから、例えば方向転換した場合の

説明の根拠もこれまた、ふんだんに持ち、説得力もあります。

一方いわいる「野党勢力」は、何でも反対の主張をすることで差別

化を狙う戦略ですが、外部環境は状況が変化するなかで、「与党勢

力」が、主張をひっくり返すこともあるのに対し、彼らは情報がない

まま、今度は主流側の「ひっくり返した結論」に対し、また正面から

「反対」となります。

これをよくよく吟味すると、野党サイドの初めの主張と、ちぐはぐに

なるこが、よくあります。

つまり、「何でも反対」戦略は、結果として以前の主張と真逆なこと

を、主張することにもなり、自分で意思決定したのでないゆえ、説明

論理性を欠く、説得性を欠く場合も多くなると思われます。

(2)結果として「野党勢力の主張は」

上記で述べた主流派と反対勢力の主張比較の論評は「不公平」な感じ

もしますが、情報格差の現実は如何ともしがたいものに思われます。

これは、別に日本の政界に限った話ではなく、二大政党制とか、

ある程度異なった主張をする勢力のお互いの力が拮抗していれば、

つまり「政権交代の可能性」がある場合はいいが、そうでない

と・・・

情報格差が解消しないまま、文句を言うだけで中身のない「万年野

党」のレッテルを張られかねません。

それゆえ まず「なんでも反対」戦略からの、ある程度の転換は必要

でしょう。

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内容より、誰の主張か?によって「反対」

2.全体主義よりはマシ

(1)私が考えていることは単純で、反対意見を許さない全体主義

より、「なんでも反対」勢力ですら息の根を止めらず生きて行ける

「自由」がある世界の方が「マシ」だということ。

全体主義的意思決定のように

いろん政策が反対勢力なしに、一気に、短時間に、相対的に低コスト

(手続きコスト含めて)でできることは、確かに「経済合理性」に

かなうようですが、

そもそも人間は、あまり賢くなくて、間違えるモノであり、時代や環

を超えて「絶対的に正しい選択」などは、できない存在なのであ

り、「自由な意見」を言える環境保持がやはり必要なのでしょう。

首尾一貫した主張、ぶれない、というのは信用のある側面。

 

信用は、失うのは簡単だが、信用を確立するのは、ある程度の実績と

それなりの長い時間が必要なのは定番です。

 (2)話戻して、現時点での非主流派・野党勢力の話

「なんでも反対」戦略は、上記の情報格差が主要因ですが、結局主流

派・与党勢力に勝てないのであり、別の戦略が必要。

巷でいる「オトナになれ」「現実を見よ」という批判は、当たってい

るでしょう。

深く考え、ち密な戦略を備え、結果として環境変化に伴い主張が変

わるとしても、

論理一貫し「ぶれない」主張を継続するほうが信頼を得、支持を広げ

近道であるような、気がします。 

考え方を変えてみよう、と自分に言い聞かせ 日本のコロナ、米国政治事例

本日は、社会現象や読んだ書籍と言った特定対象について書くのでな

く,普段考えていることについて少し。

何か「親父の小言」みたいに、耳障りで、聞いていて楽しくない話に

終始しそうです。

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発想の転換をイメージしたかったイラスト

1.考え方転換の一例

また、新型コロナを事例にとります。

(1)新型コロナで大騒ぎ新聞雑誌や、地上波メディアですが

視点をずらして、「こんな話題が、連日長期間に渡って、関心度

上位のニュースなのは、メディアが煽った情報であったとしても、

現在の日本が、安全で、平和な国家の印かもしれない。

これが幻想だという見解も多いですが、現実メディアの露出一番が

新型コロナ関連ですから、そう考えると、「今に日本はとてもいい

環境」とも言えます。

つまり、厳しい国際環境を大部分の国民が認識せざるを得ず、国家

安全保障上の恐怖心におののいてばかりだと、暗く成るばかりで

精神衛生上も、問題ありそう。

あえて現実見ないで、大多数の国民が、安全な環境で、十分空腹を

満たせて,日々送れるとしたら、それでいいではないか、との考え

です。(平和ボケと言われようがどうしようが・・・)

 (2)新型コロナでなく、他の疾病の心配しよう

新型コロナは、怖くないので、他のことを心配しよう、との見解

「感染拡大を防ぐ」ことがどれくらい重要でしょうか。

私見はコロナ撲滅、ゼロ・コロナは、歴史を勉強していない暴論で

「共存」が当たり前と思っているが、最近一歩進んで、感染が拡大し

蔓延したとしても、経済活動を制限するほどのことなのでしょうか。

 連関事例のその2は

 「重症化して、まだ今後十分生きていけるのに、命を失うことを防

 ことが、新型コロナ対策の目的」で、それ以上はやらないこと、

医療資源を本当に有効に使おう。

ちなみに人口1300万人の東京都で、新型コロナの重症者数は、40人

とのこと。毎日数十人の死亡者との話も聞きません。

(ニュース報道が正しいとしてブラジル全体での3月末の死亡者数

が連日を3000人超えのようです。)

普通に考えて、国際比較でも、日本の現状は「感染症は制御さ

れている状態」と言っていいように、私には思えます。

どう真剣に動いても、一部の利権への方寄り既得権益の保護助長

の方向に繋がってしまうように思えます。

そもそも真面目で、高い崇高な意志(思い込み含めて)があったと

しても、所詮人間は押し並べてそこそこの能力で、失敗するのが当

然の生き物なのでしょう。それゆえから、熟慮を重ねて、軽はずみ

にはなるべくやらない方が、いいように思います。

日本では、ほとんどの国民に衛生管理意識が強いし、現状を維持し

ていけばよいのではないでしょうか。

「蔓延」や「拡大」を呪文のように唱える前に「数字」を把握して

意味を考えてほしいものかと、思います。

(3)「医療資源の分配」続き

諸外国の死亡、感染の比率比較、他の感染症との比較をすると、

大多数に国民にワクチン接種を目指すとか、「感染症の抑え込み」

がホントに正解でしょうか。

ここでも考え方の転換。ターゲットは医療関係者であり、そこは

緊急」だから「強制力」(例えばお金の割合見合い)を働かせて、

多くの医療関係者を参加(ベッド提供等含め)させると「医療崩壊

はあり得ないし、それで、いいのでは?

新型コロナ以外の疾病で、それこそ重要度・緊急度の高いモノは相

当ありそうに思います。

 

2.モノは言いよう

今度は米国の政治、国境危機の話です

(1)なんでも悪いことは、前任者の責任として、逃れてしまうのは、

古今東西、昔からよくある手法です。

最近は「死人に口なし」的な手法は、さすがに今日ちは少なくなって

きましたが・・・・・

さて、米国で現在のバイデン政権の、未成年者の不法難民がメキシコ

との国境に大量に押し寄せている「国境危機」の中での言い訳。

 「未成年の不法難民収容施設の数が足りないのは、前政権の政策判断

のミスだ、との言い訳。

素直に考えると、不法移民が、国境に押し寄せないような政策だった

から、想定以上の収容施設の建造は不要であった。

それでも前政権(オバマ政権)の時より、施設は増やしており、受け

入れ難民も増えている、とのこと。

バイデン減税県が、政策転換転換するなら、予想された状況を踏まえ

て政策転換をすべき。つまり、「不法移民の受け入れ緩和」ととられ

る政策に転換するなら、前もって収容施設を、建設してから国境緩和

政策に踏み切るべき、との至極当たり前の話。

 (2)なんか似ていますね。

事前に病床数を増やす手続きを、充分進めないないくせに感染が拡大

すると「医療崩壊、ベッドが足りない」として「緊急事態」の継続を

強要する話と。

 

3.最後に

たまたま2つ例をあげましたが、考え方を変えてみることや、言い訳

責任転嫁は、日常上茶飯事というか、硬く言うと通常の意思決定なの

でしょう。 全くあきれて、他の意見を全く受け入れず、というのは

オトナとして寂しいもの。

頭脳の柔軟性と問題意識の寛容さが、ここでも問題になってくる

思います。 

なぜ、地形と地理がわかると世界史がこんなに面白くなるのか(読書感想文もどき)

なぜ、地形と地理がわかると世界史が

こんなに面白くなるのか

全50項目に地図がついてよくわかる!

関真興/編著

出版者    洋泉社 2016.1

1.概要

「なぜ、その場所だったのか」 世界史において、地形と人類の動きは

切っても切れない関係にあります。

その関係性に着目し、基本的な世界史の流れから現在の国際問題ま

で、全50項目を地図付きでわかりやすく解説しています。

僭越な言い方ですが、八割方、内容を事前に理解していて編者関さん

の解説に頷くことの繰り返しでした。

本文から引用は、「初めて知った」というより、私の「お気に入り」

に近いフレーズです。

 

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平面図でなく地球儀的に考えないと、方向感や面積感覚を間違えそう

2.本文から

騎馬遊牧民にも泣き所はある。知れは馬を降りて戦わなければなら

なくなったときである。逆に言うなら、農耕民にとって騎馬遊牧民

勝利できるチャンスは、彼らが馬から降りなければならない遮蔽物を

置くことであり、そのために中国から見てモンゴル高原のある北方に

構築されたのが、「壁=長城」だったのだ。  P44

 

「ほぼ同時代的に地球規模で各地の政治体制を揺るがすもの」とは

3~4四世紀の地球は小氷河期ともいわれる寒冷期であったことが証 

明されている。この寒冷期こそが、大帝国を滅ぼす(混乱させる)重

大な引き金になったのである。  P52

 

人類の大移動は人口増と並び食料不足が原因であることが多いが、ヴ

ァイキングの場合もその例外ではなかった。スカンディナビア半島は

耕地が少なく、人口が増えてくると外海に拡大していく以外、生き延

びる手段はなかったのである。    P66

 

鄭和の第一回遠征 1405年 船62隻28000名に近い将兵

コロンブスの第一回航会 1492年 船3隻 乗組員120名  P78

 (micmichコメント)

鄭和大艦隊と、コロンブスの大幅な差異は聞いていましたが数字を

て再度ビックリしました。

 

彼ら(インカ帝国)の根拠地である高原地帯は、海から吹き上げる湿

った風のおかげで降水量が多く、段々畑でのジャガイモやトウモロコ

シ栽培に適していた。リャマやアルパカなどの家畜も飼育され、イン

カ帝国は豊かな経済力を有した。ただし、険しい地形のため車輪は発

明されず、運搬は家畜の頼っていた。  P92

 (micmichコメント)

話を聞くとなるほどですが、普段南米史を考える場合はこういう観点

は私には抜けていました。

 

13世紀、インノケンティウス3世の時代に教皇領は最大になり、イタ

リア中部の広大な土地を領有するにいたる。教皇が世俗君主の支配

をうけない」という状態は、イタリアの政治的統一において大きな障

害となった。   P118

 

東・・・フランス インドシナ半島、ヴェトナム

西・・・イギリス インド ビルマ(ミヤンマー)

東西を列強の植民地に挟まれながら、英仏の緩衝地帯となることで

独立を保つことに成功したのがシャム王国(現在のタイ)である。

P140

 

パレスチナをめぐる対立の背景には、この地にある エルサレムがこ

れら三つの宗教の精緻で得あることが原点にある。歴史的にみると、

ローマ帝国によってユダヤ人がその地を追われていたこと、7世紀に

イスラム教徒がこの地域の支配者になったことが問題を複雑にする。

P178

 

3.最後に

「歴史とは何か」について、先人もいろいろ語っています。

たとえば、E・H・カー

「解釈と編纂、歴史家と歴史、現在と過去―その絶え間ない相互作

用、やり取りの過程こそが歴史学とも言っているようです。

私はもっとシンプルに「書き手によってそれぞれ歴史が違って、自分

の気に入った解釈や思考範囲を広くしていく」方向で、歴史解説本を

いくつも読んでいます。多面的見方をモットーとしています。

多くの著者の中で、関誠興さんについては、地図・年表多様でかつ

説明文章も解り易く、(私にとって)「あくが強すぎる」解釈も少な

く、お気に入りの一人です。