中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

21世紀今日の言論弾圧 いわいる自由主義国でも 実質インフラとなったメディアの権力行使

1.自分の回りで、言論弾圧は消滅した

と思っていました

私は、今日地の日本で生まれ育ち、学校教育も、普通が否かは議論

があるとしても「公立」でうけ、自分の思想信条に特別に強い刺激

を直接受け続けていた経験がありません。

社会生活も、仕事をするようになって、海外出張はちょくちょくあ

りましたが長期滞在はないし、学生時代や社会人になって、「海外

留学」の経験もありません。

つまり、にほに外で長期間「生活」したことがありません。

無論「難民」となり、苦悩を味わった事もありません。

私が知る「言論統制」は「歴史の中の出来事」であり、現在の世界

では、全体主義国家、専制国家、開発独裁と言った国家には言論

統制は、現在もあるにしても、自由主事国家で経済的にある程度満

たされた「先進国」では、言論統制はあまりないと思っていました。

誤解なきように言うと、「差別」は世界中であります。

「差別」意識は、ある意味人間の本質に根差したものであり、無く

なることは無いと思うし、程度の差はあれ実際多々見受けるし、

話を聞きます

また「言論統制」でなく、しぅていてわざと言わずミス・リーディ

ングを誘うような、言動は、多々あります。

つまり私が言うのは

「物理的手段や圧力を使ったすぐばれる言論統制がない」、という意味でした。 

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言論弾圧」イメージですが、対象は無限に広がりそう

2.昨今の弾圧事例から

(1)まずびっくりしたのは、米国トランプ大統領の言動を

ビッグテックと呼ばれるTwitter Facebok,Youtubeが、アカウントを

停止したこと。

直近ドランプ側がビッグテックの法人とSEOを相手に提訴に踏み切

り裁判で争うようですが、裁判行方については、コメントできません。

ここで問題にしたいのは、理由付けはどうであれ、アカウント停止、

言論を統制したという事実。

確かに現代の大手SNSメディアの提供するサービスは、社会インフラ

の一つであり、彼らが「権力」を持っているのは事実。

新聞、テレビ等のマスメディアが、報道機関というより、特定の思想

信条を流布するプロパガンダ機関であることは、自由主義社会でも横行

しており、これを認識している大人も多数います。

それはそれで仕方ない面がありますが、具体的に反対意見をシャッ

トアウトするのは、いかがなものかと。

自由に議論させて、各意見を分かりやすく比較表記し、記視聴者や読者の

判断にゆだねる、というのがやはり基本でしょう。

藍えとぉシャットアウトするのは、自分の見解に自信がないから、相手を

自由にさせると、自分が不利益を被るから、と勘ぐってしまいます。

(2)私も聞いている、ある政治系著名ユーチューバーがアカウント更新を

一週間ほど停止されたとのこと。

ユーチューバーが言論活動をしていることは論を待たないことであって、

日本的禁酒法でないけれど、生活の手段を奪う者でしょう。

彼(ユーチューバー)は、国外の政治経済問題や、昨今の新型コロナ対

応について、論陣をしっかり張っていただけに残念。

当たり前ですが、一つの意見ととその反対意見の双方を比較検討できて

はじめて、正常な思考が可能となるはずでしょう。

卑近な例を挙げると、

東京五輪の会場となった宮城県において、観客を入れる主張の宮城県

知事と、これに反対、無観観戦主張の仙台市長が、争っている様子。

双方の主張が表記され、解説されて初めて、こちらも判断もできます。

何事もそうでなうと・・・。

 (3)脱線ですが、日本の新型コロナ報道でPCR陽性者を感染者とみ

なして「感染拡大」と煽りに煽る一方、重傷者や死亡者の減少報道は

しないといった一方的な姿勢はいつも気になるのですが、これは本日

言論統制の範疇ではありません。

3.今後の弾圧は増える減る?

そもそも言論弾圧は、時の権力者が反対意見を封じ込める手段でしょう。

自分に有利なように、自分の権力・利益を維持拡大させたいのは権力者

の本質です。

現代社会になり、受有主義国家んそ先進国では「言論ダ夏ができにく

い環境」になっていただけに思います。

SNSはじめメディア関連の一層の技術革新により、よりソフトな形で、

なかなか通常のヒトにはわかりにくい手法による言論弾圧が、これから

もますます進んでいくでしょう。

また、弾圧まで進まなくても、一方的報道による印象操作で、たいてい

の目的は、達せられそうな、気がします。

ふと考えるのは、第二次世界単線後の日本の高度成長期が、あり得ない

ほどの偶然の積み重ねの産物であるように、

「実質的な言論の自由」も、「物理的に目に見える形での実力行使」が

できにくくなって、技術革新委より「目に見えない、わかりにく形で

言論弾圧」が横行できるようになるまでの「端境期の産物」である

気もしています。

お経で読む仏教(読書感想文もどき)原典である「お経」の現代語訳と優しい解説はありがたい

お経で読む仏教

著者       釈徹宗/著  

出版者    NHK出版 2021.1

1.概要

ブッダの教えからお経のエッセンスまで、仏教が一望できる入門書。

仏教の歴史に沿って「スッタニパータ」「涅槃経」「ミリンダ王の問い」

維摩経」「阿弥陀経」を取り上げます。

それぞれのお経を取り上げ、著者が惹かれた部分を中心に紹介します。

「お経」に書いてあることを、私に解る現代日本語に訳して、内容解説

してくれることが、助かります。

著者の釈撤宗さんは浄土宗本願寺派如来寺の住職で、相愛大学

学長とあります。

1961年生まれの60歳で、若手でも老齢でもなく「円熟」でしょうか。

  

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「お経」イラストに迷いましtた、結局開祖のシャカにしました。

2.本文から

「筏のたとえ」

苦悩の激流を渡るのが仏道であり、自分の説く教えはその川を

渡る筏だ。筏を使って、向こう岸に渡ればいい。渡り終わった

ら、筏は捨てていけ。 P34

 

ジャック・デリダは「脱構築」を体系内から生まれる、自分の体系

自体を揺さぶり、構造を変えていくような作業だと述べるが、仏教

も同じ。 P34

 

仏教を一つの大きなうねりとして見ると、常に反対方向へと振れ

ながら、振幅を繰り返し、お大きな「仏教」としての姿を保って

いる。著者は、この特性を「脱構築装置内蔵宗教」と呼ぶ。 

 P35

 

仏教の共通基盤として大切なものは「生きることは苦である」と

の見解 P35

 

「苦」の原因は、執着と無明(むみょう)

無明とは「我々はゲームの構造や本質をきちんと理解していない、

自分のことだってよく解かっていない」ということ。 P35-36

 

仏教の共通基盤続き

・縁起・・・・原因に縁って生起するという思想

・中道・・・・快と不快とのどちらにも支配されるな

智慧・・・・自分の都合を外して物事を認識するためのもの

・慈悲・・・・目の前にいる人の痛み、喜び、苦しみを我がことに

・慈、悲、喜、捨の四無量心が仏教の目指す心のありよう

・涅槃・・・・煩悩を滅した状態 輪廻から脱し「解脱」成立

P36-41

 

初期仏教の基本

・八正道・・・正しさとは、楽、苦、買い、不快から離れる

       自分の都合を滅していく方向 中道の具体的実践

・七覚支・・・悟りに至るための修行方法

       念、捉法(ちゃくほう)、精進、喜、軽安(きょうあん)、

       定(じょう)、捨(しゃ)の7つ

・四念処・・・・念は自分の行為や思考を注意深く点検するこ

        とで、身、受、心、法の4つ

        最近有名な「マインドフルネス」の基本思想

 

 「涅槃経」の最後には、ブッダが老病死の苦悩を引き受ける場面が

描かれています。

ブッダ自身は悟りを開いた時点で、この老病死の問題を解決してい

ます。生存への執着があるからこそ苦しみは起こるのですから、悟り

を開いた時点で執着心はありません。  P59

 

ヒンドゥー教では、アートマンが神と一体となれば、輪廻から脱出

できる(解脱)とする教えがあります。この信仰は、かなり起源が

古く、インド宗教全体の基盤となっています。

ところが仏教だけが、アートマンを否定するのです。固定的な実態

のある我は存在しないという「無我諭」に立ちます。  P65

  

来世についても、この世界に有限性・無限性についても、全ての人

が納得できる答えはあり得ません。(中略)

語りつくすことができないものは、いったん横に置くというのが、仏教

の正しい態度なんだろうと思います。   P77

 

どうしても私たちは、菩薩たちが説いたような二項対立の図式に

しがみついてしまいます。そこにしがみついている限り、君が今

抱えている苦悩は解決しないぞ、と「維摩経」は説くわけです。 

私たちが当たり前だと思っている図式をいったん解体することを通し

て、「もう一度その社会を生きろ」「もう一度他者と関われ」と説

維摩。私はここが「維摩経」の大きな魅力だと思います。 P98

 

仏教は本来、主ぎょして悟りを開くというのがメインの道です。

(中略)

宗教体系が鍛錬され、また宗教体系が多文化圏へと拡大していく

うえで「仏に任せることによって救われる」という、それまでの思想

のベクトルがひっくり返ったような教えが発生します。  P116

 

阿弥陀仏の正体は、仏教が内蔵していた受容原理でしょう。悪や罪の

問題が深まり、宗教的救いに取り組んできたのが浄土仏教の道筋でし

た。それは徹底した受容による救いです。このような道筋が仏教の中

で成熟してきたことは、宗教学お立場から見れば、とても大きな意義

を持ってると言えます。  P117

 

3.改めて感想

 父が在野の住職で、朝晩家でお経をあげていたこと、大叔父一家が寺を

経営、親しい幼馴染がやはり寺の息子(現在は住職です)で、よく本堂

で遊んだこと等もあり、割と「お経」は身近でした。

当然何が書いてあるのだろう、どういう意味なんだろうとは、いつも思っ

ていましたが、解らずじまい。

ある程度の年齢になり、宗教や歴史、社会学等の本も読むようになりま

したが、「お経そのもの」を読んで理解したことは、意外と僅少でした。

著者が、キャリア上浄土仏教視点に立つのは、当然として寛容な理解で

拾い解釈を取ってもらったのはありがたかったようです。

最後も引用で締めます。

   何ととなくだけど、仏教のお経の中に、自分が生きるために

   大切なことがあるような気がする」と感じている現代人が

   少なくないと思います。

   「よくわあからないけれど、あのあたりに何かありそう」と

   勘が働いている人に対して、この本が案内役を務められれば

   いいかなと思います。  P119

 

「物言わぬは腹ふくるるわざなり」と自分は思う。一方周りは、いままでも「好き放題やってきた」と指摘

1.今日言いたいこと

(1)自分が無力だと知りながら、言いたいことを言わないと、

分が悪いものです。

もともとの出展は、「徒然草」で

悩みや言いたいことを胸にしまいこんで我慢していると精神衛

生によくない、ということのようです。

 (2)この年になって、今頃ですが、この言葉が気になるのは、

国際政治経済環境というよりは新型コロナ感染症の日本の政府

のドタバタ対応と、煽るマスメディア姿勢です。

過去の検証は、私にできることでないし、それでしかたがあり

ません。

現在(2021年の7月中旬で、東京五輪開会前)の「思うこと」

です。

重篤者が減ってきている現実を冷静に見て、重篤者に対する医

療体を充実させることに尽きるべきで、それ以上でも未満で

もない。

具体的にはPCR陽性者が増えたと煽るのはもうそろそろやめて、

「緊急事態」でないことを宣言しての日常の政治経済体制に

戻すこと。

(これも1年以上前からですが)感染症分類は2類でなく5類に

見直すべきだし、

対処も、ワクチン一本槍でなく、各種の治療薬を認めるし、新治

療薬開発にこそ、お金を回すべき。

陰謀論めいて嫌なのですが、どうもワクチン接種最優先で、治療

薬の認可を妨げてているように、感じるのです。

なお、医者には、自己の利益至上主義を改め、公共の福祉に資

する(例えばベッド提供とか)よう行政が指示すべき。

 (3)ネット記事を読んでいたら、ある医者が面白い話を書い

ていました。

 IOCのバッハ会長ほか、オリンピック関係者はPCR検査でなく、

 抗体検査中心だそうで、これを使うと、ぐっと「感染率」が下

 がるそうです。

 彼に言わせるPCR検査の偽陽性率が95%、つまり1000人

 陽性者がいたとして950人の偽性でふくらましたのが実

 態、この1000人のPCR陽性者が、抗体検査基準では陽性

 者が25人になるらしい。

私見では、これはいい。

五輪関係者だけでなく、日本の新型コロナ検査体制も抗体検査に

変更して、(煽れなくていやがる)マスコミに報道を強制すれば、

直ぐに解決しそう。

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周りには「自分勝手・好き放題」と思われているケース

 2.自分の目と周りの目

(1)まず自分目線ですが、過去を振り返り冴えていたとか、うま

くいっていた、と思える期間が極端に少ないようです。

まあなんとか、現在も生きているから、それでよし、と言われると

それまでですが・・・。

「人生うまくいかなくて、当たり前」と、いまさらながらを心の中

で連発する昨今です。

さて、自分に近しい人に、このような愚痴めいた趣旨を話すと、

「好き放題やってきたから、仕方がないんじゃないの、結果を受け

れないと」

と言われて、ぐうの音もでない次第。

つまり、自分はそれなりにに努力し、我慢を重ねてきたつもりでも、

結果は覆せないし、周りが結果から判断して

「想定される結果を無視し、好き放題やってきたきた結果が現在で

あり熟考して、判断し、家庭での我慢が足りなかったから、こうな

ったのだ」と、見られるのは、仕方ありません。

とても、大きな話をすると、現在私がよく歴史上の出来事とは、す

べて結果からの遡りでしょう。

つまり、自分自身も、過去は取り戻せないし、前を向いて進むしか
ないのでしょう。 
 
 3.広く構えると、いろんな情報あり
凝り固まらないで、広い範囲で、なるべく長く読書していると
それなりの、情報が入ってきます。
先日なるほどと思った一例です。
アメリカ合衆国は、連邦政府ありきでない。
つまり、幕藩体制を終わらせて、中央集権国家にして、日本の
「明治政府とは根本的に違う。
米国は、まず州ありきで、州政府が主人公であり、州が生き抜くた
めの必要性から連邦政府を作った、ということ。
これは、現在まで生きています。
なるほど、ドラルド・トランプは、州政府の選挙方針に介入できな
いし民兵を、州の選挙活動の不正防止のための運営介入に使えなか
った、ということ。
 

組織票について 当該組織に属し続けるメリットがないと、やはり続かない

1.先日(7月4日)の東京都議会選挙

もう10日以上前の古い話となりますが、東京都議選の結果が、自民

が第一党(33議席)で、都民ファーストが僅差(31)で二位。

まかりなりにも、「党」という集団で、何をやりたいかが良く解らな

都民ファーストは、横へ置くとして「自民党惨敗」の評価が、多い

ようです。

NHKはじめ大手テレビや、部数の多い大新聞等は、「新型コロナ対応

や、東京五輪対応のまずさを、敗因としてているようですが、

普通に考えると、中国への非難決議一つできないことはじめ、自民党

の国際政治の対応のまずさの評価かなと、個人的には思っています。

いわいる日本のメインストロームメディアが「中国非難」はできない

ので、その観点からの分析が表現されないのは当然でしょう。

新型コロナ、選挙争点の不明瞭さ、雨の日曜等もあって、「組織票を

抱える、公明党共産党が強かった」というコメントを聞きましたが、

それはその通りと思います。

今日はまず「組織票」について、少し書きます。

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今日は「組織票」のイラストイメージです。

2.組織票とは?

(1)まず定義はシンプルです。

組織票とは利益団体などが特定の候補者の推薦を行っている場合に、

その団体の所属メンバーが当該候補者に対して組織的に投票する票

を指します。

今回は、政治の選挙投票の話に限定で、プロ野球や大相撲、サッカー

当の「ファン投票」や音楽業界会のことには、触れません。

 「組織」とは例えば、組織の規模が大きい専門職の公務員(自衛隊

警察など)、業界団体、労働組合、利益団体、宗教団体、人種・民族

多民族国家の場合)などがこれにあたります。

(2)組織票のパターン

組織票はその組織の団結が固いのが特徴で、その傾向は

・得票数も安定

・棄権も少ない。

マスメディアがよく言いますが、「低投票率なら組織力の強い

政党や候補が有利」という選挙予想は、然りかと思います。

(3)ここまでは、良くある一般論ですが、

その特徴である団結の強さの源泉、その今後の影響力の継続性に

ついて少し考えます。

ありていに言えば、仕事がなくなるのが怖い、生活基盤がなくな

るのが怖いといったところでしょう。そういった心理があるため、

半強制も「仕方がない」、自分の信条と違っても「仕方がない」

となります。

具体的に選挙では、業界票、労働組合票、宗教票なのでしょうが、

根本は、どれも同じかと思えます。

強さの源泉が、逆に言うと今後の影響力の継続性になります。

当該組織に属していて、つまり時間知労働力を提供し続けるだけ

のメリットが、継続するかどうかがポイント。

選挙とは違いますが、

第二次世界大戦後の新興宗教教団の高度成長期をピークとした

長期低落傾向を聞きます。

ご利益と言いますか、「宗教は違う」との反論をあえて受けます

が、やはり経済的メリットの減少は、あると思います。

 

3.選挙でいえば

より広く、民意をはねいさえるため。組織票の影響を現実ため、

選挙に行きましょうというのはその通りですが、

「選挙に代えたくない」と考える人も多そうです。

それでも、「選挙に行き安く、投票しやすく」を、自分事として、

考える人が もっと増えないと、話が進まない。

制度だけでなく、システム含め多種多様な手法があり得ますが。

 

4.人間は変わらない

いつもの結論です。

人間は集団を作りたがるもの。定住化を始めて以来そうでしょう

し、現在の全世界の人々も、「その定住化」を選択した人々の子

孫です。

大きく言うと国家をはじめとする政治経済集団であり、宗教集団

もそうでしょう。

集団・組織に属することで、生き延びることが出来るとのメリッ

トがあると人間は集まるし、状況変化によって離合集散も続くのが、

また人間の心理なのでしょう。

良いデジタル化悪いデジタル化(読書感想文もどき)組織のトップのでデジタル化意識の低さがやはり問題

良いデジタル化悪いデジタル化

生産性を上げ、プライバシーを守る改革を

野口悠紀雄/著  

出版者    日経BP日本経済新聞出版本部 2021.6

日経BPマーケティング(発売)

 1.概要

野口悠紀雄さんの新しい本です。

まさに彼に書けそうな文章かと思います。

禁輸政策、経済政策には、私は異論がありますが、勉強法や

システムに対する深い見解には敬服しています。

「デジタル化」論点は、まさに野口さん向き。

内容としては、

日本の労働生産性の低迷、「テレワーク」「オンライン教育」

「オンライン診療」が進まない官民双方のデジタル化の遅れ

根本要因を明らかにし、個人の自由とプライバシーを守れ

るデジタル化への道を示しています。

論理と実務が良く解った文章です。彼は1940生まれとあり

ますから御年80歳越。

彼ほどのITリタラシーを身に着けるのは難しいですが、私も前

向きに、といつも思います。 

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今日は「デジタル化」にサーバーのイラストを使います。

2.本文から

オンライン診断が導入できない本当の理由は「診療報酬が低く

設定されているため、経営面を考えると導入を控えざるをえない」

ことではないだろうか。

(中略)

多くの患者がオンライン診療を望んでいるのであれば、病院が

それに対応できるよう診療報酬の体験を見直していくことが必要

だろう。アメリカで保険適用対象を広げたためオンライン診療が

広がったという事実も参考にすべきだ。  P51

 

緊急事態宣言下では、営業自粛が要請されたり、飲食店に対する

時短要請がなされたりする。(中略)民間事業者の生活の基本で

ある営業に制約を加えようというのだ。そうした犠牲を強いよう

というのだから、政治家は自らの行動も見直すべきだ。

(中略)オンライン化に必要ななのは、意識を変えるだけのこと。

コロナ下で、多くの人々が対面からリモートへと意識を切り替

えた。

本来であれば人々に模範を示すべき国会議員が、最も遅れて

いる。信じられないほど遅れていると言わざるを得ない。P61

 

本来は、議会活動そのもののデジタル化が考えられるべきだ。

(中略)

日本でも、地方議会が員会や本会議をオンライン化できるよう、

国に対して法改正を求めている。

デジタル化を言うのであれば、こうしたことが当然考えられな

ければなるまい。P62

   

 PCを使わない人には現在のシステムのどこに問題があるのかは

わからない。それが問題なのだ。

(中略)

歴代の経団連会長はPCを使っていなかった、サイバーセキュリティ

担当大臣もそうだった。これではITシステムの方向付けなど、でき

るはずがない。

そして「組織のトップはITの細かいことなど知らなくてよい」と、

多くの人が考えている。これでは、日本尾現状が変わるはずが

ない。  P119

 

 繰り返そう。日本のデジタル化を成功させるための最重要

の条件は、政府が国民から信頼されることだ。  P276

 

 3.感想です。

本文の見解にほとんどに賛成です。

僭越ながら、同様のことを自分も考えているわけですが、理論

構成や実務体験、文章表現力では、及ぶべくもなく、「自分が

思っていることを読めて、とても参考になった」程度の陳腐な、

感想になりそうです。

ヒトの能力は年齢性別比較でそう変わるものでなく、意識の問題

は、やはり感じます。必要に迫られるかの問題でもあります。

東京都の首長が、過労とかの理由付けで一時仕事を離れたと思っ

たら回復したとやらで、早々に登庁とのこと、テレワ―ク推進を

言いながら、ちょうどいい具合で、得意のパフォーマンスを見せ

ればいいのに、登庁とは、何事?

自分がテレワークを守らないこと、本気で言っていないという実態

如実に示したわけで、これでは、現場や、国民が、改めて「しら

けて」しまいます。

別件で、野党党首が、新型コロナ対策とかで、臨時国会の召集を請求

するとのニュースあり。

臨時国会をリモートで開くべく提言、と少しは建設的なことを言うと、

少しは支持率が上がりそうなのですが・・・

野口さんみたいな80歳越えの方は別として、

もう20から30年もすると、ITリタラシーが極端に低い人は絶滅して、

逆にいうとそのときで、日本は、世界の潮流に追いつけないような、

気がしています。

第二次世界大戦後すぐに、上の世代が一気に減った時代とは、なら

ないでしょう。

 

今週のお題「寿司」歴史と個人的思い出少し 世界のSUSHIへの変化もOK

今週のお題「寿司」

1.寿司が食べられことのすばらしさ

(1)最近読んだ.「江戸前魚食大全」という本ほんから、

 

不安定な漁獲、保存と輸送の難しさから、江戸時代まで

滅多に魚を食べられなかった日本人。

食べられないからこそ何とかうまく食べたいという執念が

江戸前魚食文化に結実した。」との記載が、ありました。

寿司の起源とは、「なれ寿司」なのでしょうが、私はノー

サンキューであり、江戸前に代表される「はや寿司」はファン

です。

 

現在の鮮魚の流通保管情は、別途書きますが、「江戸時代まで

は、めったに魚を食べられなかった」とは、まさにそうですね。

(2)世界的に見ても、食料は「地場のもの」という時代が、

人類史のほとんどの期間だったのでしょうね。

「鮮度を保った運ぶ、保管する」というのは、タイヘナことです。

さて、また全書に戻って、引用と主観を一つ。

1746年策の「黒白精味集」の「魚介のランク分け(P201)」があ

り、中下に分けていますが、当然現在と感覚が違います。

下魚のランクの中で、今の私が特に好みなのが、カニ、ハゼ、

マグロ、フグ、コノシロ でした。

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何のネタでも食べますが、好みは、ヒラメ、タコ、アナゴ

2.寿司の思い出

(1)もう四半隻以上前ですが、仕事の関係で北九州の小倉に住

んでいました。ここには、地理的に玄界灘近くにまた外洋ものも

しっかりした仕入れの寿司屋、というより割烹に近い店があり

ました。

「通う」ほどではないですが、よく行きました。

店主は当時40前後でしょうか、若い人でした。釣りを始めた

らしく「初心者」と謙遜していましたが、話は面白かった。

「寿司屋の偏屈オヤジ」でなく、態度も和やか真摯ないい感じ

の方でした。

ネタでは、ヒラメがとてもおいしかったのを覚えています。

個人的にヒラメが好きなのですが、趣向を変えた準オーダー

メイドで、幾種類か握ってもらいました。

市場をと押すのでなく、知人から仕入れかも知れませんが、

あるとき「シャコ」をふるまってもらったのを、思い出しました。

(2)上記小倉より、もっと前の時代ですが、北海道の札幌にい

た時、ある知人からボタンエビを紹介され、つまみました。

ボタンエビは「初体験」であり、味の記憶はもうありませんが

緑色のタマゴは、印象に残っています。

 

3.少し考えたこと

(1)回転ずしの「進化」について

回転ずしに長年通っているわけでないく、小毛穴ナリスとでもない

ですが、回転ずしシステムの「進化」は、体験交えて知っている方

だと思います。

当初は「回る」こと自体が画期的でしたが、レーンの複線化や、

オーダーしたものが「直送」でやってくるなど、相次ぐ技術革新。

回っているネタの衛生管理もよくなったし、もちろんオーダーの仕

組みも。

大学や以前の仕事で一緒だった友人が、回転ずし会社の幹部に転

職したことも「蓄積情報」になるのですが、無論この情報は書けま

せん。

(2)回転寿司で回るネタも増えてきました。

魚だけでなく、パンバーグや甘いものが回っていて、子供にも受け

そう。

衛生管理さえしっかりしていれば、「何が回ってもいいじゃないか」

というのが私見

回転だけでなく寿司自体も多様化し、カリフォルニア―ロ―ルでは

ないけど、創意工夫で「ご当地作品」がどんどん出てくるはいいし、

コメは個人的には必須の気がしますが、しょうゆやわさびの嗜好が

変ってもいいでないか。

たとえば、「日本食」となっている、カレーやラーメンしかり。

「寿司」もSUSHIとして世界に広がるなら、「はや寿司の原形」を

留めなくても、それはそれでいいと思います。

生鮮食材の流通、保管が進歩していくことは、世界の食糧事情観点

からも、とれも素晴らしいと思っています。

 

重症患者が全国で428人東京都で63人なら、他の疾病対策に注力すべき。現実に医者がそう思っているなら、やはりメディアの煽りすぎ

1.新型コロナ感染症の現状をどう見る?

今日の日本では、言論の自由があって、誰しも好き勝手発言して

いいのですが、この手の感染症に関しては、多数の人々の行動制限

職業の自由制限を受けるので、厄介なものです。

どういった判断においても、影響力の強い人(特に既得権益者)の

ための判断になりがちなのは、古今東西の通例で、現代が例外とい

う訳ではあり得ません。

また、自己へのも利益誘導のために、問題の論点をズラスとか、

「煽る」勢力がいるのもまた、通例であり、テクノロジーの発達も

あり、いわいるマスコミと言われる輩が媒体を使って、影響力を強

く与えるようになったのは、最近の特徴でしょうか。

毎度の繰り返しですが今回も日本流の「緊急事態」(なんと4回目)

だそうで、私も毎度ながら持論を少し。

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今日もまた、イラストにアマビエを使います。

2.医療崩壊の回避が、目的ではなかったの?

(1)緊急事態宣言の目的が、医療崩壊を防ぐためと、何度も報道

されていますが、対応する病床を増やさないのだから、やはり本気

とは思えません。

憲法上の制約」うんぬんと逃げないで、行政責任者が、本当に

「緊急事態」と思うのなら、国民の犠牲の上に、既得権益者グルー

プを守るのでなく、対応できる病床数を増やせと命令すればいい

だけ。

選挙が目的に政治家ですから、圧力団体に弱いのは解りますが、

「国民の代表」なのだから、少しは自負をもって・・・。

(2)以前のUSAでも、中国で見、昨今のインドネシアでも、緊急

対応に「コロナ病棟を建設」のニュースが流れましたが、病床が

足りないなら行政が動くのは、当たり前。

病床が余っているから、新規建設しないのは日本では当たり前な

のでしょうが、4回目に至って「病床が足りなくなる恐れがある」

とはもうマンガです。

7月10日時点の数字を見たら

全国の新型コロナ関連重傷者が428人で、前日比13人減、

東京都が67年で、前日比1人増とのこと。

人口はざっくり全国で1億2000万人以上、東京都で1300万人以上

いるのですよね。

今日のタイトルにも書いたように、人口比率でもっと緊急対応統

すべき、疾病がありそうで、そちらに注力すべきでは?

(3)メディアは恐怖心を煽るべく、相変わらず騒いでいますが、

情報の受け手の国民の方が、ずっと冷静です。

「人流をもっと止めるべき」とか「人の外出が増えて問題だ」と

騒ぎますが

65歳以上で2回注射を打ってもう安心という人は、外出が増える

だろうし、

中高年から若手は、「重症化しにくい、死ぬわけはない」、と知っ

ているから、外出したがるのは、これも、当たり前の気がします。

日本よりずっと感染者も死者も多い海外で、サッカー、デニス、

野球等が「密な環境」で日々継続されている情報も巷に流れます

から、当局が「情報統制」しようにも、無理な話。

 

3.少し勉強

あきれ返るような話は、このくらいにして以下は語は少し勉強

学士会報 2021年4回 第949号というのに記載の

ウイルスの存在する意義

という小文から少し引用

 論者は、東大名誉教授 農業博士 の 山内一也さん

(1)ウイルスは自然生態系の一員

〇ウイルスは、地球上に30億年前に出現し、真核生物(動物、植物、

真菌)、アーキア(古細胞)、細菌といった、あらゆる生物に寄生

している。

ウイルスは、子孫ウイルスのための遺伝情報として、DNAまたは

RNAを持っているが、代謝機能を欠いている。そのために、生物

の細胞保有する代謝機能を乗っ取って子孫ウイルスを産生して

いる。

ウイルスは、代謝機能を欠くために、生物とはみなされていない。

〇ウイルスは地球上いたるところに存在する。

 

(2)病気を起こすウイルスはほんの一部

〇ウイルスは病気の原因という面だけで捉えられてきた

〇遺伝情報という指紋いより、ウイルスの存在を知る所とが可能

になり様々な役割が明らかになりつつある。

 

(3)ウイルスの生態を変えている現代社

〇世界人口は急増して78億に達している。家畜も同様に増加

し続け、人間と家畜は、今や地球上のすべての哺乳類のバイオ

マスの96%を占めている。

〇自然界で散在して生息している野生動物の間では、ウイルスは

接触感染だけで存続することは容易ではなく、野生動物から分離

されるウイルスの多くは、蚊やダニなどの昆虫により媒介されて

いる。

〇人間社会に広がったコロナウイルスとしては、2003年の重症急

性呼吸器症候群(SARS)ウイルス、2012年の中東呼吸器症候群

(MERS)ウイルス、そして2019年に発生してパンデミックを起こ

している新型コロナウイルスがある。

ウイルスは、単に自己を複製する利己的存在である。たまたま、

ヒトやブタに飛び移って、グローバル化した現在社会という広大

増殖の場を見出しているに過ぎない。

人間が野生動物ウイルスを招き入れているのである。

 

4.改めて感想

この地球上の大先輩であるウイルスとは、今後とも、長らく共存

させてもらうしかない。

冬遊のインフルエンザの流行が、恒例のように、新型コロナも変

異を繰り返して生き続けていくのに対し、(その時々の当たり外れ

は置いといて)ワクチン接種や治療薬対応となるでしょう。

「新型コロナの特別視」の方がア、普通ではないでしょう。

一つ言えるのは、宿主をほとんど殺してしまうようなウイルスは、

長く生き延びることはできないのだから、ウイルス自体は弱毒化

はしていくのでしょう。