中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

良き社会のための経済学(読書感想文もどき)横糸は情報の経済学

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経済学者イメージ


読書感想文もどきを書いてみます。

読んだ本は、「良き社会のための経済学」

ジャン・ティロール著、日本経済新聞出版社

 ハードカバーで600ページを超える大著です。

著者のジャン・ティロールは経済学者で、2014年度ノーベル経済

学賞受賞者です。

 

本の内容は、5部構成で

1.社会と経済学         2.経済学者の仕事 

3.経済の制度的枠組み      4. マクロ経済の課題、

5.産業の課題

この5つのテーマを縦糸とし、

結び合わせる横糸は「情報の経済学」です。

個別テーマどれも、広範囲かつ深い考察があり、正直読み解く

のに骨が折れますが、

4.マクロ経済学の課題 第9章失業 に関して少しコメント

します。

著者は、フランスの労働市場の現状分析、制度の内部矛盾、

労働市場の改革等について述べます。

手厚い保護に守られた労働移動性の低い、しかし仕事と労働者の

マッチングが不適切な「インサイダー」と、

短期雇用や相対的に劣悪な労働条件しかえられす、十分な訓練も

受けられない「アウトサイダー

二極化している現状は、

日本に類似するものを感じますね。

日本の労働環境は米国や中国より、フランスに近いのでは

ないかと、思います。

後日私見を書きますが、

私が知る限りの中国人ビジネスマン気質は、日本人ビジネス

マン気質とまるで似ていなくて、米国人のそれに近いですね。

も一つ脱線して、著書から少し離れますが、

日本は、ある切り口では、世界最速のスピードで高齢化が

進んでいます。

ミクロに、個々人の老後の観点から見てみますと、

人生100年は、めでたいことですが、一部の富裕層を除く平均的

な資産保有の方は、人生のより遅い段階まで自活し収入を得る

ことが、より求められていくと思います。