中高年michiのサバイバル日記

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日本の「非核」神話の崩壊(読書感想文もどき) 著者見解は核保有による抑止体制

  

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日本の「非核」神話の崩壊  日高義樹

今回の書籍は、  日本の「非核」神話の崩壊   

著者名:  日高義樹/著
出版社は、  海竜社 です。

まず構成を書くと

第1章  日本列島を襲う中国の核ミサイル

第2章 揺れるアメリカの各抑止体制

第3章 世界の核バラインスを変える北朝鮮

第4章 践祚に勝てない軍事大国中国

第5章 崩壊し分裂するアメリカ政治

第6章 核戦争が始まるまで後2分 

今回は要約中心とします。

著者の見解は、

世界の核兵器は急速に増えていて、国際社会の危機は

高まっている。

 核兵器は、「使えない兵器」である、という認識を

改めよう。

相手側に核兵器を使わせないためには、日本も核兵器

持たねばならない、というもの

著者は、「アメリカは、広島・長崎の残虐性を逆手に取

って、核廃棄は「使えない兵器」と日本人に思わせてきた」

といいます。

私の従来の感覚も、原爆を使用し、悲惨な結末となり、長

く後遺症が残る広島・長崎の惨状を鑑みると、現実には原爆

(や水爆等いわいる最終兵器)は、現実の戦争では使えない

のだろう、と思っていました。

私の認識が改まったのは

第1章にある「中国の核戦略構想は、日本上空で核爆発

を起こし電磁波を変動させ通信体制を壊滅させる構想」

というもの。

なるほど、広島長崎の原爆投下のイメージでなく「通信体制

破壊」ということですね。

これだと「核兵器は使えない兵器」とは、結論づけられない

ことが解ります。 

 P29に日高氏の結論が述べられているとおもいますが、

 「我が国の安全を保つためには、中国の基本戦略である核

による日本攻撃を、日本の力で阻止する必要がある。

そのために日本は中国の核攻撃に対抗し中国を押さえつける

核の抑止体制を持たなくてはならない」

また、著者の見解として、次の表現もあります。

P81 中国の指導者たちにとって国民を殺害すること、

犠牲にすることは、人道的にも政治的にも顧慮するべき

ものではないのである」には、同感する向きもありましょう。

 要約に書いたように、

世界が今や新しい核戦争の恐怖におののき始めているのは、

これまで絶対的な力として国際社会を支配してきたアメリ

カが、アメリカの利益を中心の世界政策を考えるようになり

、これまでの安定した状況が一度に揺るぎ始めてしまった

からである。

換言しますと、

従前は、アメリカとソビエトの2強が核を独占しており、

それぞれの国には専門家も多数いたため結果として正常な

核の時代であった。

保有国は、ソビエト帝国崩壊前後も拡大しつづけ、いまや

北朝鮮、イラン、、サウジアラビアといった国々が核兵器

持つようになると、偶発戦争的な核戦争が起きる危険が高

まる、まさに異常な核の時代となっている。

なお、いかに異常な核の時代であるか、北朝鮮の現状を

下記のように分析しています。

 P108 北朝鮮は核保有国にふさわしい軍事体制や政治

システムをまったくもっていない。

 1.北朝鮮国内、特に軍組織内における通信情報のネット

  ワークが極めて不十分

 2.北朝鮮の軍事板性はバランスを欠いてい

 3.核兵器を使う際の基本帝な判断を行う組織が全くない

 4.核兵器使用について最終決断を行うキム・ジョンウン

   が専制君主である

 5.北朝鮮の国民がほとんど何も知らされず、判断材料を

   持たない

 

拾い読みになりまますが、面白かった見解は、

P179 今度のトランプ大統領プーチンの密約疑惑騒

ぎは、オバマ前大統領とクリントン元大統領が起こした

もので、厳密にいえば国家反逆罪に当たる。

もう一度結論を書くと

日高氏見解は、「相手側に核兵器を使わせないためには、

日本も核兵器を持たねばならない」となります。

国際情勢の先は無論私は読めませんが、

そう遠くない将来日本が「非武装中立アメリカの核の傘

から「自ら核武装による軍事的抑止力を持つべき」という議論

が、一層高まってくるように思います。