今回は、消費社会の神話と構造
筆者は ジャン・ボードリヤール
出版社は、紀伊國屋書店 2015.9 です
あるブログに引用があり、取り上げましたが、私にはじみの薄い
分野です。
本書は、他人との差異を示すためのファッション、インテリア、
メディア、美しさ・健康への強迫観念。1970年にいち早く「消費
社会」という概念を提示し、時代を拓いた先駆的名著となるよう
ですが、さてどこまで私の理解が・・・・
まず全体像をとらえるため、目次を抜き書きすると
第1部 モノの形式的儀礼
1 消費の奇蹟的現状
2 経済成長の悪循環
第2部 消費の理論
1 消費の社会的論理
2 消費の理論のために
3 個性化、あるいは最小限差異
第3部 マス・メディア、セックス、余暇
1 マス・メディア文化
2 消費の最も美しい対象ーー 肉体
3 余暇の悲劇、または時間浪費の不可能
4 気づかいの秘蹟
5 豊かな社会のアノミー
結論 現在の疎外、または悪魔との契約の終わり
というわけで、読んだ結果は、私の敗北宣言
自分の言葉で要約し、批評するまで読み込み、理解が進みません
でした。
素養の欠落していたのも一要因です。
下記ウィキペディアの説明等も読んだのですが
私にいちばんすっきり来たのは、下記紀伊國屋書店のものです。
(黒太字は私がつけたもの)
の代表作で、現代消費社会を鋭く分析した本として高い評価のある本である。家庭電化製品や衣料、車といった各種の商品は、その使用価値だけで用いられるのではなく、社会的権威や幸福感といった他人との差異を示す「記号」として現われる。ここに消費社会の秘密を解く鍵があるという。さらにこうしたモノ=記号を生産されたモノに限定することなく、社会の森羅万象―ファッションから広告、教養や健康への強迫観念、暴力まで―にあてはめて考察することで、現代社会の様々な神話と構造をえぐり出すことに成功している。
私が理解し得て、「これは」という部分の引用で「読書感想文も
どき」を勘弁してもらおうと思います。
P333
鏡のなかの像にしても影にしても、それが破壊されるときには、
したがって生そのものも意味を失うということになる。
P342
消費は一つの神話である。
現代社会が自らについてもつ言葉、 われわれの社会が自らを語る語
り口、それが消費だ。
いってみれば消費に関する唯一の客観的事実は消費という観念だけ
である。
この反省的・言説的な配置構造が、 日常的言説と知的言説によって幾度となく取り上げられたために常 識としての力をもつようになったのである。
P347
いかなる現実的距離をもたらさないこの消費に関する反語説は、
ほかの諸側面と同様、消費社会自体に内在するものである。
消費を非難して見せるこの言語は知識人の逃げ口上に過ぎない。