土 地球最後のナゾ
100億人を養う土壌を求めて
著者 藤井一至/著
出版者 光文社 2018.8
1.概要
世界の土はたった12種類。
毎日の食卓を支え、地球の未来を支えてくれる本当に「肥沃な土」
はどこに?
そもそも土とは一体何なのか?
泥にまみれて地球を巡った研究者が、土の不思議な魅力を語ってい
ます。
私は、このブログで農業について取り上げたし、世界地理はある程
度知っているつもりでした。
まえがき
第1章 月の砂、火星の土、地球の土壌
肥沃な土は地球にしかない /月には粘土がない /火星には腐植がない
/細かい土と素敵な地球 /人も土も見た目が八割 /土に植物が育つわ
け/電気を帯びた粘土の神通力 /薬にも化粧品にもなる粘土 /植物工場
で100億人を養えるのか /世界の土はたったの12種類
第2章 12種類の土を探せ!
土のグランドスラム /裏山の土から始まる旅 /どうして日本の土は酸
性なのか /農業のできない土 /永久凍土を求めて /ツンドラと永久凍
土 /氷が解けたその後で /泥炭土と蚊アレルギー /ウイスキーとジーパ
ンを生んだ泥炭〝土〟 /土壌がないということ /微笑みの国の砂質土壌
/ゴルフ場よりも少ないポドゾル /魅惑のポドゾルを求めて /土の皇帝
チェルノーゼム /土を耕すミミズとジリス /ホットケーキセットを支え
る粘土集積土壌 /ひび割れ粘土質土壌と高級車 /塩辛い砂漠土 /腹ペコ
のオランウータンと強風化赤黄色土 /野菜がない /幻のレンガ土壌 /青
い岩から生まれた赤い土 /スマホも土からできている /黒ぼく土で飯を食う /盛り上がる黒ぼく土 /黒ぼく土はなぜ黒いのか /肥沃な土は多く
ない
第3章 地球の土の可能性
宝の地図を求めて /世界の人口分布を決める土 /肥沃な土の条件
/隣の土は黒い /黒土とグローバル・ランド・ラッシュ /ステーキと
チェルノーゼム / 牛丼を支える土とフンコロガシ /岩手県一つ分の塩
辛い土 /肥沃な土の錬金術 /セラードの奇跡 /強風化赤黄色土ではだめ
なわけ /土が売られる/お金がない、時間もない /スコップ一本からの
土壌改良
第4章 日本の土と宮沢賢治からの宿題
黒ぼく土を克服する /火山灰土壌からのリン採掘 /田んぼの土のふし
ぎ /宮沢賢治からのリクエスト /SATOYAMAで野良稼ぎ/ 日本の土もす
ごい /バーチャル・ソイル /土に恵まれた惑星、土に恵まれた日本
あとがき
例えば、チェルノーゼムは肥沃だが、水不足の地域で、あんまり頼
れないこととか、日本の土地が思うほど肥沃でないこととか。
とはいえ、「黒い土」の土地で生まれ、育ったことのありがたみ
は、再認識しました。
「地球最後のナゾ」とのネーミングは、大げさかかと思いましたが、
確かに「足元」の「土」のことをあまりに知らない、私でした。
ふと「AIが人間の脳に取って代わると言いながら、人間の脳
自体がまだ良く解らないのでは、どうやってAIは人間を超えて
学習習できるのか?」と思いました。
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