中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦前の中高年がざっくばらんに書きつける日記

「土 地球最後のナゾ」(読書感想文もどき) 100億人を養う土壌を求めています

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肥沃な土壌のイメージ

土 地球最後のナゾ 

100億人を養う土壌を求めて

著者       藤井一至/著  

出版者    光文社 2018.8

 1.概要

世界の土はたった12種類。

毎日の食卓を支え、地球の未来を支えてくれる本当に「肥沃な土」

はどこに?

そもそも土とは一体何なのか?

泥にまみれて地球を巡った研究者が、土の不思議な魅力を語ってい

ます。

 私は、このブログで農業について取り上げたし、世界地理はある程

度知っているつもりでした。

しかし「土」のついては、日本の土地は肥沃であろうくらいの感覚
と、せいぜい高校地理の丸暗記程度の知識でした。 
著者は、30代歳の若手研究員、フィールドワークの体力もまだまた
ありそう。
文章はユーモアタッチで、面白い、というか毒舌でなく「温かみ」
あるユーモアを感じます。
 
2.目次

まえがき

 第1章 月の砂、火星の土、地球の土壌

 肥沃な土は地球にしかない /月には粘土がない /火星には腐植がない

 /細かい土と素敵な地球 /人も土も見た目が八割 /土に植物が育つわけ

 /電気を帯びた粘土の神通力 /薬にも化粧品にもなる粘土 /植物工場で

100億人を養えるのか /世界の土はたったの12種類

 第2章 12種類の土を探せ!

 土のグランドスラム /裏山の土から始まる旅 /どうして日本の土は酸

  性なのか /農業のできない土 /永久凍土を求めて /ツンドラと永久凍土

 /氷が解けたその後で /泥炭土と蚊アレルギー /ウイスキージーパン

を生んだ泥炭〝土〟 /土壌がないということ /微笑みの国の砂質土壌 /

ゴルフ場よりも少ないポドゾル /魅惑のポドゾルを求めて /土の皇帝 チ

ルノーゼム /土を耕すミミズとジリス /ホットケーキセットを支える

粘土集積土壌 /ひび割れ粘土質土壌と高級車 /塩辛い砂漠土 /腹ペコの

オランウータンと強風化赤黄色土 /野菜がない /幻のレンガ土壌 /青い

岩から生まれた赤い土 /スマホも土からできている /黒ぼく土で飯を食

う /盛り上がる黒ぼく土 /黒ぼく土はなぜ黒いのか /肥沃な土は多くな

 第3章 地球の土の可能性

 宝の地図を求めて /世界の人口分布を決める土 /肥沃な土の条件

 /隣の土は黒い /黒土とグローバル・ランド・ラッシュ /ステーキとチ

ルノーゼム / 牛丼を支える土とフンコロガシ /岩手県一つ分の塩辛

い土 /肥沃な土の錬金術 /セラードの奇跡 /強風化赤黄色土ではだめな

わけ /土が売られる/お金がない、時間もない  /スコップ一本からの土

壌改良

 第4章 日本の土と宮沢賢治からの宿題

 黒ぼく土を克服する /火山灰土壌からのリン採掘 /田んぼの土のふし

ぎ /宮沢賢治からのリクエスト /SATOYAMAで野良稼ぎ/  日本の土もす

ごい /バーチャル・ソイル /土に恵まれた惑星、土に恵まれた日本

 あとがき

 
3.ピックアップ
(目次がかなり本文を代替しており、目次の細目も入れ、逆にピック
アップは少なめ、また少し要約もしました。)
地球にしか土がない
専門家の集う学会の定義する「土壌」とは
岩の分解したものと死んだ動植物が混ざったものを指す  P19 
(なるほど、生物がいない月や他の惑星には岩、砂はあっても「土」
は無いのですね。)
 
生物の場合知られているだけで
昆虫75万種、植物25万種、キノコは7万種
未発見もいれるともっと
土は12種類しかない      P48
 
肥沃な土壌は、そう多くない。
12種類の土のうちで単純に肥沃と呼べる土は、チェルノーゼムと
粘土集積土壌、ひび割れ粘土土壌くらい。
そして、これらの土は局在している。      P136
 
乾燥地にしか分布しないチェルノーゼムには最も肥沃な農地が広
っているが、そこに暮らす人口は多くない。
水が足りないからだ。         P144
 
人口密度の高い地域を支えている土は、黒ぼく土(火山灰土壌)
ひび割れ粘土質土壌、強風化赤黄色土、若手土壌、粘土集積土壌だ。
(以上で12種類のうち5種類です。)
未熟度、チェルノーゼム,ボドゾル、オキシソル、
(この4つも、将来的な食料生産土台として頑張って欲しい。)
砂漠土、泥炭土、永久凍土 (この3つ加え以上で、12種類)
P146
 
日本は農業大国になれるだけの肥沃な土を持っている
 私たちは国土を危険にさらす外国の脅威には敏感になれるが、その国
「土」が荒廃しつつあることには、鈍感であることが多い。
土の発達には数千年かかるとか、土壌汚染の修復に数百億円かかると
いう事実に愕然とする前に、予防も可能だ。
土壌に恵まれた惑星、そして、土壌に恵まれた国に育った人間と
して、ただそこに当たり前のように黒い土があることのありがたみ
知っておいていいはずだ。    P212
 
4.まとめと感想
 またまた、新発見の連続でした。 

例えば、チェルノーゼムは肥沃だが、水不足の地域で、あんまり頼

れないこととか、日本の土地が思うほど肥沃でないこととか。

とはいえ、「黒い土」の土地で生まれ、育ったことのありがたみ

は、再認識しました。

「地球最後のナゾ」とのネーミングは、大げさかかと思いましたが、

確かに「足元」の「土」のことをあまりに知らない、私でした。

 ふと「AIが人間の脳に取って代わると言いながら、人間の脳

自体まだ良く解らないのでは、どうやってAIは人間を超えて

学習習できるのか?」と思いました。