中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

今週のお題「ホワイトデー」 話をずらして「贈与論」の紹介 

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贈り物の、お返しの文化

今週のお題「ホワイトデー」です。

1.「ずらし」の手法

面従腹背なんて物騒なことは言いませんが、「ずらず」というのは、

どの世界でもよく使う手です。

牧歌的というか古色蒼然たる昔の大学試験の話。

「甲について述べよ」との出題に対し「甲はさておき乙は・・・・」

として、乙についての持論を滔々と述べる、それで乙の話がそれな

りにおもしいと、単位取得! いかにも20世紀というか、1960から

1970年代の雰囲気ですね。

1960年代は、まだ「大学生」の比率を少なく、それなりの世間評価

があったのでは?

 2.ホワイトデーは日本独特?

さて、お題の「ホワイトデー」ですが

ちょっと、検索してみると、想定通りどおりでした。

ホワイトデーの習慣は日本で生まれ、中国大陸や台湾、韓国など

 東アジアの一部でも見られる。

 欧米やオセアニア、アフリカなどその他の世界ではこういった

 習慣は見られない。

・(始まりについて不二家説)

  日本でバレンタインデーが定着するに従って、菓子業界でそれ

 にお返しをする日を作ってはどうかという案が出された。

 これを受けた菓子業界では、昭和40年代に入って以降、個々に独自

 の日を定め、ビスケットやマシュマロ、キャンディ等を「お返しの

 贈り物」として宣伝販売するようになった

  「お返しの文化」と、私も認めますが、どの程度日本的なのかは

思案中です。

ネット検索してみると

・初手の贈り物は「気持ち」ですが、お返しが「すべきもの」という

 日本の文化は独特だと思う。

・物を「選んで贈ってもらえること」が嬉しい、といった趣旨が

あり、割と私に近い考え。

なお、下記添付は、今回ホワイトデーに私が使ったもの、です。

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今年使ったお返し

3.「贈与論」を思い出しました

ホワイトデーが日本独特、ということへの考察とずれますが、

いまや古典といえるの「贈与論」を思い出しました。

私が読んだのは、もちろん日本語論で

贈与論     マルセル・モース/著  森山工/訳  

出版者    岩波書店 2014.7  です

 内容としては、

 贈与や交換は、社会の中でどのような意味を担っているのか。

古今東西の贈与体系を比較し、その全体的社会的性格の考察です。

wikipediaから「贈与の義務」部分を抜粋すると

贈与論 - Wikipedia

 物を与え、返すのは、互いに敬意を与え合うためである。

人は自分自身や自分の財を他者に負っており、何かを与

るのは自分自身を与えることにつながる。

贈与は双方的なつながりを作って他者を受け入れること

つながり、集団間の戦いを防ぐ。

また、集団間の贈与で獲得した財は構成員に再配分され

る。

このため、贈り物は与えなくてはならず、受け取らなく

はならず、しかも受け取ると危険なものになり得る。

モースは贈与を構成する3つの義務として、

与える義務、受け取る義務、返礼の義務をあげた。

 与える義務

与えるのを拒んだり、招待をしないのは、戦いを宣す

るに等しい。

ヨーロッパの伝承にもあるように、招待を忘れると致命

的な結果となる。

受け取る義務

贈り物を受け取らなかったり、結婚によって連盟関係を

取り結ばない、といったことはできない。

受け取りを拒むのは、返礼を恐れているのを表明すること

にもつながる。

返礼の義務

この義務を果たさないと、権威や社会的な地位を失う。

権威や社会的地位が財や富に直結する社会では、返礼が

激しい競争をもたらす場合がある。

 贈与論から、貨幣論、不均衡動学理論に繋がるのかもしれません

が今回はその議論はカットです。

 今日のブログは短め、 終わります。

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