中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その4 今回も沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方

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自己啓発観点の書籍からの引用4回目

1.改めて「自己啓発」について

 世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。

そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。

私自身が、語れることなど、たかが知れている。

しかも「実績がないと同じ言葉でも、読み手の感じる「重み」が全く

違う」。

したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる

部分があれば、それでよし。

と言うわけで、本日もいくつか紹介します。

4回目となります。

 2.とてつもない失敗の世界史

トム・フィリップス/著  禰冝田亜希/訳  

 河出書房新社 2019.6

人間はどうしようもないへまな存在という認識で、それを失敗談の

紹介として知的、論理的に、ユーモラスに書かれています。

 私の考えはいつもの通り。

我々人類は、基本あほであり、歴史からよく学んだ、とは決して

言えない。

同じ過ちを感度も繰り返すものだ。

しかし、「未知のこと」を相手に今まで、生命体として何とか滅

びずにやってきたのであり、今後AIが相手でもうまくやってい

けるのでは? との楽観論です。

 3.人類の起源、宗教の誕生 

ホモ・サピエンスの「信じる心」が生まれたとき

ゴリラ研究の第一人者山際さんが、対談の相手です。

彼については、何度か、このブログで取り上げています

AIはデータを集めて処理する検索エンジン

全体的思考とか「可能性を見抜く」ことはできない

確率論で人と付き合うことが、本当に人間といえるか (P107)

 ・身体をもたないAIから主体性がでてくるかどうか (P114)

 ・(山極氏の言うグローバル人材とは)

  自己判断ができる

 アイデンティティをもつ

 危機判断ができる

 他者を感動させる

 の4つが必要(P126)

  ・人間が生きる意味についてAIは答えられない

 今ある特化型AIは、人間の設計したアルゴリズムのもとに

  動いているから)

・肉体から離れた意識は存在しないし、AIは、人類に取って

 代わらないではないか

 4.<死>の臨床学 

超高齢社会における「生と死」  村上陽一郎 / 著

(1)「終末期鎮静」から引用

・(安楽死をテーマとした、アンドレカイヤット監督の仏映画

 「裁きは終わりぬ」から)

「患者を愛する被告にとっては、モルフィネを与えること以上に

 何もできない医学が耐えられなかった」

 ・(森鴎外が「高瀬舟縁起」という小論で、自殺幇助及び安楽死

 の言及していることをふまえて)

 この鴎外の言葉からは、医療・医学の世界では、安楽死は、絶対に

 認められないものではない、むしろ自然な行為の一つとみなされ

 うる、という医学者に比較的ありがちな姿勢を見て取ることが

 できる。(P159)

  (2)「生きるの値する命」から

・医療側か、患者の苦しみに「寄り添い」、「自らのもの」とは

 できないとしても苦しみを「共にする」ことから医療が出発

 すべき(P195)

 5.人種と歴史/人種と文化

クロード・レヴィ=ストロース/[著]   渡辺公三/訳  

 概要は、生物学的進化論を基にして、ある面大流行した社会進化論

を批判しています。

歴史の進歩とは、それぞれ語る側の理屈によるところであり、

相対的なもの。

あらゆる社会に存在する自族中心主義を批判し、徹底した文化の

相対主義を主張しています。

我々に必要なのは、寛容です。

  「どんな基準を取ってみても、ある文化が無条件で他の文化より

優れていると判断することは許されない」(P11)

 私は、生物学的な意味の人間が、神が作った他の生物と隔絶したもの

とは、思っていないし、人類の進歩も、それぞれ、産業革命以降の

今の世界秩序も、「たまたま」の繰り返して現在のようになった

と思っています。

 6. 戦争と外交の世界史 知略を養う

出口治明/著

2.出口さんの考え方

「はじめに」や「おわりに」から出口さんの考え方を、少しピック

アップします。 

(1)「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とビスマルクは言

いました。

 自分の経験だけで考えずに、戦争と条約締結の裏側で展開された

人間模様を学ぶことが、人生の急場を救ってくれるかもしれない。(p4)

 (自分や、大切な人の命がかかっていますから、戦争は真剣その

  もの、その後の交渉含め、そこに人間模様は出ますよね.)

(2) 戦争と外交の歴史は、僕たちの人生の歴史と合わせ鏡のような

 関係にあるような気がします。

 財産や恋人をめぐる争い、横暴で強欲な隣人や上役との人間関係

 などそれに対応する知恵もまた、 戦争と外交の歴史の中に隠さ

 れています(P362)

  (3)(不本意な異動の際世界史の知識が役立ったという事例)

 実に多くの優秀な政治家や軍人が、理不尽な理由で左遷された

 り殺されたりした事実を知っていたからです。

 絶望しないためには、世界の知識を広く深く身につ付けている

 こと、理不尽な状況に置かれても自分を失わないタフネスは、

 豊富な知的財産から生まれると思います。(P365)

 7.最後に

したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に

たくさん触れることでしょう。

出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含まれ

るといいと思います。

自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ

ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。