1.岡 潔 とは?
岡 潔(おか きよし、1901年 - 1978年)は、日本の大数学者。
奈良女子大学名誉教授。理学博士(京都帝国大学、1940年)。
多変数函数論の分野で世界的な難問を解決し、その業績により
昭和28年文化勲章を受章した、という履歴です。
私の理解で、岡さんの考えのは
私についていえば、ただ数学を学ぶ喜びを食べて生きてい るというだけである。
そしてその喜びは「発見の喜び」にほかならない。 (P33)隣の応接室に座って考えるともなく考えているうちに、だんだん考えが一つの方向に向いて内容がはっきりしてきた。二時間半ほどこうして座っているうちに、どこをどうやれ はよいかがすっかりわかった。二時間半といっても呼びさますのに時間がかかっただけで、対象がほうふつとなってからはごくわずかな時間だ った。このときはただうれしさでいっぱいで、発見の正しさには 全くの疑いを持たず、帰りの汽車のなかでも数学のことなど何も考えずに、喜びにあふれた心で車窓の外に移り行く 風景をながめているだけだった。 (P35)全くわからないという状態が続いたあと、そのあとに眠っ てばかりいるような一種の放心状態があったこと、これが 発見にとって大切なことだったに違いない。種子を土にまけば、生えるまでに時間が必要であるように、また結晶作用にも一定の条件で放置することが必要で あるように、成熟の準備ができてからかなりの間をおかなければ立派に成熟することはできないのだと思う。 だからもうやり方がなくなったからといってやめてはいけないので、 意識の下層にかくれたものが徐々に成熟して 表層にあらわれるを待たねばならない。 そして表層に出てきた時はもう自然に問題は解決している。 (p36)
最後ですが、数学者としての評価を引用します。
フランス留学時代に、生涯の研究テーマである多変数複素
関数論に出会う。
当時まだまだ発展途上であった多変数複素関数論において
大きな業績を残した。
あり、そこでは幾何、代数、解析が一体となった理論が
展開される。
本来あるべき数学はこれを多次元化する試みであると考え
られる。
数学の立場から眺めると一変数複素関数論の素朴な一般化
一変数複素関数論にはなかったような本質的な困難が伴う。
これらの困難を一人で乗り越えて荒野を開拓した人物こそ
岡である。
具体的には三つの大問題の解決が有名だが、特に当時の重
要な未解決問題であったハルトークスの逆問題(レヴィの
問題ともいう。および関連する諸問題)に挑み、約二十年
の歳月をかけてそれを(内分岐しない有限領域において)
解決した。
が、アンリ・カルタンを筆頭にフランスの数学者達がこの
概念を基に(連接する)
層という現代の数学において極めて重要な概念を定義し
た。
また、(解析関数に関する)クザンの第2問題が解けるため
には、それを連続関数の問題に置き換えた命題が解けるこ
とが必要であるとする「岡の原理」も著名である。
その強烈な異彩を放つ業績から、西欧の数学界ではそれが
たった一人の数学者によるものとは当初信じられず、「岡
ームであろうと思われていたこともある。
引用したものの実は「岡さんとても賢くて、偉い数学者」くらいし
か私には把握できなくて、多変数複素関数論は全く理解できません。
つまり、引用内容詳細は理解できていません。悪しからず。
「春宵十話」を紹介します。
4.最後に
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