中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦前の中高年がざっくばらんに書きつける日記

史記列伝の「大史公(司馬遷)曰く」の引用とコメント その1

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「古典からインスピレーション」、のイメージ

1.司馬遷の「史記列伝」とは
史記」とは、著者の司馬遷、成立過程含め著名ではありますが

一度整理します。

史記』(しき)は、中国前漢武帝の時代に司馬遷によ

って編纂された中国の歴史書である。

正史の第一に数えられる。二十四史のひとつ。計52万6千

5百字。

史記』のような歴史書を作成する構想は、司馬遷の父の

司馬談が既に持っていた。

だが、司馬談は自らの歴史書を完成させる前に憤死した。

司馬遷は父の遺言を受けて『史記』の作成を継続する。

紀元前99年に司馬遷は、匈奴に投降した友人の李陵を弁護

したゆえに武帝の怒りを買い、獄につながれ、翌紀元前98

年に宮刑に処せられる。

この際、獄中にて、古代の偉人の生きかたを省みて、自分

もしっかりとした歴史書を作り上げようと決意した。

紀元前97年に出獄後は、執筆に専念する。

結果紀元前91年頃に『史記』が成立した。

史記』は司馬遷の娘に託され、武帝の逆鱗に触れるよう

な記述がある為に隠されることになり、宣帝の代になり司

馬遷の外孫の楊惲が広めたという。

 史記 - Wikipedia

 その中でも、極めて面白いのは「列伝」です。

 これも繰り返しの愛読書ですが

筆者司馬遷の論評である「大史公曰く」は、非常に考えさせられる部分

がたくさんあります。

今回も私の主観で、ランダムに取り上げます。

これに対して、私のコメントを述べるスタイルとしてみます。

引用が多くなりそうで、いくつかに分けると思います。

まず「その1」です

2. 引用 (その1)

老子が貴んだのは道である。

虚無であるからすべてに対処でき、無為において変化自在なる

故である。 (中略)

韓子は法律の縄を張りめぐらし、人の心情を適切にとらえ、是

と非を明らかにした。

かれの説が極めて惨酷で愛情に欠けているのも、すべて(老子

の)道徳の説にもとづく。

してみれば老子は、深く遠かったのである。

 老子・韓非列伝 第三 一冊 P33

michiコメント

 「老子」が「韓非子」に発展したのは解る

 司馬遷は、「深く遠かった」の表現に老子への称賛と

 恐怖心双方を持ったという訳者の見解に、michiも納得です。

 

人の心にくいいった怨恨は、おそろしいものである。

王者でさえも臣下に恨みの種をまいてはならない。

いわんや同列の間ではなおさらだ。

もし伍子胥が父の奢といっしょに死んでしまっていたら

蟻やけらと違いはしない。

小さな義理を捨て去り、おおきな恥をすすぎきよめたから、

後世にまで名をのこした。(中略)

耐え忍んで、功と名を立てた。

激しい丈夫(ますらお)でなくて、これがやりとおせたで

あろうや。

伍子胥列伝 第六 一冊 P71

 michiコメント

 すこしも古さを感じません。

 2,000年以上後の私が読んでもなるほど、と感じます。

 人間は変わらないものだ、とまた思います。

  

蘇秦は反間(逆スパイ)の罪を受けて死んだ。(中略)

 だいたい 蘇秦という男は、まずしい農民の出で在りながら、

六国の合従に成功したのは、人並み優れた地力の持主であった

であろう。

だから私はその事跡を列挙し、時をおうて順序たててしるした。

かれが悪名ばかりをきせられぬようにというのが私の意図で

ある。

蘇秦列伝 第九 一冊 P152

michiコメント

  「その事跡を列挙し、時をおうて順序たててしるす」とは、まさに

司馬遷の 面目躍如、自分で調べて自分で考えてちゃんと記す、という

ことですね。 

 

私はせつ(地名)を通ったことがある。

この地の風俗として、だいたい乱暴な若者が町に多く、趨や魯

と異なる。

なぜかと尋ねたところ、答えに「孟嘗君は天下の侠客や犯罪者

まで招きよせてせつの町に「済ませた。およそ六万軒件あまり

あった」ということであった。

世に孟嘗君が客を、このでじまんにしたと伝えるのは、虚名で

はなかったのだ。

孟嘗君伝 第十五 一冊 P258

 michiコメント

ここでは引用しませんが、「孟嘗君」は、本文記載自体がとても面白

いです。

 中国独特に数字表現は置いといて、現場に足を運んで、直接話を聞く

 ことの重要性も、いつの時代も同じですね。

3.最後に

先だっての「韓非子」に続き、「史記列伝」を取り上げるのは、大それた話で

しょうが、私のお気に入りがたくさんあり、この小ブログで「その2」、

「その3」も、今後アップしていくつもりです。