1.刺激が強い言葉、例えば
メディアの世界で、「刺激が強い言葉」 が飛び交く昨今ですね。
文字情報、音声情報、動画等々多くの媒体でそう感じます。
(1)例えば、新型コロナ感染症問題で、某政治家がよく使う「正念場」
少し辞書を引いて切ると
「正念場」 とは
①歌舞伎・浄瑠璃などで、主人公がその役の本質的性格
(性根)を発揮させる最も重要な場面。性根場(しようね
ば)。
②(① から転じて)その人の真価を問われる大事な場面。
重要な局面。
とのこと。
「自粛を守りなさい」を強調したいのでしょうが、短期簡に繰り返す
とさすがに、記憶に残っていますから
あれ、前回の「正念場」と今回の「正念場」どう違うの?と考えて
しまいます。
最も、こんな疑問を持つことが「日本人の風上にも置けないひねくれ
もの」であるかもしれません。
➀そもそも、発言者は「言葉のあや」であって、数的根拠と深い考察
に基づいた「重い言葉」ではなく、仮に突っ込まれると、返答に窮し
てしまう。
②情報の受け手は、言葉をあまり信用していないし、「受け流す」こ
と多々。
ある意味、受け手は言葉の重みを吟味していて、以前の発信者の発言
は、もう記憶にない場合も多々。
(2)も一つ事例をあげると「たったひとつ」という言葉
「○○をなくすたった一つの方法」
「△△がうまくいくたった一つの道」
いかにも関心を惹きそうですね。もし、その「たった一つ」が、非
現実なものでなければ、すでに誰かが実行していて、「まだ残ってい
る方法」ではない、気がします。
2.刺激が強い言葉、目的について
(1)報道を生業(なりわい)としている場合
➀受け手の注意を惹き、注目度を高めて、視聴者やアクセス数を増や
すことで広告収入等の収益向上に資すること、となります。
(いわいる「公共放送」を標榜するNHKも、含みます。)
収益のために報道をやっているのだから、という意味ではアタリマエ
です。
「受け手の注意を惹き、注目度を高めること」の手っ取り早い手段
は、受け手の「恐怖心」に訴えること。
この点、台風、地震等の自然災害は、大きな報道効果があります。
関心の度合いは、地球上の遠い地域のより、身近なほど、大となり
ます。
今回に新型コロナ感染症の報道は、まさにうってつけ。
感染症であること、新規性、地域の広がり、社会的制約強要、長期間
に渡る等、多くの方の関心を引く要素が、詰まっています。
誰しも「死」が怖いし、当然関心はあります。
「死亡報道」も、その報道の仕方でまったく印象が違います。
年代にもよるでしょうが、テレビを見る人は一定割合います。
いわいる「テレビに出る人」の報道は、一定の影響力を持つようです。
私は「煽る」という表現を何度か、このブログでも使いましたが、
そうとしか思えない局面も多々あります。
②報道の倫理、報道の公平性
これは、とても難しい
私が、ああだこうだと論評する世界でありませんが、少なくとも
数値根拠に基づき、ある程度の客観的説明他、報道を望むものです。
報道が収益ビジネスであることは、理解しています。
とはいえ、どの仕事にも「倫理」はあるし、報道という仕事の特性
から「公平性」の意識は重要かと思います。
(2)情報発信者はだれしも
➀ 情報を発信する場合、何らかの「相手」を想定している訳で、なる
べく多くの方にアクセスしてほしいと思います。
想定する読み手の、関心があるものを、掲載しないとダメなのは解っ
ています。
関心があることは、多様ですから、いろんな分野、切り口はありま
す。
自由競争の中で、関心を惹くためには、より刺激の強い言葉が、飛
び交うことになります。
タイトルと、本文中の記載内容が、矛盾する場合も、見受けられます。
②情報発信者の「倫理」は、ここでも大切なのですが、実質無法地帯
ですよね。
「誰でも楽にできる」「すぐ役に立つ」「絶対に✖✖できる」等等・・・・・
少し、考えると、どうも変だと思えることは多いのですが、実質は
詐欺まがいに「引っかかる」こともたくさんあります。
3.最後に
本日は、何ら具体例の引用もなく、私が思っていることを、書き連ね
る形になりました。
私も情報発信者の一人です。
情報を発信する以上、なるべく多くの方にアクセスしてほしいと思
います。
読み手を想定し、読み手の関心を惹く内容を書きたいと思っている
のは、当然です。
であるがゆえに、
ちゃんと考えて書こう。
ウソは書かない。
数字には特に注意すること。
といったことを、自戒を込めて守っていきたい、と思っています。
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