本年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」と
いうのをアップしていますが、今回7回目です。
イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、
当ブログ読者への何らかの参考となればと・・・
1.世界をつくった6つの革命の物語
スティーブン・ジョンソン/著
大田直子/訳
出版者 朝日新聞出版 2016.8
ガリレオは祭壇ランプに何を見たか? 古代洞窟に歌は響いたか?
イヌイットの瞬間冷凍とは?
「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」という、文明
を変えた6つの大発明を切り口に、人類進化の歴史を考えています。
現在では『当たり前』のことが、ほんの150年や200年前には想像
すらできなかったことばかり、です。
孫引きですが、スティーブジョブスのスピーチから
「他人の意見と言う雑音に、自分自身の内なる声をかき消されて
はいけない。
そして何より、自分の心と直観に従う勇気をもってほしい。」
カルロ・ギンズブルグ/[著]
上村忠男/訳
出版者 みすず書房 2020.6
近代的な「統治の技術」を理論化したマキァヴェッリ。
「永遠の空間の無限の沈黙」を畏怖した信仰者パスカル。
「ふたりの継承関係を追い、政治神学の隠れた歴史を読み解く」
ことを目的に、読書開始。
しかし、難しい。
真面目に字面は追うのですか、思索の塊の関連性がどうも理解
できない。
の固有名詞から思索の関連性が湧いてこない。
残念ながら、敗戦記でした。
3.森鴎外全集 11
原タイトル Faust.∥の翻訳
シリーズ名 ちくま文庫 も8-13
森鴎外/著
出版者 筑摩書房 1996.2
一丁やろうかと、読み進めたものの「敗戦記」への直行便と
なりました。
森鴎外には、「賢い」を超えて、いつも畏怖の念を抱きます。
もう40年くらい前の話ですが、某予備校の国語講師の言葉を
思い出しました。
「今時は、二十歳くらいで医学部に行く。
森鴎外は二十歳で医学部を卒業している」
確かに彼は1862年生まれで、1881年東京医学校(東大医学部)
予科卒業。
陸軍軍医となり、84年ドイツへ留学とあります。
なお、先日亡くなった台湾の李登輝総統が、心に残っている
書物の一つに、この「ファウスト」を上げていました。
4.世界の始まりの物語
天地創造神話はいかにつくられたか
『天地創造神話の謎』(1985年刊)の改題
吉田敦彦/著
出版者 大和書房 1994.6
一つの話が見開き2ページにまとまっています。
話は全部で99あります。
目次大別すると
1.天地は、いかに造られた
2.太陽と月の意味
3.東西神話の類似は何を物語るか 、、、と9まで続きます。
私の理解が、追いつかないという敗戦記でなく、統一した
論調にまとめるのに、馴染まないとの判断です。
「55話 神話のもつ意味」から少し引用
過去の学者たちが一般に、神話を、幼児のたわごとのような、
論理的脈絡を欠く話と見なしたのに対し、レヴィ=ストロー
ズは、神話を論理の体系として取り扱っている。
もうひとつ「73話 紙の美しいわな」
「 女が狙っているのは、なやのなかのたくわえなのだから。
女を信用するのは、泥棒を信じるようなものだ。」
ヘシオドスは、女性にたいし、かなり根強い偏見の持ち主
だったと言わねばならないだろう。
だがかれも、女が男にとって欠くことの出来ぬ人生の伴侶
であることは認めている。
5.監査役事件簿
眞田宗興/著
出版者 同文舘出版 2019.11
上場会社の制度として「監査役が機能することが挙げられ
ますが、学者や弁護士と言った「周辺」の人が書いた本で
はなく、「実務者」が書いたもの。
どの世界も「実体験に基づく」ものはそれなりに、面白い。
監査役は最低限どのような監査をすれば、義務を果たし、
任務懈怠責任の追及を免れることができるのか。
過去に起きた50の企業不祥事の事例から、監査役の役割や、
とるべき行動を考え、自説を披露しています。
6.民俗神道論
民間信仰のダイナミズム
宮田登/著
出版者 春秋社 1996.7
こちらも「敗戦記」でイマイチ全容つかめず、他の書評を
拝借。
日本文化 の中核核をなす宗教構造がある。
突然熱狂を巻き起こし、やがて忘却されるハヤリ神現
象に、近世・ 近代を貫く日本人の精神性を鋭く抉り出す』
、とあります。
一つ引用
「道祖神の機能変化が貧乏神と言う神格を生み出したこと
にもなる。
貧乏神は都市社会の宗教現象であり、とりわけ庶民の伝統
的な神仏観を物語る一つのデータなのである。」
(ハヤリ神と祀り捨て (3)流行神の背景 P47)
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