1.本日の結論
どの世界も「事業承継」は難しい。いくら組織化しても「創業者者個人
の力量」に、追う部分が大きいモノもあります。
株式投資の世界も、その典型の一つ。
ウォーレン・バフェットが築き上げた、バークシャーハザウェイも世代
交代は否めません。人間は年を取るものだから仕方ない。
新しい世代が、バークシャーハザウェイのポートフォリオを引き継ぐ
でしょう。
事業承継がうまくいったか否かは、今後の投資成績で、客観的評価さ
れます。
バフェット亡き後も、私が生きている限り(というか私がボケない限り)、
バークシャーの動向を追っていくと思います。
2.バフェットとバークシャーの復習
私は若い頃から長年、仕事として株式投資に携わっており
個人としても、バークシャーハザウェイを率いる
ウォーレン・バフェットの信奉者の一人です。
彼の軌跡や動向について、折に連れて触れており、今年の夏この
ブログで「株式投資の基礎」として20回強のシリーズを書いた
とき中心の一人というか、私の投資手法は彼によっている、とい
ってもよいでしょう。
以下少し抜粋しますと。
〇ウォーレン・エドワード・バフェット(1930年8月30日 - )
は、アメリカ合衆国の投資家、経営者、資産家である。
〇世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイ
の筆頭株主であり、同社の会長兼CEOを務める。
〇バフェットは、長期投資を基本スタイルとし、バークシャ
ー・ハサウェイに高い運用成績をもたらしている。
め、1997年にニューヨークタイムスから「オマハの賢人」
とも呼ばれる
〇投資手法は固定の拘りが強く、新規業界より既存業界を
好む。
だとして、投資しなかった。
〇しかし、バフェットも、2016年にアップル株を大量に買
い付けた。
更に「これまでアマゾンに投資しなかった自分は馬鹿だった」
アマゾン株も買っている。
〇バフェットの投資に関する考え方はベンジャミン・グレアム
の理論をベースにしている。
株式が企業の一部であることを意識し、市場に惑わされず、
安全余裕率を忘れないことが重要な要素だとしている。
株式投資の基礎 ウォーレン・バフェットの名言から その1 ビジネスを買う(株価変動に拠るのではない) - 中高年michiのサバイバル日記
3.名言集も、引用
同じブログから、私が特に好きな名言をいくつか、再度書くと
・ 喜んで10年間株を持ち続ける気持ちがないのなら、たった10
分間でも株を持とうなどと考えるべきですらない。
・仮に株式を購入した翌日に市場が閉鎖され、その5年間取引が行われ
ない事態になっても、私はいっこうにかまいません。
・経営成績がよくなるか悪くなるかはどれだけ効率的に舟を漕げる
かという点よりも、どのビジネス船に乗り込むかという点が大きく
影響する。
乗り込んだ船が慢性的に浸水していると気づいたとき、より前向きな
対処法は浸水部をふさいでまわることより、船を乗り換えることだ。
つまり、買うのはビジネスであって株券ではない、ということですね。
4.直近の動向
【米国株動向】衝撃の事実:バフェット氏がこの9カ月で35銘柄を売却 | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
上記にリンクの記事から、少しまとめます。
(1)判断を任せる?
過去55年にわたり、一時的感情に左右されないバフェット氏の長期
的な投資スタンスは偉大な成功を収めています。
同期間のS&P500指数の年率リターン(配当を含む複利)が10%
なのに対し、バークシャーは2倍以上の20.3%であり、株価は2019年
12月31日までの55年間で2,700,000%以上上昇しています。
ところが、そのバフェット氏も2020年はこれまでと大きく異なる
動きを見せています。
こうした予想外の展開の説明として、バフェット氏が自身の後継者
候補とされるトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏に日々
の投資判断を任せるようになっているということが考えられます。
(2)事例
①バフェット氏は以前のインタビューで、バークシャーが保有株式
の売却に消極的なわけではないと表明しており、実際に保有企
業が見込み薄と判断した場合、同氏は数四半期以内に保有株を全
売却しています。
ところが今年の動きを見ると、売却した10以上の銘柄で売却比率
は9%未満と控えめな水準にとどまり、バフェット氏のいつものや
り方とは異なるように見えます。
②一方で、バリック・ゴールドに関しては持ち分を40%以上減ら
しました。
③ 極め付きは今年9月、クラウドデータ管理会社のスノーフレーク
(NYSE:SNOW)株を新規株式公開(IPO)前に610万株超購入したこと
です。
失礼かもしれませんが、バフェット氏はスノーフレークの事業モ
デルを正確に説明できない可能性もあります。
(3)このコラムの結論
バフェット氏はコームズ氏とウェシュラー氏の投資を承認したで
しょうが、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオがバフェッ
ト氏によるものではなくなってきていることは明らかです。