中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

「AIは人類に取って代わらない」との見解の、1年ぶりの再論

1.昨年11月時点の情報

昨年の11月18日ですが

 人類の起源、宗教の誕生  

ホモ・サピエンスの「信じる心」が生まれたとき」

山極寿一/著  小原克博/著  平凡社 2019.5

という本の、引用と感想を書いています。

1年以上経過したわけですが、AIに絞って、私がアクセス

できる範囲の情報で、変化を追ってみたいと思います。

まずは、昨年の引用から

 

 本書の対談が5章に分かれ、第3章で特にAIについて

触れています。

第1章 人類は「物語」を生み出した

第2章 暴力はなぜ生まれたか

第3章 暴走するAIの世界

第4章 ゴリラに学べ!

第5章 大学はジャングルだ 

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AIも得意・不得意がありそう

 2.AIについてピックアップ 

本文から私がハッとした部分を引用し、蛇足ながら( )に私が

コメントしています。太字も私です。
ホモ・サピエンスの言語の特徴は類推する、比喩の能力(P24)
(この類推する力こそ、体力に勝るネアンデルタール人を駆逐する力、
「想像力こそが他の動物との違い」(P26)と述べています。)
   
・長く存在している宗教集団は、ほぼ例外なく、多様な集団の
 形態を持つ(P32)
  
・人々の規律や共同意識を形成するのが宗教(の役割) (P69)
  
世界宗教は例外なく抵抗勢力P71)
(最初はまず抵抗視力、それがしだいに権力を持つようになると・・)
  
  
・ 宗教が人々の共同幻想になり、そこに生きる意味を付与される
 と、力が必要になる。
その力を求めると、今度は逆に個人の犠牲を求める
 
 ・AIはデータを集めて処理する検索エンジン
全体的思考とか「可能性を見抜く」ことはできない
確率論で人と付き合うことが、本当に人間といえるか (P107)
 
・偶然性に対する耐性や、偶然性を受容する力を
 現代人はかなり失っている (P109)
 
・身体をもたないAIから主体性がでてくるかどうか (P114)
 
 
 ・人間が生きる意味についてAIは答えられない
 今ある特化型AIは、人間の設計したアルゴリズムのもとに
動いているから
(確かにその通り、ただ、特化型AIから、進化して汎用型AIと
 なったらどうなのか?)
  
  3.昨年11月時点の感想
 まとめとしては、
・  農耕による定住生活以前から神殿を作っていたようだし、
  文明の誕生以前の人類にも宗教的な思考は存在していたようだ。

・「神や仏を信じる力」は、不在者をどう捉えるかから、生まれた

 ようだ。

肉体から離れた意識は存在しないし、AIは、人類に取って

 代わらないではないか

といったところでしょうか。

 私見としては、総論賛成、各論反対でなく、大部分の主張に同調し

ます。

ただし、汎用型AIに、どうも生身の人間がとって変わられそうな

一抹の不安が、私には、あるのです。 

 

4.直近アップの資料から

AI(人工知能)は、結局のところ人間を超えることができるのか? | 人工知能(AI)搭載キャラクター「さくら」による接客システム

引用するのは、2020年6月22日アップのまとめ記事。

無論、これが100%正解とは、誰にも言えません。

一つの見解として、引用します。

 (人工知能)は「人を超える」ことができていたか?

ここまで、実際にAI(人工知能)が色々なところに使われていること

を紹介しましたが、「人を超える」の定義3項目はクリアできたのか、

1項目ずつ見ていきましょう。

 (1)まず一つ目

「人より効率的に素早く作業を処理することができるか?」

これは、今の時点で「超えている」といって差し支えないと思います。

 具体例: 膨大なデータを処理するのは、人よりも機械の方が向いて

います。よってビックデータの処理についてはAI(人工知能)の方が

向いています。

 

 (2)二つ目

「人と同じように物事を考えて判断して処理することができるか?」

これは、将来的に「超える」と思われます。

現時点では、物によって難しいものはありますが、膨大な教師データ

を元に、正しい基準を学習していけば、より複雑なことも判断するこ

とができるようになると思います。

 

(3)三つ目

「人と同じように新しい創造してすることができるか?」

 これは、現時点である技術の延長線上では「超えられない」と考え

ます。

 「TEZUKA2020」は、新しいマンガを人との協業とはいえ作り出し

ています。その延長線上には、新しい創造があるように思えますが、

なぜ、「超えられない」になるのでしょうか?

それには、「TEZUKA2020」に使われた技術を説明させてもらう必要

があります。

キャラクターの作成を例にしますが、AI(人工知能)が新しい手塚

治虫タッチのキャラを想像したのではなく、手塚治虫の絵を教師

データとして取り込んで、そのデータを元に「人間らしいか」

手塚治虫の絵の特長があるか」この2点を条件の特長を持ったパタ

ーンの絵を判断して抽出したため、新しいものを創造したとはいえず

「超えた」とは言えないのです。

 

(4)以上のことをまとめると、

人工知能は人間を超えることができるのか?」ですが、

作業など同じことを繰り返し行う処理に関しては、人を上回ること

できるが、新しいものを生み出す創造性の部分については、

今の技術の延長線上では人を超えることはないと考えます。