1.昨年11月時点の情報
昨年の11月18日ですが
「 人類の起源、宗教の誕生
ホモ・サピエンスの「信じる心」が生まれたとき」
山極寿一/著 小原克博/著 平凡社 2019.5
という本の、引用と感想を書いています。
1年以上経過したわけですが、AIに絞って、私がアクセス
できる範囲の情報で、変化を追ってみたいと思います。
まずは、昨年の引用から
本書の対談が5章に分かれ、第3章で特にAIについて
触れています。
第1章 人類は「物語」を生み出した
第2章 暴力はなぜ生まれたか
第3章 暴走するAIの世界
第4章 ゴリラに学べ!
第5章 大学はジャングルだ
2.AIについてピックアップ
本文から私がハッとした部分を引用し、蛇足ながら( )に私が
・「神や仏を信じる力」は、不在者をどう捉えるかから、生まれた
ようだ。
・肉体から離れた意識は存在しないし、AIは、人類に取って
代わらないではないか
といったところでしょうか。
私見としては、総論賛成、各論反対でなく、大部分の主張に同調し
ます。
ただし、汎用型AIに、どうも生身の人間がとって変わられそうな
一抹の不安が、私には、あるのです。
4.直近アップの資料から
AI(人工知能)は、結局のところ人間を超えることができるのか? | 人工知能(AI)搭載キャラクター「さくら」による接客システム
引用するのは、2020年6月22日アップのまとめ記事。
無論、これが100%正解とは、誰にも言えません。
一つの見解として、引用します。
(人工知能)は「人を超える」ことができていたか?
ここまで、実際にAI(人工知能)が色々なところに使われていること
を紹介しましたが、「人を超える」の定義3項目はクリアできたのか、
1項目ずつ見ていきましょう。
(1)まず一つ目
「人より効率的に素早く作業を処理することができるか?」
これは、今の時点で「超えている」といって差し支えないと思います。
具体例: 膨大なデータを処理するのは、人よりも機械の方が向いて
います。よってビックデータの処理についてはAI(人工知能)の方が
向いています。
(2)二つ目
「人と同じように物事を考えて判断して処理することができるか?」
これは、将来的に「超える」と思われます。
現時点では、物によって難しいものはありますが、膨大な教師データ
を元に、正しい基準を学習していけば、より複雑なことも判断するこ
とができるようになると思います。
(3)三つ目
「人と同じように新しい創造してすることができるか?」
これは、現時点である技術の延長線上では「超えられない」と考え
ます。
「TEZUKA2020」は、新しいマンガを人との協業とはいえ作り出し
ています。その延長線上には、新しい創造があるように思えますが、
なぜ、「超えられない」になるのでしょうか?
それには、「TEZUKA2020」に使われた技術を説明させてもらう必要
があります。
キャラクターの作成を例にしますが、AI(人工知能)が新しい手塚
治虫タッチのキャラを想像したのではなく、手塚治虫の絵を教師
データとして取り込んで、そのデータを元に「人間らしいか」
「手塚治虫の絵の特長があるか」この2点を条件の特長を持ったパタ
ーンの絵を判断して抽出したため、新しいものを創造したとはいえず
「超えた」とは言えないのです。
(4)以上のことをまとめると、
「人工知能は人間を超えることができるのか?」ですが、
作業など同じことを繰り返し行う処理に関しては、人を上回ること
ができるが、新しいものを生み出す創造性の部分については、
今の技術の延長線上では人を超えることはないと考えます。