中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

足元経済の再認識と各立場での今後の見通し 私見は、日本と世界に分けて・・・

1.お盆も過ぎて

この4から6月の第一四半期の決算は、最悪だろうとは、関係者(業務

で使う方、経済に関心がある方等、広く考えます)は誰しも含めも想

定するところですが公開会社の第一四半期(むろん、すべての会社が

3月決算ではないですが)数字が確定し、開示していますので、確認

できます。

総じてご案内のように、一部ハイテクが「超好業績」や「まずま

ず」、一方大抵の上場法人は、厳しい決算発表です。 

本日は新聞記事から、もう少しマクロの一般的話を書きます。

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(経済全般をイメージしたかったのですが北半球の暑い夏にしました)

2.「GDP実質27.8%減、4~6月年率 戦後最

大の下げ」という記事から。

2020/8/17 8:50 (2020/8/17 10:42更新)

新型コロナ:GDP実質27.8%減、4~6月年率 戦後最大の下げ :日本経済新聞

一部記事を割愛し、小見出しは、私が勝手につけました。

1.(要約)

内閣府が17日発表した2020年4~6月期の国内総生産GDP)速報値

は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で1~3月期から7.8%、

年率換算で27.8%減った。

新型コロナウイルスの感染拡大で、リーマン・ショック後の09年1~3

月期の年率17.8%減を超える戦後最大の落ち込みとなった。

2.(詳細分析)

(1)4~6月期は感染拡大を抑えるため、政府が緊急事態宣言を出

し、個人の外出や店舗の営業が制限された。

個人消費を中心に経済活動が広く滞り、GDPは統計を遡れる1955年以

降でかつてない落ち込みとなった。

(2)実質GDPが前期比7.8%減った要因をみると、

個人消費を含む内需が4.8%分、外需が3.0%分押し下げた。

新型コロナの影響が国内外で広がり、内需・外需ともに総崩れの厳し

い状況。

(3)GDPの過半を占める個人消費は前期比8.2%減った。

外食や旅行などのサービス消費を中心に急減。

8%への消費税率引き上げ直後の14年4~6月期の4.8%減を大きく下回

り、過去最悪の落ち込みとなった。

(4)内需のもう一つの柱である設備投資は1.5%減った。

マイナスは2四半期ぶり。感染症や世界経済の先行き不透明感から積

極的な投資を先送りする動きが強まった。

自動車関連の投資の減少が大きい。

住宅投資も0.2%減少した。

(5)一方の外需は輸出が18.5%減った。

下げ幅はリーマン・ショック直後の09年1~3月期(25.5%減)に次ぐ

大きさで、自動車の輸出減に加え、GDP上はサービスの輸出に区分さ

れるインバウンド(訪日客)消費がほぼ消滅した影響が大きい

輸入は0.5%減と小幅な落ち込みにとどまった。中国からの輸入が再開

したのに加え、マスクやテレワーク用のパソコンなど「コロナ需要」

が出た。

3.(今後の想定)

日本経済は4~6月期を底に回復に向かうとの見方が多い。

民間エコノミストの予測では、7~9月期は年率10%を超える高い伸び

みこまれる。

足元では国内外で新規の感染者数が高止まりしている。

感染拡大が続けば、経済の低迷が長引く恐れがある。 

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年率27.8%の落ち込みです。

  3.「日米欧GDP戦後最悪、4~6月 デジタル化カギ

2020/8/17 11:30日本経済新聞 電子版

新型コロナ:日米欧GDP戦後最悪、4~6月 日本はデジタル化カギ :日本経済新聞

今度は、数値分析というより提言記事です。

1.(要約と提言

2020年4~6月期は日米欧の経済がそろって戦後最悪のマイナス成長に

沈んだ。

新型コロナウイルスの感染拡大で消費をはじめ幅広い経済活動に急ブ

レーキ。

7月以降も感染拡大が続き、持ち直しかけた消費が再び落ち込む動き

もある。

日本は社会のデジタル化などによる生産性向上が回復力のカギにな

る。

 2.(1から3月期の実態)

日本の実質国内総生産GDP)は1~3月期から年率換算で27.8%減っ

た。

米国の減少率は32.9%、英国は約60%、ドイツも30%を超え、軒並み最

悪。

米欧の2期連続に対し、日本は19年10月の消費増税から3期連続とマイ

ナス成長が長期化する。

3.(日米欧予測)

日米欧とも4~6月期を底に回復に向かうとの見方は多いが、足取りは

重い。

4月後半を底に持ち直していた個人消費も、7月以降の感染再拡大で低

調に推移し始めている。

米国でも感染者が急増している州を中心に飲食店や小売店の客数が再

び落ち込んでいる。

4.(相対的に元気な中国経済

年明けから感染が広がった中国は強力な封じ込め策でいち早く経済活

動の再開にこぎ着け、4~6月期はプラス成長に回帰した。

その中国も国際通貨基金IMF)の見通しでは20年に主要国で唯一プ

ラス成長を保つが、雇用不安などを抱え、成長率は1.0%と19年の6.1%

から急落する。

5.(日本は、デジタル化がカギ)

日本企業はソフトウエアなどデジタル投資の計画を上積みしている。

17日に記者会見した西村康稔経済財政・再生相は「デジタル化の進展

を期待したい」と述べたうえで「通常10年かかる変革を一気に進め

る」と強調した。

デジタル化や人材の流動化などの社会変革を推進できれば経済の回復

の向上につながる。

 

4.最後に私見

皆さん、立場によって見解がことごとく違うと、つくづく思います。

同じ数字を見ていても、解釈は様々です。

楽観論、悲観論もさまざま、「どうせ景気は循環するのだから、強気

か弱気のどちらか一辺倒であれば、いつかは当たる」というのも、先

人の貴重な提言と思います。

比較対象も、選択の仕方によって、ずいぶん持論の補強になります。

さて、私見ですが、日本に限ると、新型コロナで大騒ぎし過ぎで、

れが早晩少しづつ変わるのでは、と思っています。

世界はデータが正しいとすると、コロナは想定以上にしつこく、世界

は広い、マクロでみて「地球全体での収束」には、まだ時間がかかり

そう、といった感じです。

未来への大分岐(読書感想文もどき) 自分と違う意見をしっかり聞くことが必要

未来への大分岐

資本主義の終わりか、人間の終焉か?

著者マルクス・ガブリエル ,マイケル・ハートポール・メイソン  

斎藤幸平/編  

出版者    集英社 2019.8

1.概要

一般的な解釈は以下の通り

『我々が何を選択するかで、人類の未来が決定的な違いを迎える

「大分岐」の時代です。

多くの人々が団結できるような新しい社会にするにはどうすれば

いいのかの検討に際し、世界最高峰の知識人たちとの対話を通じて、

未来をつくる方法を探る。』

私の考えは、時代認識はその通りですが、処方箋の考え方は

違います。

とはいえ現代の知識人であることは、間違いではなく、自分と違

う意見を広く聞く「寛容さ」は必須と思っています。

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分岐点のイメージ、熟考のち決断です。

 2.ピックアップ

マイケル・ハートベーシックインカムに関する見解)

でも、権力側が実際にそれをやってくれたらいいと思うんです。

大きな改革につながりますからね。

相当程度、貧困をなくすことができるでしょう。

それ自体、良いことですよね。

もちろん、ベーシックインカムが革命の代役を果たすとは考えて

いません。

今の社会が抱える病理をいくぶんかでも解消することのできる手

段である、というだけです。

(これに対して斎藤氏は反対意見)

労働者が固定資本や生産手段を取り戻さなければ、「構想」と

「実行」が分離したままです。  P111

 

マルクス・ガブリエルの部分から、2つ引用

(編者の斎藤が、MGを評して)

「蔓延する相対主義に反対し、事実そのものを擁護すべきだ。そう

いう議論を立てているのが、あなたの新実在論です。

だからこそ、あなたの本が世界中でこんなに人気を博しているん

じゃないでしょうか。」   P161

 

(MGがニーチェに対して)

「彼の哲学は保守的な思想家の最たるものじゃないですか。

ニーチェは、不平等を正当化し、奴隷制に賛成していたのです

から」  P164 

(michiコメント:読書感想文的には、「どうも私にはしっくり

こない」といったところ。)

 

グレーバーの指摘と、あなたの言ったことを合わせるなら、1%
の特権階級が富だけなく情報をも独占し、レントを徴収する「デジ
タル封建主義」が生まれつつあるのかも知れません。  P268
 
福音派、外部からの批判・反論に耳を傾けることもなく、自分たち
の「現実」を生きる。
福音派に異議を唱える人々も、彼らとわざわざ議論を重ねる必要
はない。
互いを罵ることはあっても、議論はしない。
それぞれ、別々の島宇宙のなかで生きているのです。 P287
 
 ガブリエルは、人々の投稿に対するファクト・チェックを行う
専門委員会を設置するまで、フェイスブックツイッター
シャットダウンするように主張していました。
言論の自由は、それが今のレベルのあらゆる種類の嘘やヘイト
スピーチを許容するなら、ナンセンスであると。  P289
 
(斎藤)
人間を人間たらしめるものとして、何が考えられるでしょうか。
(ポール・メイソン)
それは、人間の自由です。
だからこそ、人間が機械を活用する必要があります。
人間を必要性から解放し、できうる限り少ない労働で済むように
するためです。  P305
 
 (ポール・メイソンの主張を斎藤がまとめる)
①独占とレント・シーキングを禁止し、積極投資を行うことで、
情報技術産業の活性化、オートメーション化や再生可能エネルギー
100%への道を切り拓くことができる。
②AIの暴走を防ぐために、普遍的倫理を「人間とは何か」を定義する
ヒューマニズムに基礎づけなければならない。
③市場や国家の完全な廃棄を目指す古い社会主義とは違って、ポスト
キャピタリズムは、市場や国家の存続する余地のあるハイブリッド
モデルである。  P331

 

3.最後に

偉そうに、「自分の考えと違う」と書いていますが、半分は私の理解

力の問題で、彼らの主張を、首尾一貫、整理した形で理解できていな

いからかと思います。

それは、ある面重大ですが、仕方がありません。

自然科学のみならず、あらゆる分野で、私の歯が立たないものに、

一度はくらいついては、撃沈されていることの、繰り返しです。

 

今週のお題「夏うた」 具体的な曲名は一曲もなし いつものずらした勝手論評

1.今週のお題「夏うた」です。

(サイトアップが遅くなり、ルール上「今週の」に該当せず?)

夏と言えば、やはりアウトドアです。

と、書けば、軟弱者と言われそう(表現が古いですかね)。

山にしても、海にしても、アウトドア派たるもの(日本におい

ては)春夏秋冬を楽しむもの、とおしかりを受けそうです。

それはさておき、私の場合フィールドは、どちらかというと、

山より海でした。

山と言えば、関東では夏に富士山にのぼった程度で、いわいる

「ヤマ装備」はもっていません。

ブログにも書いていますが、妻のお供で高尾山には、上りました。

「海」と言ってどの程度のアウトドア?と詰められると、「釣り」

の分野で、「山」に属する部分が、渓流釣りで、「海」に関する

部分が、磯釣り、とうそぶくことになります。

釣りもブログに書いています。 

釣りの思い出(子供の頃、学生時代、社会人、最後は子供の見守り)原点は球磨川 - 中高年michiのサバイバル日記

さて、お題に「夏うた」ですが、馴染みは、「海に関するうた」が

やはり、多かったようです。

 

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「夏うた」というより「梅雨時」のイメージですね。

 2.「夏うた」について思うこと

(1)お題作成者としては、「私の好きな夏うたベスト10」や「夏

フェスの思い出」を書き出してほしい面も、おありでしょうが、あ

えて無視。

出来そうにない視点で書けというのは、所詮無理があります。

では、言葉に旋律やリズムをつけて発生する「うた」に、見識が

ないなら短歌や、近・現代詩といういみでの「うた」、特に夏を

感じさせるものを論じてはどうか、とも思いました、力不足でした。

(2)いつも様に、斜めに構え、ずらして、勝手解釈を入れて・・・

しかできないようです。

①「うたについて」よく、「世代を超えて」とか、「世代に合って」

とか言います。

まず「世代に合って」の話。

昔話とはいえ、たかだか30から50年くらい前の話。

私をはじめ「一般的小学生」は、「うた」に関してはテレビ情報が

ほとんどで、SNSほか、インターネット情報がありません。

周りがみな、似たような「うた」情報でした。

世界的には、非常に情報が均一化されていた当時の日本、大富豪や

テレビのない極貧家庭の割合は、低かったかと思います。

(主義主張としてテレビを置かない、見ない家庭というのもあった

でしょうが少数派だったかと思います。)

ゆえに、現在の日本の中高年や、高齢者は「うた」に関して、「懐か

しい」情報は似通っていると思います。

②「世代を超えて」の話

昔、政治学で「均霑願望 」という言葉を習いました。
平等に恩恵や利益を受けたいという願望がと思いますが、戦後のある
程度の時期までの日本がこれ。
全国津々浦々、似たようなことが起きました。
①で述べて、同一世代での共通体験感覚が、広く浸透し、「世代を
超えて」影響した面がありと、思います。
「うた」を社会の一断面とすると、「世代を超えて、その時代を
象徴するうた」というのが確かに存在したと思います。
③大風呂敷の話
ⅰ)うたの世界は、文字や建造物と比べて、意外と短命ではない
か、と思ったことが、あります。
「人間は変わらない」と、私はよくこのブログで書いていますが、
文字の世界は、割と、残りやすいのでは、と思っています。
音楽情報に比べて、文字情報は伝達しやすく、受け入れられやす
いのでは?と思っています。
ⅱ)すぐさま反論がと出来そう
それは、オマエの独断と偏見だろう。
 数百年まえのいわいるクラシック音楽が、綿々として残っており、
出身国だけでなく、世界に広がっていて、ビジネスとしても存在す
る。
 日本の雅楽にしても、世界中の民族音楽も、市場は大きくないとは
 いえ、存在し続ける。
 オマエが言う、書籍としての古典世界と、単に市場規模が違うだけ
 だろう。
ⅲ)そうですね。
 譲ります。上記に分がありそう。
伝わり方、残り方の問題ですね。
そもそも、ホモサピエンスは、文字情報のはるか前から、音の情報
は、共有できていたのでしょうね。
 
3.最後に
  今回も、いつものような「お題対応」となってしまいました。
理論を捻じ曲げる。
本質を論じていない。
小見出しと、本文内容があっていない。
数字根拠がない、etc・・・
最後に、また言い訳
やる気はあるんですよ、しかし力が伴なわない。 

自己啓発の観点から書籍通じて先人に学ぶ その8 今回も沢山の視点あり すべては本人の受け入れ方

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自己啓発観点からの書籍引用 8回目

1.改めて「自己啓発」について

 世の中には、相変わらず、自己啓発サイト、溢れています。

そして、私の見解も相変わらず、以下の通りです。

私自身が、語れることなど、たかが知れている。

しかも「実績がないと同じ言葉でも、読み手の感じる「重み」が全く

違う」。

したがって、先人の言葉の紹介の中で、本人が「自己啓発」と感じる

部分があれば、それでよし。

と言うわけで、本日もいくつか紹介します。

8回目となります。   

2.世界の神話

著者       沖田瑞穂/著  

出版者    岩波書店 2019.8

蛇は、神話では原初の混沌を表しています。

その混沌である蛇を英雄神が退治して、これから秩序ある世界を
作り上げていく。
インドラのヴリトラ退治神話には、そのような神話的な意味が隠
されています。   P16
 
 シヴァは生と死をつかさどります。
時が来ると世界を破壊する恐ろしい神である一方で、生殖をつか
さどる神でもあります。 P25
 
イナンナは冥界で衣装や装飾品を奪われるたびに、自分の力を失
っていった。  P42
 
脱皮をめぐる死の起源のモチーフは、世界各地に分布している。
蛇の脱皮という現象が、人間にとっていかに印象的であったか
がわかります。  P45
 
  (パレスチナの神話で)
蛇信仰が女神信仰と共に否定された結果、誘惑の蛇は女と一体に
なって原罪、人類者遺書の罪を負わされることになったので
しょう。 P54
 
(ノアの洪水の話は、)聖書には、聖書よりも古くに成立していた
ギルガメッシュ叙事詩から借りてきた話、であることが証明
された。 P58
  
  (メソポタミアの洪水伝説がギリシャに伝わったものとして)
神々が人類を滅ぼす洪水をおこすが、選ばれた家族だけが
「箱舟」に乗って生き延び、その家族の子孫が増えて後の新たな
人類となる。  P95
 
アーサー王は剣と共にあり、剣を手放した時に生涯を閉じました。
P122   (同じモチーフが、マハーバーラタの英雄アルジュナ
と日本神話のヤマトタケルにもあり。)
 
北欧のゲルマン人の神話の特徴は「神々と世界の終末」がはっきり
と語られていること。  P130 
 
雄鶏の鳴き声は、日本や中国周辺の神話では、太陽を呼び戻す聖
なる力を持つことになっていますが、ここ(北欧の神話)では不吉
なものとされています。 P141
 
 古代中国の人が現実主義的で神話に興味が薄かった  P166
 
異界に行って本のわずかな時間を過ごしたつもりで,故郷に帰ると、
数十年、数百年の時がたっていた。
同じモチーフが日本、ケルトにもある。  P178
 
アボリジニの世界観においては、神はまさに「世界」そのもの,
人々は「神」のなかで生きている。このような思考のもとでは、
人間は自然に手を加えることができません。
それ自体「神」であるからです。
神を傷つけるようなことは、できないわけです。  P186
 
私たちは「違う神話、違う思想を持ち人々が世界にはたくさん
いる」ことを優劣をつけずに知っていることが大事  P187
 
 3.日本史の新常識

著者       文藝春秋/編  

出版者    文藝春秋 2018.11

交易から見れば通史がわかる   出口治明∥著

 十世紀にそんな日本に世界商品が突然、出現します。それは硫黄

 です。  P19 

 大久保利通は)「尊王攘夷の旗は降ろしてへんで」という格好

つけながら、実は開国・富国・恭平と言う阿部正弘のアイディア

宗旨替えをした  P 27

 岩倉使節団はおおよそ当時のGDPの順番に列強諸国訪れています、

 留学先はぶっちぎりでアメリカが多い。 P29 

 

北条政子「子殺し・孫殺し」の修羅   伊東潤∥著

御家人とその領民たちが手にできるようにした武家政権の確立こそ、

彼女にとって血脈より大切なものだった P108

西郷隆盛は「ストレス病」で苦しんだ   家近良樹∥著

神経が細やかで、好悪の情が烈しく、常に四方に油断なく、策を立

てる。

意外に思われるだろうが、これが西郷の実像に近い。 P208

(西郷のストレスの源は)最大のものは、薩摩藩の支配者だった

島津久光だったと推定できる。  P209

 

4.暴力の人類史 

 原タイトル:The better angels of our nature

著者       スティーブン・ピンカー/著  

幾島幸子/訳  塩原通緒/訳  

出版者    青土社 2015.2

暴力減少の六つの動向(トレンド)の1つを挙げます

(第2章~第7章)

人類の暴力性からの交代は数多くの変化や発展によって構成され

ているがそれら にある一定の一貫性を持たせるため六つの動向に

まとめている

 ➀第一の動向 「平和化のプロセス」

紀元前5000年ごろから数千年単位で起きた変化。

人類の進化史の大半を占める狩猟・採集および栽培を基盤とする

統治機構のない社会から、統治機構を持つ農耕社会への移行

これにあたる。

この変化によって、人々の生活を原始的な状態にとどめていた日

常的な襲撃や争いが減少し、暴力的な死を遂げる人の数が五分の一

ほどに減った。

 暴力減少を促進した5つの歴史的な力

1.リヴァイアサン

  合法的な力の行使を独占する国家と司法制度

2.通商

  すべての人が勝つことができるプラスサム・ゲーム

3.女性化

  様々な文化が女性の権利や価値を尊重する方向に向かってきた

  プロセス

4.コスモポリタニズム

  読み書き能力や移動性の向上、マスメディアの発達により、

  自分とは異なる人々の視点に立ち、そうした人々を認める共感

  の領域を広げることができる

 5.理性のエスカレーター

  知識や合理性を人間に関する事柄に適用する度合いが高まる

  に従い、暴力連鎖の不毛さ、自己利益優先の考えの修正、暴力

  を勝つための争いでなく、解決すべき問題と、とらえ直すこと。

 

5.敗者烈伝

著者       伊東潤/著  

出版者    実業之日本社 2019.10

     敗者から学べることは、勝者から学べることよりも、はるかに

い、と私も思います。

人は、いつか己が敗者になるかわからない不安におびえて生きて

行くしかなく、これから逃れるためにも、歴史から学ぶ必要あり

でしょう。

 蘇我入鹿

天賦の才に恵まれ、馬子の時代の権力を取り戻そうとした入鹿は、
馬子に倣いすぎた…  P21
将門の失敗は、相次ぐ勝利によって自信過剰に陥り、敵を侮った
ことだろう。   P36
頼長は、己一個の力で道長の時代の栄光を取り戻せると思っていた。
真の敗因は自信過剰である。
過度の自負心がいかに恐ろしいものかを、教えてくれる。  P48
清盛の敗因を一言で言えば、「急ぎすぎた」「行きすぎた」
また、平家の公家化を図り、在地の武士たちの声に耳を傾けなかっ
たのも失敗だった。  P59 
義経は多分に感情的な一面があり、頼朝の仕打ちに怒っては、その
場その場で感情の赴くままの行動を取ってきた。 
つまり多分に場当たり的で一貫性がないのだ。  P70 

 

 6.最後に

したり顔で、私がどうこう解説するより、まず、いろんな考え方に

たくさん触れることでしょう。

出来れば、ある程度の評価が固まっている書籍が、そのなかに含ま

れるといいと思います。

自分が賢くなるためには、「賢い」と思っている人の考え方をたくさ

ん知ることが、一つの道だと、改めて思います。 

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お盆雑感 私には8月13日から15日 昔は仏壇と花火大会、今は台湾、香港情勢。

1.私の場合「お盆」は、8月15日

(1)梅雨が明け、夏が厚いのは、毎年のこと。

話の舞台は日本の九州と関東、私の体験に基づく、思い出話と、

現時点の雑感です。

拠って、南半球はじめ、海外事例は、扱いませんし、地球温暖化

本当か、人間の影響度はどれくらいなのか、といった、学術的話も、

一切しません。

(2)「お盆の時期」について、引いてみました。

要約すると、伝統的には旧暦7月15日にあたる中元節の日に祝われて

いたが、しかし、日本では明治6年新暦/太陽暦)を採用。

太政官の改暦の布告で新暦7月15日に盆を行うことを原則としたが

新暦の採用によって季節が合わなくなるものを生じた。

特に新暦の7月15日が農繁期にあたる地域では著しく支障があった

ため地方によってお盆の時期に違いがみられるようになり、新暦

8月15日を、お盆(月遅れ盆)としている地域が多い。

 とのことでした。

つまり、

旧暦7月15日(旧盆)、旧暦によるとお盆の日程は毎年変わる。

新暦7月15日(もしくは前後の土日)(東京盆と呼ぶこともある。)

もあるようですが、私の地域は、新暦8月15日(月遅れ盆)」

した。

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私の子供のころ、お盆の花火大会が定番でした。

2.「昔話の定番」家の仏壇お参りと花火大会

(1)先祖の墓は、歩いて10分くらいのところにあります。

 春と秋の彼岸の時期、つまり春分秋分の季節は、祖父にくっつ

いて墓に歩いて行って、掃除とお参りが定番でした。

 盆の季節は、ご先祖様が大挙して、墓から家の方にやってきている

 と聞かされており、(なんだか出雲の、神無月ならぬ神在月みたい

ですね)家の仏壇で、手を合わせる日々だったようです。

 仏壇にある、ブドウと梨が、印象に残っています。

(2)もう一つの定番は、花火大会

 8月15日の夜に、球磨川の中が腹に発射台をもうけ、「打ち上げ花

火」がたくさん。

 橋に、導火線を巡らした「仕掛け花火」も、子供の前には豪勢でし

た。

 うまい具体に、花火大会の日は、「雨で順延」の思い出はあまりな

いのですが、風向きによっては、結構煙たいこともありました。

 花火は、結構大きな音は、します。

 赤ん坊や幼児、そして犬が、激しく花火の音に反応していました。

 この昔話の舞台は、球磨川人吉市です。

 残念ながら今年の夏は、思い出含め、全部流されてしまいました。

思い出含め、いろいろなものが流されてしまいました。 地元の球磨川氾濫から思うこと。 - 中高年michiのサバイバル日記

(3)盆を境の川遊び

 昔の田舎の子供い、夏の川遊びは、定番なのですが、

 盆を過ぎると「河童に足を引かれるので、川で泳ぐのはやめよ」

と、大人に 言われていたことを、思い出しました。

おま思うと、「迷信」というより、いろんなノウハウの集結の格言、

だったような気がします。

 

3. 米中対立抗争、台湾、香港、米国選挙

(1)今年も「お盆」の季節は東京です。

もう数年も「帰省」していません。

今年は、新型コロナ関係で、人の移動が、滞っているいるようです

が、私の場合は別要因。

さて、新型コロナ関係は、私もこのブログで何度も書いているので、

今日はカット。

私見は、「集団免疫成立見解で、自己の免疫の維持向上に努める」と

いったところ。

(2)周りの環境変化には、割と関心が高いほうかと思います。

 とはいえ、「自分の見たいものしか見ない、聞きたいものしか聞か

ない」のは、誰しも、同じのはず。

 より、グローバルに昨今のトルコ情勢、レバノンベイルート

事故等の情報は、それなりに集め、為替、金利、株価情報はデイリー

に情報収集しています。

とはいえ、メイン関心事は小見出しに書いたような、事例。

特に、台湾は、昨今李登輝さん御葬儀から、日本の政治家森さんや、

米国の厚生長官の台湾訪問の話を、いろいろ追っていました。

香港は、新聞王デイリーアップル社主のジミー・ライの逮捕劇と、

一時釈放釈放でしょうか。

 

4.最後に

毎年、やってくるお盆の季節。

まずは、今日もつつがなく、生きていられることに感謝です。

自己欺瞞かもしれませんが、脳は平常に動いていて、もろもろ考え

ていられるようです。

では、何を考えているかというと、上述のお盆の昔話と、現在の国

際情勢です。

株式投資の基礎 第25回 政治動向に一喜一憂は無意味 データ無く妄想と言われても仕方ない私見

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今回は、政治動向に一喜一憂するな、の話です。

1.11月3日火曜には米国大統領選挙

株式投資に関心のある方ならご存じでしょうが、今年は米国大統領

選挙の年です。

具体的には11月3日が投票日で、すでに投票日まで3月を切りましたね。

共和党は現職のトランプ氏が候補、副大統領ペンス氏の続投でしょうが

民主党の方はバイデン氏、これを書いている8月12日に、民主党の副大

統領候補決定のニュースです。

大方の予想通り、女性で、マイノリティの方のようです。

言うまでもなく株式市場においては米国市場が最大時価総額であり、

米国株式市場が、影響合いも、各種制度面でも、世界市場をリード

しているのは、事実です。

その米国市場ですが、選挙という大きなイベント結果で米国市場も

大きく変わるだろう、「選挙結果を予想して、いっちょう投資方針

(投資対象)を変更してみよう」と、考えるのは、ある意味素直な

考えともいえます。

業界用語で「イベントドリブン」というのがありますが、少し考え

てみます。

 

2.イベントドリブンとは?

(1)本来の意味は、企業の重要事項関連で、

  「企業の経営に重大な影響を与えるM&A(合併・買収)や業務

  提携をはじめとした、重要な出来事(イベント)が発生した際に

  生じうる株価の変動を、収益機会と捉えて投資する手法」との

  定義が一般的です。

 補足説明すると、

  主なイベント・ドリブン戦略としては「M&Aアービトラージ戦略」

  や「ディストレスト戦略」などがある。

  M&Aアービトラージ戦略M&Aで買収企業が提示した価格(買取

  価格)と市場価格の乖離に着目し、割高な方を売り割安な方を買う

  投資手法。

  ディストレスト戦略は経営破綻や経営不振で割安な価格となって

  いる企業の株式や債券を安く買い、その後価格が回復した時に利益

  を得る投資手法。

 (2)ここでは、も少し意味合いを広げて、企業イベントよりも、むしろ

  社会イベントで影響を受ける銘柄に対してイベントドリブンで取り

 組むとする考え方としましょう。

  この視点では、米国大統領選挙など、最たる重要イベントの一つで、

  個人投資家には取り組みやすい面が、あるでしょう。

(3)過去は選挙結果に関し幾多の検討事例あり。

 米国選挙をイベントドリブンとしてどうとらえるかの、議論はしません。

 しかし、過去の民主党政権共和党政権の間の、米国株式市場のパフォ

 ーマンスはどうであったか、

 直近トランプ政権の誕生前と誕生後で、どうだったか等々、データは

 ヤマほどあるはです。

 言い訳となりますが、タイトルの「論理は無く妄想」としたのは、こ

 の辺のデータを、今回は一切提供しない点です。

 

3.歴史を遡って

 (1)私が思っているのは、

 今回の米国選挙動向は、長期的に見れば、投資成績にはあまり関係な

 くて喜一憂すべきではないのでは、ということ。

 社会制度、証券市場が未成熟な時期にあっては、政治イベントは非常に

 大きな 影響だがある程度市場が成熟していて、透明性の高い情報が

 瞬時に流れる市場(米国市場を指します)では、あまり影響力を持ちえ

 ないのではないか、という見解です。

(2)日本の明治維新を振り変える、大久保利通が、好も悪しきも日本の

 グランドデザインを描き、各種政策も彼の個性が影響していると思い

 ます。

 (話飛びますが、廃藩置県後の度道府県制度が、150年も続いているのは

  すごい制度だと、個人的には驚きです。)

(3)立場によりメリット・デメリットがあり評価は違いましょうが毛沢東

  や鄧小平の制度改革(時代は違いますよ、前者は文化大革命、後者は

  社会主義市場資本経済を指します)が、当時の社会情勢、制度、生活

  に与えた  変革の影響は、多大であり、毛沢東と鄧小平の個性が非常

 に色濃く出ていたと私は考えています。

  別人であれば、改革の方向性は大きく違っていただろうと思います。

(4)直近ではどうでしょうか。

   米国選挙で、政権が共和党のまま、民主党に移るかで、確かに制度上

   の変更は多数かつ広範囲に渉るでしょうが、上記(2)(3)で書い

   た影響とは違うと、思料します。

  ましてや、日本の政権交代が、日本の株価に、影響がそんなに大きいで

  しょうか。

  おそらく「政治が経済をどこまで動かしうるか?」との大問題に対する

  考え方への違いでしょうが、私見は、

  「政治が経済を動かせる割合は、昔より格段に小さい」というものです。

 

 4.本日の結論

 私の私見披露で、ちっとも「株式投資の勉強」にならなかったことは、

 謝ります。

 私の助言というか、言いたかったのは、選挙結果然り、ほかの政治

 イベント然り、先回りして予想するのは結構ですが、投資手法としては、

あまり有効ではないのでは、ないか。

イベントの結果がでた後、詳細分析を踏まえつつ、ゆっくり検討していく

ほうが、よいのでは、といったところ、です。 

土と内臓(読書感想文もどき) どちら(植物も人間)も微生物と 共生し、持ちつ持たれつ

土と内臓

微生物がつくる世界

原タイトル:The hidden half of nature

デイビッド・モントゴメリー/著  アン・ビクレー/著  

片岡夏実/訳  

出版者    築地書館 2016.11

1.概要

私がここで取り上げる書籍は、自分が手に取ったり、書評を読んだ

り、勝手に選んだものもある一方で、私が「気になっている人」が

取り上げた推薦本もあります。

これは後者。

内容としては

マイクロバイオーム研究で明かされた人体での驚くべき微生物の働き

と、土壌での微生物相の働きによる豊かな農業とガーデニング

微生物研究と人間の歴史を振り返り、微生物と動植物との共生関係、

免疫との関わりを紹介しています。

マイクロバイオームとは、宿主に定住する微生物の総体。

ある宿主の特定の物相、つまり微生物個体群も指します。

(書籍中のキーワード解説から)   

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微生物のイラストは、マイナスイメージが多くて閉口、こちらは常在菌

2.ピックアップ

厳密にいえば、ウイルスは生き物ではない。

それは単細胞でも多細胞でもない。

なぜなら細胞でできているものではないからだ。

ウイルスは本質的には、たんぱく質の層にくるまれたDNA

(またはRNA)の小さな包みだ。

生きた細胞の中以外で繁殖できず、そこで宿主のDNAを乗っ取って

自分のコピーを作らせる。

科学者の中には、ある種のウイルスは実は結果的に宿主の役にって

いるかもしれないと考えている者もいる。  P59

 

植物は、病原菌に殺されるのをのんびり待ってるような、無防

ひ弱な被害者などでは決してない。

少なくとも、根圏に植物にとって有益なあるいは無害な生物がたくさ

ん棲んでいれば。

その場合、病原体には、堀のような根圏を渡って植物の城壁を突破で

きる可能性がほとんどない。  (中略)

滲出液に誘引された非病原性細菌が、病原性の土壌菌類や細菌を抑制

する方法はいくつかある。

非病原性の細菌と、ある種の菌類は、たいてい滲出液を直ちに消費し

てしまい、病原体には与えない。

また有益微生物は根の表目に集まり、根を覆う生きた保護被膜となっ

て、病原体を根圏から締め出す。     P122

 

炎症はがんを活性化させる。

私の意識はそこに釘付けになった。   P148

 

マイクロバイオームの庭を世話することは、現在医学を捨てるいう

ことではない。

だがまず実際問題として、医療がマイクロバイオームと協力するよう

に調節するには、しばらく時間がかかる。

そのあいだ、マイクロバイオームを健康にし、次にプレバイオテック

スでそれを維持することが必要だ。

そしてもし、抗生物質、病気、ことによると大腸内視鏡検査で微生物

が損傷したら、園芸家がするように失ったものを植え直し、定着を助

けることを考えてもいいだろう。

つまり、単純な忠告に要約できる。

敵を飢えさせ味方に食べさせよ。

敵を抑えてくれる味方を滅ぼすな。      P315

 

劣化した生態系の回復は周知のとおり難しく、そして費用がかかる。

そもそも壊さないようにするのが、一般に長い目で見て最高の策だ。   P315

 

人間を含めたすべての動植物はマイクロバイオームと共に進化

したという認識がひろまれば、自然界とその中にある人間の居

場所に対する新しい見方が浮かび上がる。

味方が根本的に異なるため、私たちが大学生だったころの生物

学の教科書を開いても、人間を微生物学的に見た側見について

はあまり書かれていなかった。

過去20年の、植物とヒトのマイクロバイオーム研究の進歩は、

ほとんどの中堅科学者、医師、農家が大学で学んだ生物学の

知識をひっくり返し塗り替えるものだった。   P317

  

(20,30年前なら)

細菌が人間の免疫系と情報伝達して、病原体を撃退するため

に炎症を精密に分配し、また有益な共生微生物を補充するの

を助けているという考えは、なおさら信じられなかっただ

ろう。 P322

 

(多くに人は自然を肉眼で見える大きなものと思っている。)

しかし、心の目ではもっと多くの、以前は隠されていたものを

見ている。

私たちは一人ひとり独特の存在であっても、孤独であったこと

はない。

私たちの足元深く、そして私たちの身体全体に、自然と言う大木の

なかの大木が生きた根を下ろしているのだ。

自然は遠く人里離れた土地にあるのではない。

それは想像以上に身近に、まさに私たちのなかにあるのだ。  P326

 

 3.最後に

 土の中で根を取り巻く環境と、人間の腸内環境は どちらも微生物

と共生し、持ちつ持たれつ上手くやっていて、驚くほど似ている

ことを解りやすく書いています。

植物の化学肥料や、人間の食生活の変化が、新たな問題を引き

起こす。

人間も自然の中の一部なんだなと改めて感じます。

なお、昨今の新型コロナウイルス騒動ですが、ウイルスは

生物ではないし、ここでの主役「微生物」より、もっと小さ

いけれど、撲滅出来るようなものではないし、各種報道に、

人間の思い上がりを私は感じます。

当たり前のことですが、一つ知ると、また新しい世界が見え

てくる感じですね。