中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

断定できるのは、自分に自信があるから それが職業人(プロ)の要素かもしれない

1.周りの評価

ある程度の年齢になり「彼(彼女)は、こういう人だ」と周りから

認知されるのは、やはりいいこと、かと思います。

たとえその認知、評価がマイナスだらけであっても、かまわないし、

これがないと、寂しい、自分が何者なのか、解らずじまい、と感じ

ます。

もちろん、「周りの評価なんかどうでもいい、自分は自分」という

見解も否定しませんが、本日は「他人の目」を軸に、少し書きます。 

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プロとして、畳職人のイラスト

2.プロと思うこと、五月雨的に

(1)目に見える世界

言葉を変えると、解り易い、納得しやすい世界について、です。

釣具店の店主であった父は地元の河川の情報を実によく知っていた

プロであり、知り合いの寿司職人は、当然商品である魚の知識や、

料理の知識もすごかった。また、母方の親せきの農家は、「農業

経営者」の糞に気に、満ち満ちていました。

彼等に、共通するのは、「この道一筋」だということ。

何がすごいかと言うと、情報の蓄積ですね。

長年、蓄えてきた情報を、適宜使うことで「顧客」の要望に答える

「プロ」として、生きて来たこと。

もちろん「幸せな環境」であってことは、認めます。

時代の流れ、世の中の経済環境の変化、急激な技術革新、政治的要

因等で税字的要因等で、自分で制御できない世界で「この道一筋」

破棄せざるをえなかった人も多々。

歴史を少しかじれば、そんな事例が、ヤマほど出てきます。

なお、人間の能力差は、ちょびちょび、ほとんど同じであろうと、

今の年齢になって実感しています。

世間でいう「成功者」、「失敗者」も、単なる評価の一面であって

その要因を見極めるのは、不可能ではないかと、思っています。

 

(2)目に見えない世界

私が、時間を費やす、よく読書の世界から、二つほど、引用します。

 ①人文系の若い学者、研究者をイメージしています。

古典や、大御所見解に、それは違うのでは?と挑む姿勢は、素晴

らしい、と思います。

経済学者の岩井克人さんが、「ケインズはここが間違っている、

この部分が理論的に弱い」と書いているのを思い出します。

ほぼ確立している「定説」に対して、異議を唱え、自論をお展開

していく。学者・研究者の本分と言えば、それまでですが、(生

理的年齢でなく)これができるのが「若い」と、ついつい私は思

ってしまいます。

 ② 続いて、哲学の話、

 中島義道さんの(エマニエル・カントの)『純粋理性批判』を噛

み砕く、を読んでいますが、少し見てみると

なお、篠田さんは””Antithetik"を「矛盾論」と訳しています

が、これ以上ないほどまずい訳です。「矛盾ではない」こ

とを論じている節のタイトルを、「矛盾論」と訳すとは、

どういう神経の持ち主か測りかねます。

中島義道純粋理性批判』を噛み砕く 第四章 矛盾対

当と反対対当 P100)

  

「完全にはわからないのですが、カントはおおよそ次のよ

うなことを言いたいのではないか?」  

中島義道純粋理性批判』を噛み砕く 第四章 矛盾対

当と反対対当 P112)

  と、言う表現がありました。

カント哲学を、真摯に読み込み、理解し、自分の解釈を確立している

「自信」を強く感じます。

 

(3)たくさんのプロの世界

もちろん、私が、役人やサラリーマンというを「組織人」を否定し

ているのではありません。

組織のなかでの、スペシャリストとジェネラリスト議論も「プロ」の

重要な要素かと思います。

結果として「この道一筋」でない場合も情報蓄積は当然あって、転職

を「転石苔むさず」として、プラス・マイナス双方の解釈は、あり

ます。

また、組織を離れて、一人で仕事をやることのリスクリターンやメリ

ット・デメリット等々の、考慮に値すると、思います。

 

3.結論的に

今、考えているのは、

 自営にしても、雇用にしても、自分の持つ何等かを社会に働きかけ

て、相手の反応があって初めて、意思疎通成立という、当たり前の

ことで

その環境で、自分に自信がある立ち振る舞いが出来れば、プロであ

本来誰しも、そうあるべきか、と思います。

なお、ありがちなスポーツ選手や芸術家の言動については、私があ

まり好まないので、取り上げませんでした。

『純粋理性批判』を噛み砕く(読書感想文もどき) 結局、自分の「好奇心」に行きつきました。

 『純粋理性批判』を噛み砕く

  中島義道/著  

出版者    講談社 2010.8

1.概要

「わからなさ」の代名詞といわれる「カントの思索」に体当たり的に

正面から向き合い、解説しています。

本書では、「難しい外見をしていても、実はとても易しいカント」と

して「純粋理性批判」の一部を正確に読み解く作業を通して考える、

作業を繰りかえしています。

かなり丁寧の読んだのですが、私にはやはり、中島さんの解説を理解

することも、難しかったのが正直な印象。

著者の中島義道さんを少し紹介 をすると         

1946年福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修

了。

2009年電気通信大学教授を退官。

「哲学者」ですが、通り一遍の紹介ではなく、別の本で読んだ極度の

偏食とそれへの彼の見解も私には、面白かった。

なお、「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないの?」

(出版者    角川書店 2008.11)について

2021年1月7日のこのブログで紹介しています。

どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか? 中島さんの力強いメッセージ - 中高年michiのサバイバル日記

 

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イマ二エル・カントのイラストです。

 2.本文から

「抽象的な概念をできるだけ具体的な概念に置き換えて読むこと」

です。この部分においては、まず「可能な経験が被らざるをえない

制限」を具体的に「時間・空間」だと見抜くことが大切です。 P56

 

「なお、篠田さんは””Antithetik"を「矛盾論」と訳していますが、

これ以上ないほどまずい訳です。「矛盾ではない」ことを論じて

いる節のタイトルを、「矛盾論」と訳すとは、どういう神経

の持ち主か測りかねます。  P100

  

完全にはわからないのですが、カントはおおよそ次のようなこと

を言いたいのではないか? P112

 

 ビッグバンの直前が無だとすると、なぜその無にビッグバンほど

の有を生む力があったのでしょうか?

いや、ビッグバンの前は時間さえてなかったのだから(まさに「空

虚な時間」)、「1秒前」と言うことすらできないと答えられるか

もしれませんが、ビッグバンがある時に「あった」のなら、やはり

「その前は無だった」というほかないのではないか?

でなければ、世界が「生ずる」ことなく、世界は永遠の昔からあっ

たはずでしょうから。

こうして、われわれは世界が時間的に有限である時に(それは時間

でないとしても、今から150億年と測定できる限りでは時間です)、

絶対的に開始するということを理解することはできない。 P146

  

カントの認識論が二百三十年にわたって風雪に耐えて生き延びてい

るのは、それ自体として論理に破綻がないからではありません。

見方によっては破綻だらけの認識論ながら、「世界」とは何か」

「時間」とは何か、「自我」とは何か、真摯に思索していれば必ず

ぶち当たるアポリア(行き詰り)を小手先で回避せず、それとまと

もに格闘しているその姿に永遠の価値があるからだと思います。 

P149

 

「世界全体はいまどれくらいのスピードで運動しているのか?」と

問うても、そもそも外側からそれを測る視点が取れないのですから、

問い自身が無意味だというわけです。これはかなりわかりやすい議

論ではないでしょうか。 P169

 

カントの文章において難解に見えるものの相当数が、それ自体の意

味は解るのだけど、むしろいままでの文脈とどう続くのかがわから

ないというものが多い。(中略)

それを理解するには、広東お独特な思考法になれることや、現代と

は異なる当時の哲学風土(議論の仕方や暗黙に全治としていること)

などを知る方法があるのですが、それを何らかの仕方で習得してしま

えば、意外なほど簡単でもあるのです。 P249 

  

数学や物理学なら一握りの専門家にしかわからないほど難しくても

全然文句を言わないのに、哲学は難しくあってはならないと信じて

いるのではないでしょうか?しかしこれは、大いなる誤解です。

(中略)

館との主張している事柄そのものが、想像を絶して難しいわけでは

ない。噛み砕けば、ほとんど誰にでもわかること、しかしそのまま

噛み砕かなければほとんどられにもわからない厄介な代物、この隔

たりの大きさが問題なのです。 P342

 

3.改めて感想

 よく解からないものの読書に相当の時価を費やしていることが、私

にはよくあります。はて、私は何をやってるのだろうか、と思うこ

ともしばしばですが、どうも、直接的に、誰それに多大な迷惑をかけ

ているとは思えず、まっ、いいか、となります。

おそらく、理由の一つは、解らないものを何とか知りたい、という

「好奇心」なのでしょうか。 

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今週のお題「チョコレート」 私にはウイスキーのつまみ バレンタインの昔話は今日は無し

今週のお題「チョコレート」です。

またまた、話をずらして、いくつか書いてみます。

1.日本におけるイベント需要

大そうなことを書くつもりは、ありませんが、ココ40年くらいの

日本のイベンド需要について、独断と偏見で。

高度成長期から経済NO.1、 バブル崩壊、その後の失われた〇〇年、

直近の新型コロナと、世相は、変わってきましたが、平均的日本

人のイベントと言えば、まず年末のクリスマスから、晦日、正月

と続く日々。

そして、夏の盆(旧盆,新盆ありますが)が、続きます。

続いて「新年度」に関する行事(主に3月から4月)、お彼岸や

節分もありますが、「輸入もの」としてバレンタインは成功し

た方でしょう。

早いもので、1970年代くらいから、市場として伸びてきたよう

に感じますし、最近陰りは感じるものの、贈り物のすそ野は広

いようです。「義理チョコ」という言葉もあるくらいですから

定着といってもいいでしょう。

直近の消費経済効果としては、ハロウィンに負けるかもしれま

せんが・・

なお、新型コロナ騒動の影響を受けることは事実ですが、ある面

姿を変えて、ヴァレンタイン・デーは日本の行事として生き残っ

ていきそうな感じです。

 

2.カカオは新大陸由来

食べ物の歴史には、個人的に、興味があるのですが、チョコレート

といえばカカオで、こちらも新大陸由来だそうです。

・紀元前、2000年ころからから、メソアメリカではカカオが栽培さ

 れていた。

・15世紀までには、カカオは貨幣として流通するほど珍重された。

・当時のメソアメリカでは、カカオを粉にしてコーンミールや唐

 辛子、バニラ などの香辛料を入れ、ベニノキの種子で色を付け、

 水や湯に溶かしたものに 調味料を加えたカカオ・ペーストを、

 主に嗜好品として、また薬用や強壮用として飲用していた。

とあります。

ジャガイモや、カボチャ、トマトと同様、南米産由来の食物で、

いまや「世界商品」となった物は、少なくないですよね。

「薬用や強壮用」という言葉を聞くと、「茶」が日本に入ってきた

 経緯も思い出します。

 

3.バレンタイン商戦の思い出

私は、一時期、「広義の食材卸」の中堅企業に勤務したことが

あります。私の担当は、財務経理・人事総務といった、いわいる

管理部門で、「ヴァレンタイン商戦」を直接指揮したわけではあり

ませんが、南部イタリア(シチリアが主力)から仕入れた、パスタ、

ワイン、チーズ、乾物等の販売に力を入れていました。

食材卸売り(一部小売り含む)を業とする会社経営において「イベ

ント需要」は、それこそ大きな「需要」の一つ。

私の方には、最終「数字」として上がってくるわけですが、いつでも

「大変な仕事」の一つでした。

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ゴージャスなラベル

4.チョコレートとウイスキー

このブログでも、いたるところで書いていますが、私はアルコール

が好きで特に、醸造酒でなく蒸留酒が、お気に入りです。

ウォッカや、ジン、テキーラ、ラムも好みますが、主に飲んでいる

のは、焼酎とウイスキーです。

最近は、「仕事上でアルコール入り折衝」というのもずいぶん減り、

新型コロナ騒動もあり、友人・知人との会合も、「激減」といった

具合。

夕食とは別にとり、寝る前のアルコールが定番になりつつあります。

その際つまみは、ほとんど取りません。

たまに取る好きつまみは、ウイスキーの場合はチョコレートで

しょうか。

なお、久々のウイスキーブームで「原酒不足」も囁かれますが

残念ながら、今の私が「ウイスキーうんちく」を披露する環境に

ありません。

 

5.昔話は今日は止め

小学校高学年に始まって、社会人の、ある程度の年次まで、「バレン

タイン市場」に参加していたことは、ありますが、その昔話を、書くの

は今日は止めます。

読書についてショーペンハウエル見解 同意するが実行は困難  私見は「諦めも肝心」

読書について、先人が昔から語っています。
今日は再度ショーペンハウエルの見解もとに、私の言いたいこと
を書きます。
1.ショーペンハウエルの3つのコメント
(1)取り上げるのは、彼「読書について」から、3点
 ①読書とは、他人にものを考えてもらうこと
 ②読書と思索の上手なバランスにより、人生の達人になる
 ③難しくて理解できない本は、それを書いた著者が悪い
ショーペンハウエルの何たるかは、ほかに譲ります。
上記3つのコメントにさっそく、私の言いわけを付けていきます。
 
 (2)①と③について
①の「他人にものを考えてもらう」
について、 ショーペンハウエルは、単に多読を重ねているだけだと
「しだいに自分でものを考える力を失っていく」、といいます。
厳しい指摘ですね。
正し、「自分で考えている」ことの前段階にある、「相手の言うこ
とを理解した」というレベルは、最低限必要です。
 
 ③の「その本を書いた著者が悪い」について
 確かに出口治明さんも、恩師である国際政治学高坂正堯氏の
言葉として
「古典が解らないのは自分がアホ、新書を読んで解らないのは
著者がアホ」
を、よく引用しています。
厳しい言い方ですが、これが該当するのは、ある程度の基礎力
がついてから。
基礎力をつけていないまま、自分が解らないのは相手が悪い、と言
ってもむなしいばかり。
(補足)
数学や哲学の書籍、現代人学者の古典の解説文に
「やさしく解説」との案内もありますが、私がそれでも解らない。
この場合、冷静に考えて、「私がアホ」が正解でしょう。
基礎的な読解力、土台となる周辺意識をつけておいて、はじめ
て新書の著者を批評できる基準が培われると思います。
しかし、どんなに頑張っても、解らない世界はあります。
その場合、潔くあきらめましょう。
 

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読書と思索のバランス

   2.読書と思索の上手なバランス
これもその通りですが、
思索するには、自分の中に考える軸が必要で、情報の蓄積が
ないとだめですよね。
(1)情報の蓄積において、先人はだれしも「古典の必要性」を
説きます。
このショウペンハウエルだけでなく、パッと浮かぶのが、モンテー
ニュのエセーのなか、マキアベリーの君主論、ディスコルシ、ソロー
の森の生活、繰り返し「古典を読むべし」が出てきます。
日本の古典論も幾多もあり現代人では小林秀雄岡潔もありますね。
ここでは出口治明さんから、いくつか引用しましょう。
「長年の淘汰に耐えて生き残ってきた文章だから、古典は文句なし
にいい」
 「優れた古典は、歴史であれ文学であれ、人間と人間が創り出す社
会に対する鋭い洞察に満ち溢れているが故に、凡庸な現代のビジネ
ス書を遥かに凌駕して私たちの血肉となるのだ。
言い換えれば、優れた古典は、歴史も文学も、勝者と敗者を余す
ところなく描き切る。

これに対して、凡庸なビジネス書は、功成り名を遂げた成功者の

懐古談の類であることが多い。」

(2)出典を忘れましたが、以下はよくあるジョーク

「自分なりに功成り名を遂げて成功者と思っている人が

自分の成功の秘訣はこれだ、後人に遺してあげよう、と老境に入り

悦に入って書き残したが、実は何のことはない。

同じ内容がもっと深く、かつ洗練された形で、2000年以上前にす

でに、考察されていた・・・

個人の能力なんて、そんなものかもしれません。

人間の本質は、昔から変わらないですよね

 (3)私見は、「読書と思索のバランス」にはまず「読書をしっかり
すること」に思います。
確り読書をして、身についてあ上で、個々人の施策は、稚拙であっ
ても「受け売りの浅はかな印象」は、受けないものです。
 
 3.感想
情報を得る手段として、読書の位置は、少なくとも自分の中では変わ
らない、と思います。
 優れた情報は、はまだまだ書籍の中に多いと思います。
(どんな優れた思索の形も、文字として残らなかったものは、諦める
より仕方ない。)
しかも、流れる動画情報と違って読むスピードは、自分の理解の速
に調節できます。
学んでいきたい意識もずっと変わらない。
末長く、できれば、私の脳が受け付けなくなるまで、付き合ってい
いきたいと考えています。 
 

 

時代とともに、道具も変わる デジタル化のいきつく先に紙情報?

1.時の流れと主役交代
(1)先日、PCを眺めていたら、クイズらしきものがあり
クイズに「ワープロ」を知っていますか、とあった。
そうか、今の20代以下になってくると、存在を知らないのでは
ないか?と、還暦迎えた私は、新ためて納得したのです。
つい30年ほど前は、会社内の一般的なメモ的文書が、手書きから
ワープロに変わりつつあり、同じ文章でも、下手な手書きより、
内容まで高尚そうに見えて「ワープロマジック」と揶揄していま
した。
もとの文章を呼び出して微調整して上書き保存、そんな当たり
前のことを、オジサン(おじいさん)が何をうなっているのが、
それ自体が解らないというのが、今日的地感覚でしょうが、当時
は「便利なものができた」と内心感心していました。
そういう時代が確かにありました。
さしずめ昭和初期に、はじめ自動車にのったら、鉄道と違いどこ
でも行けて便利だな、と感動したのと同じでは?
 (2)語源がよく解からない事例
以前キセル乗車」のことを何度か、話題にしました。
キセルはタバコを吸う道具で、吸い口と末端にだけ金属があって
「あいだは、カネがない」というオチですが、
私の年代すら、キセルの現物は、ほとんど知りません。
映画や、テレビの時代劇等で登場するのを知るくらいでは?
今後、「解るだろう?」と聞く方が野暮かもしれません。
電車のことで、会話を続けると「切符切り」も絶滅してしまい
ました。
確かに40年くらい前は、渋谷の井の頭線にも大量に存在して、
カチャカチャ鳴らしていたのに・・・
(3)も一つ続けると、
 テレビのチャンネル争いも死語
今やテレビ本体にチャンネル装置がなく、リモート・コントロー
ラーを握る方が勝ちでは、そもそも「チャンネル争い」が成立
しない。
私の子供の頃より、もっと古いのですが
テレビ鑑賞を揶揄する言葉で、評論家の「1億人総白痴化」とい
うのが昔あったようです。今どきだと「放送禁止用語」に近いの
かな。
私の世代の子供は「テレビやマンガばかり見ていないで勉強しろ」
でしょうか。
時は流れ、若い世代のテレビ離れを想定すると「1億人」がテレビ
を見るのはもう無理でしょう。
  あるユーチューバーの言葉を借りると、
テレビは若者に「面白くない、内容がつまらない」から視
聴しない。もっと面白いのがインターネット上に、たくさ
んあるから。
例えば引っ越し等で生活環境が変わって「テレビを買わな
い」ことになる。テレビがないと視聴もしない。
今現存っしているテレビが古くなった現在の高齢者がいな
くなったら、テレビは衰退産業どころか、絶滅していくの
では?
 確かに、消費者のニーズありき、です。
2019年はラグビーは「面白い」ということで、テレビも売れたでしょ
うが、オリンピックの開催が延びたり、「リアルタイムで見るほど面
白くない」と多くの消費者が判断すれば、テレビは売れない、となり
そうです。

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キセルは両端は金属、なかは木製(カネがない)

2.大切なものは紙で残す?
  米国トランプ元大統領のtwitterの全面使用禁止は、ご案内
の通り。
今や、いわいる自由主義諸国の間でも、「情報統制の時代」に
はいってきた感じがあります。
ジョージ・オーウェル1984の世界」を言う人もいます。
あるユーチューブでの発言を聞いていた、面白かったのは、
非常に大事な情報、次の世代に残したい情報は、「紙」の書籍
でないとダメではないか、との見解。
 つまり、デジタル情報だと、その情報が、いつ制約や改ざんさ
れて、しまうか、解らない。
「紙情報」の方がじっと安全である、という見解です。

3.再び変わらないもの

今度は人体の話。

話を大きく、とはいえ地球の歴史38億年でなく、3万年くらい

を考えます。

モノや情報の伝達手段の進展は、高々5000年くらいでしょうか?

ホモサピエンスの、脳や身体自体の構造や体積はこの1万年くらい、

ほとんど変わっていないそうです。

テーマは新型コロナウイルス対応のワクチン接種のこと。

新型コロナウイルス撲滅」は、受狙い、関心挽きつけ狙いで、

発言しているならともかく、「撲滅」が本心とすると恐ろしい。

少しは歴史を勉強した方がよいと思います。

少なくとも現在の人間の頭脳で「ウイルス撲滅」は、不可能であ

り、今まで同様「共存」していくしかないと思います。

対応する唯一の手段は、自分の身体の免疫を維持するしか方法は

ないのです。

一つの考え方として、きれい好きもいいけれど、不衛生への慣

れも必要かと思う。

免疫が落ちると結局身体は、弱くなるの、「慣らし」が必要では?

この意味で納得して「ワクチン」を使うのであれば、それはそれ

でいいと思います。

以前仕組み前食品何でも反対論者で、遺伝子操作による製造のワ

クチンを打つ方は、その辺をもう一度整理した方がよいと思います。

 

政治思想マトリックス(読書感想文もどき) 歴史を知る茂木さんの納得の見解

世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」 

ニュースの「疑問」が、ひと目でわかる座標軸

茂木誠/著  

出版者    PHP研究所 2020.12

1.概要

(1)もはや世界は「右派」vs「左派」では読み解けない経済的自由

をx軸、政治的自由をy軸として、政治思想を二次元座標で表現した

マトリックスを応用して、様々な時代、様々な国の政治思想のせめぎ

合いを示す、というのが一般の書評です。

(2) 私に言わせると、茂木誠流「現代史解説」であり、頭の整理に

とても役立ちました。

当たり前のことですが「歴史を知る」ことが、「現在」を知る手がか

りであり、茂木さんは、①深く知っていることと、②自分の見解を解

り易く示すことができること、③立ち位置が「真ん中よりちょっと

右」(P4 はじめに)であり、私の好みです。 

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2.本文から

南ヨーロッパ中南米カトリック

プロテスタントが活動した地域では産業革命が起こり、カトリック

活動した地域では経済発展の面で後れを取った。---文化的背景

が、国の経済に影響を与えている好例です。 P26

 

ルソーの思想に心酔したフランス革命の指導者たち、特にジャコバン

派は「土地私有を基盤とする階級制度を打破し、地主や資本家を倒し

人民主権を実現せよ」と叫び、これを実行したのです。

抵抗する者はころ逮捕され、次から次へとギロチンに送られました。

これが「恐怖政治」です。  P33

 

ソ連の体制が70年間も続いたのはなぜか?

全国民が共産党の監視下に置かれ、言論の自由も移動の自由もなく、

文句を言う者、怠ける者は「反革命罪」で銃殺されたからです。

職場にもレストランにも秘密警察が常駐し、密告が奨励され、ソ連

全体が巨大な牢獄と化しました。

(中略)

「平等だが、自由ゼロ」---これが20世紀における最も「左」の思

想です。   P42

 

大きな政府を志向する民主党的、ルーズヴェルト的リベラルは、

個人の自由を最大限に尊重する古典的リベラルとは真逆です。

そのため古典的リベラルを志向するアメリカ人は、「リベラル」

という言葉を嫌い、新しい用語を使い始めます。  

それが「リバタリアニズム」です。この思想を支持する人々を

リバタリアン」と呼びます。  P50

 

アメリカでは)リベラルと保守の意味が逆転したまま現在に至り、

日本でも直輸入されて使われています。 P52

 

第二次世界大戦の真の勝者は、ソ連スターリンだったのです。P63

 

極端なグローバリズムが極端なナショナリズムを引き起こし、第二次

世界大戦という最悪の結果を招いてしまったのです 。        P67

 

グローバリズムナショナリズムのシーソーゲームが繰り広げられて

きた結果、2010年代からは、世界中がナショナリズムに向かっていま

す。今後、数十年はこの流れが続くでしょう。  P69

 

「人権よりも金儲け」ーーーこれがグローバリストの本質です。

その本質を見抜いていた鄧小平は、勝利したのです。  P80

 

全世界のカトリック司教の任命権は、バチカンローマ教皇が握って

います。しかし、中国共産党はそれを認めていません。

その代わり、無神論共産党政権がカトリックの司教を任命するとい

う、奇妙な現象が起こっています。  P89

 

保守派とは、それぞれの国の体制の原点を守ろうとする人々のこと

アメリカの保守派

 独立自尊のフロンティア・スピリッツを守ろうとする個人主義

日本の保守派

 皇室を中心とする伝統文化を守ろうとする人々

ソ連や中国の保守派

 共産主義の原理原則である一党独裁統制経済を守ろうとする人々

P115

 

  (ドイツにとって、統一通貨のメリットのひとつ)

ユーロに加わることで、自国通貨の値上がりによる不況を避けること

ができるだけでなく、輸出でボロ儲けできること。  P139

 

(2015年ころの話)

賃金の高いドイツでは、安価な労働力を提供してくれるのが移民な

のです。 P147

 

常にヨーロッパの国々をいがみ合わせ、ヨーロッパの分断を図ること

がイギリスの戦略だったのです。   P152

 

中国封じ込めを目的とした日・米・豪・印の軍事協力体制にイギリス

が加われば、これは21世紀の日英同盟である、太平洋版NATOが誕生

する可能性もあります。 (中略)  世界は、EU(ドイツ)・中国のユー

ラシア枢軸陣営と、米・日・英・インドなどの海洋国家陣営とに分か

れつつある。私にはそう思えます。  P176

 

アメリカがイランを警戒する理由

イラン革命が中東諸国に波及して反米政権が次々に誕生すると、

アメリカ資本が中東から追い出されてしまう。

世界最大のユダヤ人口を抱えているのは、アメリカ合衆国

アメリカのユダヤ人は、イスラエルとの二重国籍を持つものも多く

「心の祖国」であるイスラエルの安全を第一と考える。P 217-218

 

(茂木氏の見解)

国家としてのイランはみとめる。イラン国軍もイラン革命防衛隊も、

共にイランの国防を担う軍隊として認める。ただし、革命の輸出を狙

うコッズ部隊は国際テロリストであり、一切認められない。 P224

 

 日本はこれから、コッズ部隊をイラン政府から切り離すよう現実主義

者のロウハニ大統領を説得し、革命の輸出を止めさせることが重要

と思います。  P225

 

3.最後に

茂木さんは文字情報より音声情報の方が多い、私には珍しいケース。

Youtubeの彼のチャンネルを、最近よく聞きます。

もぎせかチャンネル - YouTube

「世界史の講義」だけでなく、時事ニュース分析がとても面白い。

例えば、米国大統領選挙見解や、最近の「ミャンマー事件」読み込み

も気に入っています。


 


 

フィルターバブル再論 1月20日の米国新体統領就任から20日「常識」を超える不人気

昨年5月にフィルターバブルについて、少し書いています。
再度要約から始め、米国政治のコメントについて、少し書きます。
1.フィルターバブルについて
(1)定義
 フィルターバブル (filter bubble) とは、「インターネットの検索
サイトが提供するアルゴリズムが、各ユーザーが見たくないような
情報を遮断する機能」(フィルター)のせいで、まるで「泡」
(バブル)の中に包まれたように、自分が見たい情報しか見えなく
なること。

(2)私の見解

①自分に都合のいい情報、気に入った情報に囲まれていたいのは
人間の性(さが)

②テクノロジーの発達で、「アルゴリズムが、各ユーザーが見た

くないような情報を遮断する機能」まで、できるようになった。

③「お互いに解りあえない」、「話がかみ合わない」、「分断」

といった現象が、一層発言しやすい環境。

④それゆえ、縦(歴史)と横(世界)から広くバランスよく情報

をとる努力が必須である。

⑤バランスよく収集した情報を基に、自分の頭でしっかり考える

ことが、今後生きていく知恵となる。

 (3)上記④を少し補足

 フィルターバブルに陥らない対応策は、多方面からの情報を取る

ということですが、多方面のベースは「縦と横」
①縦は歴史的見方
人間は、同じように考え、行動するものだ、と私も同感。
時間のフィルター通して生き残ってきた古典から、学ぶところ多し。

②横は世界各地からの見方

できればいろんな言語から情報収集できればよいですが、個々人で

言葉の制約があるのは仕方ありません。

新型コロナ報道関係で、何度も触れていますが、類似事象に遭遇し
ても、各国対応は、様々。
もちろんいろいろ、各国個別事情あり、ですが・・・。
 ③脱線、「信じる」心理
ちょっと脱線で、「三人市虎(しこ)をなす」です。
フェイクニュースはいつの時代もあり、とのことですね。
 

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フィルターバブルと米国大統領について

2.「トランプ支持者はいま何を思う」

との記事から

WEB特集 「結束は夢物語」トランプ支持者はいま何を思う | 国際特集 | NHKニュース

(1)記事要約

アメリカで民主党のバイデン新政権が発足してから半月。バイデン

大統領は「国民の結束」を掲げています。一方、大統領の就任式直前

に行われた世論調査では、共和党支持者の75%が「バイデン氏を選挙

で勝利した正当な大統領とはみなしていない」と答えています。

そして、いまもトランプ前大統領の熱烈な支持者が多くいるのが現実

です。(中略)支持者たちを取材すると、「国民の結束」にはほど遠

い状況が浮かび上がってきました。

 

(2)典型的なトランプ支持者の声

① Q.バイデン政権の誕生をどう思っているか?

「自分の周りでは、バイデン氏は全く人気がありません。大統領選挙

で8000万票余りも獲得したとは考えられず、選挙結果は信じていま

せん。友人がSNSに投稿している動画で、何も記入されていない票が

バイデン氏の票の山に入れられ、集計されているのを見ました。

大規模な不正が行われていたのです。

 ②Q.選挙の不正を訴えた議会への乱入事件についてどう考るか?

「私は、アンティファなど、背景や思想の異なる複数のグループに

よるものだと考えます。しかし、民主党やその支持者は、トランプ

支持者を批判し、トランプ氏を弾劾しようとしています。

バイデン大統領は国民の結束を訴えていますが、耳当たりのよい

ことばを言っているにすぎず、夢物語です

③Q.どうしたらアメリカ社会の分断が解消されると思うか?

「大手メディアがトランプ氏に関するうその情報を伝え続けたため

、社会の分断は4年間でさらに悪化しました。

人々が真実に耳を傾けないかぎり、この問題は解消しません。

大手メディアやフェイスブックのような企業がリベラル派の意見

だけを取り上げているかぎりは無理なのです」 

 

(3)ある日本の大学教授のコメント

前嶋教授(アメリカ現代詩専攻の上智大教授)

①「人々は信じたいものを信じます。特にインターネットの世界が

そうで、自分と同じ意見の人とはつながるが、異なる意見の人と

没交渉になっていく。『フィルターバブル』(自分の考えに近

い情報だけに囲まれ、それを否定する情報に触れない状況)とい

うことばがありますが、トランプ支持者はまさに『泡』の中にあ

って、左派の意見や大手メディアをそもそも拒否しています。

②Q.今後、アメリカ社会の分断は、どのような方向に向かうか?

「分断は今がピークだと思います。(中略)バイデン政権の4年間

でうまく分断のピークアウトができるかどうか。あるいはこの状

態が続くのかどうか。いずれにせよ、火種はしばらく残ると思い

ます」

 

3.米国社会の分断について、私見

私は、フィルターバブルにあっても、米国民は「愚民」ではない

と思っています。よく言われるように、大勢を短期間、少数を長

期間だますことはできても「大勢を長期間だますことはできない」

と思っています。

この「長期間」には、いろいろ見解が分かれますが、ドイツのヒ

トラー帝国は10年持ちませんでしたが、レーニンスターリン続く

ソ連は、70年持ちました。

中国、北朝鮮は「継続中」で未知数です。

しかし、ある程度情報が自由に流れるところでは、「常識」が

生きてきます。

バイデン政権が発足して2週間、各数字に表れる、圧倒的人気の

なさに「史上最高8000万票も獲得して当選したアメリカ大統領」

とは、とても思えないのです。

フィルターバブルといわれようが、私は私の「常識」で考えます。