中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

お題「応援しているチーム」 またオールブラックスを書きます。

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オールブラックスのハカ

オールブラックス

お題「応援しているチーム」について

実は、何度もこのブログで書いていますが、オールブラックスのこと

を書きます。

(1)日本人でも知らない人は、昨年ずいぶん減ったっでしょうが、

オールブラックスとは、ラグビーニュージーランド代表のことです。

NZ代表オールブラックスは私が長年応援しているものの一つ。

直近は今年の1月30日のブログで書いており、一部抜粋します。

トップスポーツの場合、どの競技も栄枯盛衰は、つきもの

ですが、このオールブラックスが、長年強者でありつづけ

ているのは、ラグビーファンならご存知の通り。

 強者の宿命もあり、「打倒オールブラックス」に、各代表

は絞って戦略を立ててきます。

今年日本で盛り上がった、Wカップは、もう8回目で、実力

では、いつも「優勝候補筆頭を越えて大本命」なのです

が、割とよく負けて、優勝できません。

今回もそうでした。

応援するファンとしては残念至極です。

 そうなんです。

個人やチームどちらでも、いわいる全盛期を振り返って「憎たらしい

くらい強い」と言う表現を使います。

オールブラックスが「憎たらしいくらい強い」ことは事実なのですが

非常に大きなおカネが動くラグビーワールドカップでは、意外と負け

ています。

私は「判官びいき」ではないと、各所で書いていますが、大舞台でた

まに負けることが私の「贔屓」の深層心理にあるのかもしれません。

つまり、勝つのは当たりまえであり、負けた時に「何かがおかしい

、なぜ負けたのだろうと、常に意識から離れません。

(2)昨年12月19日のブログにも、私の悔しさがにじみ出ています。

 今回イングランドの序盤の対応特に良かったと思います。

全包囲にあっても、勝ち続けるのが横綱相撲、と言ってし

まえばそれまでですが、結果は結果です。

実力NO1は自他共に認めますが、こういうこともありま

す。

直接成績とは、違いまずが、彼らが始めた「おじぎパフォ

ーマンス」は、今回の私の総括に、ぜひ取り上げます。

 昨今の新型コロナ対応で、よく取り上げられましたが、非接触型の

儀礼「おじぎ」は、世界に広まってほしいところです。

ちなみに、コロナ以降に海外からの入国解禁では、ベトナム、タイと

並んで、ラグビー強国、NZとAUSがリストにあります。

(3)ニワトリと卵の関係かも知れませんが、NZという国家自体に

も大変興味があります。

オールブラックスイングランドに敗れてた後、昨年10月28日のブロ

グからです。

先日のブログでラグビーが人気NO.1スポーツと引用しまし

たが、まさにその通りでラグビーはNZ国民にとってスポ

ーツです。

しかし、意識は「スポーツ」のレベルではない。

国民のアイデンティティ、つまり他の何者でもない、代替

できないもののように感じます。

いちスポーツの国別対抗の一つの敗戦が「この世が終わっ

てしまった。」

と国民が感じるほどのアイデンティティなのでしょう。

(4)記載としては、さらに遡って昨年10月4日の記事から

話は、なんと32年前に遡ります。

1987年は、ラグビーワールドカップの第1回大会で、開催国

ニュージーランドが優勝しました。 (中略)

私が思い出すシーンは、オールブラックスがマイボールで

モールを形成したとき、そのモールが一旦動き出しすと止

まらないんですね。

二十数メートルも前進してついにトライ。、、、つ、強

い。となります。

仮にも相手も一国の代表ですよ、それでもあまりの力の差

を見せつけられた感じです。

  オールブラックスの黒ユニフォームが相手ミスからマイ

ボールになり、一挙に全員が、守備から攻撃にギヤチェン

ジ、瞬く間に動き出して、

トライを取るシーンは、今もよくあります。

それはそれで、今もすごいのですが、

先に書いた、モールが止まらないで、一気にゴールライン

を割りトライをもぎ取る32年前のシーンが、「黒は強い」

の私のイメージです。

 (5)最後に

 自分のブログで、少し振り返りましたが

書きたいこと、話したいことが、次々と出てくる関心の高さが私にと

っての「応援しているチーム」かと思います。

読書感想文もどきに至らなかった「敗戦記その5」 今回もまた多数紹介

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敗戦記その5も、同じイラスト

本年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」と

いうのをアップしていますが、今回5回目です。

イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、

当ブログ読者への何らかの参考となればと・・・

共同幻想論 

吉本隆明/著  

出版者    河出書房新社 1986.4

今回も、いまいち、しっくりきません。「敗戦記」ですね。

通説的な解説は、

 共同幻想論とは、幻想としての国家の成立を描いた国家論である。

 著作当時の国家は、社会契約説やレーニン的な国家論が一般的

 つまり、国家とはルール体系であり、機能性を重視したシステム

 と理解した。

 これに対し、吉本は、国家とは共同の幻想であると説く。

 人間は、詩や文学を創るように、国家と言うフィクションを空想

 し、創造したとする。

私見は、「古事記遠野物語から、共同幻想という国家観を導きたい

ようだが、古事記遠野物語貨幣経済の存在感の薄い場所・時代を

舞台にしているから経済的な範疇を捨象しているように見えるだけ」

と思える。

 

 白い城

オルハン・パムク/著  

宮下遼/訳  宮下志朗/訳  

出版者    藤原書店 2009.12

 17世紀、オスマン帝国の海賊に囚われ、イスタンブルで奴隷となっ

ヴェネツィア人の「わたし」。

医学的知識によって辛うじて生き延びた彼は、奇妙に自分と酷似した

用紙のトルコ人学者に買い取られるところから、話がはじまります。

哲学的な小説であり、「なぜ自分は自分なのか」という問い、自分私

という人間の存在すら不確かになるような、話しでした。

なお、作中のペスト蔓延のシーンは、「コロナ禍」の欧州よりはるか

に激しいシーンが、なぜかリアルに浮かびました

なお、著者は、1952年イスタンブル生まれ、

2006年度ノーベル文学賞受賞、です。

 

 ムハンマド

世界を変えた預言者の生涯

原タイトル:Muhammad

カレン・アームストロング/著  

徳永里砂/訳  

出版者    国書刊行会 2016.1

内容事項             

宗教学者カレン・アームストロングが描く、預言者ムハンマドの生

涯です。

ムハンマドが天の啓示を受け、イスラム教を広げました」と要約す

ると、それだけでしょうが、何事も「ことをなす」には、膨大な時間

と、苦悩の連続、幾多の幸運が重なり合って、と陳腐ながらいつも感

じることを、今回も深く感じました。

ムハンマドの生涯に寄り添いながら、ジハード、一夫多妻、女性のス

カーフ着用といった概念も説明しています。

イスラームに関する基本的知識も理解できることになります。

 

 社会の現実と経済学

21世紀に向けて考える

著者       宇沢弘文/宮本健/石川恒夫内橋克人/沢隆光

出版者    岩波書店 1994.12

もう四半世紀前ですがシンポジウムの記録です。

ソクラテス似」の宇沢弘文さんに惹かれて思わず手に取ったもの。

経済学は社会の現実が提起する深刻な諸課題に応えることができる

のか、と言う大問題を議論。

まず、宇沢さんと宮本さんが基調報告。

不況からの脱出、経済成長、都市化と工業化、ありうべき社会等々

沢山の論点あり。

内橋さんと佐和さんは、別の書き物で少し知っていました。

 

ヴェニスの商人資本論

ちくま学芸文庫

 岩井克人/著  

出版者    筑摩書房 1992.6

 不均衡動学の大家岩井克人さんが一般向けに書いたエッセイ集。

感想として「どれもきわめて秀逸。目から鱗が落ちる。」と書きたい

ところだが、今回も、理解不十分、まさに「敗戦記」と言ったとこ

ろ。

表題の「ヴェニスの商人資本論」タイトルは、「著者の妻である

水村美苗からアイディアを示された執筆に至った」とは了解なるも

ヴェニスの商人」も「資本」のことも、悲しいかな充分理解でき

ていません。

エッセイは、「ヴェニスの商人」が構成されてる『資本主義』のほか、

『貨幣と媒介』、『不均衡動学』、『書物』に分かれ、それぞれ3から

5本の小論文ですが、どれも私には理解するのの骨が折れました。

 

古代ギリシア人の生活文化

J.P.マハフィー/著  

遠藤光/訳  遠藤輝代/訳  

出版者    八潮出版社 1991.12

 古代史の権威マハフィー教授が簡潔にして興味深く、しかも要を得た

内容で古代ギリシア人の生活全般を紹介した名著。

初版は1876年だそうです。

 目次は以下の通り 基礎的な理解が進みます。

第1章 ギリシア国民の一般的特色

第2章 人間と財産

第3章 家庭でのギリシア

第4章 ギリシア市民の公共生活

第5章 ギリシア宗教と法律 

 
 

 

「継続的な最低賃金を引き上げで、安く買い叩たかれ産業構造から脱却」はどこまで可能か

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最低賃金引上げをイメージしたかったのですがなかなか難しい

1. 賃上げによる非効率な生産体制打破という見解

(1)「経営者としてお金を払う方」より、「雇用者としてお金をも

らう方」が、人数的には圧倒的に多い訳で、「最低賃金の引上げ」見

解に、それは大いに困る、絶対反対、やめるべき、という方の方は、

少数でしょう。

無論、経営者サイドも、最低賃金の引き上げで、生産性が上がり、

会社が儲かるとなれば、それはハッピー、賛成です。

何事も、そんなにうまくいかない、のが世の中であり、今回もアト

キンスさんの見解紹介、私見の提示の順で、話しを進めます。

(2)アトキンスさんは、昨年10月下旬にほぼ同じ論点で取り上げて

います。

昨年10月の話は、下記ブログのとおり。

中小企業を潰して減らせ、と言ったって・・・政治と行政はリード役でなく障害物の取り除きに徹するべき・ - 中高年michiのサバイバル日記

彼の見解を要約しますると 

➀日本企業の生産性が低い

②原因は、企業数の大部分、また雇用している従業員

数でも最大勢力勢力を占める中小企業の生産性が低いから

である。

つまり非効率な産業構造が存在するから。

③中小企業の非効率には歴史があり、1963年施行された

中小企業基本法に想定される、厳しい外部環境から中小

企業を守ろうとした政策が、結果として日本に「低生産

性・低所得」維持し「非効率な産業構造」を助長すること

となった。

④当該体制を壊して、新し秩序を構築しなければならい。

  2.「給料安すぎ」の悪影響という話

 反論は、再度まとめるとして

今回の、東洋経済記事も基本的には、同じ趣旨です。

タイトルは以下の通り

日本人の「給料安すぎ問題」の意外すぎる悪影響

「monopsony」が日本経済の歪みの根本にある

日本人の「給料安すぎ問題」の意外すぎる悪影響 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

要約していきますと、

(1)monopsony(モノプソニ―)とは、

➀労働者を雇う会社側の力が強くなりすぎ、労働者が「安く買い叩か

れる」状態を指します

②monopsonyの力が強く働くようなると、国の産業構造に歪みが生

じ、生産性が低下し、財政が弱体化するなど、多くの問題が生じる

と論じられています。

③このような状況に陥らないための方策として、

「小規模事業者の統廃合」

「中堅企業の育成」

最低賃金の引き上げ」

が有効であると考えられています。

(2)日本が抱える諸問題の根源にmonopsonyがある

弊害を列挙しています。

➀ 企業の規模が小さくなる

② 輸出率が低下する

 (補足すると)

企業が継続的に輸出をするためには、高い生産性が求められます。

monopsonyの力が働き、企業の平均規模が小さくなると、輸出で

きる企業が減ってしまいます。

③ 最先端技術の普及が進まない

(補足すると)

企業の規模が小さいほど、当然、最先端技術を導入するためのコス

トを払う余裕が少なくなります。

仮に最先端技術を導入したとしても、人材に乏しく、ビジネスの規模

も小さいので、十分に活用するのが難しくなります。

世界的に見ても、規模の小さい企業ほどAIなどの最先端技術の普及率

が低いことが確認できます。

④ 格差が拡大する

(補足すると)

monopsonyの影響が強くなっても、高学歴の人など、労働市場での

交渉力が強い層の所得にはほとんど影響がありません。

一方、交渉力の弱い層の賃金は低く抑えられるので、両者の格差は

大きくなります。

⑤ サービス業の生産性が低くなる

(補足すると)

特に、飲食、宿泊、小売、教育、医療においてmonopsonyの力が

強く働くことが、世界的に確認されています。 

これらの業種は他国の企業との競争はほとんどないうえ、労働集

約型になりやすいという特徴があります。

そのため、人を雇用するコストが低いと、ICT技術を活用するイン

センティブが働きにくくなり、monopsonyが強くなるとされてい

ます。

⑥ 女性活躍が進まない

(補足すると)

世界中の調査で、monopsonyの影響をもっとも顕著に受けるのは

女性であることが確認されています。

特に子育て中の女性は、残業ができない、休みが多くなりやすい

などの理由から、雇用主に対する交渉力が大きく低下するので、

monopsonyの力がより強く働きます。

(3)日本でmonopsonyの力が強まった理由

monopsonyの最大の弊害は、財政の悪化と社会の衰退です。

 日本では、monopsonyの力が強まりやすいサービス業が中心の産

業構造になったところに、セーフティーネットの整備もしないで、

正規雇用を増やすよう規制緩和をしてしまいました。

これが、monopsonyの影響が増大した主因だと分析されています。

 monopsonyの力が働くと、企業は本来よりも過剰な利益を稼ぐこ

とになります。

しかし、企業に生じるメリットは、労働者が被るマイナス分よりも

小さいとされています。

結果として、個人消費の減少を招き、国の税収も低減してしまう

ので、社会全体に大きなダメージが生じるのです。

(4)最後のまとめ、

今回のコロナとは関係なく、日本の中長期的な将来を考えれば、

企業の統廃合を進め、中堅企業と大企業で働く労働人口の比率を

高めることが求められます。

このようにmonopsonyの力を抑える産業構造を実現するためには、

継続的な最低賃金引き上げが必要なのです。 

最低賃金を段階的に引き上げて、monopsonyによって生じている

歪みを修正するしか、国民生活の回復はないと思います。

 3.私見

 正論であり、反対はしません。

 その実現可能性に、唸るばかりです、といのが私見です。

 (1)昨年10月23日ブログでアップしている、私の意見は以

 下の通りです。

アトキンスさんの意見は正論部分あり。

1963年の中小企業基本法が、非効率な中小企業体制の存続

 を助長したのはそのとおりと思います。

しかし処方箋の大幅賃上げ、現実にやれるのでしょうか?

「隗より始めよ」でアトキンスさんが社長の会社は、賃上

げができているのかな? 

 基本観は現在も変わりません。

取り巻く制度の個別論点を考えていくとき、彼の時処方箋の大幅

賃上げの、実現可能性、ハードルの高さは、一向に変わっていない

ように思います。

(2)細かい論点でしょうが、「②輸出率が低下する」は疑問。

僭越ながら、論点がずれている気がします。

また、「セーフティーネットの整備もしないで、非正規雇用

増やすよう規制緩和をしてしまい」というのはそのとおりでしょう

が、これから、「セーフティーネットの整備」をどこまで、進める

ことができるかも、非常に大きな問題です。

(3)サービス業が労働集約的なのは、ある面サービスの本質に近い

ところがあり、すべからく中堅企業・大企業目指してして組織集約化

していくことには「馴染まない」面も多いと感じます。

株式投資の基礎 13回 コロナ後の金利について考える 新聞記事引用から

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株価に大きな影響与える金利、コロナ後の金利動向は?

Ⅰ. 株価に大きな影響与える金利

「新型コロナへの各国政府対応で、金利が低下し、株式市場にお金が

流れ込んで・・・」と、何度か、書いていますが、

金利動向について、新聞記事がありましたので、これを基に、少し考

えます。

 参照するのは、2020年6月14日 2:00の日経部記事です。

コロナが招く「金利の死」1%未満の国、5割

コロナが招く「金利の死」 1%未満の国、5割: 日本経済新聞

(1)概要は

新型コロナウイルスのまん延が世界の金利低下に拍車をかけている。

各国中銀はいっせいに政策金利を引き下げるとともに国債を大量購入

し、大規模な財政出動をしても金利が上がらなくなっている。

金利の機能が損なわれる「金利の死」は副作用も大きい。

世界の成長力を高められるか分岐点にある。

 

(2)具体的には

金融情報会社リフィニティブのデータをもとに世界主要62カ国

の12日時点の10年債利回りを調べたところ、48%に相当する30

カ国が1%未満だった。

マイナスが10カ国、0%台が20カ国という内訳だ。

昨年末に比べると米国やカナダなど6カ国増えた。

金利通貨だったオーストラリアでも一時0.6%に低下し、タイの

1%台など新興国金利水準の低下も目立つ。

 2010年まで1%未満は日本のみで、人口減少と長引くデフレに悩む

日本だけの事例と見られてきた。

ところが、今や超低金利が世界的な現象になった。

 

(3)原因を探ると

超低金利の直接の引き金は新型コロナの感染拡大だ。

今年は延べ146カ国・地域が利下げを実施した。

都市封鎖による需要消滅を補うため、各国政府が巨額の財政投入を

決断。

政府の資金調達を支えるために中銀が国債などの大量購入で

金利を押し下げた。

 

(4)現状は

 国際金融協会(IIF)の試算によると、発行残高に占める米連邦準備

理事会(FRB)の保有比率は6月末に22%と19年末から8ポイント増え

る見通し。

(michiコメント:FRB国債購入の見返りに市場供給した現金の一部が

米国株式市場に流れ込んだのでしょう。

IT関連株はコロナ無関係、とか先々の収益回復を読むとか、「理屈は

後追い」で、どんどん作れます)

欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行BOE)も自国・地域の国

債の3割前後を保有し、5割の日銀を追いかけている。

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中央銀行国債を大量に買っています。

(5)今後の金利動向は?

〇問題は、コロナ危機が収束しても金利が復活するか不透明な点だ。

コロナ以前も日欧を中心にマイナス金利が広がってきた。

人口の伸びが鈍化し、先進国を中心に経済成長率が低下している。

高齢化で貯蓄余剰が進み、カネ余りが金利を引き下げてきた。

 リーマン・ショック以降、企業や政府が低金利を生かして借り入れ

を増やし、世界の債務残高は国内総生産GDP)の3倍以上になった

が、成長率は高められていない。 

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債務総額がGDPの3倍を超えて10年ですね。そして直近の増加。

 〇金利機能を殺す副作用は大きい。

利回りが得られない年金基金や保険会社は株式や低格付け社債など

リスクの高い資産を増やさざるをえず、運用は不安定になりやすい。

利ざやがとれない銀行は収益が低迷し、長い目で見た金融機能の維持

にも疑問符がつく。

金利には、利払いを上回る利益を稼ぐ努力を企業に促して、イノベー

ションを引き出す機能もある。

(michiコメント:利払いを上回る利益を稼ぐ努力は、企業経営として

 「当たり前」のことであり、イノベーションと結びつけるのは、ち

と苦しい展開)

金利で低い収益のまま生き残るゾンビ企業は世界で増えている。

 (michiコメント:日本のみならず、ゾンビ企業の存在が、構造改革

 の障害の一つともなっています。

 政治決断の先送りとして「生かし続ける」感じもします。)

ある有識者には、

『今回、低金利で需要を喚起できなければ副作用が重荷となり

「日本化」が世界に広がりかねない。』との危惧もあります。

 

(6)カギを握るのはデジタル化かもしれない。

コロナ危機はリモートワークやオンラインでの流通など、デジタル

技術で作業効率化や変革を促すデジタルトランスフォーメーション

(DX)が一気に動き出す契機になりえる。

生産性の向上で経済を再び成長軌道に乗せられるか。

金利の死が世界に突きつける課題だ。

( michiコメント:コロナ危機が、デリたるかの景気や後押しになっ

ているのは、なんとなくわかります。

実例を追って、詳細調べていくのが、これからの報道課題の一つでし

ょう。)

 

勉強「金利の基礎」

中央銀行金利を金融政策の手段として使っている。

金利を下げると、企業や個人が資金調達しやすくなる。

設備投資や住宅購入が活発になり、景気を上向かせる。

景気が過熱すれば、金利を引き上げて物価に低下圧力をかける。

景気の振幅をならして物価を安定させるのが目的だ。

②日銀は2%の物価目標に向け、長期金利を0%近辺に誘導する

よう国債を買い入れており、国の借金が膨らむなかでも金利

低位で安定している。

(nichiコメント:なかなか2%に達しなくて、緩和を続けている

のは皆さんご承知の通り)

金利の下限はかつては0%とされてきたが、2010年代に日欧の中銀

が相次ぎマイナス金利を導入した。

金利外国為替相場にも影響を及ぼす。 

Ⅱ.突き詰めると企業収益 と金利

(1)株価を動かす要因について、突き詰めると、企業収益と金利

あるような気がします。

企業収益も、いつの時点での収益を想定するかで、株価は大きく変わ

ります。

今期や来期が全く収益赤字の企業でも「将来を織り込んで」買われる

ことは、よくあります。

酷い場合は「ビジネスも出rう」だけで、買われるような、ことも過去

にありました。

(2)歴史上の検証とか、難しい話は置いといて、現代社会で当面

金利」概念は存在するでしょうし、変動するでしょう。

株式投資の基礎」として、権利は常に監視下に置いておくことが必

要なようです。 

21 Lessons  21世紀の人類のための21の思考(読書感想文もどき)3回に分けます その3

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過去を踏まえて、新しい付加価値を提供するのが学者

21世紀の人類のための21の思考

原タイトル:21 lessons for the 21st century

ユヴァル・ノア・ハラリ/著  

柴田裕之/訳  

出版者    河出書房新社 2019.11

 1.概要

 (1)(裏表紙の表現かりると)

『サピエンス全史』で人類の過去を、『ホモ・デウス』で

人類の未来を描き、本書『21 Lesson』では、ついに人類

の「現在」に焦点を当てる。

   “知の巨人”といえるユヴァル・ノア・ハラリが、テクノロジー

政治をめぐる難題から、この世界における真実、そして人生の意味

まで、人類が直面している21の重要テーマを厳選。

正解の見えない今の時代に、どのように思考し行動すべきかを問う

ています。

 (2)目次に「はじめに」からの引用加え、概要を見てみます。

  第Ⅰ部 テクノロジー面の課題

 (テクノロジーの脅威と危険を際立たせる意図)

1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」

2 雇用――あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれ

  ない

3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている

4 平等――データを制する者が未来を制する

第Ⅱ部 政治面の課題

(考え得る多様な対応を詳しく考察する)

5 コミュニティ――人間には身体がある

6 文明――世界にはたった一つの文明しかない

7 ナショナリズム――グローバルな問題はグローバルな答えを

  必要とする

8 宗教――今や神は国家に仕える

9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない

第Ⅲ部 絶望と希望

(テロの脅威や、グローバルな戦争の危機、そうした争いをひき

 おこす偏見や憎しみに関して、何ができるかを詳しく調べる)

10 テロ――パニックを起こすな

11 戦争――人間の愚かさをけっして過小評価してはならない

12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない

13 神――神の名をみだりに唱えてはならない

14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ

第Ⅳ部 真実

ホモ・サピエンスは自らが作り出した世界を理解できるだろうか?

現実を虚構から隔てる明確な協会は依然として存在するのか?)

15 無知――あなたは自分で思っているほど多くを知らない

16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない

17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えないフェイクニュース

  もある

18 SF――未来は映画で目にするものとは違う

第Ⅴ部 レジリエンス

(さまざまな糸を撚り合わせ、混迷の時代【「古い物語が破綻し、そ

れにとって変る新しい物語がまだ出現していない時代】における人生

を、さらに全般的に眺める。)

19 教育――変化だけが唯一不変

20 意味――人生は物語ではない

21 瞑想――ひたすら観察せよ

 2.ピックアップ

(これ以前の抜粋・引用は「その1」、「その2」に記載です。)

 

もし本当に真実を知りたかったら、権力のブラックホールから脱出し

て、たっぷり時間を浪費しながら周辺をあちこちうろつき回ってみる

必要がある。

革命的な知識はめったに中心まで行きつかない。

なぜなら、中心は既存の知識の上に築かれているからだ。

 (15無知 から P287)

 

たいていの人は、世界の主要な道徳的問題を理解しようと心から望ん

としても、もうそれはかなわない。

この規模の道徳的ジレンマを理解し、判断を下そうとするとき、以下

の4つのどれかを使うことが多い。

➀問題の規模を縮小する

②胸に迫る人間ドラマに的を絞る

陰謀論をでっちあげる

④ドグマを一つ生み出し、全知という触れ込みの理論か機関か支配者

 を信頼し、どこへなりと、導かれるままについていく

 (16正義 から  P295-297 )

 

ホモ・サピエンスポスト・トゥルースの種であり、その力は虚構を

創り出し、それを信じることにかかっている。

自己強化型の神話は石器時代以来ずっと、人間の共同体を団結させる

のに役立ってきた。

実際、ホモ・サピエンスがこの惑星を征服できたのは、虚構を創り出

して広める人間ならではの能力に負うところが何より大きい。

(17ポスト・トゥルース から  P302 )

 

フェイクニュースを当然のものとして受け容れる代わりに、それは私

たちが思っているよりもはるかに難しい問題であることを認識し、

実と虚構を区別するために、なおさら一生懸命努力するべきだ。

(同 P314 )

 

現在のテクノロジーと科学の革命が意味しているのは、正真正銘の個

人と正真正銘の現実をアルゴリズムやテレビカメラで操作しうるとい

うことではなく、真正性は神話であるということだ。

人々は枠の中に閉じ込められるのを恐れるが、自分がすでに枠、すな

わち自分の脳の枠の中に閉じ込められていることに気づかない。

そして、脳はさらに大きな枠、すなわち無数の独自の虚構を持つ人間

社会の枠に閉じ込められている。 (18SF から  P321 )

 

 教師が生徒にさらに情報を与えることほど無用な行為はない。

生徒はすでに、とんでもないほどの情報を持っているからだ。

人々が必要としているのは、情報ではなく、情報の意味を理解したり

重要なものとそうでないものを見分けたりする能力、そして何より

大量の情報の断片を結び付けて、世の中の状況を幅広くとらえる能力

だ。   (19教育 から  P338 )

 

過去は大人の教えに従っていれば、まず間違いがなかった。

大人たちは世の中をよく知っていたし、世の中の変化はゆっくり した

ものだったからだ。

だが、21世紀はそうはいかないだろう。

 変化のペースが加速しているせいで、大人の言うことが時代を超越し

た叡智なのか、それとも古臭い偏見なのか、決して確信が持てない。 (同 P344 )

 

(コンピューターがハッキングされる時代ではなく)じつは私たちは

人間がハッキングされる時代に、生きているのだ。 (同 P346 )

 

物語は二つの条件を満たしさえすれば、私の人生に意味を与えること

ができる。

第一に、私に何らかの役割を与えること。

第二に、優れた物語は無限kの彼方まで続く必要はないが、私の地平の

外まで続いていること。  (20意味 から  P356 )

 

 なぜ物語の虚構を信じるか?

第一に、個人のアイデンティティが物語の上に築かれているからだ。

第二に、個人のアイデンティティだけでなく、自分たちが属する集団

の制度や機関も物語の上に築かれているからだ。

そのために、物語を疑うのは実に恐ろしい。(同 P364 )

 

瞑想 2000年初めて講習 毎日2時間
毎年1か月か2月の長い瞑想修行
瞑想は現実からの逃避ではない。現実と接触する行為だ。
瞑想の実践が提供してくれる集中力と明晰さがなければ「サピエンス
全史」も「ホモ・デウス」も書けなかっただろう。
 (21瞑想 から  P402-403 )
 
心を観察する方法
人々を訓練して自分の心を体系的に学ぶ方法に頼った。
これらの文化が開発した様々な方法を一まとめにして「瞑想」と呼ぶ
 (同  P405 )
 
テクノロジーの進歩で、核ミサイルとテレビ放送が起こる
近い将来アルゴリズムが仕上げをする
人々が自分自身についての現実を観察するのが不可能に近づく
 (同  P409 )
 
あと数年あるいは数十年の選択の余地が残されている。
努力をすれば、私たちは自分が本当は何者なのかを、依然としてじっ
くり吟味できる。  (同  P409 )

 3.感想その3

一部の学者、研究者とは言いませんが、ある書籍を読み、これをヒン

トに新発見や、当該書籍を上回る論理展開ができる人は、確かにいま

す。

と言うか、それが本来の「学者」の姿でしょう。

無論私は、全くその部類ではありません。

そのため書籍の要約や感想、私見は付け足し程度にして、原文そ

ままになるべく多く引用・紹介する方が、意味があると思っていま

す。

目次の沿って3回に分け、今回3回目、最後です。


 

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今週のお題「お父さん」 商売人である実父の昔話と、いまは亡き義父の話 どちらも球磨焼酎大好き

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日本の大部分で父の日は梅雨の季節でしょうか。

1.父の日

今週のお題「お父さん」です。

6月21日父の日ですが、そもその第三日曜日とのことですね。

少しネットで引いてと

父の日(ちちのひ)は、父に感謝を表す日。

アメリカのドッド夫人が『母の日』にならって、父親に

感謝するために白いバラを贈ったのが始まり。

 とのことです。

今日の日本で、というのは僭越で私の個人的感覚ですが、どうも

「母に日」ほど盛り上がらない、みたいですね。

私が存在するわけですから、父はいます。

八十歳をゆうに超えていますが、存命です。

私の場合、いたって一般的、というか幸せのケースでしょうが

子どものころは、母は姉妹と家族(最初は祖父母も健在の大家族)

一緒に過ごし、その後一人暮らしでした。

社会人となり、その後結婚し、私自身も「お父さん」となるパターン

でした。

「不幸な生い立ち」や「波乱万丈」とかの表現とは遠い世界です。

 2.父(実父)の思い出

(1) まず、前提です。

父は、自営業者、小売店の店主でした。

商売人気質というんでしょうが、いつも仕事ばかり。

 商売人ですから、曜日感覚があまりないというか、広義のレジャー産

業ですから、土日が勝負、しかも、夏が勝負の商売でした。

私は田舎で、母方は農家、祖母の実家も農家でした。

あまりサラリーマンを知らない時代でした。

 父のネクタイ・スーツ姿は、ほとんどなくで、たまにネクタイを締め

るとお出かけで、結婚式か葬式だろう、という程度でした。

(2)父は、商売人であり 「サラリーマンの時間管理」とは遠い世

界。「商いは、飽きない」がモットー。

ほとんど、毎日店を開けます。

それこそ、結婚式や葬式も、1日中かかるいう訳ではないし、仕事柄

「出張」は、皆無のようでした。

それこそ1月1日の午前、つまり元旦に店を閉めるくらいで、ほとんど

オープン。

父の思い出は、いつも自宅で働いている姿であり、夜はテレビの時代

と焼酎の姿。

(本人に言わせると、子供時代から若い頃は、よく本を読んだそう

で、確かに、当時のテレビからの情報ではないだろう、ということ

も、いくつか知っていました。)

よって、日曜のサラリーマンの父親を交えた「家族でお出かけ」

というのは、ほとんど私の記憶にありません。

商売人の家庭はそれが「普通」と感じていました。

 3.義父の思い出

今は亡き「義父」のことも少し書きます。

一方地¥義父は四男坊で、仕事はずっと地方公務員でした。

実は昨年10月20日のブログに、少し書いています。

ビールあれこれ、仙台で工場見学、W杯ラグビー特需、田舎の義父、創業者鳥井信治郎 - 中高年michiのサバイバル日記

ずいぶん昔、子供がまだ小さいころ、義父母、妻、子供と

熊本にあるサントリーのビール工場に行きました。

暑い夏でしたし、見学の後の冷たいソフトドリンクに子供はご機嫌で

す。

しかし、冷房の良く効きすぎた部屋では、冷たいビールはあまりたく

さん飲めません。

義父も私も、いわいる「飲兵衛」ですが、ビール飲みすぎは、おなか

にたまるし、寒くなるし、あまり好みません。

熊本帰省の折は、今は亡き義父と、焼酎三昧の日々でした。

ビールは会食の口開けと、のどが渇いた際の「チェイサー」の役割でした。

  4.タイトルの通りの焼酎

食は文化というには、その通りで、

私の場合、実父も義父も、身体のいくばくかの部分は、「球磨焼酎

にて、構成されていると、思っています。

飲食店で「酒、アルコール」を指すのは、磨焼焼酎のことであり、

「日本酒」とちゃんと指定しないと、「酒」だけでは間違うという

環境でした。 

金融機関が、秋には、非常に危険な事態も? 公的資金注入もあるやもしれませんね。

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明るい挿入イラストですが、話しはとても暗いです

1.仕方ないムード

今に始まったことではないですが、昨今の経済再開で、日本では、

「コロナ後」みたいな雰囲気もあるなか、個人的には「仕方ない

ムード」を強く感じる昨今です。

誰しも、現在の対応に追われ、先が見えていないし、責任を取ら

ない(取れない)立場ばっかりですし・・。

➀そもそも映像中心マスメディアは、一般に目前の関心を惹くもの

中心に(集中して)報道します。

視聴率高めるため、恐怖心煽ることに高い関心があるし、自分の

シナリオに合わない事実は報道しないし、煽れずに、急速に人々の

関心が薄くなってくると、もう報道しません。

報道倫理うんぬんは申しませんが、これらは、彼らが拠って立つ

ところを考えると仕方ないこと。

②政治家が、自分で稼いだお金でもないのに、「使い道を決める

仕事」を誤認して「支援」「支援」を連呼するのも、仕方ないこと。

役者であることは、認めますが、もう少し考えてほしいもの。

しかし、彼らのレベルは、この程度と諦めています。

(選択肢がないとはいえ)われわれ国民が選んだものだから。

③自粛という名目で強制的に事業ストップ余儀なくされた経営者

の苦悩は、良く解りますが、「コロナ前」からの要因をまぜこぜ

するのは、経営者としてはどうでしょうか。

まあ、生き延びるためには、仕方ないことですが・・・・。

2.お金の貸手はどうなるんだろう?

目前生き抜くために、何でもいいからお金をだせ、は解りますが

当然しばらくたつと、付けが回ってくるでしょう。

また、新聞記事から少しコメントします。

地銀の行く末に関する記事がありました。

2020/6/15 日本経済新聞 電子版の

苦境地銀に「永久」公的資金 消えない9月不安説

というもの

苦境地銀に「永久」公的資金 消えない9月不安説 :日本経済新聞

(今回、私の言葉挿入含め、要約し、単純化します。)

(1)記事の趣旨

新型コロナウイルスの感染拡大で、金融庁が危機モードに転換。

12日に成立した改正金融機能強化法は公的資金の申請期限を4年間延ばし、

2026年3月にする。

これまで金融庁は競争を促し、退出すべき銀行をあぶり出す地銀改革

に、大きな変更があってようです。

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大きな方向転換に見えます

(2)現状認識

「コロナショックは中小の『コロナ7業種』問題」

7業種は陸運、小売り、宿泊、飲食、生活関連、娯楽、医療福祉

「地域金融機関の取引先にはコロナ問題の影響を受けやすい

 業種が多い」

(3)政治家の立場 

「コロナショックの時に限り、債務免除は有効な策としてやるべき」

自民党の政治家が、銀行に債権放棄を迫る案を披露。

(推測ながら)

コロナの第2波で一段と景気が悪化し、財政で企業を支援する余力

がなければ、銀行が損失をかぶればいいという議論が出てくるかも

しれない。

(4)金融庁幹部

金融庁のある幹部は「第2波が訪れた時に事業継続の意欲を失い、

自主廃業する企業が続出するのではないか」と危機感を隠さない。

「その余波で銀行が収益を失った時に、銀行自体の店じまいもあり

得る」

 (公的資金の考え)

金融システムを守るために公的資金を地銀に注入するという政策は

間違っているわけではない。

かつてと違うのは、コロナ特例で返済期限のない公的資金が入る

ことだ。

(経済情勢からの推測)

人口減や企業の移転などで、もともと苦しい状況にある地銀が、

公的資金を返済できるまで業績が回復するとは考えにくい。

永久に公的資金が入り続ける状況になれば、国が実質的に支配

する「国有化」になってしまう。

(5)金融庁の立場

「国有化」について、金融庁長官は否定。

 金融庁は「返済のための財源を確保できる見込みがあることは

確認する」方針。

「具体的な年限を一律・画一的に定めることはしない」という

解釈で、個別銀行ごとに返済期限を設定する、とのこと。

「コロナ特例を使えば永久に返済しなくて良い」という究極の

モラルハザードを防ぐ布石。

(6)新聞社(記者)の見解

・今回も競争原理で地銀を改革するやり方は早くも修正を迫ら

れている。

政治主導で地域経済の底割れを防ぐ動きが強まれば、金融庁

劣勢に立たされる。

焦点は公的資金を実際に注入するかだ。

金融庁の幹部は「公的資金注入行が1行でも経営破綻し、公的資

金を回収できなくなれば、金融庁自身、責任を問われ、組織自体なく

なる」と話す。

 それでも地銀の苦境と向き合わないといけない。

金融庁経営統合資本提携といった再編で資本不足に対処する

ことを描いている。

 

金融庁内には公的資金の緊急注入論も浮上している。

「9月対策」は金融行政の針路を占う試金石となる。

3.常識的な推測

当たり前ですが、今回の新型コロナ対応騒動が、まったく健全、

順風漫歩の個人や組織をのみを襲ったわけではなくて、何らかの

「痛みや持病」を抱えている場合が、ほとんど。

重症、満身創痍の状態の用を呈している個人、組織、あるいは

国家もそう。

つい最近まで、ギリシャやイタリアの国家債務の深刻な話の中、

一転財政で、国民支援というか、おカネを配る、金融機関も使う。

別の観点から話しをします。

もともと粗利率の低い飲食店か、今後の厳しいコロナ対応策に応

えて収益を確保できるものなのでしょうか。

国家レベルや各企業、事業者レベルを私ごときが、心配しても、

どうなるものでもないですが、これからの暑い夏、そして秋へ

と「コロナ第二波」もさることながら、おカネの点でいろいろ

気になるところです。