中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

「鉄は熱いうちに打て」と今更言われても、、、いやいや中高年も大丈夫です。

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いつまででも挑戦はできる

1.一般論

「鉄は熱いうちに打て」と、聞いて
ご同輩なら、なにを今更というのが、正直な感じでしょう。
いや、大丈夫です。
いや、ご同輩向けだけでなく、若干若い人向けにも、これを書いています。
俺は、僕は、私は,自分は、(日本語は一人称の表現が多いですね)
未だ若い、とおっしゃる方も、百年、二百年スパンでなく、ほんの
10年20年で、「もう若くなくなってしまった」となってしまうと
考えると、わりと広い対象者でないかと思います。
 さて「鉄は暑いうちに打て」の意味ですが、一般的には二通りある
ようです。
 ➀ 人も精神が柔軟性に富む若い時代に有益な教育を施さなけれ
ばならない
 ということのたとえ。

 つまり、若いころのほうがもの覚えがいいので、早いうちに物

を覚えたり 教育したほうがいいい、(これは、頭脳だけでなく、

肉帝的訓練も含むでしょう。)

手遅れにならないうちに処置を講ぜよということのたとえ。

 つまり、物事はタイミングが大事なので、よい時期をのがさない

ようにするべき、とのことです。

 さて、「熱いうちに打て」を②の見解からすると、

何も、経営の帰路にあるとか、俺は重要な判断を任されている

(任されていた)、と肩ひじ張るまでもなく、 いくつになっても、

誰にでも、チャンスはある。

それどころか、「タイミグを見計らう」、というのは生活そのもの

ではないか、と思われます。

「一見落着、ハイ、終わり」でなく、物事を斜に構えてみている

私は、元の意味を少しデフォルメして、勝手論を以下に展開します。

 2.私の勝手解釈

結論は、生きている以上、どこか熱い部分もあるでしょう。
いや、全くない、オレは首尾一貫冷徹で、一点の曇りもなく、熱く
はならないという、頑な方は、置いといて。
 人の本能に近い(と思われる)部分は健在であって、女性であれば、
「いつまでも、若くありたい、美しくありたい」は、古今東西変わ
らないでしょう。
また、「鉄は熱いうちに打て」と言われても、外から打たれるのは、
やはり、イヤ。それなら、自分で叩くしかない。
こちらは、自分でやるから、手加減できますしね。
自分が思う範囲で手加減して叩いて、より強靭な部分を維持して
いれば?
先日の「必要なものを身につけるには、好奇心が不可欠?」と同じ
じゃないか、と言われそうですが、そのとおり。
 要は、私の勝手解釈で言いたいのは、
 精神的な若さを持っていれば、いつまでも大丈夫ですよ。
気の持ちようです、というもの。
 
3.また先人の登場
ここで、先人の登場。相当前のブログですが、
アメリカの詩人サミュエル・ウルフマンの「青春」の一節

年を重ねただけで人は老いない。

理想を失う時に初めて老いがくる。

歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ

青春の1ページ - 中高年michiのサバイバル日記

ですよね。

「俺は、もう完全に干からびた」、といっても生きている以上、

何処か、何処か熱くなる部分もあるでしょう。

大丈夫です。生きているのだから。

 4.最後に

 「鉄は熱いうちに打て」の解釈といっても、なんだ、打算か?
こちらもその通り、です。
余程周りに、迷惑でない限り、好きなように生きられるのが、幸せ
な気がします。
 では、何をもって「好きなこと」なのかの議論は、後日改めて、、、。
 
 
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台湾には思い入れがあり、好きです。選挙後の今後にさらに注目

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台湾の観光マップ
1.はじめに
個人的にも、思い入れのある台湾について、書きます。
内容は極めてシンプルで
「経済的に安定した、民主国家として存続してほしい。
昨今の香港みたいなトラブルは、なんとか避けてほしい。」
これだけです。
以上で終わりでは、小学校低学年並みなので、少し、話を続け
ます。
 

2.今後の、日本の台湾対応

政治学者・元米海兵隊太平洋基地政務外交部次長」のコメント

から考えます。

要約すると

(1)ます選挙結果

今回の総統選への中国の干渉に対し、台湾の人々は為すべき結果

を出した。

台湾の有権者と民主的な政治システムは、中国による情報戦、政治

的、軍事的いじめに立ち向かい、国内外からの絶え間ない圧力を

克服した現職の候補者を、さらに4年間の彼らの総統として選んだ。

(2)彼の見解

台湾の人々はまた、香港のように「1国2制度」のアプローチを
通じて中国への忠誠の道を選んだ場合に待ち受けている、悲惨な
運命をはっきりと認識している。
まさに「今日の香港、明日の台湾」である。
(3)今後に対応として
 ➀明らかに、最も速いルートは、台湾に対して外交的に承認
を与えることだ。
(台湾は)客観的にみて、若々しい活力と希望に満ちた主権のある
民主的で繁栄した国家であり、人権の尊重、法の支配、言論の自由
と集会、自由市場の規範を共有する国である台湾は、国際社会の成
員として認められる資格を充分に持っている。
 ②最も簡単で、必要とされ手段は、おそらく経済的アプローチだ。
 台湾は明らかにTPPの枠組みに参加したかった。

 日本は、歴史的なつながりも密接に結びついており、また2017年

から2018年にかけてTPPを救う取り組みを主導した。

豊かで安全な台湾において重要な経済的、安全保障の関心を有し

ているはずなのだから、道を開く手助けができるはずであり、

やるべきである。 

中国の次なる圧力は…国際社会が台湾を守るこれだけの方法(ロバート・D・エルドリッヂ) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

私のコメント

 ➀外交的承認は、粘り強く継続交渉しても現実的には難しいで

 しょうが、 ②の外交的支援を掲示支援と絡めて継続していく

べきでしょう。

 冒頭書いたように「第2の香港」になるのはイヤだし、台湾の国民

は台湾人であり、中国本土の一部ではないと、私も思っています。

 も一つ引用

台湾の蔡英文総統は20日ツイッターの公式アカウントで、安倍

晋三首相が20日の施政方針演説で「台湾」に触れたことについて

「『台湾』という言葉が日本の国会で大きな拍手を浴びたのは実

に嬉(うれ)しいことです!」と歓迎した。

台湾・蔡総統「国会で『台湾』、うれしい」 首相が施政方針演説で言及 - 毎日新聞

 

 3.再度、私と台湾

 (1)「再度」といったのは、昨年10月1日に以下の文章を書

いています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は知っている外国のなかで、一番台湾が好きです。

 書籍やメディア、映像の世界だけでく、実体験としても少し

台湾を知っています。

  非常に親しかった子供時代の友人の母親は、若い頃台湾で

 過ごしていて、よく第二次世界大戦前の台湾(台北)の話を 

聞かせてくれました。

 当時はお嬢さん扱いだったそうです。

  また、仕事やプライベートで、20代から50代まで、一人旅、

 取引先の人、私的な友人、妻等々と台湾を訪問したことが

あります。

 昼の世界と夜の世界、固いも柔らかいも、そこそこ経験 して

います。 

タイワニーズ(読書感想文もどき) - 中高年michiのサバイバル日記

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)図に乗って、昔話をもう一つ、書きます。
1960年代も終わりごろの九州、海外旅行先の一つは、台湾だった
ような。。。。
海外旅行といっても、欧州、米国本土はまだ遠すぎるし、「沖縄」
も海外の範疇、だった時代です。
田舎でのある程度のお金持ち、父の知り合いの歯医者さん(自営業)の話です。
彼の焼酎酔っ払いの土産話で、台湾の昼の話、夜の話(こちらは子供
には少々カットで)、レクチャー(自慢話?)してくれた記憶あり、です。
酔っ払いが同じ話を繰り返すのは、よくあります。
(3)私のコメント
現在と昔、時間差があると、同じ場所でも異国です。
感覚的的に、これは良く解ります。
そのオジサンさんが、滔々としゃべった50年近く前の台北は、もう
地球上どこを探してもないわけです。 
実は先日のバナナの記事で台湾バナナについても書こうとしたの
ですが、カット。
 今どきの台湾といえばバナナよりタピオカだ、とは正論でしょうが、
こちらは、私には書けませんので悪しからず。
 
台湾については、それこそ、ヤマほど紹介本がありますが、
私からは司馬遼太郎の「街道をゆく 台湾紀行」です。
 
 

「歴史という武器」(という本)から、歴史的思考とは、と考える

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考えるヒト(老若男女)のイメージ

1.  考える

今日は、読んだ本の紹介の「読書感想文もどき」ではなく

本を読んで、それを基に、私が少し考えたことを書いていきます。

ねたとなる本は

  歴史という武器

著者       山内昌之/著  ヤマウチ,マサユキ

出版者    文藝春秋 2016.6

 内容としては

 ビジネスパーソンこそ歴史的思考を身につけよ、というもの。

・歴史的思考の初歩から、日本政治の最前線、専門の中東情勢まで、

 歴史という武器を使って激動の世の中を分析する方法を、

 徹底的に解説しています。

・著者の山内さんは、歴史学者イスラーム研究、国際政治関係の

 専門家です。

 2.  歴史観があるか?

まず、引用。

歴史的思考というのは、過去の事実をただ知識や教養と

して、あるいは好事家として学ぶことではなく、
現在を意識しているからこそ歴史に関心を持ち、歴史から
学ぶという姿勢が基本になるわけです。 P13

 

古典の歴史書の中には、必ず、歴史の構造とプロセスを理解し
歴史的思考を促すヒントがあるはずです。  P22
 
戦後の日本の最もよくないところは、政治と経済のリーダ
ーたちの大半に確かな歴史観、国家観がない点です。
政治家、経済人のみならず、外交官、官僚の中にも国家観
を持たない人物が少なからずいます。
だから、外交交渉が紛争を起こさなければそれでいいと
いうレベルになってしまうのです。P23

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上記3つから、考えることですが
(これも受売りの面強いですが)当該歴史上の人物は、まさに現在進行形と
して、最善策を考え決断し行動しているのであり、後世の人が振り返るよう
な、先(結果)が見えていた訳ではない。
ただ、歴史から学んでいる人は、「人間は、同じように考え、同じ
ことを繰り返す」という前提で、その人にとっての、過去から学ん
だのでしょう。
その意味では、いつの時代も変わらない、私だって一緒。
私が、何かを残してきたか、今後何かを残せるかを考えても仕方ない、ヒトは
死ぬまで無限の決断を繰り返さなければらない。
能力、時間、いろんな制約条件を悔やんでも仕方ない。
先人から学び、自分なりに納得を得て、かつ臨機応変に軌道修正し、
最後まで自分に責任持つのが、私にとっての歴史的思考の成果で
ょうか。
3.死への覚悟の問題?
次の引用
没落の真の危険を考察するなら、それは極度の平等主義とエリート的自覚の否定によって、日本人が危険や試練を認識できる力を失ってしまった事実と無縁ではない。
しかも日本人は、危険や試練に挑戦できる創造性や建設的思考をますます衰弱させており、部分や短期の利益を見るあまり、全体や長期の未来を見られなくなったのである。 P303

 「極度の平等主義とエリート的自覚の否定」による弊害の論調は、

いたるところで、聞きますし、私もおおむね賛成。

ノブリスオブリージュのある面行き過ぎで第一次大戦中イギリス

では、前線で優秀な若手がたくさん亡くなった。

このことが、その後の国家没落のひとつの要因とも、聞いたことが

あります。

「中庸」を持ち出すのは、変かも知れませんが

経済的に恵まれているという点では、我々の平均もグローバルで
見たらエリートでしょうし、それなりの自覚は必要でしょう。
結局、物欲や私欲に勝る価値観や全体像を見失った戦後日本人の病理は、グループ1984年の予期した以上に深刻に21世紀の日本人を襲っている。
財政破綻が目前に迫っているこの期に及んで、相変わらず「パンとサーカス」を求め、義務や奉仕の念を持たない日本人とは何であろうか。
こうした文明論的な疑問に再び立ち向かう良質の知の出現が今ほど求められる時もない。 P306

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まさにおっしゃる通り
私も「物欲や私欲に勝る価値観や全体像を見失った戦後日本人」
のひとりであることは事実。
私なりの「良質の知」を追求し続けねばならない。
「いやいや、昔から人間は変わらない、みんな物欲や私欲が優先
という意見も、確かにその通りの面はあります。
大切なものを見失った原因を考えるに(あるの本からの参考ですが)
「死への覚悟」の不足でしょう。
亡くなった、アップルのスティーブ・ジョブス思い出しました。
「もし今日が人生最後の日だったら、今日やることは本当にしたいことなのか?
この問いに「NO」が何日も続くのなら、なにかを変えなくてはならない。」

 今日が人生最後の日として、悔いのないように生きるという緊張

感・厳しさの不足が一因であろう、と思います。

正直、今の私に明日戦争で死ぬ、政治犯として殺される、天災に
やられるといった緊張感はありません。
 話しを締めると、年齢に応じた中期展望、長期展望は持ちつつも、
それが本日途切れたとしても、悔いを残さないような、日々を過ご
さねば、とまさに言うのは安し、実効は難し。
とはいえ、文字化しないことに始まらない、といったところで今日
は終わります。
  
 

暴力の人類史(読書感想文もどき) なるほど暴力は減少している、まず知ることが大事

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いじめも暴力

暴力の人類史 

 原タイトル:The better angels of our nature

著者       スティーブン・ピンカー/著  

幾島幸子/訳  塩原通緒/訳  

出版者    青土社 2015.2

 1.概要

主張自体はシンプルです。

人類史において暴力は、時代を追うごとに、減少している。

私たちは人類史上最も平和な時代に生きている、というもの

根拠の説明・分析が、詳細かつ素晴らしい-。

人類の歴史を通観しながら、神経生物学や脳科学などの知見を

駆使し、暴力をめぐる人間の本性を分析し、壮大なスケールで大胆

な仮説を提示しています。具体的には、

 ・人類史における暴力の減少には六つの動向(トレンド)があり、

・人間の暴力の誘発要因となる5つの動機と抑止要因となる4つの

機能がある。

・先の6つの動向は5つの内なる悪魔のいずれかが、4つの善なる

天使のいずれ かに打ち負かされてきた過程、というもの。

以下項目ごとの説明です

 Ⅱ.暴力減少の六つの動向(トレンド)

(第2章~第7章)

人類の暴力性からの交代は数多くの変化や発展によって構成され

ているがそれら にある一定の一貫性を持たせるため六つの動向に

まとめている

 ➀第一の動向 「平和化のプロセス」

紀元前5000年ごろから数千年単位で起きた変化。

人類の進化史の大半を占める狩猟・採集および栽培を基盤とする

統治機構

のない社会から、俊哉統治機構を持つ農耕社会への移行がこれに

あたる。

この変化によって、人々の生活を原始的な状態にとどめていた日

常的な襲撃や争いが減少し、暴力的な死を遂げる人の数が五分の一

ほどに減った。

  ②第二の動向 「文明化のプロセス」 

500年以上にわたって起きた変化

中世後半から20世紀の間に、ヨーロッパ諸国では殺人の発生率が

10~50分1に減少した。

寄せ集め的に存在していた封建領土が大きな王国に統合され、中央

集権的な統治と商業の社会基盤が出来上がってことに起因する

 ③第三の動向 人道主義革命」

数世紀というタイムスパン

17~18世紀の理性の時代とヨーロッパ啓蒙主義の時代

専制政治奴隷制、拷問、迷信による殺人、残酷な刑罰、動物に

対する残虐行為など、社会的に認められた暴力形態を廃止するた

めの組織的運動が起こるとともに、初めて系統的な平和主義の

動きがみられた。

  ④第四の動向 「長い平和」

第2次世界大戦後

戦後から現在までの三分の二世紀の間に、人類史における未曽有

の進展が見られた。

超大国、そして先進国の大部分が互いに戦争することをやめた。

  ⑤第五の動向 「新しい平和」

1989年に冷静が終結した後、あらゆる種類の組織的な紛争や戦闘

ーーー内戦、ジェノサイド、独裁政権による弾圧、テロ攻撃ーーー

は世界中で減少している

 ⑥第六の動向 「権利革命」 

とりわけ1948年の世界人権宣言以降、少数民族、女性、子ども、

同性愛者、動物などに向けられた小規模な暴力に対する嫌悪感

の増大。

1950年代末以降今日に至るまで、公民権、女性の権利、子供の

権利、同性愛者の権利、動物の権利など、人権から発生した、

様々な権利を擁護する運動が次々と起きてきたことを踏まえ

「権利革命」と呼ぶ

  Ⅲ.暴力の誘発要因となる5つの動機

五つの内なる悪魔(第8章)

攻撃はいくつかの心理学的システムによって生み出され、それぞれ

が異なる環境誘因や内的論理、:神経生物学的基盤、社会的分布を持つ

1.捕食的またま道具的暴力

   単純に何らかの目的のための実際的手段として行われる暴力

2.ドミナンス(権威や名声、栄誉、軽力などを求める衝動)

3.リベンジ(仕返しや懲罰、正義のための道徳的衝動を増幅さ

せる)

4.サディズム(他人の苦しみから快楽を得ること。)

5.イデオロギー(ある人々の間で共有される信条体系)

 Ⅳ.人間の暴力の抑止要因となる4つの機能

 4つの善なる天使(第9章)

1.共感(特に同情的関心という意味での)

2.セルフコントロール

   衝動に基づいて行動した結果を予想し、その行動を抑えよう

とする心の動き

3.道徳的感覚

   ある文化における人間同士の相互関係を規定する一連の規範

やタブーを正当と認めるもの

4.理性の機能

  偏狭な視点から抜け出させ、自省を促し、人間性のほかの

「天使」たちを活用する方向へ導くこと

 Ⅴ.暴力減少を促進した5つの歴史的な力(第10章)

1.リヴァイアサン

  合法的な力の行使を独占する国家と司法制度

2.通商

  すべての人が勝つことができるプラスサム・ゲーム

3.女性化

  様々な文化が女性の権利や価値を尊重する方向に向かってきた

プロセス

4.コスモポリタニズム

  読み書き能力や移動性の向上、マスメディアの発達により、

自分とは異なる人々の視点に立ち、そうした人々を認める共感の

領域を広げることができる

 5.理性のエスカレーター

  知識や合理性を人間に関する事柄に適用する度合いが高まる

に従い、暴力連鎖の不毛さ、自己利益優先の考えの修正、暴力を

勝つための争いでなく、解決すべき問題と、とらえ直すこと。

 Ⅵ.まとめ 

まず、著者の結句の紹介

私たちの人生にどれほどの苦難があろうとも、そしてこの世界にどれほど

の問題が残っていようとも、暴力の減少は一つの達成であり、私たちは

これをありがたく味わうとともに、それを可能にした文明化と啓蒙の力

を改めて大切に思うべきだろう。 P570

 日本語訳は上下巻で1,300ページにもなる大作です。

著者の主張は冒頭に書いたようにシンプルですが、確りデータと

分析及び理論構築、随所に見られる著者の熱い思いに、今回もまた

感服した一冊でした。  

 

 
 

現代人の「忙しい」良し悪し、安心感状態なのか自失状態なのか

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忙しい人のイメージ

1.現代人の仕事は、ほんとに忙しいか?

まずは何らかの仕事をして生活費を稼ぐため「忙しい」となります。

つまり、現代人に多くは、何らかの仕事をして報酬を得て生活を維持して

いかねばなりません。

幼児から学生までの延々と続く勉強も、将来お金を稼ぐための準備の側面

は否定できません。

生まれてから15歳から25歳くらいまでは、たいてい誰かの保護のもとに

あり、その後自立して、生活していくことになります。 

 一部に異論はありましょうが、有史以来、暴力は減り、安全になり、平均

寿命延び、健康になり、技術の発達で生活は便利になっています。

「戦争の世紀」と言われた20世紀より、19世紀の方が、そして時代を遡る

ほど暴力の存在は、大きい。

感情論でなく、データは語っています。

21世紀ももう20年を過ぎることになりますが、肉体的・精神的余裕が増え

きて、本来は忙しさから解放されるようになってもよさそうですが、

現実は?

グッと時代の視点を現代に絞り、日本において、この20~50年くらいの

スパンで事例を考えます。

結論めきますが、技術発展が、(客観的に見て)より忙しさを生み出して

いるのではないでしょうか?

〇法律上は平日勤務の8時間労働のサラリーマンなのでしょうが、土日も

時間不定期にメールチェック、それは仕事?

〇50年まえ、北海道や九州からの東京出張は汽車で半日がかり、のんび

りですね。

大変な移動なのでしょうがある意味時間の贅沢、旅愁を誘う、と思えます。

こう書くと当時のビジネスマンに怒られるかな?

 〇「なぜ」の理由説明は長い長い論文になるでしょうが、事実関係から

すると技術革新が、労働者に時間の余裕をもたらすというより、かえって

忙しさを醸し出している気がします。

(ここでは業務効率の話はしません。)

2.忙しいと安心、また忙しさを自慢できる

➀忙しいことと、安心とは、本来別問題で、自己認識の問題でしょう

忙しい、ということは自分に求められる仕事があることを示していて、

自分は有用な人間である、生活維持の報酬もしばらく継続してもらえる、

という安心感を本人が感じることを指します。

②逆に忙しくなく、自分が無価値な人間、周りに相手にされていない

ようでかえって不安、忙しいということは、自分の有益さの証明として、

自慢したくなるのも、自然な感情かも知れません。

昔、バブルの頃、「忙しい忙しい」を連発する上席に、同様の感情を抱い

たことを、思い出しました。

③ 先般、「暇と退屈の倫理学」を読みました。

「なぜ暇は搾取されるのか?それは人が退屈するのを嫌うからである。

人は暇を得たが、暇を何に使えばよいのか分からない。  (P24)」

という、文言がありました。

人間にとって、退屈が最大の苦痛であり、「気晴らし=忙しさ」を求める

という面もあるのかもしれません。 

暇と退屈の倫理学(読書感想文もどき) - 中高年michiのサバイバル日記

別の解説ですが、「忙しい方が幸せと感じる心理学の実験結果」もある

とのことです。

確かに、自分で作りだした「自分の好みをやって忙しいのは苦痛でなく

充実感あり、なのでしょう。

 3.忙しいと、こころを滅ぼすからダメ

➀忙しすぎるということは、本来やるべきことが出来ず、まわりまで

不幸にするので、だめ。

忙しいすぎるとは悪である、の論調も確かに多いですね。

業務の内容と報酬の関係が低い、不釣り合いだとか、不満、評価され

ていない、等の議論は、ここではしません。

要は、ヒマなら選択肢が増えて、幸福感が増すのに、忙しさがそれを

妨げている、との論調です。 

 妻体調不良、病気でも、自らの判断で出社する会社員

 有給休暇を取らない、サービス産業、付き合い残業という言葉

 結婚式披露宴の席で、仕事の段取りを考えている、新婦の父親、

「忙しさ」の理由付けに事例はいろいろありますが、「本来やるべき

ことからの逃げではないの?」との批判が当たっている面もあります。

単に効率が悪いだけで忙しい、ということもあります。

②少し前のサラリーマン川柳

「無駄省(はぶ)け、言ってた上司省かれる」とありました。

ブラックユーモア以上の出来で、笑えませんよね。

忙しい、ということは単に業務効率が悪かっただけだったり、

祖も祖む無駄な業務だった、ということもあり得ます。

ある組織が亡くなって、担当していた人がいなくなっても、当該組織

体としては少しも影響がなかった、ということはあります。

 この章の結論は、「忙しさ」を隠れ蓑にするな、というところでしょうか。

 4.最後に私見

今回も、話が尻切れドンボというか

そもそも、大きな問題に対し、私の能力と(自分で決めた)1回の文字数

制限では、切れ味鋭い、結論は出せません。

ブログ全体の各所で私見を語っていく、ということになりそうです。

さて、上記の「暇と退屈の倫理学」」著者は、次なる課題として、

どうすれば皆が暇になれるか、皆に暇を許す社会が訪れるか?(P369)

を上げています。

歴史上、「暇と退屈」を持った人間の割合が増えてきたことは、私は、

喜ばしい、と思います。

 私見としては、ホモデウスの受け売りみたいですが、「仕事をしたい

のに、やるべき仕事がなくて暇である」社会が、やってきそうな気がし

ています。

その際に人間が絶望に打ちひしがれているのでなく、人間としての尊

を持ち、将来に希望が持てる社会であってほしいと思っています。

 

唐突ですがバナナの話、日本での歴史と凍結解凍覚醒法について

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バナナの話あれこれ

 1.まずはバナナ再認識
このブログで何でバナナ? もうネタぎれ? と思われるかもしれませんが、
少し思うところあり、です。
まずはバナナ再認識からですが
総務省統計局の調査によると、日本人がもっともよく食べる果物は04年に
みかんを抜いて以来、7年連続でバナナがTOPをキープしている。
08年以降、1世帯(2人以上)あたりの年間バナナ消費量は、平均20kg以上。
(すごい。ミカンリンゴもポピュラーですが、やはりバナナなんですね。)
②日本バナナ輸入組合が2011年に実施した消費動向調査では、バナナを食べる
理由として、
「値段が手頃」60.9%、
「健康によい」55.0%、
「栄養に優れている」49.9%と、
機能的な部分に期待する回答が目立った。

  また、「食べやすい」41.1%、「腹持ちがする」30.8%、「消化がよい」

23.2%なども評価されていることから、身近で手軽な栄養源として広く食べら

れていることがわかる。

 ちょっと古いですが、傾向はあまり変わってなくて、

下記は2019年の日本バナナ輸入組合のバナナ・果物消費動向調査です。

③栄養価の点で、摂取できる栄養成分の種類が非常に多い。
 アミノ酸では、体内で合成できず、食品から摂取する必要のある「必須アミ
ノ酸」9種類のうち、8種類が含まれている。
女性にとって嬉しいのは、“美容ビタミン”が豊富なこと。
(等々記載がありますが特に③は、門外漢であり、他のサイトの解説に譲ります。)
 2.バナナの日本における歴史
こちらはwikipediaの文言を要約します。
(  )は、私の補足やコメント
日清戦争の9年後の1903年に、日本統治下に置かれた台湾から神戸港に向けて、
7カゴのバナナを移入したのがバナナ輸入の始まりと言われている。
②戦後には(輸入が)再開されたが、不急不要品としてGHQにより輸入制限が課
せられていた。
このため、希少品であることに変わりはなく、価格は4 - 5本につきサラリーマンの
平均給与の2.5%程度(平均月収30万円ならば7500円)であった。
(物価の優等生と言われる鶏卵もそうですが、バナナも昔は、超高級品)
③1963年にバナナ輸入が自由化され、フィリピン産バナナが台頭するなどにより
安価な普及品へと変化した。
(いろんな農産物自由化もあり、日本経済も変革していく時期ですね。)
④2003年前後から、標高700m程度の高地で通常より長い生育期間(70日程度)を
経て栽培した食味の良いバナナがスーパーマーケットなどに出回るようになり、
ブランド化が進んだ。
⑤平成22年度においては、日本のバナナ輸入の94.7%はフィリピンからのもので
あり、ほぼ独占状態にあった。
⑥2017年の総輸入量98万6000トンのうち、フィリピンからが79万1000トンと最多
を維持しているものの、エクアドルからも14万7000トンが輸入された。
メキシコ産やグアテマラ産なども日本へ入ってきている
2017年(平成29年)3月に岡山県産の「もんげーバナナ」が発売された。

同県の「D&Tファーム」の取締役技術責任者である田中節三が個人研究で40年

かけて開発した凍結解凍覚醒法で、沖縄県や九州、小笠原諸島島バナナ)以外

でもバナナが栽培できるようになった。

 ⑧新品種は2018年5月時点、岡山県のほか広島県、鹿児島県で出荷実績があり、

北海道から九州までの日本各地のほか、中華人民共和国北部(黒竜江省吉林省

遼寧省)で栽培あるいは栽培準備が進んでいる

バナナ - Wikipedia

 3.今日少し書きたかったこと

➀個人的には、バナナは好きです。

とはいえ特別なヘビーユーザーでも、いわいる業界関係者でもありません。

広義の日本の食生活の中に、バナナが確り生きていると再認識したものです。

②実は2の歴史の最後の部分

2017年(平成29年)3月に岡山県産の「もんげーバナナ」、凍結解凍覚醒法

の部分を、改めて紹介したかったのが一つの趣旨。

実は「農業新時代」の書評の中でこともあります。以下の引用をしていて、バナナ事態が、少し気になっていました。

世界中の研究者が成し遂げられなかった凍結解凍覚醒法を、

一人で趣味で確立したということだ。 (農業新時代のP202)

(結果オーライ講釈でなく、まずは姿勢と継続性の問題。)

 農業新時代(読書感想文もどき) - 中高年michiのサバイバル日記

③もう一点は、
NHKテレビ見ていたら、マダガスカルのバナナ列車が印象に残ったから
「電気のない途中駅では、村人お手製のバナナ列車にも乗車!信じられない量の
バナナを乗せて疾走!」とあります。
 ④・世界経済の中でバナナの位置づけを把握したい、
 ・バナナの病気が心配、
 ・昔は「バナナの皮で滑る」とギャグがあったが、私は現実に滑りを見たことは
  ないし  いまや、舗装あり、清掃ありの都市部の道路に、バナナの皮は、、、
 等々、いくつかバナナ関連発想が浮かぶのですが、次回、「バナナの話その2」に
譲ろうかと思います。
 
 
 

今週のお題「私の勉強法」、まずは先人に学ぼう

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ただいま勉強中

1.「勉強法」なんちゃってガイダンス

今週のお題」については積極的に応じるようにしていますが、

「私の勉強法」とは、正直参りましたね。

今までのお題対応は、家族のサポート、ありていに言えば、妻や子供

だけでなく、父母、義父母、今は亡き祖父母や大叔父まで総動員して

やってきましたが、今回は、できそうにないし。

  ここで「私の勉強法」には、

一定の期間に、集合した場所で、年齢類似の男女と、一斉の同じ

問題に対応し、これも一定時間後に結果が出る。要するに、高校受

験や大学受験、高校や大学での試験等に限定します。

 というのは、本来勉強する方法は、多種多様であり、仏事の修業

とは、少し違いますが、社会生活を営んでいる上で、生活のすべてが

「勉強」であるという解釈も十分成り立ちます。

話し戻して、ここでは、冒頭の条件設定のもとで

限定した範囲での対処法を「勉強法」にすり替えて、いくつか書く

ことにします。

やはり、実績のある先人に学べ、というのがガイダンスとなります。

 2.事例の紹介2つ

古今東西賢い人は、多くいるもので、私も生徒や学生、若い社会人のころ、

いろんな勉強法の本もいっぱしに読んだこともありますが、

今思いだしたのは、二つくらいです。紹介します。

司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」の一節日本海海戦の作戦参謀

秋山真之が、未だ東大予備門のころ。

試験問題を想定しヤマを張るわけですが、出題者の好み、くせ、環

境、現在主張したいこと等を詳細に分析して、ヤマを張るわけです。

それを、周りの学生にも伝えます。

結果はことごとく正解(ヤマがあたる)。すごいですよね。

教訓としては相手をよく見てよく考えよ、ということでしょうか。

②次は、元大蔵官僚で経済学者である野口悠紀雄氏の著書から

存命ですし、昔一世を風靡した、と過去形で行っては失礼でしょう

が、整理法や勉強法ほかの「超」シリーズは、往時流行しました。

その「超」勉強法にでてくる「全体から理解する」ことは、なるほど、

当時納得しました。

細部に拘泥せず、とりえず前に進む、まず全体像をよく理解する事が

肝要と、説いていたと思います。

3.「私の勉強法」は、試験前によく寝ること 

先人の事例紹介とは、格調が格段に違い、ノウハウともいえません

が、先人の紹介だけで、自分の体験談を書かないのは「お題」に反

するでしょう。

「私の勉強法」は「試験前にはよく寝る」こと単純です。

 すぐに来る反論はよくわかります。

寝たいところだが、試験範囲が終わっていない、徹夜になりそう。

私の答えは単純、もがいたところで大差なし、想定した時間が来たら、

諦めて寝てしまう。

恐らく、各人の生理機能の問題であり、決してノウハウではないと

思います。

私の体験として、重要な局面の前には、一定時間寝ないと、頭がぼっ

としていい結果を生まない。経験則です。

個人差が、大きいですよね。

高校や、大学の時も、徹夜で頑張って準備した人を複数を知ってい

ますし、彼らは決して、だましやブラフを使ったのでく、本当で

しょう。

そうして、彼らは、試験時間中も緊張感を維持できたのでしょう。

それは生理機能の違いで、とにかく私の場合は、本番前は十分に寝

ていないとだめで、仮に事前準備として、間に合わなければ、そし

てその範囲が私見出でたら、諦めというパターン。

前日に詰め込んだ、知識を一気に試験場で吐き出す、とは聞こえは

いいですが、現実には試験は長丁場ですし、本番は知識の掃き出し、

だけでなく「その場で考える」ことも、求められていたことも、

多かったと思います。

そこで、睡眠不足でいい発想が浮かばず、ぼっとして時間を費やす

方が、アウト、というのが私の場合の一貫した考えでした。

と、思い起こしつつ、書いています。

思い出の範疇ですので、言葉に迫力がありませんね。

日々生きていることが勉強という現在と違い、試験という短期的目標

があった昔の「勉強法」の話でした。

 

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