中高年michiのサバイバル日記

世の中のこと、身の回りのこと、本のこと、還暦の中高年がざっくばらんに書きつける日記

ラグビーは今回はビジネス観点なく趣味として、脱線して明治の先人の翻訳と造語

 

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今年の干支は子(ねずみ)

1.トップリーグ開幕しました。

今年に入ってラグビー関係は2つ目。

➀新年早々1月4日に

今年もラグビーの話題。今日はトップリーグです。 - 中高年michiのサバイバル日記

トップリーグに触れていますが、いきなり訂正ですね。

1月6日開幕でなく、先の日曜1月12日の開幕でした。

私は普段はあまりテレビはみませんが、NHKニュースは見てい

ます。

トップリーグに関して、1月12日の夜のニュースはスポーツコーナー

だけでなくいわいる社会面でも取り上げていました。

オールドファンとしては、とても嬉しいです。

さて、今年に入ってからも、ニュースのスポーツコーナーでは、高校

ラグビー大学ラグビーを伝えていました。 

ただしこれは例年通りの行事、歳時記みたいなものかと、思います。

②にわかファン盛り上がりも含めた、ラグビー人気の継続か否かを

見定めるべく、今後もトップリーグの報道を追っていくことになる、

と思います。

冷や水掛けるつもりはないですが、問題はワンチームになれるか
どうかです。
各チームは、長年同じメンバーで準備してきた日本代表とは違い、
強化した外国選手が「助っ人もどき」程度で終わるのか、チームに
溶け込み力を十分発揮できるかが、一つのポイントでしょう。

漏れ聞くところ、当日入場券を、以前は制限していて、今年解禁?

運営者側の対応理由もあるでしょうが、ファンすそ野拡大に、尽力

してほしいところ。

さて1月12日日曜は、いくつかゲームをみました。

先日も、少し書きましたが、またまた人材が増えましたね。

どんなスポーツもそうでしょうが「知っている人」が出ていて、

そのプレイを見るのは、楽しいもの。

私見ですが、個々人の能力レベルは高いし、ある面海外リーグに、

引けを取らなくなりつつあると思います。

W杯予選リーグ突破の日本代表多数ほか、南ア、オーストラリア等の
代表もいます。
NZのキアラン・リード、ホワイトロック、ニタリックはすでに有名
タレントですよね。
神戸製鋼のダン・カーターは、一つ前のオールブラックスのスタ
ンドオフです。)

彼らのスーパーラグビーでのプレイ、オールブラックスでのプレイ等

思い出しつつ、試合を鑑賞しました。

 2.スリートライをハットトリックと言わないで!

先日来の、ラグビーオールドファン知人との盛り上がりを受け

ラグビーの同一人物一試合での3回のトライをハットトリックと言

わないで!」との論陣を張ろうかとしたのですが、

ネットを引くと、サッカー特有の特殊用語でなく、割と他の競技でも

言うようです。

それを認めたうえで、少しごねるのが、おじさんのオジサンたる

ゆえんであり

同じ得点でも、サッカーのゴールとラグビーのトライでは状況が

全く違う。 百歩譲って、ある状況を相手に解りやすく伝えたくて、

にわかファンへのサービスのつもりで、サッカーで馴染んでいる3回の

トライをハットトリックと言い換えた、のでしょうか。」

上記で、無理やり、納得してあえて、自論はひっこめます。
ただし、心の奥底では「ち、が、う、だ、ろ」の気持ちで一杯で
決して、私がこの言葉を使うことはないと思います。
 

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翻訳のイメージです。
3.翻訳と造語に注力した明治の先人 
言葉の言い換えから、また脱線して、明治の先人の話。
 西周(にしあまね)が「哲学」の言葉を作ったと聞きます。
明治維新を迎え、海外から一気に流入した新概念に対し、明治の先
人が苦労しつつ翻訳し、対応する日本語がない場合は「造語」した
のでしょう。
当たり前ですが、概念は「ことば」によって、構築するのですから、
「ことば」は、とても大事です。
よく考えると、高等教育(ここでは大学教養過程くらいをイメージ
しているのですが)において、我々は、数学、物理、化学、科学、
世界史、哲学、法学、経済学等々かなりの分野を日本語で勉強して
いますよね。
ある程度の高等教育をすべて母国語でできる、ということは、世界
を見渡して「あたりまえ」ではなく、素晴らしいことだと思います。
間違いなく言えるのは、私は抽象的な概念を含み、ほどんど100%
日本語で、考えています。(読む本もほとんど日本語です。)
先人の努力に感謝、幸せではありますが、その分、用が足りていて
外国語ができない、と開き直ります。(これは甘えですね。)
私は門外漢で類推するのもおこがましいですが、バイリンガル、トリ
リンガルの方が何語(複数言語?)で、思考しているのでしょうか?
夢は、何語で見るの?これもケースバイケース?
今日は深入りしません。
この章で言いたかったのは、
諸々の概念を日本語に置き換えてもらった、明治の先人の方々、あり
がとうございます。
といったところです。 
 
 

日本史の新常識(読書感想文もどき) 常に知識の取り入れは大切、たとえ不愉快であっても

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常識とはなんだろうか?

日本史の新常識

著者       文藝春秋/編  

出版者    文藝春秋 2018.11

1.  概要

   学校で習った歴史はもう通用しない! 古代から幕末、明治まで、

日本史の転換点となった出来事や時代をつくった人物について、

一流の執筆陣が最新の研究成果をもとに、新たな論点を提示します。

粉期の読書感想文もどきとは若干レイアウトを変えて、目次の各

項目に引用と、感想、私見を入れていきます。

いつもに増して、全体のバランスはとれておらず、単純に私がよく

知らなかった部分、私にとっての新発見、および、同感だったこと

等を勝手にピックアップしていきます。

 序章(通史)

  交易から見れば通史がわかる   出口治明∥著

 十世紀にそんな日本に世界商品が突然、出現します。それは硫黄

 です。  P19 

 大久保利通は)「尊王攘夷の旗は降ろしてへんで」という格好を

つけながら、実は開国・富国・恭平と言う阿部正弘のアイディアに

宗旨替えをした  P 27

 岩倉使節団はおおよそ当時のGDPの順番に列強諸国訪れています、 留学先はぶっちぎりでアメリカが多い。 P29 

 第一章(古代)

弥生人」の大量渡来はなかった   片山一道∥著

 日本人の起源=日本文化の起源にあらず  P34

前方後円墳がピラミッドより大きいワケ   森下章司∥著

 一筋縄ではとらえきれない、古代東アジア世界の多面的な展開を

 映し出す存在としての前方後円墳  P43

謎の天皇・継体はヤマト王権の中興の祖   水谷千秋∥著

  携帯胆のうは、豊かな経済力と先進地域からの情報や技術を

 持っていたと考えられる  P47 

蘇我氏藤原氏を繁栄させた「最新技術」   倉本一宏∥著

「日出ずる処の天子」宣言は苦肉の策   河上麻由子∥著

壬申の乱の陰に「唐vs.新羅の戦争」   倉本一宏∥著

 3.第二章(奈良、平安)

東大寺大仏建立は宗教改革だった   武澤秀一∥著

 商務が意図したのは、祖先神信仰から仏教へと、国家鎮護の主軸を

移す「宗教改革だったのではないか。

だからこそ聖武はアマテラスの怒りを恐れた。  P75

長屋王の変 悲劇の王の「私生活」   渡辺晃宏∥著

本当は激務だった平安貴族   倉本一宏∥著

平安貴族の本当の姿は(女性の目ではなく)古記録という史料に

よって知ることができる。 P81 

(先例遵守、義理期の遂行、会議等の)激医務をこなした後、彼ら

は女性のもとに通い、朝になると帰っていく。我々からみると、

とんでもない働き者。  P84

光源氏」は暴力事件の常習犯   繁田信一∥著

遣唐使中止でも日中交流は花盛り   榎本渉∥著

日中間をつないだのは何だったのか。それは海を舞台とした貿易商

人、いわいる海商であった。

当初は新羅人・唐人。後には宋人が中心となった。  p92

第三章(鎌倉、室町)

鎌倉幕府成立年は一一八〇年が妥当だ   本郷和人∥著

北条政子「子殺し・孫殺し」の修羅   伊東潤∥著

御家人とその領民たちが手にできるようにした武家政権の確立こそ、

彼女にとって血脈より大切なものだった P108

元寇の真実「神風」は吹かなかった   服部英雄∥著

元寇の目的は中国兵のリストラだった   杉山正明∥著

南宋兵は、数は多くても、老人・愚連隊・やくざなどが大半で、

武器の代わりに農具などをたずさえた移民船団というのが実態

だった。 p121

「逆賊」足利尊氏は最後まで尊王を貫いた   亀田俊和∥著

第四章 戦国、江戸

応仁の乱は「東軍」が勝った   本郷和人∥著

 戦争をするのは、ものすごくお金がかかる P134

 (戦争の結果は)戦後の政権を見れば、勝敗が分かる。  P138 

 徳田輪家康は、(海外進出取りやめ、内需拡大内需重視の政策

転換)といった時代の要請を、見抜いていた。 P149

「汁かけ飯」北条氏政はバカ殿ではない   黒田基樹∥著

歴史への評価は、その当時の社会通念に照らして行わなければな

らない  P157

織田信長の意外なポピュリズム   谷口克広∥著

織田信長は)実は世間をたいへん気にする男だった。  P165

豊臣秀吉の世界帝国構想は妄想か   村井章介∥著

朝鮮国王が、日本軍に攻め込まれて、明を頼って都を捨てることを

秀吉は全く予期していなかった  P169

秀頼はやっぱり秀吉の子ではない   服部英雄∥著

同時代人は秀頼を実子とは信じていなかったと思われる。

(中略)無理のある秀頼への承継が、豊臣家の滅亡を招いたと

いえる。 P172

「豊臣家康」「豊臣秀忠」って誰?   堀新∥著

慶安御触書」は実在しない   山本英二∥著

名門・酒井雅楽頭家を再興した凄腕家老   福留真紀∥著

江戸の少子化が近代化を支えた   鬼頭宏∥著

江戸の人口停滞期は、人口調整と農業技術などの進歩によって、一人

当たりの所得水準を向上させて時期でもあった。

そこで生まれた余裕が、金差異化への原資となったのである。

第五章 幕末、明治

 討幕の雄藩がなぜ「松平姓」なのか 横山茂彦∥著

坂本龍馬は殺人の「指名手配犯」だった 菊池明∥著

西郷隆盛は「ストレス病」で苦しんだ   家近良樹∥著

神経が細やかで、好悪の情が烈しく、常に四方に油断なく、策を立

てる。意外に思われるだろうが、これが西郷の実像に近い。 P208

(西郷のストレスの源は)最大のものは、薩摩藩の支配者だった

島津久光だったと推定できる。  P209

岩倉使節団「留守政府」の功績   笠原英彦∥著

皮肉なことに、この「政治的リーダーシップの弱さ」が、かえって

各省の独走を許し、行政面での近代化を促進させた  P213

司馬遼太郎が見抜いた「西郷幻想」の危うさ   鹿島茂∥著

戦争指導者は西南戦争をモデルと仰ぎ西郷幻想による「大東亜革命」

を夢見たのだ。  P220

日米戦争知られざる「原点」   渡辺惣樹∥著

最後に

人からでも、書籍からでも、どんな情報もそうですが、本人にとって

「新鮮、知らなかった、目からうろこ」なモノを取り入れることは

大切。

そうしないと「自分の頭で考える」と言っても、情報なくしては考えられない

、ですものね。

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私が羨ましいのは、この道一筋で生きて(生活維持して)きた方「皮肉でなく正直な気持ちです。」

 

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職人一筋のイメージ
1.この道一筋
今回もまた、明るくない話です。
というか、いつもに増してまじめ論調ですが、軽くはない、という
趣旨です。
さて、いろんなことがあり、結果として組織を渡り歩いてきた私にとって、
20年、30年と続いてこの道一筋での仕事で、生活してこられた方々を素晴ら
しい、羨ましいと思っています
皮肉ではないですよ、本心です。
この道一筋とは、会社員が転職せずにすっと勤務というだけでなく
冒頭のイラストのすし職人みたいに、組織は変わって、同じ職をずっと継続
している方も含みます。
この羨ましい、素晴らしいという私の感想は
やれやれ人生一服の御同輩だけに向けた発言でなく、
(非常に少ないでしょうが)このブログ読者の中にいらっしゃるかもしれない
若い人むけにも、言いたいことです。
 2.情報の蓄積
以下理由を書きます
人間の能力差は、ちょびちょび、ほとんど同じであろうと、今の年齢になって
実感します。
敬愛する出口治明さんが言うように、人生はトレードオフ一つの道を選ん
だら、他は選択できない。
当たり前のことです。
 その中にあって、私にできなかった、この道一筋は素晴らしい。
何がすごいかと言うと、情報の蓄積ですね。
「結果として一ヵ所に留まっただけ」との謙遜は置いといて
市場の選択、本人の努力はもとより、(本人一人か、ご家族ありか
、一族郎党も養ってきたか、その辺りは個別事情ですが)
この道一筋で、生活を維持できて来たのは、
当たり前と、思っていらっしゃる方も多いですが、私は羨ましいし、大いに
評価しています。
①冒頭にも書いたように、個々人の能力に、大した差異がないなか、まじめ
に、前向きにやっていると、期間が長くなるにつれて、情報の蓄積があるは
ずです。
その中には、個々人の努力と言うより、例えば、あのことは社内の
誰それに聞くと解るといった組織内情報へのアクセスも含みます。
これって、外から見ると、大変なことであり、当然ながら外から来た人に、
すぐには活用できません。
それくらい、ひとつの組織の中にいて、得られる情報の蓄積は、すごいもの
です。
それが役立って、結果として「自分い充分なリターンがあった」
かどうかは、責任持てませんが・・・
(ここでも主観的と客観的の相違はあるでしょう。)
②別の観点となりますが、この道一筋で、生活を維持できたこと
自体も、また素晴らしい。
このことは、本人の意思と努力もさることながら、20年30年とわたる
経済環境の影響も大きいですよね。 
市場そのもの、商品そのものニーズが、不要になることは、多々あります。
これは仕方ない、ですね。
市場が変わった事例として、たとえば海外からの良質安価な商品の
流入により、国内市場が壊滅、多数に人が路頭に迷うといった事例
今回は取り上げません。
レコード針が、なくなってしまった、という話。
一定年齢以上の方は、みな知っているあのレコード針のことです。
商品がなくなったから、その仕事関連は消滅したことになります。
また、脱線します。
年末のTVでいまだに「レコード大賞」をやっているそうですが、
この「レコード」とは、記録一般をさすのでなく、あの黒くて丸い
レコードのことですよね。
ちなみに、ある20歳代男性に「黒いレコード盤を知っているかい?」
と、聞いたら、
「昔のレコード盤は聞いたことはある。存在は知っている。しかし
レコードそのものを自分は、持ったことがない。
今は、よほどの趣味でない限りレコードプレイヤー自体を持ってい
ないでしょう。」と、のたまわく。
なるほど、御意。
 

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一つの会社に勤務のイメージ
3.まとめ
今日言いたかったのは、一点だけ。
ある程度長く一つのことをやっていると、情報の蓄積がすごい。
これは、素晴らしいことだし、私はとても羨ましい。
ただし、本人が、どう感じるかは別問題。
この道より我をいかす道は無し、この道を行く(武者小路実篤
と自信をもって言い切れる人は、少ないかと思います。
悩み多き人生、あかなからそうはいきませんが。。。。
なお、
・組織のなかでの、スペシャリストとジェネラリスト議論
・「転石苔むさず」の意味を、プラス・マイナス双方どう解釈するか
・組織を離れて、一人で仕事をやることのリスクリターンや
  メリット・デメリット等々、
それなりに、私の見解はありますが、が、次回以降とします。
本日はこれで終わります。
   

 

「世界の神話」(読書感想文もどき) 壮大なテーマの整理が(私にとって少し)できました

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世界の神話(岩波ジュニア新書)

世界の神話

著者       沖田瑞穂/著  

出版者    岩波書店 2019.8

1.概要

 神話は、地域違うのに、なんとなく似てるな、

というのが従来からの素朴な疑問。

とはいえ、神話といっても私は、日本、ギリシャ、インドの神話を

少し知っているくらいで手っ取り早く、グローバルに比較して、

解るものがないかな、と探してで岩波ジュニア新書に見つけました。

   神話には、  古代の人々の交流の痕跡や共通の心理の反映、印象的

な自然現象等が反映されているものですが、

例えばソポタミアのギルガメシュ叙事詩パレスチナ旧約聖書

ケルトアーサー王伝説、日本の古事記だけでなく、インドネシア

オセアニアの神話もあり、楽しい初体験でした。

ギリシャ神話他、過去に読んでいて忘れてしまっていたもの、断片的だった関係が有機的に結び付き、なるほどと納得する部分も多々ありました。

神々は、個性豊かであり、美しい話、恐ろしい話、現代の衛生感覚

から眉を顰めそうな話など、たくさん出てきます。

まとめに、「なぜ世界の神話は類似?」の回答例を書いています。

2.目次

はじめに

1 インドの神話

    バラモン教の神話 

    ヒンドゥー教の神話  

2 メソポタミアとその周辺の神話

    メソポタミアの神話 

 *コラム  武器としての雷

    パレスチナの神話  

3 エジプト・アフリカの神話

   エジプトの神話  

*コラム  メジェドさま

   西アフリカ・ベナン・フォン族の神話 

 4 ギリシアの神話

     *コラム   英語の月名とローマのユリウス暦

 5 ケルトの神話

  *コラム  「トリスタンとイズー(イゾルデ)」とインド哲学

6 北欧の神話

7 インドネシアの神話

8 中国の神話

 *コラム  「富を移動させる怪異」

 9 オセアニアの神話

    ミクロネシアメラネシアの神話 

    オーストラリア・アボリジニの神話

    ニュージーランドの神話 天地分離/マウイの神話

 10 中南米の神話,北米の神話

    中南米の神話 

    北米の神話 セドナ

付録・古事記

あとがき 

3.ピックアップ

いつものように「(  )部分」は、調節引用でなく、私の補足。

  (インド神話では、もともと神は不死ではなく)

神々と敵対する悪魔の一族であるアスラたちが「不死」を独占して
いて、それを「盗む」ことによって、ようやく神々を不死となれ
た。  P10
 
蛇は、神話では原初の混沌を表しています。
その混沌である蛇を英雄神が退治して、これから秩序ある世界を
作り上げていく。
インドラのヴリトラ退治神話には、そのような神話的な意味が隠
されています。   P16
 
 ヴィシュヌ神の主要な特徴は、「化身」を持つこと。P17
 (化身として9通りを上げていますが)
ヴィシュヌ神の化身として8番目に「クリシュナ」
(インドの2大叙事詩の一つ「マハーバーラタ」に登場の
英雄です。)
 9番目に「ブッダ    P23
 
シヴァは生と死をつかさどります。
時が来ると世界を破壊する恐ろしい神である一方で、生殖をつか
さどる神でもあります。 P25
 
イナンナは冥界で衣装や装飾品を奪われるたびに、自分の力を失
っていった。  P42
 
脱皮をめぐる死の起源のモチーフは、世界各地に分布している。
蛇の脱皮という現象が、人間にとっていかに印象的であったか
がわかります。  P45
 
  (パレスチナの神話で)
蛇信仰が女神信仰と共に否定された結果、誘惑の蛇は女と一体に
なって原罪、人類者遺書の罪を負わされることになったので
しょう。 P54
 
(ノアの洪水の話は、)聖書には、聖書よりも古くに成立していた
ギルガメッシュ叙事詩から借りてきた話、であることが証明
された。 P58
 
エジプトでは、天空こそがあらゆる生命の母体     P62
 
  (メソポタミアの洪水伝説がギリシャに伝わったものとして)
神々が人類を滅ぼす洪水をおこすが、選ばれた家族だけが
「箱舟」に乗って生き延び、その家族の子孫が増えて後の新たな
人類となる。  P95
 
アーサー王は剣と共にあり、剣を手放した時に生涯を閉じました。
P122   (同じモチーフが、マハーバーラタの英雄アルジュナ
と日本神話のヤマトタケルにもあり。)
 
北欧のゲルマン人の神話の特徴は「神々と世界の終末」がはっきり
と語られていること。  P130 
 
雄鶏の鳴き声は、日本や中国周辺の神話では、太陽を呼び戻す聖
なる力を持つことになっていますが、ここ(北欧の神話)では不吉
なものとされています。 P141
 
インドネシアに2つのタイプの神話あり。
農耕の起源神話と死の起源神話   P154
 
古代中国の人が現実主義的で神話に興味が薄かった  P166
 
異界に行って本のわずかな時間を過ごしたつもりで,故郷に帰ると、
数十年、数百年の時がたっていた。
同じモチーフが日本、ケルトにもある。  P178
 
アボリジニの世界観においては、神はまさに「世界」そのもの,
人々は「神」のなかで生きている。このような思考のもとでは、
人間は自然に手を加えることができません。
それ自体「神」であるからです。
神を傷つけるようなことは、できないわけです。  P186
 
私たちは「違う神話、違う思想を持ち人々が世界にはたくさん
いる」ことを優劣をつけずに知っていることが大事  P187
 
同じように時代と人類が入れ替わるというモチーフを持っていて
、だんだん悪くなっていくのか、よくなっていく(アステカはこ
ちら)という点では異なっている.    P203
 
アステカ人は、万物の死滅を一日でも遅らせるために、太陽に生け
にえの心臓と血をささげ続けました。  P207

4.まとめと私見

冒頭の、なぜ、世界の神話は似ているのだあろうか?

に素朴な疑問に対して、著者は以下の4点を上げます。
1. 伝播による 

 古代の世界は孤立していたのではなく,相互に広く、関連を持って

 いた
2. インド=ヨーロッパ語族の場合

   ギリシャとインドが同じ語族もともと持っていた古い神話

          著者は、「神が、戦争を起こし多くの人間を殺して大地の負担

   を軽減する」

   類似事例を、ギリシャとインドの神話であげています。

  (私も先人の人口問題意識として、12月26日にこのブログでコメントしました。)

再び人口問題、今度は視点を変えて、世界の人口について - 中高年michiのサバイバル日記

3.人間の同一の心理に由来する

 また引用します。

  「女神は、命を生み出すと同時に、その生み出した命の責任を

   持たねばなりません。つまり死を与えることによって命を

   回収するのです。」

4. 同じ現象が同じ神話を生む

 偉そうに言いますが、私の推測通りでした。

 太古の昔から、人々の交流は続いていたのですね。

どんなに、危険を伴おうが、知らない人と交流したい、それが、

経済的理由であれ、軍事的目的であれ、どんどん広がっていく

のが、人間の本質の一つのよう気きがします。

また、「同じ現象」も想定がつきます。

氷河期がいよいよ終わり、地球が暖かくなると。

それに伴い、恐ろしい現象としての「洪水伝説」が、世界中で、

人々の脳裏に焼き付いて、後々まで伝えられていった、のでしょ

うね。

 

 

iti

 

暑がりで寒がりの私、温暖化とネアンデルタール人の一考

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寒がり中高年男性のイメージ
1.肉体的苦痛に弱い私
また個人的なことから入りますが、私は暑がりで寒がりの、分類か
と思います。
精神的にも、ひ弱ですね。
まあ、現実は無いと思いますが、仮に肉体的拷問を受けたら、すぐ
ペラペラ白状しそう。
つまり、私の場合いくら高邁な思想信条があっても、肉体的スト
レスに負けそう。
「心頭、滅却すれば、火もまた涼し」の高みには、私は到底達し
そうにないし、
どんな宗教の殉教者にも、成れそうにありません。
 
2.暑がり、一考は地球温暖化
幼少の頃から、寒がりでしたが、暑さは平気なほうでした。
加年による、肉体の衰えを言い訳として、最近暑さにもだめで
めっきり、へばってしまいます。
「外の暑さには、逃げ場がない」と勝手に講釈を垂れます。
少し「地球温暖化」の屁理屈を使わせてもらいます。
この手の話、まさに皮膚感覚判断は危険ですが、「温暖化している
データ」はいくつも取れそうです。
リンゴがミカンといった農産物の生産北限地も、だんだん上昇して
いるようだし。
誤解のなきように書きますが、
私の現在の能力で、今後とも温暖化していく、温暖化は人類の影響
が大である、といった結論が言えるわけは、ありません
ここで書いているのは、私の体験としての30年から50年くらいの
感覚です
以下も勝手類推ですが、過去も現在も暑い「インド」
今後、人口世界一となる蓋然性は高いようですが、その分経済力
も相対的に拡大しそうですが、
もっと暑くなったら、ヒトの社会生活への影響も大きいのでは?
 
3.寒がりの一考はネアンデルタール
ガリガリに痩せている人と、脂肪が身体に巻いてとてもふくよかな
人とでは耐寒性に違いがありそうなのは、解ります。
ここでの事例は、薄着の外国人。
冬の寒い日、私には考えらない薄着で過ごしている人です。
そんな人に接するのが一度きり、ではありません。
時間と場所を変えて、複数の事例に、思い当たります。
体質的に、寒さに強いんだろうな、とはなんなく思っていました。
そこで、先日紹介した本、のなかの
ネアンデルタール人の耐寒性の遺伝子が、現生人類を救ったという話
なるほど、
アングロサクソン系の大柄な外国人が、薄着で平気そうなのは、
ネアンデルタール人由来の耐寒性の遺伝子に違いないと、勝手に
結論づけて、しまいました。
脱線です。
現時点で彼らの精神面、肉体面の分析も進んでいるようですが、
やはり、体格や運動能力は、我々ホモサピエンスと比較して、
抜群だったようですね。
同じ土俵でオリンピック競技をやったら、文字通り「話にならない」となるのでしょう。
 話しを戻して、
寒さに強いことについては、無論、本人の嗜好、努力もあります
昔私が学生の頃、冬に学校構内でワンゲル部の友人に会ったら非常
に薄着。
話を聞くと、冬山登山に向けての訓練中とのこと、脱帽です。
別の話、「お洒落は我慢よ」とある女性が私に言いました。
彼女は、耐寒性の話限定でなく、食事の制約、衣類の窮屈さ、暑さ
寒さ対応など広範な前提で発言したと思うのですが、、、。
 
4.まとめ、やはり寒がり
私の故郷は九州ですが、昔の家は通気性が良かったというか、
とても寒かった。
「家の作りやうは夏をむねとすべし、冬はいかなる所にもすまる」
というわけで、日本の家は伝統的に夏向きなのでしょうが、
寒いのは、寒いです。
また、昔話ですが、仕事を始めて、札幌に住んだとき、家の室温が
高いのに、びっくりした、記憶があります。
さて、今の私は密閉したマンションに住まい、着膨れなくても、
暖かい下着ありで昔より、相当快適です。
「ではお前は、冬が大好きか?」と問われると、さにあらす。
パウダースノーのスキー場が好きか、今ラグビーがやれるか、
湖上に穴を開けてワカサギ釣りを楽しめるか、と畳みかけられる
と正直に、ノーサンキュー。
週末ごとに、冬のトレールランを楽しみ、マラソン大会の出場権が
当たったと自慢気に、連絡してくる知人とは、私は違います。
妻のお供で、たまたま高尾山に行ったくらい、です。
 早く春にならないかな。
 
 

今週のお題「二十歳」大人になるのはどんな時?

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成人式イメージ

今週のお題「二十歳」について、書きます。

「二十歳」というのは、成人式に該当ですが、いるものように

話に広げて「大人になる」実感も書いていきます。

個人的見解・体験の披露こそブログの存在意義なんでしょうが、

非力な私は、また例によって家族(亡くなった人含めて)に応援

によって綴っていきます。

スタイルもいつものように、私の文章は直球(剛速球)はなくて

ハエが止まりそうに遅い変化球で迷彩を効かすというパターンです。

第一話(私の話)

➀私が中学校の時の話

学校の企画で、昔の元服をもじった企画だったのでしょうが、

15歳(中三?)を対象に、何か式テインを含む行事がありました。

いっぱしに、私も「大人になるための自覚」もどきの文章を書いた

かと思いますが、その書類どころか記憶の痕跡もありません。

(企画した当時の先生には、御免なさい。)

改めて元服を引用すると、ある資料には

江戸時代は男の子は15歳の元服で若衆髷から前髪を剃って大人

 の仲間入りをし、女の子は14歳前後から島田髷を結い、

 成人を祝った。」とあります。

②20歳

生理的年齢の20歳のとき、大人になる云々の意識は、あまり

ありませでした。

不真面目ですね。

世の賈華の諸制度も斜め構えてみていたのでしょうね、成人式

なるものに出席したことはありません。

なお、アルコールは好きで高校生くらいから飲んでいたので、

この「大人になるとき」の話題にそぐわず、カット。

③今度が本モノ、おカネの話

学校を卒業し、社会人となり、就職できました。

今思うと良き時代で、先の不安を、ほとんど考えませんでした。

しばらくは、会社はつぶれないし、仕事は厳しいが、自分から

めない限り、給与がもらえるだろう。

 身も蓋もない話ですが親の扶養から外れて稼げて、経時的

自立できて、「大人になった」という感覚。

ずいぶん高齢になり「大人になれた」、ということでしょうが。

第二話(今回も子供が登場)

子供の成人式

これを書くと現住所がバレバレ(もっとも過去のこのブログを

読んでもらっている方にはすでに実質開示です)ですが

私が住んでいる地方自治体の成人式の会場は、東京ディズニー

ランドだったようです。

私は子供が二人で、いずれも男性。

私と彼らとは考え方は当然違うと思うのですが、結果として、

双方とも成人式行事には出席していません。

 なぜ、知っているかというと、

成人式のお土産を、妻(彼ら母親)が出かけて(舞浜のディズニ

ーランドに行ったか、市役所に行ったのかは知りません。)

貰ってきました。

ひとつは、マグカップであり、そのカップは、まだ割れていなく

て健在、重宝しています

 第三話(変化球、亡き祖母も登場)

➀これも子供のケース

彼らの小学校で「2分の1成人式」という企画があったようです。

私は、子供の学校行事のことも、あまり知らないので、以下勝手

な類推です。

「2分の1成人式」というくらいですから、10歳、小学校5年生く

らいですか。

確かに大きな、夢はありますね。

生れ落ちた時が夢はが一番大きくて、その瞬間から、夢はどんど

縮んでいく。

当然60歳より30歳、20歳より10歳のほうが夢は大きい。

子供は、親の夢をひとつづつ壊しながら、大人になっていく。

というのは、古今東西、過去から延々と続く、大多数の人の思い

でしょう。

勿論、そうではない、立派な人もたくさんいるしょうが・・・・。

②無き祖母の言葉を思い出しました。

彼女は、昔女学校の先生だったそうです。

確かに勉強は好きなようで、生前地方自治体の開く「老人大学」

にも通っていて、何度も入学と卒業を経験したようです。

長寿で100歳を迎えた後に、亡くなりました。

彼女曰く、

十で神童十五で才子二十過ぎれば只の人

③今度は、亡くなった大叔父(上記祖母の弟)から聞いた話。

徴兵検査を受けて合格し軍事訓練を受けるときに「大人になった」

と感じたそうです。

ちなみに、昔は日本にも徴兵制度があり、

「毎年、前年12月2日から当年12月1日の間に満20歳に達したも

 の(1944年からは満19歳に引き下げ)は徴兵検査を受検しなく

 てはなりません。」とのことです。

 最後に補足、

民法改正で、2022年(令和4年)から、「成人年齢が20歳から18歳

に引き下げ。」

グローバルスタンダードから言うとそうでしょう。

しかし、意識の上では、いろいろありそうですね。 


 

AIは言葉を理解しているの? 何らかの技術革新が必要、との見解

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AIは言葉を理解するか?

AIについては、直近このブログで2つほど取り上げています。

①昨年12月20日に、生産性向上に寧工場にAIが活躍する話

サービス産業の生産性向上にもAI活躍の話、なるほどと感心、でも少しコワイ - 中高年michiのサバイバル日記

②同じく12月25日に、AIの小説が書けるか?の観点から

AIが書く小説はあり?人間が書いたか否かは判定できる? - 中高年michiのサバイバル日記

 

今度は作家で、言語学に造詣が深い川添愛さん川添愛 - Wikipedia

の見解を取り上げます。

Ⅰ.「AIの言語理解」について、場合分け

出典は、過去のAI記事同様また私が読んでいる「会報」からです。

1 今のAIは人間の言葉を理解している。

2 今のAIは人間の言葉を理解していない。

  2-1 AIはいずれ、人間の言葉を理解できるようになる。

  2-1-1

  今の技術の延長線上で、AIはいずれ、人間の言葉を理解できる

  ようになる可能性がある。

  2-1-2

  今の技術の延長線上では無理だが、何らかの技術革新があれば

  AIはいずれ、人間の言葉を理解できるようになる可能性がある。

  2-2  AIは決して、人間の言葉を理解することはできない。

 

Ⅱ. 根拠説明

1 今のAIは人間の言葉を理解している。

   チューリングテストの「知的な振る舞いができれば、知性がある

とみなす。」

  質問に対する賢い受け答え、試験での高成績、将棋や囲碁といっ

た知的ゲームで 見える強さは、解りやすい「賢さ」

 これを、知性や言語能力と同一視するのはある意味自然、とす

る考え方

 

(理解していない見解)の場合わけ

2-1-1A

   今の技術の延長線上で、AIはいずれ、人間の言葉を理解でき

   るようになる可能性がある。

   「AIが人間の言葉を理解している」という際にAIのしく

    と人間の言語理解のメカニズムの近さを考慮する必要 

    はない

1と基本理解は同じで、現状のAIパフォーマンスを「言語を理解

している」には不十分だと考える

 

2-1-1B

   今の技術の延長線上で、AIはいずれ、人間の言葉を理解でき

   るようになる可能性がある。

   「AIが人間の言葉を理解している」という際にAIのしく

   みと人間の言語理解のメカニズムの近さを考慮する必要がある

人間の言語能力も機械学習に似たメカニズムで実現されていく、

と考える経験主義の立場

  

2-1-2 A

  今の技術の延長線上では無理だが、何らかの技術革新があれば

  AIはいずれ、人間の言葉を理解できるようになる可能性がある。

  ただし、機械学習のアプローチではいずれAIの精度が頭打ち

  になると予想し何か新しい技術が必要だろうと考える。

 

2-1-2B

  今の技術の延長線上では無理だが、何らかの技術革新があれば

  AIはいずれ、人間の言葉を理解できるようになる可能性がある。

  人間の言語能力について「後天的に与えられた有限のデータから

 機能的な学習」だけでは獲得できない側面がある。

人間に先天的に備わった言語獲得装置(普遍文法)の存在を認める

立場の人々はこの中に含まれる

 

  2-2  AIは決して、人間の言葉を理解することはできない。

・人間の言語能力全てが人体の物理的・機械的な側面によって生じ

ると思わない人、例えば、言語の理解に霊魂のようなものが関わっていると思う人

・「他社を内側から観察できない限り、他者の知性は分からない」

ことを理由に 機械についての知性も「内側あら観察できないから

認めない」と言う立場

 

Ⅲ.まとめ

川添さん個人の見解は現在、

 2-1-2B

  今の技術の延長線上では無理だが、何らかの技術革新があれば

 AIはいずれ、人間の言葉を理解できるようになる可能性がある。

だそうです。

まとめとして、次の指摘をしています。

「言語を理解している」といっても、実用的に弊害がないレベルの

AIの能力とは、どのようなものであるかを決めていた方が、

社会における様々な判断や決定に役立つのではないだろうか。

今回、私見は無し。以上の紹介で終わりです。